8/26、8/27のギャラリー巡り
2005年8月27日 アート《8/26》
・「Small world」中西容子展 @gallery 惺(8/25〜8/30)
http://homepage3.nifty.com/g-satoru/nakanishiyokoten.html
青が気持ちいい、子どもの世界といった感じのキャラクターいっぱいの絵、オブジェ。
子どもが参加しているような気分で楽しめるかな、と、そんな印象で。壁にかかってた作品もイーゼルで床置きにしたほうがより親しめるような気がしました。
・ずらり展 kyoko kishimoto personal exhibition 2005 @にじ画廊(8/18〜8/30)
http://www12.ocn.ne.jp/~niji/exhibition.htm
吹きガラスのグラスが壁に設置された棚にたくさん!
その数300個以上、大まかな形はいっしょでも手作りということもあって微妙に歪んでいるのがなんとも味があり、かつ模様はすべて違ってて、そういったものがたくさん、ということがとにかく楽しいです。
また、展示はされていませんでしたがそれぞれのグラスには柄に合わせた刺繍が入った袋があって、いくつかグラスと袋の柄を合わせて見せてもらったんですが、展示されていないのがホントにもったいないような暖かみを感じました。
《8/27》
・田口和奈 @TARO NASU GALLERY(7/23〜8/27)
http://www.taronasugallery.com/exh/index.html
2度目、会期最終日ということで、もう一度「壺」を観ておきたくなりまして。
写される絵の変化に伴って違いがある3枚の写真を見比べるのもやはり楽しいです。
また、天体の作品が額に入った状態で拝見することができ、額に入っただけで一気に力強さや深みが増したように思えたのも印象的で。
・夏展 @レントゲンヴェルケ(8/17〜8/27)
http://www.roentgenwerke.com/
なんといってもカンノサカンさんのドローイングが絶句ものの美しさ。。。
画用紙の切れ端に描かれた手軽さと描かれる細密な模様の鋭さとで織り成す奇妙な説得力に脱帽。。。
そして、あるがせいじさんの紙の作品もまた最高で、ちいさな世界の中にある未来的な景色はものすごくかっこいいです。
・今尾栄仁個展−無音のとき− @福原画廊(8/22〜8/30)
先週は設営中だったのであらためて拝見してきました。
やっぱりよいです!
いちばん大きな作品では、透明感がある青が画面いっぱいに広がって、そのずーっと奥に佇む樹。空には月。なんとも幻想的。
今尾さんともお目にかかれたのですが、画材へのこだわりのお話が大変興味深かったです。
・河内孝夫展 @ギャラリーゴトウ(8/22〜8/27)
http://www3.ocn.ne.jp/~g-goto/cof/ex/20050822.html
手で切られたためにエッジの部分が人間っぽい曲線になっているベニヤのパネルに直接彩色された油彩の作品。
ぼやーっとした何もない、広い場所を描いたような印象で、そういう何もない広さがかえって心地よいあたたかい気分にさせてくれるようでした。
・関仁慈展 @K’s gallery(8/26〜8/31)
http://ksgallery.awmi2.jp/ex_082605.html
多くて2色。
下地の白や黒、黄色の色彩に、銅色や赤の色の玉がぶつかってバッと飛び散るような感じでスリリング。
・有馬靖展 @ぎゃらりぃ朋(8/23〜903)
まるで2人展のような、2つの作風の絵画が展示されています。
デザインのようなものと、カラフルな風景画、このうち後者に惹かれました。
大阪のはずれの田園風景を描いた作品は、バータイプの油絵具でクレヨンで描いたように人などが描かれていて、大まかな色彩はアクリルで。
知らない風景なのに、田んぼの形や鋪装されてないあぜ道を観て懐かしい気分に。。。
他の花や木の絵もよかったです。
・西海谷真由美展 @なびす画廊(8/22〜8/31)
http://www.nabis-g.com/exhibition/2005/saikaiya-m.html
アルミ板の質感を存分に活かした作品。
一部の作品では透明アクリル樹脂(か何か)で水を連想させるようにコーティングされているものなど、なかなかかっこいい作品でした。
・やまぞえみよ展 @ギャラリー山口B1(8/22〜8/27)
黒の布にドローイング、さらにその絵に刺繍が施されている面白い作品でした。
加えて、蝶の作品、これがユニークで、オブラートのような紙に刺繍した後、いらない部分がある程度水で取り除かれていて、空間に刺繍されているような感じになっていて、最初はホント不思議な思いで。。。
・中風明世展 @アートスペース羅針盤(8/22〜8/27)
http://rashin.drawing.jp/ex/2005/0822/index.html
アクリル板、建材用の樹脂で構成された画面に銀のスプレーで吹き付けて彩色された、なんともアーバンな作品。
しかも結構な大きさの作品が多く、ギャラリー内もものすごい空間になっていて圧倒されました。
・新谷有紀展 @Gallery銀座フォレスト(8/22〜8/27)
フォレストらしい、岩絵の具によるちいさくて丁寧に描かれた植物画。
特に、胡粉ともうひとつの色彩というシンプルな作品が印象的でした。
・浅井紀展 @ガレリア・グラフィカ bis(8/22〜8/27)
真っ白の画面、その中央にカップなどのシルエットがぽつねんと描かれた作品。
どうといったことはない(と書くと失礼な表現で申し訳ないのですが、ネガティブな意味はなく)のですが、すっきりしたシンプルなものの説得力、というものを感じました。
・おおきな木 江原愛展 @SOL(8/22〜8/27)
http://www005.upp.so-net.ne.jp/SOL/EXHIBITION/2005/20058ehara.htm
キャンバスにドローイング、といった質感の、物語が附随してそうななんとなくファンタジックな、大木を中心に据えた絵。
・・・ですが、ファイルの写真で拝見できた、森の中に置かれたオブジェがすごく面白かったです。
・高塚由美展 @OギャラリーUP・S (8/22〜8/28)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/Pages/ryakureki/takatu.html
リトグラフ、モノタイプ、流木で作ったオブジェ、絵、石膏(?)のオブジェ。
茶系のやわらかな色彩の作品が多く、さまざまな形態の作品が並ぶのに空間に統一感がありました。
以下はあらためて。
・アトラス展 @銀座スルガ台画廊(8/22〜8/27)
・志村冬佳展 -the born point @フタバ画廊(8/22〜8/28)
・原真吾展 @Oギャラリー(8/22〜8/27)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/Pages/ryakureki/harasi.html
・「Small world」中西容子展 @gallery 惺(8/25〜8/30)
http://homepage3.nifty.com/g-satoru/nakanishiyokoten.html
青が気持ちいい、子どもの世界といった感じのキャラクターいっぱいの絵、オブジェ。
子どもが参加しているような気分で楽しめるかな、と、そんな印象で。壁にかかってた作品もイーゼルで床置きにしたほうがより親しめるような気がしました。
・ずらり展 kyoko kishimoto personal exhibition 2005 @にじ画廊(8/18〜8/30)
http://www12.ocn.ne.jp/~niji/exhibition.htm
吹きガラスのグラスが壁に設置された棚にたくさん!
その数300個以上、大まかな形はいっしょでも手作りということもあって微妙に歪んでいるのがなんとも味があり、かつ模様はすべて違ってて、そういったものがたくさん、ということがとにかく楽しいです。
また、展示はされていませんでしたがそれぞれのグラスには柄に合わせた刺繍が入った袋があって、いくつかグラスと袋の柄を合わせて見せてもらったんですが、展示されていないのがホントにもったいないような暖かみを感じました。
《8/27》
・田口和奈 @TARO NASU GALLERY(7/23〜8/27)
http://www.taronasugallery.com/exh/index.html
2度目、会期最終日ということで、もう一度「壺」を観ておきたくなりまして。
写される絵の変化に伴って違いがある3枚の写真を見比べるのもやはり楽しいです。
また、天体の作品が額に入った状態で拝見することができ、額に入っただけで一気に力強さや深みが増したように思えたのも印象的で。
・夏展 @レントゲンヴェルケ(8/17〜8/27)
http://www.roentgenwerke.com/
なんといってもカンノサカンさんのドローイングが絶句ものの美しさ。。。
画用紙の切れ端に描かれた手軽さと描かれる細密な模様の鋭さとで織り成す奇妙な説得力に脱帽。。。
そして、あるがせいじさんの紙の作品もまた最高で、ちいさな世界の中にある未来的な景色はものすごくかっこいいです。
・今尾栄仁個展−無音のとき− @福原画廊(8/22〜8/30)
先週は設営中だったのであらためて拝見してきました。
やっぱりよいです!
いちばん大きな作品では、透明感がある青が画面いっぱいに広がって、そのずーっと奥に佇む樹。空には月。なんとも幻想的。
今尾さんともお目にかかれたのですが、画材へのこだわりのお話が大変興味深かったです。
・河内孝夫展 @ギャラリーゴトウ(8/22〜8/27)
http://www3.ocn.ne.jp/~g-goto/cof/ex/20050822.html
手で切られたためにエッジの部分が人間っぽい曲線になっているベニヤのパネルに直接彩色された油彩の作品。
ぼやーっとした何もない、広い場所を描いたような印象で、そういう何もない広さがかえって心地よいあたたかい気分にさせてくれるようでした。
・関仁慈展 @K’s gallery(8/26〜8/31)
http://ksgallery.awmi2.jp/ex_082605.html
多くて2色。
下地の白や黒、黄色の色彩に、銅色や赤の色の玉がぶつかってバッと飛び散るような感じでスリリング。
・有馬靖展 @ぎゃらりぃ朋(8/23〜903)
まるで2人展のような、2つの作風の絵画が展示されています。
デザインのようなものと、カラフルな風景画、このうち後者に惹かれました。
大阪のはずれの田園風景を描いた作品は、バータイプの油絵具でクレヨンで描いたように人などが描かれていて、大まかな色彩はアクリルで。
知らない風景なのに、田んぼの形や鋪装されてないあぜ道を観て懐かしい気分に。。。
他の花や木の絵もよかったです。
・西海谷真由美展 @なびす画廊(8/22〜8/31)
http://www.nabis-g.com/exhibition/2005/saikaiya-m.html
アルミ板の質感を存分に活かした作品。
一部の作品では透明アクリル樹脂(か何か)で水を連想させるようにコーティングされているものなど、なかなかかっこいい作品でした。
・やまぞえみよ展 @ギャラリー山口B1(8/22〜8/27)
黒の布にドローイング、さらにその絵に刺繍が施されている面白い作品でした。
加えて、蝶の作品、これがユニークで、オブラートのような紙に刺繍した後、いらない部分がある程度水で取り除かれていて、空間に刺繍されているような感じになっていて、最初はホント不思議な思いで。。。
・中風明世展 @アートスペース羅針盤(8/22〜8/27)
http://rashin.drawing.jp/ex/2005/0822/index.html
アクリル板、建材用の樹脂で構成された画面に銀のスプレーで吹き付けて彩色された、なんともアーバンな作品。
しかも結構な大きさの作品が多く、ギャラリー内もものすごい空間になっていて圧倒されました。
・新谷有紀展 @Gallery銀座フォレスト(8/22〜8/27)
フォレストらしい、岩絵の具によるちいさくて丁寧に描かれた植物画。
特に、胡粉ともうひとつの色彩というシンプルな作品が印象的でした。
・浅井紀展 @ガレリア・グラフィカ bis(8/22〜8/27)
真っ白の画面、その中央にカップなどのシルエットがぽつねんと描かれた作品。
どうといったことはない(と書くと失礼な表現で申し訳ないのですが、ネガティブな意味はなく)のですが、すっきりしたシンプルなものの説得力、というものを感じました。
・おおきな木 江原愛展 @SOL(8/22〜8/27)
http://www005.upp.so-net.ne.jp/SOL/EXHIBITION/2005/20058ehara.htm
キャンバスにドローイング、といった質感の、物語が附随してそうななんとなくファンタジックな、大木を中心に据えた絵。
・・・ですが、ファイルの写真で拝見できた、森の中に置かれたオブジェがすごく面白かったです。
・高塚由美展 @OギャラリーUP・S (8/22〜8/28)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/Pages/ryakureki/takatu.html
リトグラフ、モノタイプ、流木で作ったオブジェ、絵、石膏(?)のオブジェ。
茶系のやわらかな色彩の作品が多く、さまざまな形態の作品が並ぶのに空間に統一感がありました。
以下はあらためて。
・アトラス展 @銀座スルガ台画廊(8/22〜8/27)
・志村冬佳展 -the born point @フタバ画廊(8/22〜8/28)
・原真吾展 @Oギャラリー(8/22〜8/27)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/Pages/ryakureki/harasi.html
アジアのキュビズム −境界なき対話(8/22)
2005年8月25日 アート
東京国立近代美術館にて。(8/9〜10/2)現在開催中!
http://www.momat.go.jp/Honkan/Cubism/
キュビズムは好きです。
ピカソはキュビズムの時代が一番いいなと思うし、ブラックの一連の作品もけっこう見入ってしまいます。
で、この「アジアの」キュビズムっていうスポットの当て方に興味津々、かなり楽しみにしてました。
キュビズムは、今となっては分かりやすい絵画的な表現手段だと思います。
写実的なリアリティを求める方向に進まず(と書くとちょっと違う感もありますが)、デフォルメして部分(パーツ)を図形的に強調することで生まれるリズム。
ある作品は整理され、またある作品は混沌としていて...。色彩も同系統でシンプルにまとめられていたり、濃い色彩を組み合わせてたり。
印象に残った作品。
・東郷青児「コントラバスを弾く」
この作品が出展されていることの説得力の大きさたるや・・・「キュビズム」の作品が居並ぶ中にあることで、より際立つこの作品の凄み。何度観てもカッコイイ作品です。
・石垣栄太郎「鞭打つ」(1925)
弧で構成された、いななく馬とその馬上で身体を反らせる人、鋭い曲線を描きながら空を舞う鞭。
背景には、長方形で描かれるビルが重なるように。全体的に茶系で統一された色彩と共に、曲線の「動」と直線の「静」とのコントラストが印象に残ります。
・アフマッド・サダリ(インドネシア)「セントラル・パーク、ニューヨーク」(1962)
オレンジ、紫、緑、黄などの透明感のある明るい色彩がまず爽やかで、斜めに交差するたくさんの線によるシャープな構成で、通りを歩く人や座る人、ビルの街並などが表現されていて、こちらもまたかなりかっこいい!
・金洙(韓国)「三つの顔」(1956)
暗めの色彩、そのなかの赤がまわりの色彩に溶け込んでいるようでもあり、ひとり主張しているようでもあり。全体的にかなり艶やかで、油彩というよりもステンドグラスのような深い透明感があるように思えました。
・ジャハンギール・サワバラ(インド)「調和する壺」(1959)
いくつかの図形が重なって、それが少しずつずらされるような感じで、色彩と共に落ち着いた構成で。
この絵の前ではなんとも静かな気分になれました。
・ソンポート・ウッパイン(タイ)「政治家」(1958)
これまで観てきたキュビズムのイメージにいちばん近い印象。
人の身体のパーツをばらばらに組み合わせたような感じでタイトルも意味深ですが、そういった作品の背景とは一切関係なく単純にやわらかい色彩と構成が味わい深いです。
展示作品は20世紀中頃のものが中心でした。
もし現在の作家で同じ企画をやったらどんなふうになるだろう、という興味も尽きないです。
また、普段なかなか観ることができない東南アジア・南アジアの作家の作品も多く観ることができたもたいへん貴重でした。
いちおう4つの大きなテーマに分けて展示されていましたが(そしてそれぞれのテーマの中で細かいカテゴリーに分けられています)、それぞれのカテゴリーで見比べるもよし、もっとランダムに観て回るもよし、といった感じです。
《感想リンク》
http://artslog.seesaa.net/article/5883800.html
http://yyamamoto.cocolog-nifty.com/yumikoyamamoto_diary/2005/08/post_e2ba.html
http://mbakeyword.livedoor.biz/archives/50090241.html
http://www.momat.go.jp/Honkan/Cubism/
キュビズムは好きです。
ピカソはキュビズムの時代が一番いいなと思うし、ブラックの一連の作品もけっこう見入ってしまいます。
で、この「アジアの」キュビズムっていうスポットの当て方に興味津々、かなり楽しみにしてました。
キュビズムは、今となっては分かりやすい絵画的な表現手段だと思います。
写実的なリアリティを求める方向に進まず(と書くとちょっと違う感もありますが)、デフォルメして部分(パーツ)を図形的に強調することで生まれるリズム。
ある作品は整理され、またある作品は混沌としていて...。色彩も同系統でシンプルにまとめられていたり、濃い色彩を組み合わせてたり。
印象に残った作品。
・東郷青児「コントラバスを弾く」
この作品が出展されていることの説得力の大きさたるや・・・「キュビズム」の作品が居並ぶ中にあることで、より際立つこの作品の凄み。何度観てもカッコイイ作品です。
・石垣栄太郎「鞭打つ」(1925)
弧で構成された、いななく馬とその馬上で身体を反らせる人、鋭い曲線を描きながら空を舞う鞭。
背景には、長方形で描かれるビルが重なるように。全体的に茶系で統一された色彩と共に、曲線の「動」と直線の「静」とのコントラストが印象に残ります。
・アフマッド・サダリ(インドネシア)「セントラル・パーク、ニューヨーク」(1962)
オレンジ、紫、緑、黄などの透明感のある明るい色彩がまず爽やかで、斜めに交差するたくさんの線によるシャープな構成で、通りを歩く人や座る人、ビルの街並などが表現されていて、こちらもまたかなりかっこいい!
・金洙(韓国)「三つの顔」(1956)
暗めの色彩、そのなかの赤がまわりの色彩に溶け込んでいるようでもあり、ひとり主張しているようでもあり。全体的にかなり艶やかで、油彩というよりもステンドグラスのような深い透明感があるように思えました。
・ジャハンギール・サワバラ(インド)「調和する壺」(1959)
いくつかの図形が重なって、それが少しずつずらされるような感じで、色彩と共に落ち着いた構成で。
この絵の前ではなんとも静かな気分になれました。
・ソンポート・ウッパイン(タイ)「政治家」(1958)
これまで観てきたキュビズムのイメージにいちばん近い印象。
人の身体のパーツをばらばらに組み合わせたような感じでタイトルも意味深ですが、そういった作品の背景とは一切関係なく単純にやわらかい色彩と構成が味わい深いです。
展示作品は20世紀中頃のものが中心でした。
もし現在の作家で同じ企画をやったらどんなふうになるだろう、という興味も尽きないです。
また、普段なかなか観ることができない東南アジア・南アジアの作家の作品も多く観ることができたもたいへん貴重でした。
いちおう4つの大きなテーマに分けて展示されていましたが(そしてそれぞれのテーマの中で細かいカテゴリーに分けられています)、それぞれのカテゴリーで見比べるもよし、もっとランダムに観て回るもよし、といった感じです。
《感想リンク》
http://artslog.seesaa.net/article/5883800.html
http://yyamamoto.cocolog-nifty.com/yumikoyamamoto_diary/2005/08/post_e2ba.html
http://mbakeyword.livedoor.biz/archives/50090241.html
アニマルワンダーランド─第2回 カネコ・ミホ絵画展(8/21)
2005年8月24日 アート
池袋東武6F特別催場にて。(8/18〜8/23)
ひとつ前の週の昆虫絵画展でも出展されていて印象に残っていたカネコミホさんの個展。
昆虫絵画展ではひとり雰囲気が違っていて、会場全体の雰囲気を考慮してか、隅のほうにまとめて数点展示されていて、やわらかいタッチの作品が多い中でのアクセントとなっていて印象に残りました。
この展示では動物をモチーフにした作品が中心。
とにかく楽しい!明るい!
一部画用紙に描いた作品もあり、こちらはたいへん軽い感触。
多くの作品はアクリル、もしくは岩絵の具によるくっきりとした色彩の質感で、加えて石膏でざらりとした独特の下地となっていました。
絵の具による質感の違いを比べて観るのもなかなか興味深く・・・岩絵の具でここまでキャッチーな作品を観たのは初めてです。
イラストを多く手掛けられる方ということもあってか、どの作品も線がくっきりとしています。黒線の作品が多かったように思いますが、中には金色の線のものもあって、こういった重量感のある色彩が使われていても決して作品が重くなってないのも面白いなぁ、と。
で、ほぼすべての部分に楽しげな柄が入っていることで、これがもう楽しいんです。
花柄だったり図形的なものだったり・・・それらはもちろん手描きでひとつひとつの柄が微妙に違うのにもまた頬が弛んでしまうようなあたたかさ、優しさを感じます。
そうやって描かれる動物たちの表情、仕草もまたコミカルで楽しげ。
動物の他にはカラフルな柄が入った壺(壺というと最近は田口和奈さんが印象的でしたが、並べてみてみるのもちょっと、雰囲気が違い過ぎてそれが面白いかも)や花札の絵柄(これがまた健康的(笑)で最高!)の作品もありました。
カネコさんともお目にかかれて、今回は特集のようになっていますが動物の絵を描かれることが多いとのことで。
またいろんな場所で、いろいろと拝見したいです!
ひとつ前の週の昆虫絵画展でも出展されていて印象に残っていたカネコミホさんの個展。
昆虫絵画展ではひとり雰囲気が違っていて、会場全体の雰囲気を考慮してか、隅のほうにまとめて数点展示されていて、やわらかいタッチの作品が多い中でのアクセントとなっていて印象に残りました。
この展示では動物をモチーフにした作品が中心。
とにかく楽しい!明るい!
一部画用紙に描いた作品もあり、こちらはたいへん軽い感触。
多くの作品はアクリル、もしくは岩絵の具によるくっきりとした色彩の質感で、加えて石膏でざらりとした独特の下地となっていました。
絵の具による質感の違いを比べて観るのもなかなか興味深く・・・岩絵の具でここまでキャッチーな作品を観たのは初めてです。
イラストを多く手掛けられる方ということもあってか、どの作品も線がくっきりとしています。黒線の作品が多かったように思いますが、中には金色の線のものもあって、こういった重量感のある色彩が使われていても決して作品が重くなってないのも面白いなぁ、と。
で、ほぼすべての部分に楽しげな柄が入っていることで、これがもう楽しいんです。
花柄だったり図形的なものだったり・・・それらはもちろん手描きでひとつひとつの柄が微妙に違うのにもまた頬が弛んでしまうようなあたたかさ、優しさを感じます。
そうやって描かれる動物たちの表情、仕草もまたコミカルで楽しげ。
動物の他にはカラフルな柄が入った壺(壺というと最近は田口和奈さんが印象的でしたが、並べてみてみるのもちょっと、雰囲気が違い過ぎてそれが面白いかも)や花札の絵柄(これがまた健康的(笑)で最高!)の作品もありました。
カネコさんともお目にかかれて、今回は特集のようになっていますが動物の絵を描かれることが多いとのことで。
またいろんな場所で、いろいろと拝見したいです!
板垣崇志展(8/15)
2005年8月23日 アートしらみず美術にて。(8/10〜8/17)
まず目を引いたのが入口を入ると正面の壁に1点だけ展示された横長の大きな作品。
月明かりが照らす黒の山並と夜の空。
ほぼ黒一色で、絵の具の濃淡で描かれた山並の美しさ・・雄大、荘厳な雰囲気が強く伝わってきました。なのに、重たい雰囲気はなく。
アクリル絵の具で描かれているのですが、どことなく日本画的な印象だったことも心に残ってます。
別の壁にはこちらも大きな画面で、夜空に湧く雲が描かれていて、こちらもまた圧倒的な、静かな力強さを感じました。
小さな作品も10点ほど。
大きな作品と同様の雰囲気を小さな画面に収めたような作品は、小さいおかげで圧倒するような感じが弱まったぶん、遠い印象で。
淡い色彩で描かれた、海岸に落ちている何かの絵。こちらは軽やかさが印象的でした。
まず目を引いたのが入口を入ると正面の壁に1点だけ展示された横長の大きな作品。
月明かりが照らす黒の山並と夜の空。
ほぼ黒一色で、絵の具の濃淡で描かれた山並の美しさ・・雄大、荘厳な雰囲気が強く伝わってきました。なのに、重たい雰囲気はなく。
アクリル絵の具で描かれているのですが、どことなく日本画的な印象だったことも心に残ってます。
別の壁にはこちらも大きな画面で、夜空に湧く雲が描かれていて、こちらもまた圧倒的な、静かな力強さを感じました。
小さな作品も10点ほど。
大きな作品と同様の雰囲気を小さな画面に収めたような作品は、小さいおかげで圧倒するような感じが弱まったぶん、遠い印象で。
淡い色彩で描かれた、海岸に落ちている何かの絵。こちらは軽やかさが印象的でした。
Bギャラリーにて。(8/18〜9/20)現在開催中!
http://www.beams.co.jp/beams/b_gallery/b_gallery_sheet/kanda.html
これ以上、「妖艶」という言葉が合う作品は、ちょっと思い付かない...。
事前にBギャラリーのHPで拝見して楽しみにしていましたが、期待以上の素晴らしさでした。
ギャラリースペースには壁中が布で覆われていて、そこにエキゾチックでかつ未来的な雰囲気の作品が展示されています。
多くの作品は布地に描かれていて、墨絵のようなタッチで太さを変えながらするすると天真爛漫に走る線。
花びらを連想させる東洋的な模様が広がる中に、細い目の女性が誘うような表情で。。。
色彩はシンプルでたくさんの色が使われておらず、布地の質感もそのまま。「描く」というより「染める」といったものも。
しかし、そのシンプルさのおかげで、多くの作品に使用されている金泥による線、点、あるいは薄く広がる金色が効いていて、それが作品の妖婉さをより強調しているように思えます。紺のジーンズ地に乗る金色なんて、もう。。。
また、ある作品、白地の布に描かれた作品には赤い糸で刺繍が施されていて、これがまた絵の具のとは違った色彩の広がりがあって良いのです...そしてその痕跡をあからさまに残すように刺繍針が画面の左隅に留められているのを見つけて、ダメ押しでぐっときます。
さらに、作品のタイトルがキャプションで提示されるかわりに、その布で覆われた壁に直接書かれているのです。しかも、これもまた金泥で。全部ではなく黒系の絵の具で書かれているものありますが、これらがまた「誘う文字」といったタッチで、ギャラリー全体の雰囲気を創り上げることにも貢献しています。
テレビモニターでは、神田サオリさんのパフォーマンスビデオが。
奇妙な心地よさのポストロックが流れる中、白い画面に線が引かれ、色が加えられるうちに絵が出来上がっていく、というものですが、だんだんと描かれるものに魂が宿っていくようで・・・見入ってしまいました。
とにかく深く心に残ります。
額に入った作品と共に、裁断前の大きなジーンズ地に描かれた大きな作品も展示されていて、インスタレーション的な様相も呈しています。
http://www.beams.co.jp/beams/b_gallery/b_gallery_sheet/kanda.html
これ以上、「妖艶」という言葉が合う作品は、ちょっと思い付かない...。
事前にBギャラリーのHPで拝見して楽しみにしていましたが、期待以上の素晴らしさでした。
ギャラリースペースには壁中が布で覆われていて、そこにエキゾチックでかつ未来的な雰囲気の作品が展示されています。
多くの作品は布地に描かれていて、墨絵のようなタッチで太さを変えながらするすると天真爛漫に走る線。
花びらを連想させる東洋的な模様が広がる中に、細い目の女性が誘うような表情で。。。
色彩はシンプルでたくさんの色が使われておらず、布地の質感もそのまま。「描く」というより「染める」といったものも。
しかし、そのシンプルさのおかげで、多くの作品に使用されている金泥による線、点、あるいは薄く広がる金色が効いていて、それが作品の妖婉さをより強調しているように思えます。紺のジーンズ地に乗る金色なんて、もう。。。
また、ある作品、白地の布に描かれた作品には赤い糸で刺繍が施されていて、これがまた絵の具のとは違った色彩の広がりがあって良いのです...そしてその痕跡をあからさまに残すように刺繍針が画面の左隅に留められているのを見つけて、ダメ押しでぐっときます。
さらに、作品のタイトルがキャプションで提示されるかわりに、その布で覆われた壁に直接書かれているのです。しかも、これもまた金泥で。全部ではなく黒系の絵の具で書かれているものありますが、これらがまた「誘う文字」といったタッチで、ギャラリー全体の雰囲気を創り上げることにも貢献しています。
テレビモニターでは、神田サオリさんのパフォーマンスビデオが。
奇妙な心地よさのポストロックが流れる中、白い画面に線が引かれ、色が加えられるうちに絵が出来上がっていく、というものですが、だんだんと描かれるものに魂が宿っていくようで・・・見入ってしまいました。
とにかく深く心に残ります。
額に入った作品と共に、裁断前の大きなジーンズ地に描かれた大きな作品も展示されていて、インスタレーション的な様相も呈しています。
岡本啓展(8/13)
2005年8月22日 アート
ギャラリー椿GT2にて。(8/1〜8/13)
http://kgs-tokyo.jp/tsubaki/2005/050801gt.htm
http://www.kgs-tokyo.jp/interview/2005/050801b/050801b.htm
第一印象は、とにかく綺麗な色。
大きな作品は薄めのアクリルのパネルに、小さな作品は分厚いパネルに挟み込まれている、印画紙自体から直接色彩を引き出して描かれた抽象的な、写真であり、絵画であり...。
とにかく綺麗な色彩なんです。びっくりするほどに。
アクリル板を介して観ることもあってたいへん瑞々しい印象で、抽象的なものでありながら、明るい色彩の広がりは幸福感に溢れていて、観ていてとにかく気持ちがいいんです。
何かに例えるとした二枚貝の内側のようで、涼しい、というよりも、もっとダイレクトに水の中に入ったような錯覚を覚えるような。。。
黒に近い濃い色でさえものすごく透明感があり、さらに多くの作品で見受けられる乳白色は、眩しく感じることはなく、むしろ目に優しいような感触です。
絵の具のと違って画面に直接色を乗せて描くことができないはずなのに、抽象的でありつつも色彩のバランスはそれぞれの作品できちんとコントロールされているような感じで、この辺りのことを岡本さんに尋ねたら印画紙に光を当てる時間、強さ、などをコントロールすることによって変化を付けていくとのこと。
これらは細かくデータ化されている、という話もけっこう興味深かったです。
もし、この先もっと「描く」ことがコントロールできるようになったら、と考えると、ワクワクしてきます。
http://kgs-tokyo.jp/tsubaki/2005/050801gt.htm
http://www.kgs-tokyo.jp/interview/2005/050801b/050801b.htm
第一印象は、とにかく綺麗な色。
大きな作品は薄めのアクリルのパネルに、小さな作品は分厚いパネルに挟み込まれている、印画紙自体から直接色彩を引き出して描かれた抽象的な、写真であり、絵画であり...。
とにかく綺麗な色彩なんです。びっくりするほどに。
アクリル板を介して観ることもあってたいへん瑞々しい印象で、抽象的なものでありながら、明るい色彩の広がりは幸福感に溢れていて、観ていてとにかく気持ちがいいんです。
何かに例えるとした二枚貝の内側のようで、涼しい、というよりも、もっとダイレクトに水の中に入ったような錯覚を覚えるような。。。
黒に近い濃い色でさえものすごく透明感があり、さらに多くの作品で見受けられる乳白色は、眩しく感じることはなく、むしろ目に優しいような感触です。
絵の具のと違って画面に直接色を乗せて描くことができないはずなのに、抽象的でありつつも色彩のバランスはそれぞれの作品できちんとコントロールされているような感じで、この辺りのことを岡本さんに尋ねたら印画紙に光を当てる時間、強さ、などをコントロールすることによって変化を付けていくとのこと。
これらは細かくデータ化されている、という話もけっこう興味深かったです。
もし、この先もっと「描く」ことがコントロールできるようになったら、と考えると、ワクワクしてきます。
8/20、8/21のアート巡り
2005年8月21日 アート コメント (1)・カトウチカ展(8/20)@INAX GALLERY(8/19〜8/29)
http://www.inax.co.jp/Culture/2005_08/2_08kato.html
少し前のart & river bankでの個展も拝見してますが、今回も同様に水面の映像とその他にいくつかの映像作品が流れるインスタレーション。
正直なところ、ちょっとつかみどころがない感じが今回もしました。
・3つの個性2005(8/20)@ごらくギャラリー(8/19〜8/25)
http://www.h6.dion.ne.jp./~goraku.g/3tsunokosei_2005/3tsuno_2005.html
3つのフロアにそれぞれひとりの作家の展示スペースという形での、画廊が推薦する若手作家のグループ展。
伊藤隆之さんは油彩で、下地に乳濁液を使用したもの。
海を描いた作品では、青の青さがあざやかで強く主張しているようで、その濃さのおかげで日中の場面でありながら夜の印象、という不思議な作品。戦闘機が飛ぶ作品は、時間がゆっくりとした感触を受けました。
金成姫さんは木工。
木目や色調など、木そのもののナチュラルな質感を存分に活かして、例えば蓋が取れて中が空洞になっているものや可動部分があるものなど、ちょっと嬉しい仕掛けが盛り込まれた作品です。
階段の棚に飾られていた彫金による作品もなかなか味わいがありました。
渡邊容子さんは日本画で、春にスルガ台画廊での個展も拝見していてその時は淡白な印象が強く、全般的に今回もそれほど変わらない印象でしたが、いくつかご本人曰く新展開の作品がいくつかあり、こちらはちょっとしたユーモアも感じられて、かわいくてステキでした。
・今尾栄仁個展−無音のとき−(8/20)@福原画廊(8/22〜8/30)
http://www8.ocn.ne.jp/~mizu-kei/koten/2005fukuhara/fukuhara.html
常設展の看板が出ていたのでお邪魔したら、これから始まる今尾さんの個展の準備中で、おかげでひと足早く、22日から始まる展示を拝見できました。
ちいさな画面の中はそれぞれ海の中を思わせる鮮やかな水色をしていて、その画面でこよりのようなやわらかくて白い線がたくさん描かれていてそれは水の流れのようで。
そして、その海の中を泳ぐ魚。。。
夏にぴったりの季節感溢れる涼しげな作品群。心地よいです。
長尾栄仁さんのHP:http://www8.ocn.ne.jp/~mizu-kei/
・BACKYARD-隠れた庭- 狩野久美子(8/21)@ガレリアQ(8/21〜8/28)
http://www.galeriaq.com/pages/ftrsche.html
前回の同ギャラリーでの春の個展に続いての狩野さんの写真展。
前回の展示と同様、それぞれの写真は日常的な風景でありながら何かしら異物感を醸し出すものも写り込んでいるものがあり、そういった写真と異物そのものを撮った写真とがシンプルに並んで展示されています。
こういう感じ、と期待して、実際に期待を裏切らない内容だったのですごく嬉しくなりました。
「何か」を撮った写真が展示の仕方ひとつでこれほどまで独特の空間を作り出せている、そういう感触です。
以下はあらためて。
・アジアのキュビスム―境界なき対話(8/21)@東京国立近代美術館(8/9〜10/2)
http://www.momat.go.jp/Honkan/Cubism/
・アニマルワンダーランド─第2回 カネコ・ミホ絵画展(8/21)@池袋東武6F特別催場(8/18〜8/23)
http://www.tobu-dept.jp/ikebukuro/event/event.php?kaijyo_kbn=3&sj_no=1290
・神田さおり個展「こ こ ろ か が み SAORI’An2005晩夏exhibition」(8/20、8/21)@Bギャラリー(8/18〜9/20)
http://www.beams.co.jp/beams/b_gallery/b_gallery_sheet/kanda.html
http://www.inax.co.jp/Culture/2005_08/2_08kato.html
少し前のart & river bankでの個展も拝見してますが、今回も同様に水面の映像とその他にいくつかの映像作品が流れるインスタレーション。
正直なところ、ちょっとつかみどころがない感じが今回もしました。
・3つの個性2005(8/20)@ごらくギャラリー(8/19〜8/25)
http://www.h6.dion.ne.jp./~goraku.g/3tsunokosei_2005/3tsuno_2005.html
3つのフロアにそれぞれひとりの作家の展示スペースという形での、画廊が推薦する若手作家のグループ展。
伊藤隆之さんは油彩で、下地に乳濁液を使用したもの。
海を描いた作品では、青の青さがあざやかで強く主張しているようで、その濃さのおかげで日中の場面でありながら夜の印象、という不思議な作品。戦闘機が飛ぶ作品は、時間がゆっくりとした感触を受けました。
金成姫さんは木工。
木目や色調など、木そのもののナチュラルな質感を存分に活かして、例えば蓋が取れて中が空洞になっているものや可動部分があるものなど、ちょっと嬉しい仕掛けが盛り込まれた作品です。
階段の棚に飾られていた彫金による作品もなかなか味わいがありました。
渡邊容子さんは日本画で、春にスルガ台画廊での個展も拝見していてその時は淡白な印象が強く、全般的に今回もそれほど変わらない印象でしたが、いくつかご本人曰く新展開の作品がいくつかあり、こちらはちょっとしたユーモアも感じられて、かわいくてステキでした。
・今尾栄仁個展−無音のとき−(8/20)@福原画廊(8/22〜8/30)
http://www8.ocn.ne.jp/~mizu-kei/koten/2005fukuhara/fukuhara.html
常設展の看板が出ていたのでお邪魔したら、これから始まる今尾さんの個展の準備中で、おかげでひと足早く、22日から始まる展示を拝見できました。
ちいさな画面の中はそれぞれ海の中を思わせる鮮やかな水色をしていて、その画面でこよりのようなやわらかくて白い線がたくさん描かれていてそれは水の流れのようで。
そして、その海の中を泳ぐ魚。。。
夏にぴったりの季節感溢れる涼しげな作品群。心地よいです。
長尾栄仁さんのHP:http://www8.ocn.ne.jp/~mizu-kei/
・BACKYARD-隠れた庭- 狩野久美子(8/21)@ガレリアQ(8/21〜8/28)
http://www.galeriaq.com/pages/ftrsche.html
前回の同ギャラリーでの春の個展に続いての狩野さんの写真展。
前回の展示と同様、それぞれの写真は日常的な風景でありながら何かしら異物感を醸し出すものも写り込んでいるものがあり、そういった写真と異物そのものを撮った写真とがシンプルに並んで展示されています。
こういう感じ、と期待して、実際に期待を裏切らない内容だったのですごく嬉しくなりました。
「何か」を撮った写真が展示の仕方ひとつでこれほどまで独特の空間を作り出せている、そういう感触です。
以下はあらためて。
・アジアのキュビスム―境界なき対話(8/21)@東京国立近代美術館(8/9〜10/2)
http://www.momat.go.jp/Honkan/Cubism/
・アニマルワンダーランド─第2回 カネコ・ミホ絵画展(8/21)@池袋東武6F特別催場(8/18〜8/23)
http://www.tobu-dept.jp/ikebukuro/event/event.php?kaijyo_kbn=3&sj_no=1290
・神田さおり個展「こ こ ろ か が み SAORI’An2005晩夏exhibition」(8/20、8/21)@Bギャラリー(8/18〜9/20)
http://www.beams.co.jp/beams/b_gallery/b_gallery_sheet/kanda.html
昆虫のいる絵画展(8/13)
2005年8月21日 アート コメント (1)池袋東武6F美術画廊にて。(8/11〜8/17)
知ってる作家の作品が多数展示されるというので行ってきました。
デパートの画廊コーナー、加えて「昆虫」というテーマがあるということで、それぞれの作品はたいへん分かりやすく、昆虫がいるシチュエーションにもさまざまな工夫が凝らされていて、そういった視点で観ていくのも楽しいです。
既知の作家では、まずおなじみの金丸悠児さんはやはり予想通りにいつものスタイル。
野地美樹子さんは、作品に虫が登場しているものは記憶になかったのでどんな感じかな、と思っていましたが、特に背景につくしを織り込んだ作品が印象的でした。DMに印刷されていたセミの作品がこの日は飾られておらず、残念。
まだお目にかかったことがない方の中で、これまで作品を拝見したことがある方では、高橋浩規さんの作品は、きりっとシャープでありながらしなやかな稜線と、ふわりとやわらかい色彩が心地よく、落ち着いた静かな気分にさせてくれます。
驚きだったのが、岡部忍さん。これまでの作品の印象は「なにもなくて寂しいなぁ」(無論よい意味で。心地よい寂しさといった感触)という感じで、今回の既知の作家のなかではどんな作品を出展されているかいちばん予想できなかったのですが・・・その何もない、ふわりとやわらかい色彩が広がる場所に虫たちがゆらゆらと集まってきたような、幸せな感触が心の中に広がるあったかくてさわやかな作品で。拝見できて嬉しかったです。。。
初めて拝見する方では、小川和也さんの作品が特に印象的でした。
野地さんと共にご在廊でいろいろと説明していただけたということもありますが、ケレン味のない、鋭ささえ感じるほどのシャープな色彩と写生力で、まずそのことに驚きました。
で、作品がシャープであるのにたいへん日本画的で、てっきり岩絵の具を使用されているのかと思ってましたが、アクリル絵の具を使用されているとのことで、再びびっくり。
写実というだけで、これほど説得力のあるアクリル絵の具の作品は記憶にないくらいで。
阿部穣さん、今泉尚樹さん、カネコミホさん、後藤仁さん、酒井一さん、菅原百佳さん、戸屋勝利さん、三室洋之さん、参加された皆さんにそれぞれ大変な技術と独特のオリジナリティがありました。
知ってる作家の作品が多数展示されるというので行ってきました。
デパートの画廊コーナー、加えて「昆虫」というテーマがあるということで、それぞれの作品はたいへん分かりやすく、昆虫がいるシチュエーションにもさまざまな工夫が凝らされていて、そういった視点で観ていくのも楽しいです。
既知の作家では、まずおなじみの金丸悠児さんはやはり予想通りにいつものスタイル。
野地美樹子さんは、作品に虫が登場しているものは記憶になかったのでどんな感じかな、と思っていましたが、特に背景につくしを織り込んだ作品が印象的でした。DMに印刷されていたセミの作品がこの日は飾られておらず、残念。
まだお目にかかったことがない方の中で、これまで作品を拝見したことがある方では、高橋浩規さんの作品は、きりっとシャープでありながらしなやかな稜線と、ふわりとやわらかい色彩が心地よく、落ち着いた静かな気分にさせてくれます。
驚きだったのが、岡部忍さん。これまでの作品の印象は「なにもなくて寂しいなぁ」(無論よい意味で。心地よい寂しさといった感触)という感じで、今回の既知の作家のなかではどんな作品を出展されているかいちばん予想できなかったのですが・・・その何もない、ふわりとやわらかい色彩が広がる場所に虫たちがゆらゆらと集まってきたような、幸せな感触が心の中に広がるあったかくてさわやかな作品で。拝見できて嬉しかったです。。。
初めて拝見する方では、小川和也さんの作品が特に印象的でした。
野地さんと共にご在廊でいろいろと説明していただけたということもありますが、ケレン味のない、鋭ささえ感じるほどのシャープな色彩と写生力で、まずそのことに驚きました。
で、作品がシャープであるのにたいへん日本画的で、てっきり岩絵の具を使用されているのかと思ってましたが、アクリル絵の具を使用されているとのことで、再びびっくり。
写実というだけで、これほど説得力のあるアクリル絵の具の作品は記憶にないくらいで。
阿部穣さん、今泉尚樹さん、カネコミホさん、後藤仁さん、酒井一さん、菅原百佳さん、戸屋勝利さん、三室洋之さん、参加された皆さんにそれぞれ大変な技術と独特のオリジナリティがありました。
晩夏 〜光と蔭 展〜(8/13)
2005年8月19日 アート コメント (4)
ARTS RUSHにて。(8/3〜8/15)
http://www.artsrush.jp/
野谷美佐緒さんの作品が展示される企画ということで初めて伺ったショップ兼ギャラリー。
辿り着くまでにずいぶん手間がかかってしまいましたが(汗)、代官山の裏通りの入り組んだところにある隠れ家みたいなところで、知ってるとちょっと嬉しくなるようなお店でした。
ちいさなスペース。壁が黒なので、野谷さんのアクリル板の作品もこれまで拝見した時とはまた違った味わいで。ポップなグラフィックがいつになく深い印象でした。
この展示はギャラリーのプロデュースによるもので、ほかにもいろんな作品がいっぱい。
なかでも印象的だったのが、川口喜久雄さんと永瀬哲治さん。
川口さんは、金属板で製作されたシルエットオブジェ。
これが、もう、ホントに素敵なんです。
透明アクリルのキューブのなかに、垂直に立つシルエットと、底にも短い影。
閉じた傘を持って街灯のそばに佇む女性や、テレビカメラなど。
たいへん小さな作品なのですが、実に細かいところまで丁寧に再現されていて、その仕事の丁寧さに感動。。。
金属板を腐食させるという手法でここまで細かい作業ができるとのこと。
立体作品ながら、シルエットということもあって平面的な質感で、ホントに素晴らしい作品でした。
川口喜久雄さんのHP「シルエット工場」:http://neji.com/kikuo/
永瀬さんは、和紙に水彩で描かれた作品。
渋いです。
ただ、おそらく墨ではなく水彩絵の具が使われているためか、「和」の質感のなかに現代的なものも潜んでいるようで、深くて新しい、独特な感じでした。
永瀬哲治さんのHP「逍遥遊」:http://nagase.jmfi.com/
タイトルの「光と蔭」というのにも納得の展示でした。
http://www.artsrush.jp/
野谷美佐緒さんの作品が展示される企画ということで初めて伺ったショップ兼ギャラリー。
辿り着くまでにずいぶん手間がかかってしまいましたが(汗)、代官山の裏通りの入り組んだところにある隠れ家みたいなところで、知ってるとちょっと嬉しくなるようなお店でした。
ちいさなスペース。壁が黒なので、野谷さんのアクリル板の作品もこれまで拝見した時とはまた違った味わいで。ポップなグラフィックがいつになく深い印象でした。
この展示はギャラリーのプロデュースによるもので、ほかにもいろんな作品がいっぱい。
なかでも印象的だったのが、川口喜久雄さんと永瀬哲治さん。
川口さんは、金属板で製作されたシルエットオブジェ。
これが、もう、ホントに素敵なんです。
透明アクリルのキューブのなかに、垂直に立つシルエットと、底にも短い影。
閉じた傘を持って街灯のそばに佇む女性や、テレビカメラなど。
たいへん小さな作品なのですが、実に細かいところまで丁寧に再現されていて、その仕事の丁寧さに感動。。。
金属板を腐食させるという手法でここまで細かい作業ができるとのこと。
立体作品ながら、シルエットということもあって平面的な質感で、ホントに素晴らしい作品でした。
川口喜久雄さんのHP「シルエット工場」:http://neji.com/kikuo/
永瀬さんは、和紙に水彩で描かれた作品。
渋いです。
ただ、おそらく墨ではなく水彩絵の具が使われているためか、「和」の質感のなかに現代的なものも潜んでいるようで、深くて新しい、独特な感じでした。
永瀬哲治さんのHP「逍遥遊」:http://nagase.jmfi.com/
タイトルの「光と蔭」というのにも納得の展示でした。
ギュスターヴ・モロー展(8/16)
2005年8月18日 アート コメント (4)
BUNKAMURAザ・ミュージアムにて。(8/9〜10/23)現在開催中!
http://www.bunkamura.co.jp/museum/event/moreau/index.html
モローが描きたかった絵...。
この展示を拝見して、モローは描きたいものを描くことはできたけど、描きたいように描けたことは多くないのでは...そう感じました。
ひとつの主題に対して、残されているたくさんの習作や素描と小さな水彩画、油彩画、そして油彩の大作、というふうになっているものが多いのがまず印象的です。
繰り返しデッサンを描いたり、構図をいろいろと試したり、そういったひとつの作品を製作する過程がある意味生々しく展示されています。自身で決定的と思えるような作品を描くために夢中になっているような。
ただ、そうやって時間をかけて準備されて描かれた作品を観て、ある作品ではものすごい完成度に圧倒されますが、一方で「あれ、途中で飽きちゃったのかな」と思ってしまうようなものも。。。
例えば、最後のほうにある「聖セバスチティアヌス(1875頃)」。遠近感を充分に表現しつつ、群集ひとりひとりの姿や建物などがたいへん丁寧に描かれていたり、《サロメ》のコーナーの「出現(1876頃)」では、一度描きかけの段階で製作が中断していたものの上から宮殿の内部の様子が線画で重ね描きされていて、その部分の精緻さがかなり印象に残ります。
他に、「ヘラクレスとレルネのヒュドラ(製作年クレジットなし)」における、細微に至るまで描き込まれた7つの首を持つ蛇の怪物や、衣服やアクセサリーの装飾模様が細かい線で表現された「一角獣(1885頃)」。
これらの作品を観て、モローは徹底的に精微に描きたかったのでは、細かいものを丁寧に再現することが楽しかったのでは、と。
ひとつだけ出品されている扇絵、その丁寧な線画で描かれている妖精と、扇を構成する薄板の先に描かれた模様を眺めて、嬉々として製作しているモローの姿を想像してしまいます。
そういった作品の一方で、あくまで僕の主観ですが、完成作においても「・・・これくらいでいいや。」というふうに、その作品に対して醒めた感じが伝わってくるものも。。。
また、明らかに製作途中で描くのを止めた作品も展示されていますが、そういった作品はそれはそれで生々しさや人間味だけではなく、やはりこの時代独特の空気も伝わってきます。
そして、そういった僕の想像とは関係なく、作品そのものの魅力で圧倒してくる絵にもしっかり出会えているのです。
まず、最初のほうで展示されている「《エウロペ》あるいは《エウロペの誘拐》(1868)」。中央に描かれる、お互いに見つめあう女性と人の顔をした馬。それぞれも身体の線、表情、髪の流れ。また、手前の草花や奥に広がる空、どれをとっても隙のない圧倒的な完成度に感動。
そして、「旅する詩人(1891頃)」。晩年近くに描かれているこの作品が僕にとってこの展示におけるハイライトで、背中に楽器を抱えたまま岩場に腰かけ頬杖をつき、もの思いに耽るように視線を下に向ける詩人の表情のやわらかさと、その後ろに立ち詩人を見下ろすペガサスの精悍な姿。さらにそこが山の上であることをあらわすように、遠くに広がる青い山と空と...。さまざまな物語が思い浮かびます。
とにかくたいへんスケールが大きい作品です。
モローを観るのはおそらく今回が初めてでしたが、印象派以前のフランス絵画の深い世界を堪能できました。
ただ、こういった作品を拝見する度に思うのは、やはり関連する神話や歴史背景を知っておけばもっと深く感じ入ることができるのだろうな、と。。。
《感想リンク》
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=350
http://blog.goo.ne.jp/lysander/e/798028676643cde3463958ddc9702f63
http://megurigami.jugem.cc/?eid=285
http://library666.seesaa.net/article/5877113.html
http://julian.cocolog-nifty.com/floral_muse/2005/08/__angel_series__e117.html
http://palantir2.seesaa.net/article/5842974.html
http://blog.goo.ne.jp/harold1234/e/3ef1a9f3ef1114d36880d99f293d1ab9
http://blog.livedoor.jp/aoiroonga_tushin/archives/50010127.html
http://blog.goo.ne.jp/raidaisuki/e/2462f68556866749d91280493ad9b1b8
http://m619galaxy.seesaa.net/article/7067858.html
http://www.bunkamura.co.jp/museum/event/moreau/index.html
モローが描きたかった絵...。
この展示を拝見して、モローは描きたいものを描くことはできたけど、描きたいように描けたことは多くないのでは...そう感じました。
ひとつの主題に対して、残されているたくさんの習作や素描と小さな水彩画、油彩画、そして油彩の大作、というふうになっているものが多いのがまず印象的です。
繰り返しデッサンを描いたり、構図をいろいろと試したり、そういったひとつの作品を製作する過程がある意味生々しく展示されています。自身で決定的と思えるような作品を描くために夢中になっているような。
ただ、そうやって時間をかけて準備されて描かれた作品を観て、ある作品ではものすごい完成度に圧倒されますが、一方で「あれ、途中で飽きちゃったのかな」と思ってしまうようなものも。。。
例えば、最後のほうにある「聖セバスチティアヌス(1875頃)」。遠近感を充分に表現しつつ、群集ひとりひとりの姿や建物などがたいへん丁寧に描かれていたり、《サロメ》のコーナーの「出現(1876頃)」では、一度描きかけの段階で製作が中断していたものの上から宮殿の内部の様子が線画で重ね描きされていて、その部分の精緻さがかなり印象に残ります。
他に、「ヘラクレスとレルネのヒュドラ(製作年クレジットなし)」における、細微に至るまで描き込まれた7つの首を持つ蛇の怪物や、衣服やアクセサリーの装飾模様が細かい線で表現された「一角獣(1885頃)」。
これらの作品を観て、モローは徹底的に精微に描きたかったのでは、細かいものを丁寧に再現することが楽しかったのでは、と。
ひとつだけ出品されている扇絵、その丁寧な線画で描かれている妖精と、扇を構成する薄板の先に描かれた模様を眺めて、嬉々として製作しているモローの姿を想像してしまいます。
そういった作品の一方で、あくまで僕の主観ですが、完成作においても「・・・これくらいでいいや。」というふうに、その作品に対して醒めた感じが伝わってくるものも。。。
また、明らかに製作途中で描くのを止めた作品も展示されていますが、そういった作品はそれはそれで生々しさや人間味だけではなく、やはりこの時代独特の空気も伝わってきます。
そして、そういった僕の想像とは関係なく、作品そのものの魅力で圧倒してくる絵にもしっかり出会えているのです。
まず、最初のほうで展示されている「《エウロペ》あるいは《エウロペの誘拐》(1868)」。中央に描かれる、お互いに見つめあう女性と人の顔をした馬。それぞれも身体の線、表情、髪の流れ。また、手前の草花や奥に広がる空、どれをとっても隙のない圧倒的な完成度に感動。
そして、「旅する詩人(1891頃)」。晩年近くに描かれているこの作品が僕にとってこの展示におけるハイライトで、背中に楽器を抱えたまま岩場に腰かけ頬杖をつき、もの思いに耽るように視線を下に向ける詩人の表情のやわらかさと、その後ろに立ち詩人を見下ろすペガサスの精悍な姿。さらにそこが山の上であることをあらわすように、遠くに広がる青い山と空と...。さまざまな物語が思い浮かびます。
とにかくたいへんスケールが大きい作品です。
モローを観るのはおそらく今回が初めてでしたが、印象派以前のフランス絵画の深い世界を堪能できました。
ただ、こういった作品を拝見する度に思うのは、やはり関連する神話や歴史背景を知っておけばもっと深く感じ入ることができるのだろうな、と。。。
《感想リンク》
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=350
http://blog.goo.ne.jp/lysander/e/798028676643cde3463958ddc9702f63
http://megurigami.jugem.cc/?eid=285
http://library666.seesaa.net/article/5877113.html
http://julian.cocolog-nifty.com/floral_muse/2005/08/__angel_series__e117.html
http://palantir2.seesaa.net/article/5842974.html
http://blog.goo.ne.jp/harold1234/e/3ef1a9f3ef1114d36880d99f293d1ab9
http://blog.livedoor.jp/aoiroonga_tushin/archives/50010127.html
http://blog.goo.ne.jp/raidaisuki/e/2462f68556866749d91280493ad9b1b8
http://m619galaxy.seesaa.net/article/7067858.html
混沌から躍り出る星たち2005(8/13)
2005年8月17日 アート
スパイラルガーデンにて。(8/5〜8/13)
http://www.art-and-chaos.com/
京都造形芸術大学の2004年度卒業生から選抜された作家に、3名の招待作家を加えた企画展。
まず、今年の初めにHIROMI YOSHIIで拝見した大庭大介さんの作品が目に飛び込んできました。
模様が入った銀色の地に2匹の羽が生えた馬が描かれている作品。その前には両側にリボンのようなものが伸びたトロフィーのようなオブジェ。この組み合わせがなんとも面白い波長を生み出しているようで。
いきなり既知の作家の作品に出会えて嬉しい驚きから始まったわけですが・・・とにかくバリエーションがものすごく広い!
真っ当な絵画、インスタレーション的なもの、映像作品などなど。
全体的に「強さ」、主張に迷いがない、という意味での「強さ」が伝わってくる作品が多かったような気がします。
「混沌」という言葉にも納得。
そういったなかで、いちばん面白かったのが山崎愛子さんと米山麻結さんとの作品「77’25"33 16498g 2005.2.24」。
会場内に設営された小部屋に入ると、天井から床の画面に向けて映像が流されてました。
何となく観始めましたが、この内容が、床置きのひとつの画面に二人の女の子がどんどん絵を重ねて描いていくのをものすごい早送りで編集したもの。
描かれるものはイラスト風だったり抽象的なものだったり。途中で一度、お二人の小さい頃の写真も貼られます。どんどん出来上がっていく、というよりも色が加えられるうちにまったく違うものに変化していき、ある時点で一気に塗りつぶされたり。とにかく痛快!
絵の内容が変わる度に行われる簡単なパフォーマンスも面白いです。
で、タイトルが映し出されて映像が終わり、小部屋の中にその両側の出入り口から外の明かりだけが差し込んだ瞬間、映像が映し出されていたところに置いてあるパネルを見て、この映像でのパフォーマンスの痕跡...絵の具が重ね塗りされて異様に分厚くなった画面に圧倒されました。
いや、もう、かなりやられた感じです。
もうひとつ、思いっきり見入ってしまった映像作品が、招待作家である安居智博さんの「カミロボプロレス」。
これ、もう最高!
厚紙製のロボットによるプロレスなんですが(そのままですが)、ちゃんとキャラクター相関図がしっかりしている上に、見事に編集された試合のダイジェストは解説者の絶叫も合わせてかなりの見応え!
もっとも、両手に一体ずつ持って闘わせているんですけど、このアナログ感がまた堪らない!
小一時間試合を見た後、ショウケースにずらりと居並ぶカミロボたちに対してもなんだか軽く思い入れができてたりして。
他に山岡淳子さんの小さな作品が100点並んだ「rhythm」、福岡祝子さんの女性のヌード写真のコラージュに、特に強いインパクトを感じました。
会場でいただいた、参加作家のインタビューが載った小冊子もかなり読みごたえがあります。
http://www.art-and-chaos.com/
京都造形芸術大学の2004年度卒業生から選抜された作家に、3名の招待作家を加えた企画展。
まず、今年の初めにHIROMI YOSHIIで拝見した大庭大介さんの作品が目に飛び込んできました。
模様が入った銀色の地に2匹の羽が生えた馬が描かれている作品。その前には両側にリボンのようなものが伸びたトロフィーのようなオブジェ。この組み合わせがなんとも面白い波長を生み出しているようで。
いきなり既知の作家の作品に出会えて嬉しい驚きから始まったわけですが・・・とにかくバリエーションがものすごく広い!
真っ当な絵画、インスタレーション的なもの、映像作品などなど。
全体的に「強さ」、主張に迷いがない、という意味での「強さ」が伝わってくる作品が多かったような気がします。
「混沌」という言葉にも納得。
そういったなかで、いちばん面白かったのが山崎愛子さんと米山麻結さんとの作品「77’25"33 16498g 2005.2.24」。
会場内に設営された小部屋に入ると、天井から床の画面に向けて映像が流されてました。
何となく観始めましたが、この内容が、床置きのひとつの画面に二人の女の子がどんどん絵を重ねて描いていくのをものすごい早送りで編集したもの。
描かれるものはイラスト風だったり抽象的なものだったり。途中で一度、お二人の小さい頃の写真も貼られます。どんどん出来上がっていく、というよりも色が加えられるうちにまったく違うものに変化していき、ある時点で一気に塗りつぶされたり。とにかく痛快!
絵の内容が変わる度に行われる簡単なパフォーマンスも面白いです。
で、タイトルが映し出されて映像が終わり、小部屋の中にその両側の出入り口から外の明かりだけが差し込んだ瞬間、映像が映し出されていたところに置いてあるパネルを見て、この映像でのパフォーマンスの痕跡...絵の具が重ね塗りされて異様に分厚くなった画面に圧倒されました。
いや、もう、かなりやられた感じです。
もうひとつ、思いっきり見入ってしまった映像作品が、招待作家である安居智博さんの「カミロボプロレス」。
これ、もう最高!
厚紙製のロボットによるプロレスなんですが(そのままですが)、ちゃんとキャラクター相関図がしっかりしている上に、見事に編集された試合のダイジェストは解説者の絶叫も合わせてかなりの見応え!
もっとも、両手に一体ずつ持って闘わせているんですけど、このアナログ感がまた堪らない!
小一時間試合を見た後、ショウケースにずらりと居並ぶカミロボたちに対してもなんだか軽く思い入れができてたりして。
他に山岡淳子さんの小さな作品が100点並んだ「rhythm」、福岡祝子さんの女性のヌード写真のコラージュに、特に強いインパクトを感じました。
会場でいただいた、参加作家のインタビューが載った小冊子もかなり読みごたえがあります。
ローリー・アンダーソン「時間の記録」(8/9)
2005年8月16日 アート
ICC(インターコミュニケーションセンター)にて。(7/22〜10/2)現在開催中!
http://www.ntticc.or.jp/Schedule/2005/THERECORDOFTHETIME/index_j.html
今回がICC初体験。
足を踏み入れた第一印象は、コンテンポラリーアートの聖地。
・・・というと大袈裟かもしれないけど、すごく新しいものに触れられるんじゃないかと期待させるような、ピンと張りつめた雰囲気を感じました。
ローリー・アンダーソンのことはまったく知らなかったのですが、エントランスからすぐのスペースで流されていた映像群を一見して、そのとんがった感性に思いっきり興味のアンテナが反応。
自身がミュージシャンであるとコメントしているように、全体的に、音をフィーチャーしたインスタレーション作品が多いです。
出展作品は映像で彼女自身が再現しているもの、観る者が実際に体験するもの、コンセプトを描いたドローイングなど、さまざま。
映像ではまず「ドラム・ダンス」というパフォーマンスがかなり面白かったです。
ある箇所に衝撃を加えれば音が鳴る「ドラム・スーツ」を身に纏ったローリーがステージ上で「演奏」している映像。
アイデアやコンセプトを描いたものはけっこう多く展示されていて、日本語による説明を読みながらその作品の「意図」を考え、頭のなかにイメージする作業はなかなか面白いものです。
引き戸やドアの接触部分にテープとヘッドが設置されているものなど、生活スペースに仕込まれるアイデアや、センサーを使ったものなど。
「あーなるほど、こういうふうになっているのか、面白い!」
「・・・でもこうやって想像するのが面白いのかも」
「実際これが形になると案外醒めるのかもなぁ」
などと思いましたが・・・しかし予想に反してそのうちいくつかは広いスペースに展示されていました。
なかでも印象的だったのが、テーブルの上の2つのポイントに肘をふれて頭を抱えた格好になると腕の骨を伝ってちゃんと音が聴こえてくるもの。図面では骨の振動で、頭蓋骨から音が伝わって聴こえるというふうに説明されてましたが、むしろ両耳を塞ぐほうがちゃんと聴こえて、その音楽はなんだか包みこうようなロングトーンが延々と展開されていて、心地よかったです。
後半に登場する映像作品では、「ホログラム・ボウ」がかなり面白いコンセプトで。
音の情報を映像に変換するというものだったと思いますが、ざらついた映像はなんだかものすごくアーバンで、強烈にクール。
視覚と聴覚それぞれのコンテンポラリーアートの「掛け橋」のような感じで、すごく面白かったです。
作品そのものよりもそれぞれのコンセプト、過程を知ることがなにより楽しく面白い。
各所でこのICCがクローズするという話が出ていますが、今回初めていってみて、こういう空間は存続させなきゃ、と強く思った次第です。
《感想リンク》
http://www.blog.s-woman.net/art/2005/08/post_6114.html
http://fakeplastic.cocolog-nifty.com/fakeplastic/2005/08/post_6bfe.html
http://izuminz.exblog.jp/3177538
http://www.ntticc.or.jp/Schedule/2005/THERECORDOFTHETIME/index_j.html
今回がICC初体験。
足を踏み入れた第一印象は、コンテンポラリーアートの聖地。
・・・というと大袈裟かもしれないけど、すごく新しいものに触れられるんじゃないかと期待させるような、ピンと張りつめた雰囲気を感じました。
ローリー・アンダーソンのことはまったく知らなかったのですが、エントランスからすぐのスペースで流されていた映像群を一見して、そのとんがった感性に思いっきり興味のアンテナが反応。
自身がミュージシャンであるとコメントしているように、全体的に、音をフィーチャーしたインスタレーション作品が多いです。
出展作品は映像で彼女自身が再現しているもの、観る者が実際に体験するもの、コンセプトを描いたドローイングなど、さまざま。
映像ではまず「ドラム・ダンス」というパフォーマンスがかなり面白かったです。
ある箇所に衝撃を加えれば音が鳴る「ドラム・スーツ」を身に纏ったローリーがステージ上で「演奏」している映像。
アイデアやコンセプトを描いたものはけっこう多く展示されていて、日本語による説明を読みながらその作品の「意図」を考え、頭のなかにイメージする作業はなかなか面白いものです。
引き戸やドアの接触部分にテープとヘッドが設置されているものなど、生活スペースに仕込まれるアイデアや、センサーを使ったものなど。
「あーなるほど、こういうふうになっているのか、面白い!」
「・・・でもこうやって想像するのが面白いのかも」
「実際これが形になると案外醒めるのかもなぁ」
などと思いましたが・・・しかし予想に反してそのうちいくつかは広いスペースに展示されていました。
なかでも印象的だったのが、テーブルの上の2つのポイントに肘をふれて頭を抱えた格好になると腕の骨を伝ってちゃんと音が聴こえてくるもの。図面では骨の振動で、頭蓋骨から音が伝わって聴こえるというふうに説明されてましたが、むしろ両耳を塞ぐほうがちゃんと聴こえて、その音楽はなんだか包みこうようなロングトーンが延々と展開されていて、心地よかったです。
後半に登場する映像作品では、「ホログラム・ボウ」がかなり面白いコンセプトで。
音の情報を映像に変換するというものだったと思いますが、ざらついた映像はなんだかものすごくアーバンで、強烈にクール。
視覚と聴覚それぞれのコンテンポラリーアートの「掛け橋」のような感じで、すごく面白かったです。
作品そのものよりもそれぞれのコンセプト、過程を知ることがなにより楽しく面白い。
各所でこのICCがクローズするという話が出ていますが、今回初めていってみて、こういう空間は存続させなきゃ、と強く思った次第です。
《感想リンク》
http://www.blog.s-woman.net/art/2005/08/post_6114.html
http://fakeplastic.cocolog-nifty.com/fakeplastic/2005/08/post_6bfe.html
http://izuminz.exblog.jp/3177538
8/14、8/15のギャラリー巡り
2005年8月15日 アート コメント (716)・法政大学カメラブ写真展(8/14)@MONKEY GALLEY(8/11〜8/14)
http://www.superplanning.co.jp/monkey/03_schedule/050811.html
渋谷で映画の整理券をもらって、そこから代官山に移動する際に通ったことがない道を通ってたら見つかったギャラリー、そこで開催されていたのがこの写真展。
思ったより、と書くとたいへん失礼なのですが、なかなかよい作品もありました(特にモノクロの作品で)。
・GOMI TARO ANNEX [もうひとつの五味太郎]展(8/14)@ヒルサイドフォーラム(8/9〜8/21)
http://www.gomitaro.com/news_02.html
http://www.gomitaro-annex.com/
油彩の作品を中心に、グッズの紹介も兼ねた展示。
絵のほうは、まずタイトルがユニーク。
「折にふれて試し算をしなくてはいけない そしてその答えが、少しずつ変化してゆくのを確認するんだ」
「生きとし生けるものは皆平等だなんて、ねぼけたこといってる場合かよ まったく」
「プラスマイナス3m/mの誤差は個人的には許容範囲であったので、僕は工業デザイナーにならなかった」
など、ちょっと斜に構えてたり蘊蓄めいた異様に長いタイトルが面白いです。
作品は、まず思ったのがマティスのジャズを油彩で描いたらこんな雰囲気かも、と。もしくは、キュビズムをキャッチーにしたような感じで、けっこう見応えがありました。
グッズのほうも同じくキャッチーなデザイン。
・from scratch(8/14)@TWS SHIBUYA(7/23〜8/14)
http://www.tokyo-ws.org/shibuya_event/from_scratch.html
桑久保徹さんのゴッホを彷佛させるタッチの油彩、大きな柄の模様が入れられた壁には牡丹靖佳さんの細かく描かれた小品。
他にビデオ作品やインスタレーションなど。
展示方法は面白かったですが、正直なところ、いろんな意味でもう少し期待してたので...。
・ABSOLUTE 瀬良克實 黒崎柚李(8/15)@SPACE SPROUT(8/11〜8/16)
http://absolute50.seesaa.net/
久々の辿り着く難易度Dレベルのギャラリー。
もっとも下北沢という街自体がそうとうに分かりにくいのですが。
展示は、瀬良さんの銀紙(?)にアクリル絵具で描かれたピンク色の水鳥の絵が印象的でした。
・akiko fuchizawa EXHIBITION(8/15)@Gallery銀座フォレスト(8/15〜8/20)
イラスト風の人物などが描かれた、岩絵具の作品。
こういう絵が岩絵具で描かれるとこんな雰囲気なんだ、と、ちょっと面白い質感でした。
・誘惑ノ甘露展(8/15)@Gallery銀座一丁目(8/15〜8/20)
女子美の学生によるグループ展。
絵画とオブジェがそれぞれ1、2点ずつ展示されているなかで、櫻井繭子さんの、カラフルな下地を黒く塗りつぶしてそこを削って描かれた作品がかなりユニークに思えました。
・Painting Exhibition by Madeline(8/15)@小野画廊2(8/15〜8/20)
花をモチーフにした作品。
花の写真のある部分を切り、そこを拡大してさらに分割、という形で描かれていて、花であると分かった時はけっこう嬉しかったです。
そして色彩がキャッチー。
マデリンさんと、BFのアンディさんと片言の英語でいろいろとおしゃべり。余談に花が咲きました(笑)。
・高塚由美展(8/15)@OギャラリーUP・S(8/15〜8/21)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/Pages/ryakureki/takatu.html
肉牛が加工される過程をモチーフにしたと思われるどろーいんぐとコラージュの組み合わさった作品。
ちょっと苦手なテーマでしたが、リアルな動きのようなものを感じました。
・井谷菜々展(8/15)@Oギャラリー(8/15〜8/21)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/Pages/ryakureki/itani.html
キャンバスにシルクスクリーンの重ね刷り。
1枚のシルクスクリーンを繰り返し使用することで起きる目詰まりなどで、作品にコントラストを与えていく、というかなりユニークな手法で製作される抽象画は、ちょっとデジタルっぽい質感が面白いです。
加えて色彩、お互いの色の調和が心地よいです。
・北詰眞弓展(8/15)@スルガ台画廊(8/15〜8/20)
無彩色を主体にした、独特の立体的な奥行がある作品。
都市的な質感が印象的でした。
・ア ヤ ズ エキシビション バ ング ント展(8/15)@P-HOUSE(7/29〜8/21)
http://www.phouse-web.com/main/archives/000005.html
アバンギャルドな展示でした。
顔が映らない照明写真機、真ん中の部分が切り取られた車、壁には一部の文字が消えていて、消えてる文字のところにはかわりにジャックがあって、ヘッドホンしながらそこに手を触れると変な音が...。
巨大な白のキューブのなかにはどうやら飴屋法水氏が入っていて、会期中ずっとあそこで暮らしているようです。
そしてなによりアバンギャルドだったのが、この展示が有料でしかも1200円(爆)。
こちらはあらためて。
・板垣崇志展(8/15)@しらみず美術(8/10〜8/17)
http://www.superplanning.co.jp/monkey/03_schedule/050811.html
渋谷で映画の整理券をもらって、そこから代官山に移動する際に通ったことがない道を通ってたら見つかったギャラリー、そこで開催されていたのがこの写真展。
思ったより、と書くとたいへん失礼なのですが、なかなかよい作品もありました(特にモノクロの作品で)。
・GOMI TARO ANNEX [もうひとつの五味太郎]展(8/14)@ヒルサイドフォーラム(8/9〜8/21)
http://www.gomitaro.com/news_02.html
http://www.gomitaro-annex.com/
油彩の作品を中心に、グッズの紹介も兼ねた展示。
絵のほうは、まずタイトルがユニーク。
「折にふれて試し算をしなくてはいけない そしてその答えが、少しずつ変化してゆくのを確認するんだ」
「生きとし生けるものは皆平等だなんて、ねぼけたこといってる場合かよ まったく」
「プラスマイナス3m/mの誤差は個人的には許容範囲であったので、僕は工業デザイナーにならなかった」
など、ちょっと斜に構えてたり蘊蓄めいた異様に長いタイトルが面白いです。
作品は、まず思ったのがマティスのジャズを油彩で描いたらこんな雰囲気かも、と。もしくは、キュビズムをキャッチーにしたような感じで、けっこう見応えがありました。
グッズのほうも同じくキャッチーなデザイン。
・from scratch(8/14)@TWS SHIBUYA(7/23〜8/14)
http://www.tokyo-ws.org/shibuya_event/from_scratch.html
桑久保徹さんのゴッホを彷佛させるタッチの油彩、大きな柄の模様が入れられた壁には牡丹靖佳さんの細かく描かれた小品。
他にビデオ作品やインスタレーションなど。
展示方法は面白かったですが、正直なところ、いろんな意味でもう少し期待してたので...。
・ABSOLUTE 瀬良克實 黒崎柚李(8/15)@SPACE SPROUT(8/11〜8/16)
http://absolute50.seesaa.net/
久々の辿り着く難易度Dレベルのギャラリー。
もっとも下北沢という街自体がそうとうに分かりにくいのですが。
展示は、瀬良さんの銀紙(?)にアクリル絵具で描かれたピンク色の水鳥の絵が印象的でした。
・akiko fuchizawa EXHIBITION(8/15)@Gallery銀座フォレスト(8/15〜8/20)
イラスト風の人物などが描かれた、岩絵具の作品。
こういう絵が岩絵具で描かれるとこんな雰囲気なんだ、と、ちょっと面白い質感でした。
・誘惑ノ甘露展(8/15)@Gallery銀座一丁目(8/15〜8/20)
女子美の学生によるグループ展。
絵画とオブジェがそれぞれ1、2点ずつ展示されているなかで、櫻井繭子さんの、カラフルな下地を黒く塗りつぶしてそこを削って描かれた作品がかなりユニークに思えました。
・Painting Exhibition by Madeline(8/15)@小野画廊2(8/15〜8/20)
花をモチーフにした作品。
花の写真のある部分を切り、そこを拡大してさらに分割、という形で描かれていて、花であると分かった時はけっこう嬉しかったです。
そして色彩がキャッチー。
マデリンさんと、BFのアンディさんと片言の英語でいろいろとおしゃべり。余談に花が咲きました(笑)。
・高塚由美展(8/15)@OギャラリーUP・S(8/15〜8/21)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/Pages/ryakureki/takatu.html
肉牛が加工される過程をモチーフにしたと思われるどろーいんぐとコラージュの組み合わさった作品。
ちょっと苦手なテーマでしたが、リアルな動きのようなものを感じました。
・井谷菜々展(8/15)@Oギャラリー(8/15〜8/21)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/Pages/ryakureki/itani.html
キャンバスにシルクスクリーンの重ね刷り。
1枚のシルクスクリーンを繰り返し使用することで起きる目詰まりなどで、作品にコントラストを与えていく、というかなりユニークな手法で製作される抽象画は、ちょっとデジタルっぽい質感が面白いです。
加えて色彩、お互いの色の調和が心地よいです。
・北詰眞弓展(8/15)@スルガ台画廊(8/15〜8/20)
無彩色を主体にした、独特の立体的な奥行がある作品。
都市的な質感が印象的でした。
・ア ヤ ズ エキシビション バ ング ント展(8/15)@P-HOUSE(7/29〜8/21)
http://www.phouse-web.com/main/archives/000005.html
アバンギャルドな展示でした。
顔が映らない照明写真機、真ん中の部分が切り取られた車、壁には一部の文字が消えていて、消えてる文字のところにはかわりにジャックがあって、ヘッドホンしながらそこに手を触れると変な音が...。
巨大な白のキューブのなかにはどうやら飴屋法水氏が入っていて、会期中ずっとあそこで暮らしているようです。
そしてなによりアバンギャルドだったのが、この展示が有料でしかも1200円(爆)。
こちらはあらためて。
・板垣崇志展(8/15)@しらみず美術(8/10〜8/17)
8/13のギャラリー巡り
2005年8月13日 アート・岡田裕子展 「主婦の趣味」 @ミヅマアートギャラリー(7/13〜8/13)
http://www.mizuma-art.co.jp/_archive/200507_okada_j.htm
ギャラリーに入ってまず「パンフラワー」に絶句。かなり引く(笑)。
絵が案外マトモなのにも、ちょっとびっくりでした。
・野田幸江展「もう一つの世界−喜多利邸再現−」 @ミヅマアートギャラリー5F(7/20〜8/27)
http://www.mizuma-art.co.jp/_artist/noda_j.htm
実際の民家に住み込みで1年間かけて製作されたらしい襖絵。その一部を畳の間と合わせて再現、数枚は壁に立て掛けられる形で展示されていました。
・・・・・いや、もう、なんていうか、すごいです。
アクリルで描かれた美しい青空や夕焼けの絵の上に、主に人体をモチーフにしたかなりグロテスクで精緻な鉛筆画がぎっしりと。
それが襖全体の組絵で展開されているので、かなり異様でものすごいインパクト。
会場全体にちりばめられた小石にも青空が描き込まれています。
午前中に観てきましたが、夜行くともっとすごそう...。
・玉野早苗展 −空洞の抜け殻− @ギャラリー覚(8/1〜8/13)
http://www6.ocn.ne.jp/~g.kaku/tamanosanae2.html
モノクロの住宅の写真で、家の部分が切り取りめくられて裏のチラシのようなものが見えているものと、チラシが重ねられているものと。
けっこうユニークな世界でした。
・東悠紀恵展 @小野画廊2(8/8〜8/13)
まず、ギャラリー中央に鎮座している大きな立体作品に目がいきます。スチロールボードや厚紙に貼られて組み立てられたお城のオブジェ。これがすべて銅版で刷られているというのが圧巻で、モノクロのファンタジックな世界が広がっていました。
会場奥にはもっと小さなバージョンが3点、一部トレーシングペーパーやアクリル板も使用されていて、なかなかユニーク。
いっしょに壁に掛けられていたアクリルの絵も、落ち着いた色彩で、古風でメルヘンチックな作品でよかったです。
・「8月の庭」小田布美子・山路寛子2人展 @ギャラリーLa Mer(8/8〜8/13)
http://www.aa.alpha-net.ne.jp/arusu/65odayamaji2.htm
山路さんは一部和紙のコラージュを絡めた水彩、小田さんはアクリルとシルクスクリーンによる、花の絵。
ぜんぜん違う質感ながら、お二人の絵がよい感じに調和しあっているのが心地よくて、実は今回の展示で初めて出会われたというのが意外でした。
一つの画面にお二人のコラボレーションという作品があれば、質感の違いがよいバランスを生むような気がしました。
こちらはのちほど。
・晩夏 〜光と蔭 展〜 @ARTS RUSH(8/3〜8/15)
http://www.artsrush.jp/gallery1.html
・混沌から躍り出る星たち2005 @スパイラルガーデン(8/5〜8/13)
http://www.art-and-chaos.com/
・岡本啓展 @ギャラリー椿GT2(8/1〜8/13)
http://kgs-tokyo.jp/tsubaki/2005/050801gt.htm
・昆虫のいる絵画展 @池袋東武6F美術画廊(8/11〜8/17)
http://www.tobu-dept.jp/ikebukuro/event/event.php?kaijyo_kbn=2&sj_no=1277
http://www.mizuma-art.co.jp/_archive/200507_okada_j.htm
ギャラリーに入ってまず「パンフラワー」に絶句。かなり引く(笑)。
絵が案外マトモなのにも、ちょっとびっくりでした。
・野田幸江展「もう一つの世界−喜多利邸再現−」 @ミヅマアートギャラリー5F(7/20〜8/27)
http://www.mizuma-art.co.jp/_artist/noda_j.htm
実際の民家に住み込みで1年間かけて製作されたらしい襖絵。その一部を畳の間と合わせて再現、数枚は壁に立て掛けられる形で展示されていました。
・・・・・いや、もう、なんていうか、すごいです。
アクリルで描かれた美しい青空や夕焼けの絵の上に、主に人体をモチーフにしたかなりグロテスクで精緻な鉛筆画がぎっしりと。
それが襖全体の組絵で展開されているので、かなり異様でものすごいインパクト。
会場全体にちりばめられた小石にも青空が描き込まれています。
午前中に観てきましたが、夜行くともっとすごそう...。
・玉野早苗展 −空洞の抜け殻− @ギャラリー覚(8/1〜8/13)
http://www6.ocn.ne.jp/~g.kaku/tamanosanae2.html
モノクロの住宅の写真で、家の部分が切り取りめくられて裏のチラシのようなものが見えているものと、チラシが重ねられているものと。
けっこうユニークな世界でした。
・東悠紀恵展 @小野画廊2(8/8〜8/13)
まず、ギャラリー中央に鎮座している大きな立体作品に目がいきます。スチロールボードや厚紙に貼られて組み立てられたお城のオブジェ。これがすべて銅版で刷られているというのが圧巻で、モノクロのファンタジックな世界が広がっていました。
会場奥にはもっと小さなバージョンが3点、一部トレーシングペーパーやアクリル板も使用されていて、なかなかユニーク。
いっしょに壁に掛けられていたアクリルの絵も、落ち着いた色彩で、古風でメルヘンチックな作品でよかったです。
・「8月の庭」小田布美子・山路寛子2人展 @ギャラリーLa Mer(8/8〜8/13)
http://www.aa.alpha-net.ne.jp/arusu/65odayamaji2.htm
山路さんは一部和紙のコラージュを絡めた水彩、小田さんはアクリルとシルクスクリーンによる、花の絵。
ぜんぜん違う質感ながら、お二人の絵がよい感じに調和しあっているのが心地よくて、実は今回の展示で初めて出会われたというのが意外でした。
一つの画面にお二人のコラボレーションという作品があれば、質感の違いがよいバランスを生むような気がしました。
こちらはのちほど。
・晩夏 〜光と蔭 展〜 @ARTS RUSH(8/3〜8/15)
http://www.artsrush.jp/gallery1.html
・混沌から躍り出る星たち2005 @スパイラルガーデン(8/5〜8/13)
http://www.art-and-chaos.com/
・岡本啓展 @ギャラリー椿GT2(8/1〜8/13)
http://kgs-tokyo.jp/tsubaki/2005/050801gt.htm
・昆虫のいる絵画展 @池袋東武6F美術画廊(8/11〜8/17)
http://www.tobu-dept.jp/ikebukuro/event/event.php?kaijyo_kbn=2&sj_no=1277
佐藤雅彦研究室展 課題とその解答(8/6、8/9)
2005年8月11日 アート コメント (518)
ギンザ・グラフィック・ギャラリーにて。(8/4〜8/29)現在開催中!
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/gki/g231/g231ki.html
難しいことを、くだらなく。
このギンザ・グラフィック・ギャラリー、毎回面白いのですが、惜しいかな日曜日が閉まっていて、土曜日のギャラリー巡りのなかで観ようとすると、質量ともにかなり充実しているにもかかわらず、時間を割けないために消化不良なことが多くて(展示内容的にもぜひとも日曜開廊してほしいです!)。
でも今回は、たっぷり時間をかけました。
1階のフロアは語句や概念などの説明が中心で、一見かなり難しそうな内容。
・・・ですが、それをすごくキャッチーに説明してくれているので、ものすごく分かりやすい!
そしてツッコミどころもけっこうあったりして。
「digital」を説明するのに何でまたブタのぬいぐるみと角砂糖が使われているのかと。
なぜか見入ってしまう「アルゴリズム行進」の壮絶なくだらなさとか。
放物線にまつわる真実の面白さ。
「rigid」という概念がものすごく興味深く思えたり。
あるものを言葉のみで説明して、その文章を元に別の人が再現する、という課題は面白いなぁ、とか。
地下は、レンズを通して見ると立体に見える絵、劇的なものは何も起きないけど妙に和めるCGゲームなど。
展示物の目玉はずいぶん無駄に大きな装置。実物は動かされないけど、その装置が動く様子が映像で流されていて、これがまた最高なわけで。
地下の奥の映像コーナーでは佐藤研の映像課題を中心に放映されていて、そのアナログ感がまた味わい深くて。
そして、その中に織り込まれる「ポキポキアニメ」と「10本アニメ」、これがもうめちゃくちゃくだらなくて最高。
例えていうなら、目に溜まったウロコがごっそりと削げ落ち、膝が逆に折れるんじゃないかってほどに膝頭を連打。そんな感じですっていうかなに落ち着いた文章でまとめてンだ俺!
いやもう、和んで笑って感心して、とにかくすっごく面白かったんですってば!
この展示を見るだけのために銀座まで足を運ぶ価値がある、と断言いたします!
《感想リンク》
http://blogs.dion.ne.jp/waka/archives/1640081.html
http://www.sundayblog.jp/mt/archives/2005/08/post_379.html
http://takatokyo.exblog.jp/2150822/
http://magicman.blog.ocn.ne.jp/magicman/2005/08/post_8.html
http://blog.c--v.net/item/534
http://d.hatena.ne.jp/you_y/20050806/1123424489
http://d.hatena.ne.jp/kinneko/20050805
http://www.do-gugan.com/~misawa/archives/001162.html
http://aiwendil.blog.ocn.ne.jp/hazama/2005/08/font_size3font_7e97.html
http://idleness.blog16.fc2.com/blog-entry-26.html
http://nayaseka.exblog.jp/1621357
http://stylog.jp/akiko/2005-08-27
http://blog.kansai.com/graynora/517
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/gki/g231/g231ki.html
難しいことを、くだらなく。
このギンザ・グラフィック・ギャラリー、毎回面白いのですが、惜しいかな日曜日が閉まっていて、土曜日のギャラリー巡りのなかで観ようとすると、質量ともにかなり充実しているにもかかわらず、時間を割けないために消化不良なことが多くて(展示内容的にもぜひとも日曜開廊してほしいです!)。
でも今回は、たっぷり時間をかけました。
1階のフロアは語句や概念などの説明が中心で、一見かなり難しそうな内容。
・・・ですが、それをすごくキャッチーに説明してくれているので、ものすごく分かりやすい!
そしてツッコミどころもけっこうあったりして。
「digital」を説明するのに何でまたブタのぬいぐるみと角砂糖が使われているのかと。
なぜか見入ってしまう「アルゴリズム行進」の壮絶なくだらなさとか。
放物線にまつわる真実の面白さ。
「rigid」という概念がものすごく興味深く思えたり。
あるものを言葉のみで説明して、その文章を元に別の人が再現する、という課題は面白いなぁ、とか。
地下は、レンズを通して見ると立体に見える絵、劇的なものは何も起きないけど妙に和めるCGゲームなど。
展示物の目玉はずいぶん無駄に大きな装置。実物は動かされないけど、その装置が動く様子が映像で流されていて、これがまた最高なわけで。
地下の奥の映像コーナーでは佐藤研の映像課題を中心に放映されていて、そのアナログ感がまた味わい深くて。
そして、その中に織り込まれる「ポキポキアニメ」と「10本アニメ」、これがもうめちゃくちゃくだらなくて最高。
例えていうなら、目に溜まったウロコがごっそりと削げ落ち、膝が逆に折れるんじゃないかってほどに膝頭を連打。そんな感じですっていうかなに落ち着いた文章でまとめてンだ俺!
いやもう、和んで笑って感心して、とにかくすっごく面白かったんですってば!
この展示を見るだけのために銀座まで足を運ぶ価値がある、と断言いたします!
《感想リンク》
http://blogs.dion.ne.jp/waka/archives/1640081.html
http://www.sundayblog.jp/mt/archives/2005/08/post_379.html
http://takatokyo.exblog.jp/2150822/
http://magicman.blog.ocn.ne.jp/magicman/2005/08/post_8.html
http://blog.c--v.net/item/534
http://d.hatena.ne.jp/you_y/20050806/1123424489
http://d.hatena.ne.jp/kinneko/20050805
http://www.do-gugan.com/~misawa/archives/001162.html
http://aiwendil.blog.ocn.ne.jp/hazama/2005/08/font_size3font_7e97.html
http://idleness.blog16.fc2.com/blog-entry-26.html
http://nayaseka.exblog.jp/1621357
http://stylog.jp/akiko/2005-08-27
http://blog.kansai.com/graynora/517
生誕100年記念 難波田龍起展 ─その人と芸術─(8/5)
2005年8月10日 アート コメント (3)
東京オペラシティアートギャラリーにて。(7/15〜9/25)現在開催中!
http://www.operacity.jp/ag/exh63/
※龍起の誕生日である8/13(土)は入場料が半額(一般400)になるそうです!
難波田龍起。
大好きな抽象画の作家。
龍起の回顧展ということで、たいへん楽しみにしてました。
オペラシティは金土曜日の夜は遅くまで開いているので(以前までは9時まで開いていたのですが、この企画から8時まで。そのかわりに開館時間が11時から、と1時間早まりました)ここへ行く時は大抵金曜日の夜なのですが、今回も例に漏れず。
大まかに時代順に展示されていました。
初期の時代の作品は、多くの抽象画家もそうであるように比較的真っ当な絵で。
意外だったのが、本格的に抽象画に取り組むようになるのがかなり遅い年齢になってから、ということ。
また、ピカソの一部の静物画やパウル・クレーのような、ちょっとひょうきんな趣の作品があるのも軽い驚きでした。
そして、いかにも龍起らしい抽象画がずらりと並ぶコーナーへ。
僕の場合、龍起の作品は少し距離を置いて観るのがよい感じがします。
青や赤など、深い印象を与える背景の色彩を、鋭利な黒の直線や曲線が容赦なく刻み、それにさまざまな色彩が舞うような。ある時代のザオ・ウーキーにも似た質感。
・・・しかし、これほどまでに鋭い線が入っていながら、不思議と作品からは静謐な印象を受けました。
同じ場所で初めて龍起の作品を観て以来、さまざまな場所で観る機会を得るなかで、その線の雑然とした感触に対してかなり動的なイメージを抱いていて、その感覚が自分の中で育っていただけに、こういった静かな気分になったことが凄く新鮮で。
また、このスペースに展示されていた陶器も、なかなか味のある表情をしていたのが印象的でした。
・・・その静謐感は、続く後期(ほぼ晩年)の抽象画の世界に触れることで一気に広がっていきます。
オペラシティのいちばん大きな空間には、龍起の大作がゆったりと展示されていました。
少し前までの鋭い線が画面から消え、特に印象的なのが黄色なのですが、以前の抽象画とは違う感触で深い色彩で、そのひとつの色彩のコントラストでやわらかなグラデュエーションがつけられていて...。
この壮大なイメージはむしろ東京都現代美術館で榎倉康二の作品に触れた時の感覚に近くて。。。
最後のコーナーは龍起が晩年に病床で描いたスケッチ。ある意味、もっとも壮絶な空間でした。
常設作品のコーナーでは、息子の難波田史男の作品の展示。
これも嬉しいセレクションで、昨年東京ステーションギャラリーで観た時ほどのインパクトは受けなかったものの、水彩独特のふわりとした色彩の広がりと、ペンで描かれる細かなキャラクターはやはり独特の世界を醸し出していました。
今回のproject Nは高木紗恵子さん。
白を基調にした作品で、春を連想させる軽やかな色彩で森の中の風景や、鹿や鳥などの動物が描かれていて、なんとも幸福感が広がっている、といった印象で。
高木正勝氏と手掛けたUAのビデオクリップも、謎めいた曲調の雰囲気をさらに盛り上げるファンタジックな内容でした。
冒頭にも書きましたが、今週の土曜日は半額とのことなので、改めて観に行こうと思います。
《感想リンク》
http://artslog.seesaa.net/article/5336160.html
http://kabu.blog.ocn.ne.jp/weblog/2005/04/post_79dc.html
http://blog.goo.ne.jp/rubicone/e/af2aa5b7561578b68bd6195fe6228448
http://quiet.exblog.jp/2105472/
http://www.operacity.jp/ag/exh63/
※龍起の誕生日である8/13(土)は入場料が半額(一般400)になるそうです!
難波田龍起。
大好きな抽象画の作家。
龍起の回顧展ということで、たいへん楽しみにしてました。
オペラシティは金土曜日の夜は遅くまで開いているので(以前までは9時まで開いていたのですが、この企画から8時まで。そのかわりに開館時間が11時から、と1時間早まりました)ここへ行く時は大抵金曜日の夜なのですが、今回も例に漏れず。
大まかに時代順に展示されていました。
初期の時代の作品は、多くの抽象画家もそうであるように比較的真っ当な絵で。
意外だったのが、本格的に抽象画に取り組むようになるのがかなり遅い年齢になってから、ということ。
また、ピカソの一部の静物画やパウル・クレーのような、ちょっとひょうきんな趣の作品があるのも軽い驚きでした。
そして、いかにも龍起らしい抽象画がずらりと並ぶコーナーへ。
僕の場合、龍起の作品は少し距離を置いて観るのがよい感じがします。
青や赤など、深い印象を与える背景の色彩を、鋭利な黒の直線や曲線が容赦なく刻み、それにさまざまな色彩が舞うような。ある時代のザオ・ウーキーにも似た質感。
・・・しかし、これほどまでに鋭い線が入っていながら、不思議と作品からは静謐な印象を受けました。
同じ場所で初めて龍起の作品を観て以来、さまざまな場所で観る機会を得るなかで、その線の雑然とした感触に対してかなり動的なイメージを抱いていて、その感覚が自分の中で育っていただけに、こういった静かな気分になったことが凄く新鮮で。
また、このスペースに展示されていた陶器も、なかなか味のある表情をしていたのが印象的でした。
・・・その静謐感は、続く後期(ほぼ晩年)の抽象画の世界に触れることで一気に広がっていきます。
オペラシティのいちばん大きな空間には、龍起の大作がゆったりと展示されていました。
少し前までの鋭い線が画面から消え、特に印象的なのが黄色なのですが、以前の抽象画とは違う感触で深い色彩で、そのひとつの色彩のコントラストでやわらかなグラデュエーションがつけられていて...。
この壮大なイメージはむしろ東京都現代美術館で榎倉康二の作品に触れた時の感覚に近くて。。。
最後のコーナーは龍起が晩年に病床で描いたスケッチ。ある意味、もっとも壮絶な空間でした。
常設作品のコーナーでは、息子の難波田史男の作品の展示。
これも嬉しいセレクションで、昨年東京ステーションギャラリーで観た時ほどのインパクトは受けなかったものの、水彩独特のふわりとした色彩の広がりと、ペンで描かれる細かなキャラクターはやはり独特の世界を醸し出していました。
今回のproject Nは高木紗恵子さん。
白を基調にした作品で、春を連想させる軽やかな色彩で森の中の風景や、鹿や鳥などの動物が描かれていて、なんとも幸福感が広がっている、といった印象で。
高木正勝氏と手掛けたUAのビデオクリップも、謎めいた曲調の雰囲気をさらに盛り上げるファンタジックな内容でした。
冒頭にも書きましたが、今週の土曜日は半額とのことなので、改めて観に行こうと思います。
《感想リンク》
http://artslog.seesaa.net/article/5336160.html
http://kabu.blog.ocn.ne.jp/weblog/2005/04/post_79dc.html
http://blog.goo.ne.jp/rubicone/e/af2aa5b7561578b68bd6195fe6228448
http://quiet.exblog.jp/2105472/
飛び石で夏休みだった本日。
・Group Show:田幡浩一、増田佳江、典子、木藤純子 @ギャラリー小柳(8/2〜8/31)
まず、田幡浩一さんの平面作品。
乳白色のアクリルのパネルの上に描かれる細かな模様。ネックレスみたいです。
典子さんの立体作品はかなりのインパクト。
壊れたベッドの骨組みのようなものにさまざまな色彩の塊(クリーム絞りで乗せられたような形で)がいっぱいくっついているものと、壁のコーナー上部には紺色の大きなリボン。色彩のコントラストはそのまま「動」と「静」を表現しているような感じで。
増田佳江さんの絵は、風景部分と抽象部分とがあって、それぞれが引き立てあっているようで。風景ではないですが、スケートをしている人たちの絵が印象的。
木藤純子さんの作品は、ガラスの塔状のオブジェ。
上から覗くと底に空の風景が広がっていました。
・キノコカフェ @GALLERY ART SPACE(8/9〜8/21)
http://www2.odn.ne.jp/artspace/
きのこ好きの方々が集まったグループ展、といっても小物中心。
以前同じギャラリーで個展を拝見した城戸みゆきさんの作品は、ちいさな家型の箱で、その中みが作りこまれた風景となっていてユニーク。
印象深かったのは、珍しいきのこの標本。ハチやらセミやら、特定の生物の死骸に生えるきのこがあるのにはびっくり。
かなり貴重なコレクションを観ることができました。
初めて行ったICCでのローリー・アンダーソン展の感想は改めて。
・Group Show:田幡浩一、増田佳江、典子、木藤純子 @ギャラリー小柳(8/2〜8/31)
まず、田幡浩一さんの平面作品。
乳白色のアクリルのパネルの上に描かれる細かな模様。ネックレスみたいです。
典子さんの立体作品はかなりのインパクト。
壊れたベッドの骨組みのようなものにさまざまな色彩の塊(クリーム絞りで乗せられたような形で)がいっぱいくっついているものと、壁のコーナー上部には紺色の大きなリボン。色彩のコントラストはそのまま「動」と「静」を表現しているような感じで。
増田佳江さんの絵は、風景部分と抽象部分とがあって、それぞれが引き立てあっているようで。風景ではないですが、スケートをしている人たちの絵が印象的。
木藤純子さんの作品は、ガラスの塔状のオブジェ。
上から覗くと底に空の風景が広がっていました。
・キノコカフェ @GALLERY ART SPACE(8/9〜8/21)
http://www2.odn.ne.jp/artspace/
きのこ好きの方々が集まったグループ展、といっても小物中心。
以前同じギャラリーで個展を拝見した城戸みゆきさんの作品は、ちいさな家型の箱で、その中みが作りこまれた風景となっていてユニーク。
印象深かったのは、珍しいきのこの標本。ハチやらセミやら、特定の生物の死骸に生えるきのこがあるのにはびっくり。
かなり貴重なコレクションを観ることができました。
初めて行ったICCでのローリー・アンダーソン展の感想は改めて。
高見直宏展 -Universal Marking-(8/2、8/9)
2005年8月9日 アート
GALLERY GANにて。(7/27〜8/9)
3度絶句ものの木彫作品。
まずいやでも目に入ってくるのがリアルな宇宙服の男。
ごついヘルメットをかぶっていても、断固男なのである。
いやでも分かるのである。なぜかというと、下が脱げているのである。
で、こともあろうにナニが回転しているのである。
そのそばには、宇宙用ヘルメットをかぶった犬もいる。
そして、横に目をやると、小さな台の上に乗っているのはミニチュアの洋便器である。
さらに、実物大の洋便器もある。
さらにさらに別の方向に目をやると、炎上する小便器が3つ並んでいる。
無意味にむき出しの下半身やら便器やらがモチーフになっているのが、まず第1の絶句ポイント。
なんとまぁしょーもないものを...という第一印象なのである。
大いに呆れた気分で観る。
目がいくのは洋便器の蓋である。
・・・これがすごいのである。マンダラを連想させるほどに緻密な模様が丁寧に彫り込まれているのである。
加えてナチュラルの木の色がまた、渋いのである。
こんな凄まじささえ感じるほどの蓋が、なぜか便器の蓋なのである。
今度は小便器から吹き出ている炎に目をやってみる。
・・・これもすごいのである。すごすぎるのである。
もくもくと膨らむ煙、虚空を切るような炎の先。不動妙王が現れるんじゃないか、と思わせるほどに力強いのである。
しかし、この作品に関していえば、不動妙王が現れるとしたら、それは小便器の中から、ということになってしまうのである。
尋常でない凄さを感じさせる蓋の模様や炎。これが第2の絶句ポイント。
実はこの人は凄いんじゃないか、と見直してしまうのである。
そういえば、と思って便器を眺めてみる。
・・・これが木彫なのである。本物と寸分違わぬ外見に仕上げられているのである。
この仕事の細やかさには、もう笑うしかないほど。これが第3の絶句ポイント、というか絶句はしてないのだが。
高見さんにいろいろと質問してみたら、やはり意識的にそういう「目に付く」ポイントを作品に挿入しているそうで。
こういう見せ方は僕は好きじゃなかったはずなのですが、もう完全に「許す」モード、文句なしにやられてしまった次第。
3度絶句ものの木彫作品。
まずいやでも目に入ってくるのがリアルな宇宙服の男。
ごついヘルメットをかぶっていても、断固男なのである。
いやでも分かるのである。なぜかというと、下が脱げているのである。
で、こともあろうにナニが回転しているのである。
そのそばには、宇宙用ヘルメットをかぶった犬もいる。
そして、横に目をやると、小さな台の上に乗っているのはミニチュアの洋便器である。
さらに、実物大の洋便器もある。
さらにさらに別の方向に目をやると、炎上する小便器が3つ並んでいる。
無意味にむき出しの下半身やら便器やらがモチーフになっているのが、まず第1の絶句ポイント。
なんとまぁしょーもないものを...という第一印象なのである。
大いに呆れた気分で観る。
目がいくのは洋便器の蓋である。
・・・これがすごいのである。マンダラを連想させるほどに緻密な模様が丁寧に彫り込まれているのである。
加えてナチュラルの木の色がまた、渋いのである。
こんな凄まじささえ感じるほどの蓋が、なぜか便器の蓋なのである。
今度は小便器から吹き出ている炎に目をやってみる。
・・・これもすごいのである。すごすぎるのである。
もくもくと膨らむ煙、虚空を切るような炎の先。不動妙王が現れるんじゃないか、と思わせるほどに力強いのである。
しかし、この作品に関していえば、不動妙王が現れるとしたら、それは小便器の中から、ということになってしまうのである。
尋常でない凄さを感じさせる蓋の模様や炎。これが第2の絶句ポイント。
実はこの人は凄いんじゃないか、と見直してしまうのである。
そういえば、と思って便器を眺めてみる。
・・・これが木彫なのである。本物と寸分違わぬ外見に仕上げられているのである。
この仕事の細やかさには、もう笑うしかないほど。これが第3の絶句ポイント、というか絶句はしてないのだが。
高見さんにいろいろと質問してみたら、やはり意識的にそういう「目に付く」ポイントを作品に挿入しているそうで。
こういう見せ方は僕は好きじゃなかったはずなのですが、もう完全に「許す」モード、文句なしにやられてしまった次第。
アートフェア東京(8/7)
2005年8月8日 アート
東京国際フォーラムにて。(8/6〜8/8)
http://www.artfairtokyo.com/
これだけたくさんのギャラリーが一堂に介するとあって、もうそれはいろんな期待があったのですが。
行ったことないギャラリーがどんな作品を出してくるのか、とか。
もちろん、知ってるギャラリーはどうやってくるかな、とか。
またそれぞれのギャラリーは、お互いに火花を散らすような感じなのかなぁ、とか。。。
・・・で、大雑把な客観的な感想は、東京を中心に、国内外のギャラリーが出品する「展示即売会」。
それぞれのギャラリーのブースが広くないこともあって、さすがに空間を演出しようとすると相当に無理があるようで、多くのブースでその狭い空間に作品を詰めて展示している感じで。それは特にコンテンポラリー(C)ゾーンで顕著で、もっともそういう雑多な雰囲気は、それはそれでむしろワクワクしてしまうのです。
逆にメインストリーム(M)ゾーンでのいくつかのブースでは、有名作家の作品を取り上げているギャラリーが空間を持て余し気味に思えました。Mゾーンでは、テーマを絞って出展しているところはたいへん興味深い作品・作家が紹介されていたように思えました。
Mゾーンで印象に残ったのは、まず「しらみず美術」。こちらではギャラリーが後押ししている日本画の作家の作品を紹介していて、僕が伺う時は洋画の展示が多い画廊なのでちょっと意外で。
台北の「Galerie Grand Siecle」。東アジア圏ならではの独特な雰囲気を持った、さまざまな質感の抽象画が紹介されていました。
「増保美術」。おそらく今回の出展ギャラリーにおいて、ある意味もっとも奇抜な空間となっていました。というのも、真ん中に木彫の巨大シャンデリアが吊るされていて、というか鎮座していて、なんかもうすごいインパクト。
「新生堂」。ご一緒したfeltmountainさん曰く「ここだけ美術館」。出展ギャラリー中もっとも広いブースに千住博の滝の絵が5点のみ。確かにここだけ雰囲気が違いました。
続いてCゾーン。こちらはもう、六本木・赤坂と茅場町と神楽坂と初台、さらに中目黒と谷中が一ケ所でいっぺんに観られる、というだけでもう...ああ、なんて楽なんだろう、と(笑)。
それぞれのギャラリーで個展を開催した、あるいは開催中のアーティストの作品がそれぞれのブースに詰め込まれていて、知ってる作家の作品に再び出会えるのがとにかく嬉しいです。なかでも、このところ僕にとって印象深い展示が多かった「TARO NASU GALLERY」「レントゲンヴェルケ」「TAKA ISHII GALLERY」のブースでは特にそういった楽しみが顕著で。
「不忍画廊」が微妙に(C)ゾーンだったのは半分納得半分意外(確認したらMゾーンでした、すみません)。呉亜沙さんの作品はドローイングで、1点でも油彩の作品があれば、もっと印象が違ったと思います。
「APS西村画廊」では、あらためて舟越桂の作品のもつ力に圧倒されてしまいました。
気になってた「成山画廊」にあった松井冬子さんの作品を観て、個展で拝見しておきたかったなぁ、と。
アンティーク(A)ゾーンは、ちょっといっしょに観るには違い過ぎるかな、と。
・・・というわけで、予想以上に楽しかったです!
以下、個人的な提案(偉そうでスミマセン)ですが、(A)ゾーンはともかく、多くの(M)ゾーンのギャラリーは(C)ゾーンに入ってもそれほど違和感はないのでは、と。
このアートフェア東京が、もちろんさまざまな作品が紹介される中でそれぞれのギャラリーが推すアーティストの紹介の場になれば、と。それぞれのギャラリーの指向の違いが提示されることで、よりそれぞれのギャラリーの個性も際立つと思うので。
そして、この企画を観た多くの人が、実際に興味を持ったギャラリーに足を運ぶようになるといいなぁ、とも。正直なところ、「ギャラリー」そのものを紹介する要素がちょっと弱かったような印象も受けたので。。。
これから定期的に開催されるのであれば、どういうふうになっていくか楽しみです。
P.S.今回は、「はろるど・わーど http://blog.goo.ne.jp/harold1234/ 」のはろるどさんと、「落武者の行方 http://blog.goo.ne.jp/feltmountain 」のfeltmountainさんとご一緒しました。
いろいろとおしゃべりを交えながら観ることが出来たのもこの展示を楽しめた大きな理由のひとつで。
おつき合いいただいたお二人に、あらためて感謝です。
《感想リンク》
http://blog.business-i.jp/editor/2005/08/post_e002.html
http://blog.goo.ne.jp/lysander/e/0f502853fad0b4684643fba03348351c
http://blog.goo.ne.jp/pizz/e/e1987f86c6b1c435861d71524e73ae56
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=343
http://artslog.seesaa.net/article/5701180.html
http://blogs.yahoo.co.jp/hidekiiinuma/8634496.html
http://www.artfairtokyo.com/
これだけたくさんのギャラリーが一堂に介するとあって、もうそれはいろんな期待があったのですが。
行ったことないギャラリーがどんな作品を出してくるのか、とか。
もちろん、知ってるギャラリーはどうやってくるかな、とか。
またそれぞれのギャラリーは、お互いに火花を散らすような感じなのかなぁ、とか。。。
・・・で、大雑把な客観的な感想は、東京を中心に、国内外のギャラリーが出品する「展示即売会」。
それぞれのギャラリーのブースが広くないこともあって、さすがに空間を演出しようとすると相当に無理があるようで、多くのブースでその狭い空間に作品を詰めて展示している感じで。それは特にコンテンポラリー(C)ゾーンで顕著で、もっともそういう雑多な雰囲気は、それはそれでむしろワクワクしてしまうのです。
逆にメインストリーム(M)ゾーンでのいくつかのブースでは、有名作家の作品を取り上げているギャラリーが空間を持て余し気味に思えました。Mゾーンでは、テーマを絞って出展しているところはたいへん興味深い作品・作家が紹介されていたように思えました。
Mゾーンで印象に残ったのは、まず「しらみず美術」。こちらではギャラリーが後押ししている日本画の作家の作品を紹介していて、僕が伺う時は洋画の展示が多い画廊なのでちょっと意外で。
台北の「Galerie Grand Siecle」。東アジア圏ならではの独特な雰囲気を持った、さまざまな質感の抽象画が紹介されていました。
「増保美術」。おそらく今回の出展ギャラリーにおいて、ある意味もっとも奇抜な空間となっていました。というのも、真ん中に木彫の巨大シャンデリアが吊るされていて、というか鎮座していて、なんかもうすごいインパクト。
「新生堂」。ご一緒したfeltmountainさん曰く「ここだけ美術館」。出展ギャラリー中もっとも広いブースに千住博の滝の絵が5点のみ。確かにここだけ雰囲気が違いました。
続いてCゾーン。こちらはもう、六本木・赤坂と茅場町と神楽坂と初台、さらに中目黒と谷中が一ケ所でいっぺんに観られる、というだけでもう...ああ、なんて楽なんだろう、と(笑)。
それぞれのギャラリーで個展を開催した、あるいは開催中のアーティストの作品がそれぞれのブースに詰め込まれていて、知ってる作家の作品に再び出会えるのがとにかく嬉しいです。なかでも、このところ僕にとって印象深い展示が多かった「TARO NASU GALLERY」「レントゲンヴェルケ」「TAKA ISHII GALLERY」のブースでは特にそういった楽しみが顕著で。
「不忍画廊」が微妙に(C)ゾーンだったのは半分納得半分意外(確認したらMゾーンでした、すみません)。呉亜沙さんの作品はドローイングで、1点でも油彩の作品があれば、もっと印象が違ったと思います。
「APS西村画廊」では、あらためて舟越桂の作品のもつ力に圧倒されてしまいました。
気になってた「成山画廊」にあった松井冬子さんの作品を観て、個展で拝見しておきたかったなぁ、と。
アンティーク(A)ゾーンは、ちょっといっしょに観るには違い過ぎるかな、と。
・・・というわけで、予想以上に楽しかったです!
以下、個人的な提案(偉そうでスミマセン)ですが、(A)ゾーンはともかく、多くの(M)ゾーンのギャラリーは(C)ゾーンに入ってもそれほど違和感はないのでは、と。
このアートフェア東京が、もちろんさまざまな作品が紹介される中でそれぞれのギャラリーが推すアーティストの紹介の場になれば、と。それぞれのギャラリーの指向の違いが提示されることで、よりそれぞれのギャラリーの個性も際立つと思うので。
そして、この企画を観た多くの人が、実際に興味を持ったギャラリーに足を運ぶようになるといいなぁ、とも。正直なところ、「ギャラリー」そのものを紹介する要素がちょっと弱かったような印象も受けたので。。。
これから定期的に開催されるのであれば、どういうふうになっていくか楽しみです。
P.S.今回は、「はろるど・わーど http://blog.goo.ne.jp/harold1234/ 」のはろるどさんと、「落武者の行方 http://blog.goo.ne.jp/feltmountain 」のfeltmountainさんとご一緒しました。
いろいろとおしゃべりを交えながら観ることが出来たのもこの展示を楽しめた大きな理由のひとつで。
おつき合いいただいたお二人に、あらためて感謝です。
《感想リンク》
http://blog.business-i.jp/editor/2005/08/post_e002.html
http://blog.goo.ne.jp/lysander/e/0f502853fad0b4684643fba03348351c
http://blog.goo.ne.jp/pizz/e/e1987f86c6b1c435861d71524e73ae56
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=343
http://artslog.seesaa.net/article/5701180.html
http://blogs.yahoo.co.jp/hidekiiinuma/8634496.html
風呂で始まってプールで終わる8/6のアート巡り
2005年8月6日 アート・半田真規「白浜青松原発瓢箪」 @児玉画廊(7/9〜8/20)
http://www.kodamagallery.com/start/index.html
風呂である。
神楽坂の奥まったビルの4階のスペースに、である。
しかも薪で湧かすようになっていて、実際に湧かした跡も。
頭上には瓢箪で型を取った(と思われる)オブジェがぶら下がっていましたが、なによりも「ごくろうさん」な展示でした。
・WOLFGANG STILLER「ASPECT OF LIFE」 @山本現代(7/9〜8/6)
http://www.yamamotogendai.org/japanese/exhibition/index.html
狂気のドローイング(量的に)。
小さなメモパッドに描かれた作品が壁中にあって、圧倒されました。
中には小山田二郎っぽい雰囲気のも。
他に、炭を模したオブジェが。
・村山留里子「ビスチェとドレス」 @高橋コレクション(5/21〜8/6)
http://www.takahashi-collection.com/now/index_now.html
なんかもう、あそこまで徹底的に詰め込まれると、もうそれだけで圧倒されるような。
マネキンに着せられた、造花やボタンなどがぎゅうぎゅうに付けられたビスチェ、ひとつひとつ観ていくよりも並ぶすべてをいっぺんに観るほうが、よりその面白さを実感できる感じがしました。
そして一体だけあるドレスの強烈きわまりない存在感。
・土田ヒロミ写真展「新・砂を数える(1995-2004)」「砂を数える(1976-1989)」 @GALLERY PAST RAYS M/A MARUNOUCHI(7/22〜8/27)
http://www.hiromi-t.com/new_item.html
何の変哲もないはずの写真、なのにすごく違和感があって。
パソコンで補正されているようで、まるでコラージュ?と思ってしまうほど。
・加藤敬展 -Simple Equation- @ぎゃらりぃ朋(8/1〜8/7)
岩絵具の作品で、表面に金箔を貼った画面に岩絵具で彩色。
描かれる風景自体は油彩のそれに近い質感ですが、岩絵具の色の隙き間から覗かせる箔の輝きに独特の味わいがあって面白かったです。
なんとなくやさしい印象でした。
・太田良一展 @なびす画廊(8/1〜8/6)
http://www.nabis-g.com/exhibition/2005/oota-r.html
オイルスティックによる黒の太い稜線と、楽しげな色調。
油彩ですが、作品からにじみ出る空気はたいへん日本的で。
なんとなく「まんが日本むかしばなし」っぽい、というとなんだか変な表現ですが、できることなら座布団敷いた上に胡座かいて、お茶に袋の和菓子でも食べながらのんびり観たいなぁ、と思わせるような雰囲気でした。
・小野里浩二展 @ギャラリー21+葉(8/1〜8/6)
http://www.gallery21yo.com/exh-folder2005/onozato/onozato.html
ガラス繊維のキャンバスに、溶剤で薄められた油絵具で描かれた、ふわりと滲んだ水色の輪が幾重にも重ねられて、それが揺らぐ水面のようで何とも涼しげ。
その水面に、ボートや人が浮かんでいます。
作品によっては表面が歪んだ透明のアクリル版に人の顔やひなぎくの花が描かれたものが画面の上に乗ってました。
唯一、その滲む円が赤で描かれた抽象画があって、これが展示の中にひとつだけ違うふうで、でもその空間にたいへん馴染んでいたのが印象的でした。
・佐藤由美子展 @Oギャラリー(8/1〜8/7)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/Pages/ryakureki/yumiko.html
3面の壁に渡って細長く繋げられた和紙に、7種類の版がそれぞれ数度刷られたリトグラフの作品。
版は墨を中心にペンなどでも手が加えられていて、和紙に乗る色彩は黒のみで、水墨画のような味わい。
不定期に訪れる同じパターン、不思議なリズムがありました。
・諸橋明香展 @フタバ画廊(8/1〜8/7)
プールである。
といっても、深さは推定5センチくらい。
ギャラリーの床には鮮やかな青のフェルトが敷き詰められ、ギザギザの縁のプールの中、外、壁じゅうに100円ショップで買い集められたバケツやイスなどがばらまかれるように配置されていました。
ここまでやられるともう何でも許す、って感じで(笑)。
こちらはあらためて。
・佐藤雅彦研究室展 課題とその解答 @ギンザ・グラフィック・ギャラリー(8/4〜8/29)
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/index.html
http://www.kodamagallery.com/start/index.html
風呂である。
神楽坂の奥まったビルの4階のスペースに、である。
しかも薪で湧かすようになっていて、実際に湧かした跡も。
頭上には瓢箪で型を取った(と思われる)オブジェがぶら下がっていましたが、なによりも「ごくろうさん」な展示でした。
・WOLFGANG STILLER「ASPECT OF LIFE」 @山本現代(7/9〜8/6)
http://www.yamamotogendai.org/japanese/exhibition/index.html
狂気のドローイング(量的に)。
小さなメモパッドに描かれた作品が壁中にあって、圧倒されました。
中には小山田二郎っぽい雰囲気のも。
他に、炭を模したオブジェが。
・村山留里子「ビスチェとドレス」 @高橋コレクション(5/21〜8/6)
http://www.takahashi-collection.com/now/index_now.html
なんかもう、あそこまで徹底的に詰め込まれると、もうそれだけで圧倒されるような。
マネキンに着せられた、造花やボタンなどがぎゅうぎゅうに付けられたビスチェ、ひとつひとつ観ていくよりも並ぶすべてをいっぺんに観るほうが、よりその面白さを実感できる感じがしました。
そして一体だけあるドレスの強烈きわまりない存在感。
・土田ヒロミ写真展「新・砂を数える(1995-2004)」「砂を数える(1976-1989)」 @GALLERY PAST RAYS M/A MARUNOUCHI(7/22〜8/27)
http://www.hiromi-t.com/new_item.html
何の変哲もないはずの写真、なのにすごく違和感があって。
パソコンで補正されているようで、まるでコラージュ?と思ってしまうほど。
・加藤敬展 -Simple Equation- @ぎゃらりぃ朋(8/1〜8/7)
岩絵具の作品で、表面に金箔を貼った画面に岩絵具で彩色。
描かれる風景自体は油彩のそれに近い質感ですが、岩絵具の色の隙き間から覗かせる箔の輝きに独特の味わいがあって面白かったです。
なんとなくやさしい印象でした。
・太田良一展 @なびす画廊(8/1〜8/6)
http://www.nabis-g.com/exhibition/2005/oota-r.html
オイルスティックによる黒の太い稜線と、楽しげな色調。
油彩ですが、作品からにじみ出る空気はたいへん日本的で。
なんとなく「まんが日本むかしばなし」っぽい、というとなんだか変な表現ですが、できることなら座布団敷いた上に胡座かいて、お茶に袋の和菓子でも食べながらのんびり観たいなぁ、と思わせるような雰囲気でした。
・小野里浩二展 @ギャラリー21+葉(8/1〜8/6)
http://www.gallery21yo.com/exh-folder2005/onozato/onozato.html
ガラス繊維のキャンバスに、溶剤で薄められた油絵具で描かれた、ふわりと滲んだ水色の輪が幾重にも重ねられて、それが揺らぐ水面のようで何とも涼しげ。
その水面に、ボートや人が浮かんでいます。
作品によっては表面が歪んだ透明のアクリル版に人の顔やひなぎくの花が描かれたものが画面の上に乗ってました。
唯一、その滲む円が赤で描かれた抽象画があって、これが展示の中にひとつだけ違うふうで、でもその空間にたいへん馴染んでいたのが印象的でした。
・佐藤由美子展 @Oギャラリー(8/1〜8/7)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/Pages/ryakureki/yumiko.html
3面の壁に渡って細長く繋げられた和紙に、7種類の版がそれぞれ数度刷られたリトグラフの作品。
版は墨を中心にペンなどでも手が加えられていて、和紙に乗る色彩は黒のみで、水墨画のような味わい。
不定期に訪れる同じパターン、不思議なリズムがありました。
・諸橋明香展 @フタバ画廊(8/1〜8/7)
プールである。
といっても、深さは推定5センチくらい。
ギャラリーの床には鮮やかな青のフェルトが敷き詰められ、ギザギザの縁のプールの中、外、壁じゅうに100円ショップで買い集められたバケツやイスなどがばらまかれるように配置されていました。
ここまでやられるともう何でも許す、って感じで(笑)。
こちらはあらためて。
・佐藤雅彦研究室展 課題とその解答 @ギンザ・グラフィック・ギャラリー(8/4〜8/29)
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/index.html