杉本博司 時間の終わり(1/2)
2006年1月2日 アート森美術館にて。(9/17〜1/9)
http://www.mori.art.museum/contents/sugimoto/index.html
「自分の意図したものを確実に伝えること これがアーティストの使命だ」
昨年に続いて2度目。今回はさらに時間に余裕を持って観てきた。感じてきた。
雑誌「BRUTUS」との大々的なタイアップによるレコメンデーションで盛り上がる期待に応えるどころか、驚くほどに想像力を掻き立てる刺激に溢れた内容。
展示の冒頭、1点だけ飾られた[Theater」が目に飛び込んできた時点でノックアウト。
モノクロームの説得力。「絵」としての美しさ。この1点が飾られたスペースを体験しただけでも。
美術館内に足を踏み入れるとまず目にするのは照明が若干暗めに設定されたなかに一定間隔で並んだ白の柱。この時点では写真は視界には、ない。天井が充分に高く、壮大でミニマルな反復リズムのインスタレーション的な空間演出。
作品は、入り口方向からだと柱の裏側に。3次元の数式を具現化した石膏製のオブジェを黒を背景に絶妙の照明で撮影した作品が大きく引き伸ばされている。無機的に作られている曲面の無機的だからこそのなめらかさと劣化が進んだ石膏の表面の物質としての無機的さとが相まって、計算され尽くしたストイックな美しさに見とれる。ひとつひとつをじっくりと観たあと、空間を味わうように動きながら目に入ってくるを自然に受け止める。
同じ部屋の開けた空間に同様の数式モデルがアルミで柱状に再現されたものが2点。まわりの壁には機械模型の写真が石膏オブジェと同様な質感で写真に収まっている。こちらは歯車や可動部分のネジなどがいかにも無骨に。
ジオラマをはさんで、「Seascapes」のコーナー。
僕が初めて杉本を知ったのが原美術館で観た「Seascapes」だった。
壁面も床も天井も黒で統一された広い空間にずらりと並ぶ、画面を上下に美しく2等分する水平線。
このコーナー、尋常でない凄みがあった。
作品1点1点丁寧にトリミングされたライトが当てられ、暗闇のなかにそれらが浮かび上がっている。加えてこのなかには広々とした能舞台が設営されていて、さらに耳を突く高音域のノイズに時おり低音が入り込むというサウンドインスタレーションも。
このスペースの入口から壁沿いには水平線が霞んでいたり海面が反射する光が美しいものがまず並び、続いて夜の海景、能舞台側には白い空と黒い海とのコントラストがはっきりしているものが並ぶ。
夜でも水平線はしっかりと表出していることへの驚き。光を反射する海面の神々しさ。まるで油絵具のように迫ってくる海の黒のうねり。
昨年秋はこの空間に圧倒されっぱなしだった。それは今日も変わらなかったが、それでももう一歩踏み込みたいという好奇心が働いて、展示された海がどこなのかキャプションをしっかり確認してみた。
同じ海を撮ったものが、夜と日が昇っている時間のとの組み合わせで2組あった。撮影位置の方角も調べれば、海が黒く写る方角とそうでない方角も分かるかもしれない。
続くビデオのコーナーに1点だけ飾られているフェルメールの「The Music Lesson」。
おちゃめなキャプションのおかげもあってちょっと小休止的な展示だが、僕がこの作品を目にするのは2度目で、以前ギャラリー小柳で拝見したときのキャプションにあったシリアスなエピソードを思い出す。今回の展示では原作の写真か何かが資料として展示されていないが、本来フェルメールの絵にはあるヴィオラ・ダ・ガンバ(だったと思う。とにかく古楽器)が杉本の写真にはなく、現存の古楽器を用意できなかったからないのではなくて、実は用意したのだが構図的にどうしても画面のなかに入れることが不可能だったそう。
細長い展示スペースに長々と続く無数のブッダ、スクリーン部分の白が抜けていて異様さと神々しさを感じる「Theaters」、蝋人形師の神業に着目し、それに生命感を与えた杉本にも敬意を表したい「Portraits」、長谷川等伯の松林図の再現と続き、それぞれに感銘を受け、また直島の護王神社の縮尺模型のトンネルから覗く風景が曇り空で東京湾が見えなかったのを残念に思いつつ。
コーヒーブレイクをはさんで、秋はほとんど素通りに近かった「Colors of Shadow」へ。フェルメールのリメイクを除くとここが唯一のカラー写真のコーナーで、漆喰の白壁の部屋を東面からの自然光で撮影した写真が数点。
窓から射し込む自然光がそれぞれの角度の壁に緩やかにコントラストをつけただけのシンプルな作品だがじっくりと遠目から眺めていると「こういう絵、どこかで絶対観てるよなぁ」という既視感に襲われたが思い出せず。
同じ白でもライマンや草間とは通ずるところはあっても根本で違っていて、それでも相当に抽象絵画的。かろじて木調の床が画面に写り込んでいるのでカラー写真であることは認識できるが、見どころはその若干のコントラストで絶妙の濃淡がついた壁が隣接する部分で、なんとも不思議な立体感がとにかく面白い。
最後のコーナーは建築シリーズ。ここもかなり面白かった。
それぞれの建築物が説明文によると「無限大の倍」で撮影されてピントがぼけまくっている写真の数々。さらに説明文からの引用で「溶け残った」建築物。ビデオでは「ピントをずらすことで劣化が進んだ建物の傷を隠す」と言ってたし、「BRUTUS」には「建築家のイメージの再現」とあった。どれも正しいと思う。
じっくり観たときの印象は遠目からだと風景の表面が溶けて透明度が増した感じ、至近ではまるで水墨画。
曲線が印象的な建築物だとその傾向はなおさらで、ピントがぼけた様子など墨による滲みとまるで瓜二つ。この作品がもし和紙にプリントされたらどんな感じだろう、とか、これらのレディメイドを水墨でやると面白いのでは、など、いつもは浮かばないイメージも膨らんだ。
上映されていたビデオで杉本自身が発したこの記事の冒頭の言葉がとにかく印象に残る。
そのはっきりとした意図こそがここに展示された作品に尋常でない力を宿らせているのだと感じる。
心から、これらの素晴らしい作品を世に送りだした杉本に感謝と敬意を表したい。
そして、もうひとつ。
この展示のレイアウトは杉本本人と森美術館のスタッフとで構成されたとのこと。
どうすれば作品が映えるか考え尽くされ、隅々にまで意識が行き届いた展示で本当に素晴らしいと思う。想像力を活性化させる極上のエンターテイメントだった。
あ、それと...販売コーナーで「Seascapes」のポストカードが1種類天地逆に置かれてたよ( ´∀`)
http://www.mori.art.museum/contents/sugimoto/index.html
「自分の意図したものを確実に伝えること これがアーティストの使命だ」
昨年に続いて2度目。今回はさらに時間に余裕を持って観てきた。感じてきた。
雑誌「BRUTUS」との大々的なタイアップによるレコメンデーションで盛り上がる期待に応えるどころか、驚くほどに想像力を掻き立てる刺激に溢れた内容。
展示の冒頭、1点だけ飾られた[Theater」が目に飛び込んできた時点でノックアウト。
モノクロームの説得力。「絵」としての美しさ。この1点が飾られたスペースを体験しただけでも。
美術館内に足を踏み入れるとまず目にするのは照明が若干暗めに設定されたなかに一定間隔で並んだ白の柱。この時点では写真は視界には、ない。天井が充分に高く、壮大でミニマルな反復リズムのインスタレーション的な空間演出。
作品は、入り口方向からだと柱の裏側に。3次元の数式を具現化した石膏製のオブジェを黒を背景に絶妙の照明で撮影した作品が大きく引き伸ばされている。無機的に作られている曲面の無機的だからこそのなめらかさと劣化が進んだ石膏の表面の物質としての無機的さとが相まって、計算され尽くしたストイックな美しさに見とれる。ひとつひとつをじっくりと観たあと、空間を味わうように動きながら目に入ってくるを自然に受け止める。
同じ部屋の開けた空間に同様の数式モデルがアルミで柱状に再現されたものが2点。まわりの壁には機械模型の写真が石膏オブジェと同様な質感で写真に収まっている。こちらは歯車や可動部分のネジなどがいかにも無骨に。
ジオラマをはさんで、「Seascapes」のコーナー。
僕が初めて杉本を知ったのが原美術館で観た「Seascapes」だった。
壁面も床も天井も黒で統一された広い空間にずらりと並ぶ、画面を上下に美しく2等分する水平線。
このコーナー、尋常でない凄みがあった。
作品1点1点丁寧にトリミングされたライトが当てられ、暗闇のなかにそれらが浮かび上がっている。加えてこのなかには広々とした能舞台が設営されていて、さらに耳を突く高音域のノイズに時おり低音が入り込むというサウンドインスタレーションも。
このスペースの入口から壁沿いには水平線が霞んでいたり海面が反射する光が美しいものがまず並び、続いて夜の海景、能舞台側には白い空と黒い海とのコントラストがはっきりしているものが並ぶ。
夜でも水平線はしっかりと表出していることへの驚き。光を反射する海面の神々しさ。まるで油絵具のように迫ってくる海の黒のうねり。
昨年秋はこの空間に圧倒されっぱなしだった。それは今日も変わらなかったが、それでももう一歩踏み込みたいという好奇心が働いて、展示された海がどこなのかキャプションをしっかり確認してみた。
同じ海を撮ったものが、夜と日が昇っている時間のとの組み合わせで2組あった。撮影位置の方角も調べれば、海が黒く写る方角とそうでない方角も分かるかもしれない。
続くビデオのコーナーに1点だけ飾られているフェルメールの「The Music Lesson」。
おちゃめなキャプションのおかげもあってちょっと小休止的な展示だが、僕がこの作品を目にするのは2度目で、以前ギャラリー小柳で拝見したときのキャプションにあったシリアスなエピソードを思い出す。今回の展示では原作の写真か何かが資料として展示されていないが、本来フェルメールの絵にはあるヴィオラ・ダ・ガンバ(だったと思う。とにかく古楽器)が杉本の写真にはなく、現存の古楽器を用意できなかったからないのではなくて、実は用意したのだが構図的にどうしても画面のなかに入れることが不可能だったそう。
細長い展示スペースに長々と続く無数のブッダ、スクリーン部分の白が抜けていて異様さと神々しさを感じる「Theaters」、蝋人形師の神業に着目し、それに生命感を与えた杉本にも敬意を表したい「Portraits」、長谷川等伯の松林図の再現と続き、それぞれに感銘を受け、また直島の護王神社の縮尺模型のトンネルから覗く風景が曇り空で東京湾が見えなかったのを残念に思いつつ。
コーヒーブレイクをはさんで、秋はほとんど素通りに近かった「Colors of Shadow」へ。フェルメールのリメイクを除くとここが唯一のカラー写真のコーナーで、漆喰の白壁の部屋を東面からの自然光で撮影した写真が数点。
窓から射し込む自然光がそれぞれの角度の壁に緩やかにコントラストをつけただけのシンプルな作品だがじっくりと遠目から眺めていると「こういう絵、どこかで絶対観てるよなぁ」という既視感に襲われたが思い出せず。
同じ白でもライマンや草間とは通ずるところはあっても根本で違っていて、それでも相当に抽象絵画的。かろじて木調の床が画面に写り込んでいるのでカラー写真であることは認識できるが、見どころはその若干のコントラストで絶妙の濃淡がついた壁が隣接する部分で、なんとも不思議な立体感がとにかく面白い。
最後のコーナーは建築シリーズ。ここもかなり面白かった。
それぞれの建築物が説明文によると「無限大の倍」で撮影されてピントがぼけまくっている写真の数々。さらに説明文からの引用で「溶け残った」建築物。ビデオでは「ピントをずらすことで劣化が進んだ建物の傷を隠す」と言ってたし、「BRUTUS」には「建築家のイメージの再現」とあった。どれも正しいと思う。
じっくり観たときの印象は遠目からだと風景の表面が溶けて透明度が増した感じ、至近ではまるで水墨画。
曲線が印象的な建築物だとその傾向はなおさらで、ピントがぼけた様子など墨による滲みとまるで瓜二つ。この作品がもし和紙にプリントされたらどんな感じだろう、とか、これらのレディメイドを水墨でやると面白いのでは、など、いつもは浮かばないイメージも膨らんだ。
上映されていたビデオで杉本自身が発したこの記事の冒頭の言葉がとにかく印象に残る。
そのはっきりとした意図こそがここに展示された作品に尋常でない力を宿らせているのだと感じる。
心から、これらの素晴らしい作品を世に送りだした杉本に感謝と敬意を表したい。
そして、もうひとつ。
この展示のレイアウトは杉本本人と森美術館のスタッフとで構成されたとのこと。
どうすれば作品が映えるか考え尽くされ、隅々にまで意識が行き届いた展示で本当に素晴らしいと思う。想像力を活性化させる極上のエンターテイメントだった。
あ、それと...販売コーナーで「Seascapes」のポストカードが1種類天地逆に置かれてたよ( ´∀`)
2005年展覧会総括(ギャラリー編 その2)
2005年12月29日 アート コメント (4)とりあえずまず書いとくけど、総括になってないのは内緒だぞ。
昨日は平面作品だけでいっぱいいっぱいだったので、今日はそれ以外の作品で。
立体だとそれぞれいろんな素材で面白いものを作る方々に出会えました。
彫金だと、祝迫義郎さんのギャラリー山口での個展がまず思い浮かびます。精緻に作られた甲殻類や爬虫類の生物をモチーフに、ユーモアと風刺を織り込んだ作品、かなり面白かったです。
木彫。こちらは成山画廊での個展が印象的だった土屋仁応さん。たいへんていねいな作りの菊や動物、彫から彩色にいたるまで、手仕事を強く感じさせつつも木彫としては相当な繊細さ。また、下品なユーモアに隠れた尋常でないスキルがすごかった高見直宏さんのギャラリーGANでの個展もかなりのインパクト。
陶は、浅葉春さん。Gallery5610でのお父様との二人展で拝見した、目を閉じて小首を傾げた鳥を模した作品のかわいらしさといったら。
磁器だと、Ecru+HMでの佐々木忍さんの個展、江戸の人々やものをモチーフにしたちいさな作品群、その丁寧さに感服。
そして、立体で忘れてはいけないのが、Gallery Monkey Farmでの倉田光吾郎さんによる実物大スコープドッグ!
「再現する」ということでいえば、これ以上の作品はないとも思います。心から観ることができてよかったと思えた展示です。
変わってメディアアート系。
なんといっても、和田画廊での鈴木太朗さんの個展!
芸大の修了展示とC-DEPOT展でそれぞれ拝見した作品とはいえ、そのふたつのかなりユニークな作品が同一の作家の手によるものだったという嬉しい衝撃と、それをコントロールするシステムさえも美しく見えてしまうほどのスマートさ。
映像では、まずart space kimura ASK?での和田淳さんの作品群のあまりのバカバカしさがもう忘れられず。。。未だに象をチェックする男の「ぺちぺち」が脳裏から離れんのです。
他に、スパイラルガーデンでの京都造形大の卒業生のグループ展で拝見した山崎愛子さんと米山麻結さんとの作品が秀逸、早送りで目まぐるしく変化する画面はかなりの見応えで。
インスタレーションでは、大巻伸嗣さんのスパイラルでの作品がよかったです。薄いメッシュで囲われたなかに入って、その床に描かれている世界地図を眺めつつゆったりした気分で過ごせたのがホントに気持ちよくて。同時開催の東京画廊でのアクリルパネルに描かれた作品もかなりの迫力でした。
この時点でたまたま思い出せなかったたくさんの方、ごめんなさい。。。
そして、素晴らしい作品を発表してくださった皆様、くわえてその場所を提供してくださった皆様に感謝。
昨日は平面作品だけでいっぱいいっぱいだったので、今日はそれ以外の作品で。
立体だとそれぞれいろんな素材で面白いものを作る方々に出会えました。
彫金だと、祝迫義郎さんのギャラリー山口での個展がまず思い浮かびます。精緻に作られた甲殻類や爬虫類の生物をモチーフに、ユーモアと風刺を織り込んだ作品、かなり面白かったです。
木彫。こちらは成山画廊での個展が印象的だった土屋仁応さん。たいへんていねいな作りの菊や動物、彫から彩色にいたるまで、手仕事を強く感じさせつつも木彫としては相当な繊細さ。また、下品なユーモアに隠れた尋常でないスキルがすごかった高見直宏さんのギャラリーGANでの個展もかなりのインパクト。
陶は、浅葉春さん。Gallery5610でのお父様との二人展で拝見した、目を閉じて小首を傾げた鳥を模した作品のかわいらしさといったら。
磁器だと、Ecru+HMでの佐々木忍さんの個展、江戸の人々やものをモチーフにしたちいさな作品群、その丁寧さに感服。
そして、立体で忘れてはいけないのが、Gallery Monkey Farmでの倉田光吾郎さんによる実物大スコープドッグ!
「再現する」ということでいえば、これ以上の作品はないとも思います。心から観ることができてよかったと思えた展示です。
変わってメディアアート系。
なんといっても、和田画廊での鈴木太朗さんの個展!
芸大の修了展示とC-DEPOT展でそれぞれ拝見した作品とはいえ、そのふたつのかなりユニークな作品が同一の作家の手によるものだったという嬉しい衝撃と、それをコントロールするシステムさえも美しく見えてしまうほどのスマートさ。
映像では、まずart space kimura ASK?での和田淳さんの作品群のあまりのバカバカしさがもう忘れられず。。。未だに象をチェックする男の「ぺちぺち」が脳裏から離れんのです。
他に、スパイラルガーデンでの京都造形大の卒業生のグループ展で拝見した山崎愛子さんと米山麻結さんとの作品が秀逸、早送りで目まぐるしく変化する画面はかなりの見応えで。
インスタレーションでは、大巻伸嗣さんのスパイラルでの作品がよかったです。薄いメッシュで囲われたなかに入って、その床に描かれている世界地図を眺めつつゆったりした気分で過ごせたのがホントに気持ちよくて。同時開催の東京画廊でのアクリルパネルに描かれた作品もかなりの迫力でした。
この時点でたまたま思い出せなかったたくさんの方、ごめんなさい。。。
そして、素晴らしい作品を発表してくださった皆様、くわえてその場所を提供してくださった皆様に感謝。
2005展覧会総括(ギャラリー編 その1)
2005年12月28日 アート コメント (2)2005年はまず間違いなく1000を超える展示を観ているはずなので、そこからベスト10を選ぶというのは無謀なので...。
個人的に印象に残った展示を振り返ってみます。
まず、ひとつ挙げるとしたら、B Galleryでの神田さおりさんの個展「こ こ ろ か が み SAORI’An2005晩夏exhibition」。
B Galleryは会期がほぼ1ヶ月と長く、おかげで何度も足を運ぶことができたのですが、観る度に新たな発見がありました。
また、「ちょこり描き」のイベントでシャツに描いていただいたり、神田さんのファンとの交流も楽しかったです。
大作を観ることができた、というところでは、このふたつ。
佐藤美術館での志田展哉展と、森田画廊と東邦アートで同時開催された川瀬伊人展。
人の身長ほどもある細長い板が並べられた画面に描かれた路面の絵の深遠さが心に残る志田さんの個展。青と黒が織り成す色彩感が、暗めの照明に映えていて。とにかく素晴らしかった。
川瀬さんの作品は、個展までに2度、1点ずつ拝見する機会があって、それがかなり印象的だったのですが、東邦アートで拝見した夜のカフェ、港、そして見上げる東京タワーの尋常でない迫力には圧倒されました。計算され尽くした大胆さ。
大きな作品ではないですが、加來万周さんの紫鴻画廊での個展もかなりのインパクトでした。
金泥、銀泥をあれほどまでに大胆に使って描く深遠な風景に脱帽。
外せないのが、ギャラリー椿での呉亜沙さんの個展「My Position」。たくさんのうさぎとひとりの女の子が登場する、なんとなくメランコリックな風合いの不思議な世界。遠くに駅が見える大きな作品、これをたっぷり距離をおいて眺めたときのふわっとした感じも心地よくて。
油彩だと、ギャラリーMoMoでの大谷有花さんの個展も印象に残ってます。赤とキミドリとによる、シンプルだけどインパクトもある色彩感は、ぱっと明るくて、ちょっと眺めただけで元気をもらった気分になれました。
おなじみの芸大デザイン出身のみなさんにも、今年もたくさん楽しませていただきました。
特に印象的だったのが、銀座スルガ台画廊での名古屋剛志さんの個展と日根野裕美さんの個展。どちらもソロになったときに発揮される世界観が尋常でなく、名古屋さんの個展では奇妙な物語のなかに入ってしまったかのような非現実的な感触、日根野さんはふわりとしたやさしい色と、ひとつひとつ丁寧に描かれたつりびなの模様とが印象的で。
他に、おなじみの石居麻耶さん、金丸悠児さん、野地美樹子さん、小林英且さん、川本淑子さん、岡本雄司さん、瀧下和之さん...この周辺はあげればキリがないです。
イラスト系だと、季節ごとに素敵なデザインを発表してくださった野谷美佐緒さん、オーパ・ギャラリーでのタイトル通りまさに「カラマった」ユニークな展示だったTAKEさんとコジマユウジさん、そしてこのお二人のそれぞれの個展もすごく面白かったです。また、お目にかかれていないのですが、美篶堂で拝見した井上葉さんのマンガもかなり印象的。
ちょっとイレギュラーなスタイルですが、f分の1での辻恵子さんの切り絵も相当にユニークでした。
個人的に印象に残った展示を振り返ってみます。
まず、ひとつ挙げるとしたら、B Galleryでの神田さおりさんの個展「こ こ ろ か が み SAORI’An2005晩夏exhibition」。
B Galleryは会期がほぼ1ヶ月と長く、おかげで何度も足を運ぶことができたのですが、観る度に新たな発見がありました。
また、「ちょこり描き」のイベントでシャツに描いていただいたり、神田さんのファンとの交流も楽しかったです。
大作を観ることができた、というところでは、このふたつ。
佐藤美術館での志田展哉展と、森田画廊と東邦アートで同時開催された川瀬伊人展。
人の身長ほどもある細長い板が並べられた画面に描かれた路面の絵の深遠さが心に残る志田さんの個展。青と黒が織り成す色彩感が、暗めの照明に映えていて。とにかく素晴らしかった。
川瀬さんの作品は、個展までに2度、1点ずつ拝見する機会があって、それがかなり印象的だったのですが、東邦アートで拝見した夜のカフェ、港、そして見上げる東京タワーの尋常でない迫力には圧倒されました。計算され尽くした大胆さ。
大きな作品ではないですが、加來万周さんの紫鴻画廊での個展もかなりのインパクトでした。
金泥、銀泥をあれほどまでに大胆に使って描く深遠な風景に脱帽。
外せないのが、ギャラリー椿での呉亜沙さんの個展「My Position」。たくさんのうさぎとひとりの女の子が登場する、なんとなくメランコリックな風合いの不思議な世界。遠くに駅が見える大きな作品、これをたっぷり距離をおいて眺めたときのふわっとした感じも心地よくて。
油彩だと、ギャラリーMoMoでの大谷有花さんの個展も印象に残ってます。赤とキミドリとによる、シンプルだけどインパクトもある色彩感は、ぱっと明るくて、ちょっと眺めただけで元気をもらった気分になれました。
おなじみの芸大デザイン出身のみなさんにも、今年もたくさん楽しませていただきました。
特に印象的だったのが、銀座スルガ台画廊での名古屋剛志さんの個展と日根野裕美さんの個展。どちらもソロになったときに発揮される世界観が尋常でなく、名古屋さんの個展では奇妙な物語のなかに入ってしまったかのような非現実的な感触、日根野さんはふわりとしたやさしい色と、ひとつひとつ丁寧に描かれたつりびなの模様とが印象的で。
他に、おなじみの石居麻耶さん、金丸悠児さん、野地美樹子さん、小林英且さん、川本淑子さん、岡本雄司さん、瀧下和之さん...この周辺はあげればキリがないです。
イラスト系だと、季節ごとに素敵なデザインを発表してくださった野谷美佐緒さん、オーパ・ギャラリーでのタイトル通りまさに「カラマった」ユニークな展示だったTAKEさんとコジマユウジさん、そしてこのお二人のそれぞれの個展もすごく面白かったです。また、お目にかかれていないのですが、美篶堂で拝見した井上葉さんのマンガもかなり印象的。
ちょっとイレギュラーなスタイルですが、f分の1での辻恵子さんの切り絵も相当にユニークでした。
2005展覧会ベスト10
2005年12月27日 アート コメント (9)というわけで、今年もやってしまいますよ。
とりあえず、美術館の有料展示という括りで選びました。
1位 杉本博司 時間の終わり @森美術館
http://www.mori.art.museum/contents/sugimoto/index.html
2位 榎倉康二 展 @東京都現代美術館
http://www.mot-art-museum.jp/ex/plan_h16-05.htm
3位 アーキラボ 建築・都市・アートの新たな実験展 1950-2005 @森美術館
http://www.mori.art.museum/contents/archilab/index.html
4位 異形の幻視力 小山田二郎展 @東京ステーションギャラリー
http://www.ejrcf.or.jp/archives/exhibition/detail.asp?id=118&index=1
5位 アートとテクノロジーの未来と過去 @ICC
http://www.ntticc.or.jp/Archive/2005/PossibleFutures/index_j.html
6位 佐伯 祐三 ―芸術家への道― @練馬区立美術館
http://www.city.nerima.tokyo.jp/museum/tenji/saekiyuzou.html
7位 ベルナール・ビュフェ展 @損保ジャパン東郷青児美術館
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/021.html
8位 イサム・ノグチ展 @東京都現代美術館
http://www.ntv.co.jp/isamu/
9位 李禹煥 余白の芸術 @横浜美術館
http://www.yma.city.yokohama.jp/exhibition/2005/special/03_leeufan/index.html
10位 北斎展 @東京国立博物館
http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=D01&processId=02&event_id=2040&event_idx=1&initdate=2005/10/25&dispdate=2005/10/25
1位は文句なしで杉本展。杉本の作品はそれまでも観る機会はけっこうありましたが、雑誌「BRUTUS」との連動といい、位置やライティングなどすべてをひっくるめて神経の行き届いた静謐感溢れる展示といい、感動しっぱなしで。年明け最初に見に行きます。
榎倉康二と李禹煥の展示は、それぞれの作品群から受けるイメージの広がりが印象に残っています。榎倉は無限大へと、李はミニマムに。特に榎倉展で受けたイメ−ジの壮大さは尋常じゃなかった...。
「アーキラボ」と「アートとテクノロジーの未来と過去」は、それぞれ新しい感覚、エッジの効いたセンスに触れる新鮮さに溢れていて刺激的で。知れば知るほどのめり込んでいく前衛建築の世界を堪能できたアーキラボ展、間違いなく今年一番時間をかけ観た展示ですが、それでも時間が足りなかったほど。「アートとテクノロジーの未来と過去」は横浜トリエンナーレの100倍面白かった、いやホントに。
小山田二郎、佐伯祐三、ベルナール・ビュフェの各回顧展。それぞれのアーティストの生きざまに触れ、それぞれの作品を描いているときにどんな気持ち、精神状態だったかに思いを馳せ、感慨に浸りました。ジェームス・アンソールやギュスターヴ・モローなども印象に残っていますが、ベスト10に選んだ展示は単純に、より強く作品自体に惹かれました。
イサム・ノグチと北斎は、もっと単純に作品の印象で。
イサムの「エナジー・ヴォイド」のスケールの大きさとそこから受けるゆったりとした感じ。北斎は最終日で激しく混んでいて版画は観ていないも同然ですが、肉筆画はさすがに刮目してしまうほどの説得力。
ほかに、古径展もよかったし、タピエスも瀧口も面白かったです。
まあ、痕跡展とかフルクサスとか、腹立ってくるようなものもありましたけど。
こうやって並べてみると、今年は「知らない世界」へと誘ってくれる展示に興味のベクトルがより明確に向いてきているな、と感じます。
おそらくこれからもそういう傾向に拍車がかかるんじゃないかな、と思ってます。
とりあえず、美術館の有料展示という括りで選びました。
1位 杉本博司 時間の終わり @森美術館
http://www.mori.art.museum/contents/sugimoto/index.html
2位 榎倉康二 展 @東京都現代美術館
http://www.mot-art-museum.jp/ex/plan_h16-05.htm
3位 アーキラボ 建築・都市・アートの新たな実験展 1950-2005 @森美術館
http://www.mori.art.museum/contents/archilab/index.html
4位 異形の幻視力 小山田二郎展 @東京ステーションギャラリー
http://www.ejrcf.or.jp/archives/exhibition/detail.asp?id=118&index=1
5位 アートとテクノロジーの未来と過去 @ICC
http://www.ntticc.or.jp/Archive/2005/PossibleFutures/index_j.html
6位 佐伯 祐三 ―芸術家への道― @練馬区立美術館
http://www.city.nerima.tokyo.jp/museum/tenji/saekiyuzou.html
7位 ベルナール・ビュフェ展 @損保ジャパン東郷青児美術館
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/021.html
8位 イサム・ノグチ展 @東京都現代美術館
http://www.ntv.co.jp/isamu/
9位 李禹煥 余白の芸術 @横浜美術館
http://www.yma.city.yokohama.jp/exhibition/2005/special/03_leeufan/index.html
10位 北斎展 @東京国立博物館
http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=D01&processId=02&event_id=2040&event_idx=1&initdate=2005/10/25&dispdate=2005/10/25
1位は文句なしで杉本展。杉本の作品はそれまでも観る機会はけっこうありましたが、雑誌「BRUTUS」との連動といい、位置やライティングなどすべてをひっくるめて神経の行き届いた静謐感溢れる展示といい、感動しっぱなしで。年明け最初に見に行きます。
榎倉康二と李禹煥の展示は、それぞれの作品群から受けるイメージの広がりが印象に残っています。榎倉は無限大へと、李はミニマムに。特に榎倉展で受けたイメ−ジの壮大さは尋常じゃなかった...。
「アーキラボ」と「アートとテクノロジーの未来と過去」は、それぞれ新しい感覚、エッジの効いたセンスに触れる新鮮さに溢れていて刺激的で。知れば知るほどのめり込んでいく前衛建築の世界を堪能できたアーキラボ展、間違いなく今年一番時間をかけ観た展示ですが、それでも時間が足りなかったほど。「アートとテクノロジーの未来と過去」は横浜トリエンナーレの100倍面白かった、いやホントに。
小山田二郎、佐伯祐三、ベルナール・ビュフェの各回顧展。それぞれのアーティストの生きざまに触れ、それぞれの作品を描いているときにどんな気持ち、精神状態だったかに思いを馳せ、感慨に浸りました。ジェームス・アンソールやギュスターヴ・モローなども印象に残っていますが、ベスト10に選んだ展示は単純に、より強く作品自体に惹かれました。
イサム・ノグチと北斎は、もっと単純に作品の印象で。
イサムの「エナジー・ヴォイド」のスケールの大きさとそこから受けるゆったりとした感じ。北斎は最終日で激しく混んでいて版画は観ていないも同然ですが、肉筆画はさすがに刮目してしまうほどの説得力。
ほかに、古径展もよかったし、タピエスも瀧口も面白かったです。
まあ、痕跡展とかフルクサスとか、腹立ってくるようなものもありましたけど。
こうやって並べてみると、今年は「知らない世界」へと誘ってくれる展示に興味のベクトルがより明確に向いてきているな、と感じます。
おそらくこれからもそういう傾向に拍車がかかるんじゃないかな、と思ってます。
12/23〜12/25のアート巡り
2005年12月26日 アート《12/23》
・−岡倉天心に捧げるオマージュ− 第2回 理想の会 @渋谷東急本店8階美術画廊(12/22〜12/28)
・佐藤勝彦 書画陶展 @高輪ざくろ坂ギャラリー一穂堂(12/22〜1/15)
http://www.planup.co.jp/takanawa_j.html
・佐藤陽子展 @十一月画廊(12/19〜12/25)
http://g-11.cool.ne.jp/
・VIA展2005 @日本橋高島屋6階美術画廊(12/21〜12/27)
・サムホールエキジビション・フォー・クリスマス @Pepper’s Loft Gallery(12/19〜12/24)
http://www.peppers-project.com/loft/jp/exhibit_program/2005_12/05x/index.htm
・加藤みつこ・上坂美樹 展 − quiet walks − @GALLERY b. TOKYO(12/19〜12/24)
http://www.dragonz.com/gallery_b/
《12/24》
・坪内好子 展 @養清堂画廊(12/12〜12/24)
http://www.yoseido.com/catalog/exhibition.php
・大西康明展 −呼吸星雲− @INAX GALLERY 2
http://www.inax.co.jp/Culture/top/gallery.html#g2
・(展示名失念orz 芸大の日本画作家のグループ展)@Gallery d.g./画廊 はね(12/12〜12/24)
http://www.geocities.jp/artfrontier_gallery/
・TRACE展 @SOL(12/19〜12/24)
http://www005.upp.so-net.ne.jp/SOL/
・鴻崎正武・馬籠伸郎展 @Gallery Nike(12/12〜12/24)
・新鋭作家ウィンターコレクション @銀座松坂屋別館4階美術画廊(12/21〜12/31)
・佐藤 勲 @TARO NASU GALLERY(11/26〜12/24)
http://www.taronasugallery.com/
・ピーター・ニューマン個展 「スカイスペース」 @ヴァイスフェルト(12/9〜1/14)
http://www.roentgenwerke.com/
・小井田由貴 WOOD PRINTS 2005 @NADiff modern(11/29〜12/26)
http://www.bunkamura.co.jp/shop/book/index.html
・スコットランド国立美術館展 @BUNKAMURAザ・ミュージアム(11/5〜12/25)
http://www.bunkamura.co.jp/museum/event/scotland/index.html
《12/25》
・アート&テクノロジーの過去と未来 @ICC(10/21〜12/25)
http://www.ntticc.or.jp/
・新川美湖展 @ars gallery(12/17〜12/25)
http://www.a-s-o.jp/gallery/
・鴻崎正武展 @書肆啓祐堂(12/15〜12/25)
http://www.keiyudoh.com/
そして3連休のいちばん最後は新宿ピットイン。
・−岡倉天心に捧げるオマージュ− 第2回 理想の会 @渋谷東急本店8階美術画廊(12/22〜12/28)
・佐藤勝彦 書画陶展 @高輪ざくろ坂ギャラリー一穂堂(12/22〜1/15)
http://www.planup.co.jp/takanawa_j.html
・佐藤陽子展 @十一月画廊(12/19〜12/25)
http://g-11.cool.ne.jp/
・VIA展2005 @日本橋高島屋6階美術画廊(12/21〜12/27)
・サムホールエキジビション・フォー・クリスマス @Pepper’s Loft Gallery(12/19〜12/24)
http://www.peppers-project.com/loft/jp/exhibit_program/2005_12/05x/index.htm
・加藤みつこ・上坂美樹 展 − quiet walks − @GALLERY b. TOKYO(12/19〜12/24)
http://www.dragonz.com/gallery_b/
《12/24》
・坪内好子 展 @養清堂画廊(12/12〜12/24)
http://www.yoseido.com/catalog/exhibition.php
・大西康明展 −呼吸星雲− @INAX GALLERY 2
http://www.inax.co.jp/Culture/top/gallery.html#g2
・(展示名失念orz 芸大の日本画作家のグループ展)@Gallery d.g./画廊 はね(12/12〜12/24)
http://www.geocities.jp/artfrontier_gallery/
・TRACE展 @SOL(12/19〜12/24)
http://www005.upp.so-net.ne.jp/SOL/
・鴻崎正武・馬籠伸郎展 @Gallery Nike(12/12〜12/24)
・新鋭作家ウィンターコレクション @銀座松坂屋別館4階美術画廊(12/21〜12/31)
・佐藤 勲 @TARO NASU GALLERY(11/26〜12/24)
http://www.taronasugallery.com/
・ピーター・ニューマン個展 「スカイスペース」 @ヴァイスフェルト(12/9〜1/14)
http://www.roentgenwerke.com/
・小井田由貴 WOOD PRINTS 2005 @NADiff modern(11/29〜12/26)
http://www.bunkamura.co.jp/shop/book/index.html
・スコットランド国立美術館展 @BUNKAMURAザ・ミュージアム(11/5〜12/25)
http://www.bunkamura.co.jp/museum/event/scotland/index.html
《12/25》
・アート&テクノロジーの過去と未来 @ICC(10/21〜12/25)
http://www.ntticc.or.jp/
・新川美湖展 @ars gallery(12/17〜12/25)
http://www.a-s-o.jp/gallery/
・鴻崎正武展 @書肆啓祐堂(12/15〜12/25)
http://www.keiyudoh.com/
そして3連休のいちばん最後は新宿ピットイン。
好きでいろいろと展示を観て回るわけですが、面白いものを逃さないように探しているとデパートのなかの美術画廊はホントに侮れない。
有名作家を中心に取り上げるところももちろんありますが、注意深く情報収集していると僕が注目している(なんだか偉そうだなオイ)世代の近い作家をピックアップするところも少なくなく。
で、12/25で開催中の展示で実際足を運んだものを。
・−岡倉天心に捧げるオマージュ− 第2回 理想の会(12/23)
渋谷東急本店8階美術画廊にて。(12/22〜12/28)
DMによると「日本美術院の6名の精鋭作家の新作展」とのこと。
加來万周さんの作品が展示されているということで、観に行ってきました。
・・・やはり、すごい。それぞれ金泥、銀泥の使い方が大胆でありながら実に深みがある渋さで、闇に沈み込むような沼に浮かぶ蓮、銀景のなかにゆらぐ綿毛の神々しさ、どこか遠い、でも忘れられないような秋の景色が信じられない筆致で描かれています。
加來さんと同じ展示で拝見することが多い才木康平さんの作品も。才木さんもまた箔や泥の使い方が素晴らしく、加來さんほどに全面に金属の色が表出してはいませんが、作品のさりげない風景のなかに織り込まれるそういった素材の質感には目を奪われます。
他に、前田力さん、山本浩之さん、村岡貴美男さん、速水敬一郎さん。
・VIA展2005(12/23)
日本橋高島屋6階美術画廊にて。(12/21〜12/27)
芸大デザイン科で助手、講師経験のある作家のグループ展。
こちらでは、まず、大好きな木版画家、岡本雄司さんの大作が展示されていて、必見!
題材は岡本さんらしく「四ッ谷駅」。ふたつの出口それぞれからの景色が岡本さん独特の木版による線画で描かれているのですが、そのうちのひとつはちょうど線路の上を走る新宿通りの断面図になっていて、ちゃんと駅ビルの内装まで笑っちゃうほど丁寧に再現されていてとにかくユーモラス。ほっこりとした木版の質感とも相まって、和やかな暖かみのある作品です。
この展示で初見だったのが片桐聖子さん。専門誌に制作過程が詳細に取材されていて、それも拝見させていいただいたのですが、とにかく尋常でない手の込みよう。下地に石膏が使われたアクリル画で、削ったり色を重ねたりとさまざまなテクニックが駆使されて完成した作品は、表面の精緻に仕上げられた立体的な風合いと、赤系統のやわらかな色彩感、物語性のある画題と、かなりの見応えで。
これまで2度ほど拝見している武田史子さんの透明感のある銅版画もすばらしいです、やはり見入ってしまいます。
押元一敏さんの日本画。ちょっと変わったかたちの板に描かれたりして、正統派の作風に面白い工夫がなされているのがいい感じです。
ほかに、榎俊幸さん、田宮話子さん、今泉尚樹さん。
・新鋭作家ウィンターコレクション(12/24)
銀座松坂屋別館4階美術画廊(12/21〜12/31)
とにかく書ききれないほどのたくさんの作家の小品がずらりと展示されていて、その数はまさに圧巻。
そのなかでお目当ては、志田展哉さんの作品。
・・・ちょっとびっくりです。これまで拝見してきた志田さんの画題や作風、夜の道路などを尋常でない静謐感で表現するという印象でしたが、ここに出展されている2点は、ひとつは夏の夜空、満天の星空に照らされる椰子、こちらは色彩感こそ志田さんらしいのですが、夏の空だけあって同じ紺でも受ける印象がぜんぜん違ってて。そしてもう一点、こちらはやわらかなベージュ系の色彩で構成された、イラスト風味の列車の絵。かわいい!かわいすぎる!
年内いっぱいの展示なので、ちょっと覗いてみてほしいです。
有名作家を中心に取り上げるところももちろんありますが、注意深く情報収集していると僕が注目している(なんだか偉そうだなオイ)世代の近い作家をピックアップするところも少なくなく。
で、12/25で開催中の展示で実際足を運んだものを。
・−岡倉天心に捧げるオマージュ− 第2回 理想の会(12/23)
渋谷東急本店8階美術画廊にて。(12/22〜12/28)
DMによると「日本美術院の6名の精鋭作家の新作展」とのこと。
加來万周さんの作品が展示されているということで、観に行ってきました。
・・・やはり、すごい。それぞれ金泥、銀泥の使い方が大胆でありながら実に深みがある渋さで、闇に沈み込むような沼に浮かぶ蓮、銀景のなかにゆらぐ綿毛の神々しさ、どこか遠い、でも忘れられないような秋の景色が信じられない筆致で描かれています。
加來さんと同じ展示で拝見することが多い才木康平さんの作品も。才木さんもまた箔や泥の使い方が素晴らしく、加來さんほどに全面に金属の色が表出してはいませんが、作品のさりげない風景のなかに織り込まれるそういった素材の質感には目を奪われます。
他に、前田力さん、山本浩之さん、村岡貴美男さん、速水敬一郎さん。
・VIA展2005(12/23)
日本橋高島屋6階美術画廊にて。(12/21〜12/27)
芸大デザイン科で助手、講師経験のある作家のグループ展。
こちらでは、まず、大好きな木版画家、岡本雄司さんの大作が展示されていて、必見!
題材は岡本さんらしく「四ッ谷駅」。ふたつの出口それぞれからの景色が岡本さん独特の木版による線画で描かれているのですが、そのうちのひとつはちょうど線路の上を走る新宿通りの断面図になっていて、ちゃんと駅ビルの内装まで笑っちゃうほど丁寧に再現されていてとにかくユーモラス。ほっこりとした木版の質感とも相まって、和やかな暖かみのある作品です。
この展示で初見だったのが片桐聖子さん。専門誌に制作過程が詳細に取材されていて、それも拝見させていいただいたのですが、とにかく尋常でない手の込みよう。下地に石膏が使われたアクリル画で、削ったり色を重ねたりとさまざまなテクニックが駆使されて完成した作品は、表面の精緻に仕上げられた立体的な風合いと、赤系統のやわらかな色彩感、物語性のある画題と、かなりの見応えで。
これまで2度ほど拝見している武田史子さんの透明感のある銅版画もすばらしいです、やはり見入ってしまいます。
押元一敏さんの日本画。ちょっと変わったかたちの板に描かれたりして、正統派の作風に面白い工夫がなされているのがいい感じです。
ほかに、榎俊幸さん、田宮話子さん、今泉尚樹さん。
・新鋭作家ウィンターコレクション(12/24)
銀座松坂屋別館4階美術画廊(12/21〜12/31)
とにかく書ききれないほどのたくさんの作家の小品がずらりと展示されていて、その数はまさに圧巻。
そのなかでお目当ては、志田展哉さんの作品。
・・・ちょっとびっくりです。これまで拝見してきた志田さんの画題や作風、夜の道路などを尋常でない静謐感で表現するという印象でしたが、ここに出展されている2点は、ひとつは夏の夜空、満天の星空に照らされる椰子、こちらは色彩感こそ志田さんらしいのですが、夏の空だけあって同じ紺でも受ける印象がぜんぜん違ってて。そしてもう一点、こちらはやわらかなベージュ系の色彩で構成された、イラスト風味の列車の絵。かわいい!かわいすぎる!
年内いっぱいの展示なので、ちょっと覗いてみてほしいです。
life/art’05 Part1 今村源(12/18)
2005年12月22日 アート コメント (5)資生堂ギャラリーにて。(12/8〜12/25)
http://www.shiseido.co.jp/gallery/html/index.htm
やられた、と思った。
資生堂ギャラリーの立体的に広い空間のなかをいっぱいに満たすインスタレーション。
シャボンの泡が湧いたときに見られるような感じになっている。それがギャラリーの空間全体に広がっているというもの。しかも、すべて繋がっている。
そして一部に、シダを模したものや小さな人形から蔓が伸びているようなものがいくつか付いていて、イイ感じにアクセントになっている。
細いアルミのパイプを器具で連結させて、さらにそのパイプの表面を水で溶いた紙粘土を塗ってあるというもので、物質的にかなり生々しい。
階段を降りてるときに見たときの「なんだこりゃ」という第一印象、会場に踏み込んで「ていうか邪魔でしょ」という感覚を通過し、だんだんと楽しくなってくるというか、どうでもよくなってくるというか。
いや、結局は後味として実に心地のよい展示で。
この「life/art’05」は5人のアーティスト個展がリレー式に続く企画展で、今後も田中信行、金沢健一、中村政人、そしてトリに須田悦弘と続くのだが、ただ個展が5つ続くのではなく、パンフレットの言葉を引用すると「ある仕掛け」が施されている。
分かる人には、来れば分かる。おそらく分かる。
何を隠そう、この「仕掛け」にやられちゃったのである。
でもな、今回の今村源の展示内の「仕掛け」、ひとつじゃないからな!
(ネタバレはコメント欄に)
http://www.shiseido.co.jp/gallery/html/index.htm
やられた、と思った。
資生堂ギャラリーの立体的に広い空間のなかをいっぱいに満たすインスタレーション。
シャボンの泡が湧いたときに見られるような感じになっている。それがギャラリーの空間全体に広がっているというもの。しかも、すべて繋がっている。
そして一部に、シダを模したものや小さな人形から蔓が伸びているようなものがいくつか付いていて、イイ感じにアクセントになっている。
細いアルミのパイプを器具で連結させて、さらにそのパイプの表面を水で溶いた紙粘土を塗ってあるというもので、物質的にかなり生々しい。
階段を降りてるときに見たときの「なんだこりゃ」という第一印象、会場に踏み込んで「ていうか邪魔でしょ」という感覚を通過し、だんだんと楽しくなってくるというか、どうでもよくなってくるというか。
いや、結局は後味として実に心地のよい展示で。
この「life/art’05」は5人のアーティスト個展がリレー式に続く企画展で、今後も田中信行、金沢健一、中村政人、そしてトリに須田悦弘と続くのだが、ただ個展が5つ続くのではなく、パンフレットの言葉を引用すると「ある仕掛け」が施されている。
分かる人には、来れば分かる。おそらく分かる。
何を隠そう、この「仕掛け」にやられちゃったのである。
でもな、今回の今村源の展示内の「仕掛け」、ひとつじゃないからな!
(ネタバレはコメント欄に)
gekkoma企画 ヨルカ ヨールカ(12/17、18)
2005年12月20日 アート コメント (2)
月光荘画室5にて。(12/13〜12/18)
http://mippi.jp/manbow/gekkoma/yoluka.html
この日、京橋界隈をうろうろしていて見つけた四季彩舎で開催されていたMIZUさんの個展で偶然C-DEPOTのメンバーでもある安岡亜蘭さんにお目にかかれて、それでこの展示のインフォメーションをいただいて、という具合にいくつかの嬉しい偶然のおかげでこのステキな展示を観ることができました。
隔月のフリーペーパー「gekkoma(http://mippi.jp/manbow/new-gekkoma.html )」が仲間を集めて企画したグループ展。
10人ちょっとの参加アーティストのなかには、先述の安岡さんに加え、同じくC-DEPOTのメンバー、天野由美子さんと、僕にはおなじみの日根野裕美さんも。
安岡亜蘭さんの作品は、グリム童話をモチーフにしたアクリル画が3点。
ちょっと壁画を思わせるような画面の質感に、女の子らしい色彩感と線とで物語の主人公を思わせる女の子と物語にまつわるいろんなものが描かれ、そこにグリム童話の本質的なグロテスクな部分を表すような何かが挿入されているというもの。今年の6月のC-DEPOT展で拝見した透明アクリルパネルを使用した作品からも感じられた「妖しさ」が、この3点にはさらに充満しているように思えました。
画集には動物をモチーフにした線画が載っていて、日本的な画風と未来的な雰囲気とが相まったユニークな作品で溢れています。
天野由美子さん。アリクイの置き物です。手のひらに乗るくらいの中くらいの」大きさと、指先に乗るくらいの小さなもので、椅子に腰かけたような格好をしています。
・・・これがまた実際に目にすると実にかわいい!
かたちは単純、からだに4本の足と鼻の先がとんがったアリクイ独特のあたまといっただけ、目や口はないのですが、ほんの少しだけ傾げた首だったり、ぶらぶらさせる後ろ足や何かを伝えていそうな前足、これだけでホントにかわいらしい表情を生み出しています。
日根野裕美さんは、小さな小さなペン画。
これまで岩彩の作品しか観てなかったので、僕が知らなかった日根野さんの別の一面を初めて拝見して、ちょっとびっくり。主に女の子を描いた絵ですが、リアルとバーチャルとのギリギリの狭間を突いたような、妙に静かで緊張感のある、不思議な力を持った作品で。それらがまた小さな画面、そして小さな額に収まっているので、余計に作品に登場する女の子たちから伝わる「もどかしさ」がより強調されているようにも思えました。
こういった絵は、日根野さんのペン画集「メモランダム」でも観ることができて、こちらは絵によってはシュールな言葉が添えられていたりして、眺めているだけでものすごくスリリングです。
他にもさまざまな作品、アクセサリーなどがいっぱいで。
入口そばに出展作家がそれぞれ(おそらく)クリスマスの靴下を作って壁に吊るしていたのもなかなかユニークなアイデアで。
http://mippi.jp/manbow/gekkoma/yoluka.html
この日、京橋界隈をうろうろしていて見つけた四季彩舎で開催されていたMIZUさんの個展で偶然C-DEPOTのメンバーでもある安岡亜蘭さんにお目にかかれて、それでこの展示のインフォメーションをいただいて、という具合にいくつかの嬉しい偶然のおかげでこのステキな展示を観ることができました。
隔月のフリーペーパー「gekkoma(http://mippi.jp/manbow/new-gekkoma.html )」が仲間を集めて企画したグループ展。
10人ちょっとの参加アーティストのなかには、先述の安岡さんに加え、同じくC-DEPOTのメンバー、天野由美子さんと、僕にはおなじみの日根野裕美さんも。
安岡亜蘭さんの作品は、グリム童話をモチーフにしたアクリル画が3点。
ちょっと壁画を思わせるような画面の質感に、女の子らしい色彩感と線とで物語の主人公を思わせる女の子と物語にまつわるいろんなものが描かれ、そこにグリム童話の本質的なグロテスクな部分を表すような何かが挿入されているというもの。今年の6月のC-DEPOT展で拝見した透明アクリルパネルを使用した作品からも感じられた「妖しさ」が、この3点にはさらに充満しているように思えました。
画集には動物をモチーフにした線画が載っていて、日本的な画風と未来的な雰囲気とが相まったユニークな作品で溢れています。
天野由美子さん。アリクイの置き物です。手のひらに乗るくらいの中くらいの」大きさと、指先に乗るくらいの小さなもので、椅子に腰かけたような格好をしています。
・・・これがまた実際に目にすると実にかわいい!
かたちは単純、からだに4本の足と鼻の先がとんがったアリクイ独特のあたまといっただけ、目や口はないのですが、ほんの少しだけ傾げた首だったり、ぶらぶらさせる後ろ足や何かを伝えていそうな前足、これだけでホントにかわいらしい表情を生み出しています。
日根野裕美さんは、小さな小さなペン画。
これまで岩彩の作品しか観てなかったので、僕が知らなかった日根野さんの別の一面を初めて拝見して、ちょっとびっくり。主に女の子を描いた絵ですが、リアルとバーチャルとのギリギリの狭間を突いたような、妙に静かで緊張感のある、不思議な力を持った作品で。それらがまた小さな画面、そして小さな額に収まっているので、余計に作品に登場する女の子たちから伝わる「もどかしさ」がより強調されているようにも思えました。
こういった絵は、日根野さんのペン画集「メモランダム」でも観ることができて、こちらは絵によってはシュールな言葉が添えられていたりして、眺めているだけでものすごくスリリングです。
他にもさまざまな作品、アクセサリーなどがいっぱいで。
入口そばに出展作家がそれぞれ(おそらく)クリスマスの靴下を作って壁に吊るしていたのもなかなかユニークなアイデアで。
12/13〜12/18のアート巡り
2005年12月18日 アート コメント (150)《12/13》
・『星の記憶』illustration of 5 @オーパ・ギャラリー(12/9〜12/14)
http://www.geocities.jp/opa_gs/
・Soo Hyang(すうひゃん。)展 @Gallery unseal(12/13〜12/24)
http://www.unseal.jp/
《12/17》
・北爪潤 展 毛布と赤い森 @アートギャラリー環(12/12〜12/28)
http://www.art-kan.co.jp/
・MIZU exhibition @四季彩舎(12/12〜12/17)
http://www.shikisaisha.com/
・熊川みのり・高橋雅美 二人展 @粟津画廊(12/12〜12/17)
・山崎怜太 展 @ギャラリー山口(12/12〜12/17)
http://www.galleryyamaguchi.net/
・綿引明浩 ピッコロ展 @ギャラリー椿GT2(12/12〜12/24)
http://gallery-tsubaki.com/
・浅野あかね 展 @Gallery Q(12/12〜12/17)
http://www.mercury.sannet.ne.jp/galleryq/GALLERY_Q.html
・高橋芙美子 展 @スルガ台画廊(12/12〜12/17)
・川崎よう子 展 @十一月画廊(12/12〜12/18)
http://g-11.cool.ne.jp/
・妹尾めぐみ 展 @T-BOX(12/12〜12/18)
http://www.tbox.co.jp/
・水口真美 展 @Oギャラリー(12/12〜12/18)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/
・gekkoma企画展 ヨルカヨールカ @月光荘画室5(12/13〜12/19)
http://www.vesta.dti.ne.jp/%7Egekkoso/
・布施久美子 展 ―黄金背景テンペラ― @ぎゃらりぃ朋(12/16〜12/23)
http://www.remus.dti.ne.jp/%7Eanne/tomo_new.html
・3畳Rock Works on Paper @タケフロ(12/16〜2/11)
http://www5f.biglobe.ne.jp/%7Etailgate/
《12/18》
・横浜トリエンナーレ2005 @横浜山下ふ頭3号、4号上屋(9/28〜12/18)
http://www.yokohama2005.jp/
・森村泰昌「卓上のバルコネグロ」 @NADiff(12/3〜1/9)
http://www.nadiff.com/
・新井苑子、中山尚子、村松真理子 コラボレーション展 @DAZZLE(12/13〜12/25)
http://gallery-dazzle.com/
・life/art ’05 Part 1 今村源 @資生堂ギャラリー(12/8〜12/25)
http://www.shiseido.co.jp/gallery/html/index.htm
・Furniture Mode Ex.@GALLERY SPEAK FOR(12/10〜1/9)
http://www.abahouse.co.jp/
・『星の記憶』illustration of 5 @オーパ・ギャラリー(12/9〜12/14)
http://www.geocities.jp/opa_gs/
・Soo Hyang(すうひゃん。)展 @Gallery unseal(12/13〜12/24)
http://www.unseal.jp/
《12/17》
・北爪潤 展 毛布と赤い森 @アートギャラリー環(12/12〜12/28)
http://www.art-kan.co.jp/
・MIZU exhibition @四季彩舎(12/12〜12/17)
http://www.shikisaisha.com/
・熊川みのり・高橋雅美 二人展 @粟津画廊(12/12〜12/17)
・山崎怜太 展 @ギャラリー山口(12/12〜12/17)
http://www.galleryyamaguchi.net/
・綿引明浩 ピッコロ展 @ギャラリー椿GT2(12/12〜12/24)
http://gallery-tsubaki.com/
・浅野あかね 展 @Gallery Q(12/12〜12/17)
http://www.mercury.sannet.ne.jp/galleryq/GALLERY_Q.html
・高橋芙美子 展 @スルガ台画廊(12/12〜12/17)
・川崎よう子 展 @十一月画廊(12/12〜12/18)
http://g-11.cool.ne.jp/
・妹尾めぐみ 展 @T-BOX(12/12〜12/18)
http://www.tbox.co.jp/
・水口真美 展 @Oギャラリー(12/12〜12/18)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/
・gekkoma企画展 ヨルカヨールカ @月光荘画室5(12/13〜12/19)
http://www.vesta.dti.ne.jp/%7Egekkoso/
・布施久美子 展 ―黄金背景テンペラ― @ぎゃらりぃ朋(12/16〜12/23)
http://www.remus.dti.ne.jp/%7Eanne/tomo_new.html
・3畳Rock Works on Paper @タケフロ(12/16〜2/11)
http://www5f.biglobe.ne.jp/%7Etailgate/
《12/18》
・横浜トリエンナーレ2005 @横浜山下ふ頭3号、4号上屋(9/28〜12/18)
http://www.yokohama2005.jp/
・森村泰昌「卓上のバルコネグロ」 @NADiff(12/3〜1/9)
http://www.nadiff.com/
・新井苑子、中山尚子、村松真理子 コラボレーション展 @DAZZLE(12/13〜12/25)
http://gallery-dazzle.com/
・life/art ’05 Part 1 今村源 @資生堂ギャラリー(12/8〜12/25)
http://www.shiseido.co.jp/gallery/html/index.htm
・Furniture Mode Ex.@GALLERY SPEAK FOR(12/10〜1/9)
http://www.abahouse.co.jp/
12/9〜12/11のギャラリー巡り(2)
2005年12月14日 アート コメント (2)・ごらくセレクション展 2005 @ごらくギャラリー(12/5〜12/17)
http://www.h6.dion.ne.jp/%7Egoraku.g/Selection/2005/selection_2005.html
ごらくギャラリーが推す作歌を集めた展示。
1階が若手作家、2階が今後こちらのギャラリーで展示の予定がある中堅作家と分かれていました。
まず1階。石居麻耶さんの作品、アクリル画とペン画が展示されていました、もう言うまでもなく。
福士朋子さんの作品は前年度の芸大の修了展示で拝見して気になっていたので、こちらで観ることができて嬉しかったです。レモン色や水色のさわやかな色彩のなかに抽象的な模様がすらりと入り、そこに飛行機が飛んでいるという、ファンタジックな雰囲気。
杉田陽平さんは、ピンがぼけたやわらかな色彩の肖像画、その画面表面に油絵具のかたまりがぐねりとあって、絵のヴァーチャルな世界と絵の具のかたまりの現実感とが亨三しているユニークな作風。
2階はスタイル的に落ち着いた絵、ユーモア溢れるオブジェと、なかなかの見応え。
・月野阿弥子展 @ぎゃらりぃ朋(12/2〜12/10)
先週に続いて観てきたのですが、私見ではこの週いちばんの展示でした。
油彩とテンペラが板に乗った、表面に艶のある作品と、和紙にカラフルなテンペラで描かれた、マッドな質感がシックな雰囲気を醸し出した作品。それぞれ尋常でないほどに細かく描き込まれた光の流れのようなもの、ほかに花であったり、マンダラ風にあしらわれた大きな作品には蜥蜴なども織り込まれていて。
とにかく透明感がすごかった。
やはりひとつの作品にかかる時間は相当なものだそうで。
・『行くっきゃナイ♪ 人気のBEAMSで観る! 美難(ビームス)逃避行』展 @B Gallery(11/18〜12/26)
http://www.beams.co.jp/beams/b_gallery/b_gallery_sheet/masuyama.html
3回くらい見に行ってるのですが。今回ギャラリーのスタッフの方にいろいろとこの展示の主役、増山士郎さんのコンセプトを教えていただいて、ようやく面白さに気付きました。
結局初日のパフォーマンスがキモで、それには参加できなかったのが今もって悔やまれるのですが。。。
《12/11》
・VERY PAINTING 〜架空の光景〜 @GALLERY GO(12/11〜12/17)
芸大油画の研究生7名によるグループ展。
既知の野依幸治さんの青い風景の新しい素朴さ、中北紘子さんのかわいいカラフルさ。
初見の皆さんも見応えあり。
寺内誠さん、青の景色。いちばん深い夜としての明け方のイメージ。
上條花梨さん、テーブルの上に花が盛られた皿、それを食すひと。ちょっとミステリアスな色彩も印象的。
川崎優さんは、中央が凹んだ画面に描かれた林の絵。物理的な奥行と、絵画的な奥行と。
森康志さんはモノクロの作品。写真のほうがメインだそうなんですが、それも納得の作風。
渡辺明鈴香さん、白が広がる抽象画、画面に何かが貼られて段差がつけられていたりする工夫がユニーク。
皆さん、来春の修了展示でも拝見できるそうで、楽しみです。
・戸田勝久個展 ―書物の旅― @書肆啓祐堂(12/15〜12/25)
http://www.keiyudoh.com/
本が主人公の絵。本が飛行機と空を飛んでたり、道を歩いてたり...大人のファンタジー。
ステキな作品でした。
・アートラッシュ・クリスマス展 @ARTS RUSH(11/30〜12/11)
http://www.artsrush.jp/
結局行っちゃうアートラッシュ。
今回もステキな作品に溢れていて楽しいです。
佐久間善典さんの、電線や電柱を複数のカラーの写真を重ねて額のなかに収めた作品、そのお洒落なアイデアに感服。
先日のライブにも来ていただいたLINDAさんのネイルアート。あのちいさなスペースに、これまたお洒落なデザインが織り込まれていて。今度、別のものに描いてもらいたいな、と。
野谷美佐緒さんのクリスマス仕様のグラフィックアートも文句なくステキでした。
http://www.h6.dion.ne.jp/%7Egoraku.g/Selection/2005/selection_2005.html
ごらくギャラリーが推す作歌を集めた展示。
1階が若手作家、2階が今後こちらのギャラリーで展示の予定がある中堅作家と分かれていました。
まず1階。石居麻耶さんの作品、アクリル画とペン画が展示されていました、もう言うまでもなく。
福士朋子さんの作品は前年度の芸大の修了展示で拝見して気になっていたので、こちらで観ることができて嬉しかったです。レモン色や水色のさわやかな色彩のなかに抽象的な模様がすらりと入り、そこに飛行機が飛んでいるという、ファンタジックな雰囲気。
杉田陽平さんは、ピンがぼけたやわらかな色彩の肖像画、その画面表面に油絵具のかたまりがぐねりとあって、絵のヴァーチャルな世界と絵の具のかたまりの現実感とが亨三しているユニークな作風。
2階はスタイル的に落ち着いた絵、ユーモア溢れるオブジェと、なかなかの見応え。
・月野阿弥子展 @ぎゃらりぃ朋(12/2〜12/10)
先週に続いて観てきたのですが、私見ではこの週いちばんの展示でした。
油彩とテンペラが板に乗った、表面に艶のある作品と、和紙にカラフルなテンペラで描かれた、マッドな質感がシックな雰囲気を醸し出した作品。それぞれ尋常でないほどに細かく描き込まれた光の流れのようなもの、ほかに花であったり、マンダラ風にあしらわれた大きな作品には蜥蜴なども織り込まれていて。
とにかく透明感がすごかった。
やはりひとつの作品にかかる時間は相当なものだそうで。
・『行くっきゃナイ♪ 人気のBEAMSで観る! 美難(ビームス)逃避行』展 @B Gallery(11/18〜12/26)
http://www.beams.co.jp/beams/b_gallery/b_gallery_sheet/masuyama.html
3回くらい見に行ってるのですが。今回ギャラリーのスタッフの方にいろいろとこの展示の主役、増山士郎さんのコンセプトを教えていただいて、ようやく面白さに気付きました。
結局初日のパフォーマンスがキモで、それには参加できなかったのが今もって悔やまれるのですが。。。
《12/11》
・VERY PAINTING 〜架空の光景〜 @GALLERY GO(12/11〜12/17)
芸大油画の研究生7名によるグループ展。
既知の野依幸治さんの青い風景の新しい素朴さ、中北紘子さんのかわいいカラフルさ。
初見の皆さんも見応えあり。
寺内誠さん、青の景色。いちばん深い夜としての明け方のイメージ。
上條花梨さん、テーブルの上に花が盛られた皿、それを食すひと。ちょっとミステリアスな色彩も印象的。
川崎優さんは、中央が凹んだ画面に描かれた林の絵。物理的な奥行と、絵画的な奥行と。
森康志さんはモノクロの作品。写真のほうがメインだそうなんですが、それも納得の作風。
渡辺明鈴香さん、白が広がる抽象画、画面に何かが貼られて段差がつけられていたりする工夫がユニーク。
皆さん、来春の修了展示でも拝見できるそうで、楽しみです。
・戸田勝久個展 ―書物の旅― @書肆啓祐堂(12/15〜12/25)
http://www.keiyudoh.com/
本が主人公の絵。本が飛行機と空を飛んでたり、道を歩いてたり...大人のファンタジー。
ステキな作品でした。
・アートラッシュ・クリスマス展 @ARTS RUSH(11/30〜12/11)
http://www.artsrush.jp/
結局行っちゃうアートラッシュ。
今回もステキな作品に溢れていて楽しいです。
佐久間善典さんの、電線や電柱を複数のカラーの写真を重ねて額のなかに収めた作品、そのお洒落なアイデアに感服。
先日のライブにも来ていただいたLINDAさんのネイルアート。あのちいさなスペースに、これまたお洒落なデザインが織り込まれていて。今度、別のものに描いてもらいたいな、と。
野谷美佐緒さんのクリスマス仕様のグラフィックアートも文句なくステキでした。
12/9〜12/11のギャラリー巡り(1)
2005年12月12日 アート コメント (3)《12/9》
・コジマユウジ展・3 −きおくスイッチ− @ギャラリーたまごの工房(12/6〜12/11)
http://sky.zero.ad.jp/tamago/
すらすらと自由な線で描かれるいろんなキャラクターたち、彼らの表情は素朴だけどホントに豊かで、眺めていて、出会えたことに嬉しくなってきます。
さらに、タイトルにある「きおくスイッチ」にまつわる作品・・・子どもの頃の原風景に登場するさまざまなもの、町の文房具屋や交差点、あるいは天井やちいさな道具など、これらもシンプルな線で表されていて。
また、それぞれの作品に書き加えられた言葉たちもまた嬉しいです。背伸びしない、等身大の言葉は心にすっと入ってくるようです。
「ヒューマン」シリーズの顔を模したちいさなオブジェもかわいくて。
《12/10》
・碧−AOI− vol.2 (小林身和子/高堀正俊/松崎有希子) @ギャラリー52(12/2〜12/10)
http://homepage3.nifty.com/g52/
松崎さんの作品は以前羅針盤での個展で拝見していて、再び観られるのが楽しみで。
岩彩による、花びらが白く描かれた花の絵。僕には何となく「魂」が抜かれたような幽玄な感じがします。で、そんななかに一点だけ、けいとうが濃い赤で描かれていたのも印象的でした。
高堀さんの油彩、それぞれ描く題材は違っていても作風と色調に統一感がありました。小林さんはこのなかで抽象の風合いが濃く、画面を削るようなタッチが思いのほか静謐感漂う仕上がりになっていて。
そして、三者三様の作風でありつつ、空間としての統一感が保たれていたのがなにより印象的でした。
・humanite lab vol.8 向山裕展“降河回遊” @ギャルリー東京ユマニテ(12/5〜12/10)
http://kgs-tokyo.jp/human/2005/051205b.html
笑。
油彩、さまざまな生き物をモチーフにした作品。
水面から首だけ覗く水鳥だったり、月見団子を置くような台に鎮座するペリカンだったり、見事な写実で描かれているのでまず感心するのですが、時間が経つにつれて「ちょっとまて(笑)」と。
そして究極は、二分割された画面に描かれたうなぎ。
ベージュの背景にうなぎが描かれているだけで、ナゼにこうも「オイ!(笑)」と突っ込みたくなるのかと。
それはタイトルが「ウナー」だからだけじゃないはずだと自分では思っているって分析してどうする俺。
・モーガン ベネス&国分 想 展 @ギャラリー椿(12/5〜12/10)
http://kgs-tokyo.jp/tsubaki/2005/051205gt.htm
モーガンさんは、拡大された岩の表面や庭石をモチーフに、白い背景に細かい黒の線の」集まりでそれを描き、画面の端にカラフルな色彩が添えられた作品、国分さんはさまざまな模様やなかには鷹の姿などが重なるように織り込まれた色彩感豊かな作品で、これは国分さんから教えていただいたのですが、画面中央の楕円のなかの模様や風景の重なりのなかに、ご自身のシルエットが挿入されているというユーモアも。
お互いに影響されている部分もあって、そういう発見も面白く、この先共作されたら面白いかも、と。
・渡部 華子 @ギャラリー58(11/28〜12/10)
http://www.gallery-58.com/watabe.html
おおきなメッシュ地に白の糸がミシンで中央からさまざまな方向へと錯綜するように縫われ、それがギャラリーの空間に据え付けられて、下方からブラックライトで照らされて、というインスタレーション。
ここから始まるイメージは壮大。
これに時間的な要素が加えられたら、もっとユニークなものになると思うのです。
・土のくらし 行田ゆたか&ちあき @OギャラリーUP・S(12/5〜12/11)
http://www4.big.or.jp/%7Eogallery/Pages/ryakureki/kouda.html
植物の絵と、植物の弦や皮を使った花入れ。
自然そのもののよさが伝わってくる、ほのぼのとした、それでいて力強さも感じる展示。
・平埜佐絵子 展 @Oギャラリー(12/5〜12/11)
http://www4.big.or.jp/%7Eogallery/Pages/ryakureki/hirasae.html
大きいことは、それだけで説得力があります。
拡大されて描かれたジャスミン茶やスターアニス。
・コジマユウジ展・3 −きおくスイッチ− @ギャラリーたまごの工房(12/6〜12/11)
http://sky.zero.ad.jp/tamago/
すらすらと自由な線で描かれるいろんなキャラクターたち、彼らの表情は素朴だけどホントに豊かで、眺めていて、出会えたことに嬉しくなってきます。
さらに、タイトルにある「きおくスイッチ」にまつわる作品・・・子どもの頃の原風景に登場するさまざまなもの、町の文房具屋や交差点、あるいは天井やちいさな道具など、これらもシンプルな線で表されていて。
また、それぞれの作品に書き加えられた言葉たちもまた嬉しいです。背伸びしない、等身大の言葉は心にすっと入ってくるようです。
「ヒューマン」シリーズの顔を模したちいさなオブジェもかわいくて。
《12/10》
・碧−AOI− vol.2 (小林身和子/高堀正俊/松崎有希子) @ギャラリー52(12/2〜12/10)
http://homepage3.nifty.com/g52/
松崎さんの作品は以前羅針盤での個展で拝見していて、再び観られるのが楽しみで。
岩彩による、花びらが白く描かれた花の絵。僕には何となく「魂」が抜かれたような幽玄な感じがします。で、そんななかに一点だけ、けいとうが濃い赤で描かれていたのも印象的でした。
高堀さんの油彩、それぞれ描く題材は違っていても作風と色調に統一感がありました。小林さんはこのなかで抽象の風合いが濃く、画面を削るようなタッチが思いのほか静謐感漂う仕上がりになっていて。
そして、三者三様の作風でありつつ、空間としての統一感が保たれていたのがなにより印象的でした。
・humanite lab vol.8 向山裕展“降河回遊” @ギャルリー東京ユマニテ(12/5〜12/10)
http://kgs-tokyo.jp/human/2005/051205b.html
笑。
油彩、さまざまな生き物をモチーフにした作品。
水面から首だけ覗く水鳥だったり、月見団子を置くような台に鎮座するペリカンだったり、見事な写実で描かれているのでまず感心するのですが、時間が経つにつれて「ちょっとまて(笑)」と。
そして究極は、二分割された画面に描かれたうなぎ。
ベージュの背景にうなぎが描かれているだけで、ナゼにこうも「オイ!(笑)」と突っ込みたくなるのかと。
それはタイトルが「ウナー」だからだけじゃないはずだと自分では思っているって分析してどうする俺。
・モーガン ベネス&国分 想 展 @ギャラリー椿(12/5〜12/10)
http://kgs-tokyo.jp/tsubaki/2005/051205gt.htm
モーガンさんは、拡大された岩の表面や庭石をモチーフに、白い背景に細かい黒の線の」集まりでそれを描き、画面の端にカラフルな色彩が添えられた作品、国分さんはさまざまな模様やなかには鷹の姿などが重なるように織り込まれた色彩感豊かな作品で、これは国分さんから教えていただいたのですが、画面中央の楕円のなかの模様や風景の重なりのなかに、ご自身のシルエットが挿入されているというユーモアも。
お互いに影響されている部分もあって、そういう発見も面白く、この先共作されたら面白いかも、と。
・渡部 華子 @ギャラリー58(11/28〜12/10)
http://www.gallery-58.com/watabe.html
おおきなメッシュ地に白の糸がミシンで中央からさまざまな方向へと錯綜するように縫われ、それがギャラリーの空間に据え付けられて、下方からブラックライトで照らされて、というインスタレーション。
ここから始まるイメージは壮大。
これに時間的な要素が加えられたら、もっとユニークなものになると思うのです。
・土のくらし 行田ゆたか&ちあき @OギャラリーUP・S(12/5〜12/11)
http://www4.big.or.jp/%7Eogallery/Pages/ryakureki/kouda.html
植物の絵と、植物の弦や皮を使った花入れ。
自然そのもののよさが伝わってくる、ほのぼのとした、それでいて力強さも感じる展示。
・平埜佐絵子 展 @Oギャラリー(12/5〜12/11)
http://www4.big.or.jp/%7Eogallery/Pages/ryakureki/hirasae.html
大きいことは、それだけで説得力があります。
拡大されて描かれたジャスミン茶やスターアニス。
辻恵子展(12/3)
2005年12月9日 アート コメント (3)ギャラリーf分の1にて。(11/29〜12/10)
http://home.att.ne.jp/air/galleryf-1/exhibition.htm
ホントに嬉しい驚きでいっぱい!
DMを拝見したときに切り絵ということは分かっていたのですが、まずひとつ直に作品を観ただけでこの面白さが分かって。
切り絵は切り絵なのですが、使用される紙が新聞紙やチラシ、包装紙などといった印刷済みのもので、例えば新聞の見出しのカラーの大きな文字の部分を使って人の姿を切り抜くといったユニークなもの。それも、文字の色の部分と印刷されていない紙の部分とをうまいことやって顔やら服やらを表現していってるのです。顔の部分にはペンでチョンチョンと、目と口とが入れられてます。
そうやって切り抜かれた人たち、ホントにかわいいんです。
もちろん、もともと別の目的で印刷されたものを使うわけですから、かなり無理なカタチのものもあります。腕が異様に太かったり、ありえないアクロバティックな格好だったり。でもそれがまた味わい深いんです。
使われる素材が素材だけあって、どの作品もちいさな額に収められています。切り抜かれた人の姿と共に、抜かれた後の紙もいっしょに画面に収まっているので、もともとどんな文字だったか分かるし、どの部分が顔になっているとかも分かります。
そして、この切り絵、あらかじめ下書きをするのではなく、見つけた印刷済みの紙にハサミを入れて、心のおもむくままにすらすらと切っていくそう。そういう自由なハサミ使いがちょっとコミカルな雰囲気も醸し出してるのかも知れないです。
ちょっとした工夫で生み出される幸せな作品です。
こういうのに出会えるのはホントに嬉しい。
もうひとつ嬉しかったのが、僕がおじゃました時間にかかっていた音楽がブロッサム・ディアリー。
このフランスかぶれ(無論いい意味で!)のこれ以上ないくらいに粋なジャズボーカル、これが展示の雰囲気とぴったりで。
大好きな音楽とステキな作品。ああ幸せ。。。
辻さんのHP:http://members.aol.com/atticofrabbit/
http://home.att.ne.jp/air/galleryf-1/exhibition.htm
ホントに嬉しい驚きでいっぱい!
DMを拝見したときに切り絵ということは分かっていたのですが、まずひとつ直に作品を観ただけでこの面白さが分かって。
切り絵は切り絵なのですが、使用される紙が新聞紙やチラシ、包装紙などといった印刷済みのもので、例えば新聞の見出しのカラーの大きな文字の部分を使って人の姿を切り抜くといったユニークなもの。それも、文字の色の部分と印刷されていない紙の部分とをうまいことやって顔やら服やらを表現していってるのです。顔の部分にはペンでチョンチョンと、目と口とが入れられてます。
そうやって切り抜かれた人たち、ホントにかわいいんです。
もちろん、もともと別の目的で印刷されたものを使うわけですから、かなり無理なカタチのものもあります。腕が異様に太かったり、ありえないアクロバティックな格好だったり。でもそれがまた味わい深いんです。
使われる素材が素材だけあって、どの作品もちいさな額に収められています。切り抜かれた人の姿と共に、抜かれた後の紙もいっしょに画面に収まっているので、もともとどんな文字だったか分かるし、どの部分が顔になっているとかも分かります。
そして、この切り絵、あらかじめ下書きをするのではなく、見つけた印刷済みの紙にハサミを入れて、心のおもむくままにすらすらと切っていくそう。そういう自由なハサミ使いがちょっとコミカルな雰囲気も醸し出してるのかも知れないです。
ちょっとした工夫で生み出される幸せな作品です。
こういうのに出会えるのはホントに嬉しい。
もうひとつ嬉しかったのが、僕がおじゃました時間にかかっていた音楽がブロッサム・ディアリー。
このフランスかぶれ(無論いい意味で!)のこれ以上ないくらいに粋なジャズボーカル、これが展示の雰囲気とぴったりで。
大好きな音楽とステキな作品。ああ幸せ。。。
辻さんのHP:http://members.aol.com/atticofrabbit/
早川剛 展(12/3)
2005年12月8日 アート コメント (1)exhibit Live & Moris Live 1にて。(11/28〜12/3)
http://artlive.cool.ne.jp/2005/hayakawa_gou/hayakawa_gou.html
ものすごいパワー。
とにかく力強い抽象画です。
入口沿いの壁には比較的ちいさな作品が並び、それ以外の3つの壁におおきな作品。
特に赤系統の色彩が強く目に焼き付くような感じです。
ものすごい熱を帯びた赤、黄、そして黒。
抽象的な風景を連想させる作品のなかにある大きな「球」は、そういったなかでもいっそう強烈な熱さが伝わってくるような。
まるでザオ・ウーキーの作品を前にしたときの興奮と感動が、早川さんの作品からも感じられました。
使用される絵の具は作品によってアクリル絵の具だったり岩絵の具だったり。
また、紙に描かれたものもあれば板に描かれたものも。
それぞれの作品がこうやって統一感のあるテーマのなかで並べて展示されることで、それぞれの素材の特徴も際立っているように思えました。例えば岩絵の具だとアクリルに比べてやはり若干落ち着いた質感があって、逆にアクリルだと艶があってそのぶん勢いが出ているようで。板に直接描かれた作品は、無骨さが強調されていて。
また、ドリッピングのような派手な抽象画法なども積極的に用いられていていました。
早川さんのお話では、もともと人物を描くことが多かったそうで。
これほどまでに攻撃的な抽象画が描けるのはやはりそういった下地があればこそ、と、お話を伺いながら思いました。
抽象画はそれっぽく描こうと思えば描けるので、だから余計になかなか素晴らしいものに出会えないような気が常々していて、だから今回の早川さんのような作家に出会えるのは本当に嬉しいです。
http://artlive.cool.ne.jp/2005/hayakawa_gou/hayakawa_gou.html
ものすごいパワー。
とにかく力強い抽象画です。
入口沿いの壁には比較的ちいさな作品が並び、それ以外の3つの壁におおきな作品。
特に赤系統の色彩が強く目に焼き付くような感じです。
ものすごい熱を帯びた赤、黄、そして黒。
抽象的な風景を連想させる作品のなかにある大きな「球」は、そういったなかでもいっそう強烈な熱さが伝わってくるような。
まるでザオ・ウーキーの作品を前にしたときの興奮と感動が、早川さんの作品からも感じられました。
使用される絵の具は作品によってアクリル絵の具だったり岩絵の具だったり。
また、紙に描かれたものもあれば板に描かれたものも。
それぞれの作品がこうやって統一感のあるテーマのなかで並べて展示されることで、それぞれの素材の特徴も際立っているように思えました。例えば岩絵の具だとアクリルに比べてやはり若干落ち着いた質感があって、逆にアクリルだと艶があってそのぶん勢いが出ているようで。板に直接描かれた作品は、無骨さが強調されていて。
また、ドリッピングのような派手な抽象画法なども積極的に用いられていていました。
早川さんのお話では、もともと人物を描くことが多かったそうで。
これほどまでに攻撃的な抽象画が描けるのはやはりそういった下地があればこそ、と、お話を伺いながら思いました。
抽象画はそれっぽく描こうと思えば描けるので、だから余計になかなか素晴らしいものに出会えないような気が常々していて、だから今回の早川さんのような作家に出会えるのは本当に嬉しいです。
11/27〜12/4のアート巡り
2005年12月4日 アート コメント (41)《11/27》
・阿部穣 作品展 @渋谷東急本店8階美術画廊(11/24〜11/30)
阿部さんも芸大デザイン科のご出身。
金魚、蛙などがモチーフとなっている作品が多く、金魚は鱗が一枚一枚ていねいに、まるで彫られたかのように立体的に表現されていたり、土っぽい背景の奥に潜む金泥のきらめきが美しかったり。
そういったなかで、もっとも大きな作品、象の横顔と猿が描かれていて、その大きさがそのままスケールの大きさに繋がっていて、なんとも壮大なイメージが伝わってきました。
《12/2》
・福本有記・野谷美佐緒ジョイント企画 甘くてやさしい時間 展 @ギャラリーミニヨン(12/1〜12/6)
http://members.jcom.home.ne.jp/stmera/mignon/mignon6schedule.html
ライブの前に立ち寄ってきました。
今回は野谷さんの切り絵が拝見できるということで楽しみにしていたのですが、これがもう素晴らしくて。
箱のなかに、白い紙で切り抜かれた小鳥や草花のシルエットが立体的に重なるように組み込まれていて、野谷さんの作品を立体的にしたらこんな感じなるんだ、と嬉しい発見が。白い紙も効果的で、紙の影とよいコントラストを生み出していて。
おなじみのCG作品は、ちょっと趣を変えて、カップに停まるインコの羽根の色が一部描き出されていたり。
そして、今回が初の展示という福本さんの作品は、おてんばな表情が印象的な天使とケーキの絵。すぐにでも物語がつきそうな楽しい作品でした。
《12/3》
・万様種子 ―絵とはなと妖怪と― @佐藤美術館(11/29〜12/25)
http://www.geocities.jp/banyousyushi/
・2005 コレクターの見る視点展 @ArtSalon叢(Sou)(11/28〜12/3)
なんといっても4階!
暗めの照明、天井中から手ぐすで吊られたたくさんのねこじゃらし。
床の中央にある水を張った大きな盆に向かうような流れで、かなり独特な雰囲気。
高橋理加さんの牛乳パックを原料にした妖怪も、その幽玄な雰囲気に拍車をかけています。
3階では、阿部清子さんに似顔絵も描いていただきました。いやはや、緊張...するというか、のべつまくなしに話してたわけですが(汗)。
・TAKE展『いちどすわってみる』 @オーパ・ギャラリー(12/2〜12/7)
http://www.geocities.jp/opa_gs/html/event20051202.htm
先日のコジマユウジさんとの二人展「カラマル」が面白かったので、このTAKEさんの個展も楽しみで。
今回は、アクリル画の展示でした。やっぱり面白い!
シンプルな姿のキャラクター、顔にも2本の縦線で目を表した以外には何もないけど、その目だけでもいろんなことを語っているように感じるし、仕草や手のかたちからもさまざまなものが伝わってきて、思わず軽く感情移入してしまうほど。
正面の壁にあった、しゃがんだキャラクターのちょっと寂しそうな姿とか...。
1点だけあった立体もかなりいい感じでした。
動かなくてもこれだけ楽しめるキャラクター、動いたらもっといろんなものが伝わってくるのかも。。。
・第5回 曙会展 @スルガ台画廊(11/28〜12/3)
加來万周さんの作品を、スルガ台画廊で。
2点出展されていてどちらも新作とのことで、ひとつは先日拝見した風景を描いた作品でしたが、もうひとつ、暗く光を反射する金で描かれた、ソファに横たわる女性。ちょっと他では味わえない、力強い雰囲気で。
・龍神悦子 展 @OギャラリーUP・S(11/28〜12/4)
http://www4.big.or.jp/%7Eogallery/Pages/ryakureki/ryujin.html
かなりポップな作品、明るい色彩が印象的で。
・桑村譲 展 @Oギャラリー(11/28〜12/4)
http://www4.big.or.jp/%7Eogallery/Pages/ryakureki/kurwamu.html
ドーム形の建物を描いた木版画。
和紙に木版画という組み合わせで、その色彩感の味わいの深さはさすが。
もっといろんなパターンの作品も観てみたいです。
・鍵井保秀 展 @galleria grafica bis(11/28〜12/3)
http://www2.big.or.jp/%7Eadel/grafica.html
いや、最初はただ色がきれいなフィルムをたくさん吊るしただけかと思ったんですよ。
そのままスルーしてしまいそうだったんですが、ある角度からそのフィルムの重なりを観たら、絵になってる!
これに気付いた瞬間の感激は言葉にならないくらい。。。
・月野阿弥子展 @ぎゃらりぃ朋(12/2〜12/10)
http://www.remus.dti.ne.jp/%7Eanne/tomo_new.html
作品に引力を感じます。。。
何かひとつの流れがあるというか...。
正面にあったおおきなマンダラ調の作品もすごくて...。
《12/4》
・東京藝術大学・韓国藝術綜合学校交流展 @大学美術館地下2階 及び陳列館1階・2階(11/29〜12/18)
http://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2005/nikkan/nikkan_ja.htm
日韓それぞれの芸術大学の教員の作品展。
なかなか見応えあり。
・クリスマスプレゼント展 @美篶堂(12/1〜12/25)
http://www.misuzudo-b.com/gallery.html
美篶堂でこれまで拝見してきたアーティストの作品が一堂に介した、美篶堂ファンには特に嬉しい企画です。
それぞれの作品を眺めて、懐かしい気分になったり。
特に嬉しくも残念だったのは、西尾彩さんの製作による名刺ケース。すでに売り切れ状態で。。。
空中線書局のちいさな本、古賀充さんのガラスの器、なかむらしんさんの水彩画など...。
以下はあらためて。
・第22回デザインフェスタ @東京ビッグサイト(11/26、27)
http://www.designfesta.com/index.html
・早川剛 展 @exhibit Live & Moris Live 1(11/28〜12/3)
http://artlive.cool.ne.jp/2005/hayakawa_gou/hayakawa_gou.html
・北斎展 @東京国立博物館(10/25〜12/4)
http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=A01&processId=02&event_id=2040
・辻恵子展 @ギャラリーf分の1(11/29〜12/10)
http://home.att.ne.jp/air/galleryf-1/exhibition.htm
・阿部穣 作品展 @渋谷東急本店8階美術画廊(11/24〜11/30)
阿部さんも芸大デザイン科のご出身。
金魚、蛙などがモチーフとなっている作品が多く、金魚は鱗が一枚一枚ていねいに、まるで彫られたかのように立体的に表現されていたり、土っぽい背景の奥に潜む金泥のきらめきが美しかったり。
そういったなかで、もっとも大きな作品、象の横顔と猿が描かれていて、その大きさがそのままスケールの大きさに繋がっていて、なんとも壮大なイメージが伝わってきました。
《12/2》
・福本有記・野谷美佐緒ジョイント企画 甘くてやさしい時間 展 @ギャラリーミニヨン(12/1〜12/6)
http://members.jcom.home.ne.jp/stmera/mignon/mignon6schedule.html
ライブの前に立ち寄ってきました。
今回は野谷さんの切り絵が拝見できるということで楽しみにしていたのですが、これがもう素晴らしくて。
箱のなかに、白い紙で切り抜かれた小鳥や草花のシルエットが立体的に重なるように組み込まれていて、野谷さんの作品を立体的にしたらこんな感じなるんだ、と嬉しい発見が。白い紙も効果的で、紙の影とよいコントラストを生み出していて。
おなじみのCG作品は、ちょっと趣を変えて、カップに停まるインコの羽根の色が一部描き出されていたり。
そして、今回が初の展示という福本さんの作品は、おてんばな表情が印象的な天使とケーキの絵。すぐにでも物語がつきそうな楽しい作品でした。
《12/3》
・万様種子 ―絵とはなと妖怪と― @佐藤美術館(11/29〜12/25)
http://www.geocities.jp/banyousyushi/
・2005 コレクターの見る視点展 @ArtSalon叢(Sou)(11/28〜12/3)
なんといっても4階!
暗めの照明、天井中から手ぐすで吊られたたくさんのねこじゃらし。
床の中央にある水を張った大きな盆に向かうような流れで、かなり独特な雰囲気。
高橋理加さんの牛乳パックを原料にした妖怪も、その幽玄な雰囲気に拍車をかけています。
3階では、阿部清子さんに似顔絵も描いていただきました。いやはや、緊張...するというか、のべつまくなしに話してたわけですが(汗)。
・TAKE展『いちどすわってみる』 @オーパ・ギャラリー(12/2〜12/7)
http://www.geocities.jp/opa_gs/html/event20051202.htm
先日のコジマユウジさんとの二人展「カラマル」が面白かったので、このTAKEさんの個展も楽しみで。
今回は、アクリル画の展示でした。やっぱり面白い!
シンプルな姿のキャラクター、顔にも2本の縦線で目を表した以外には何もないけど、その目だけでもいろんなことを語っているように感じるし、仕草や手のかたちからもさまざまなものが伝わってきて、思わず軽く感情移入してしまうほど。
正面の壁にあった、しゃがんだキャラクターのちょっと寂しそうな姿とか...。
1点だけあった立体もかなりいい感じでした。
動かなくてもこれだけ楽しめるキャラクター、動いたらもっといろんなものが伝わってくるのかも。。。
・第5回 曙会展 @スルガ台画廊(11/28〜12/3)
加來万周さんの作品を、スルガ台画廊で。
2点出展されていてどちらも新作とのことで、ひとつは先日拝見した風景を描いた作品でしたが、もうひとつ、暗く光を反射する金で描かれた、ソファに横たわる女性。ちょっと他では味わえない、力強い雰囲気で。
・龍神悦子 展 @OギャラリーUP・S(11/28〜12/4)
http://www4.big.or.jp/%7Eogallery/Pages/ryakureki/ryujin.html
かなりポップな作品、明るい色彩が印象的で。
・桑村譲 展 @Oギャラリー(11/28〜12/4)
http://www4.big.or.jp/%7Eogallery/Pages/ryakureki/kurwamu.html
ドーム形の建物を描いた木版画。
和紙に木版画という組み合わせで、その色彩感の味わいの深さはさすが。
もっといろんなパターンの作品も観てみたいです。
・鍵井保秀 展 @galleria grafica bis(11/28〜12/3)
http://www2.big.or.jp/%7Eadel/grafica.html
いや、最初はただ色がきれいなフィルムをたくさん吊るしただけかと思ったんですよ。
そのままスルーしてしまいそうだったんですが、ある角度からそのフィルムの重なりを観たら、絵になってる!
これに気付いた瞬間の感激は言葉にならないくらい。。。
・月野阿弥子展 @ぎゃらりぃ朋(12/2〜12/10)
http://www.remus.dti.ne.jp/%7Eanne/tomo_new.html
作品に引力を感じます。。。
何かひとつの流れがあるというか...。
正面にあったおおきなマンダラ調の作品もすごくて...。
《12/4》
・東京藝術大学・韓国藝術綜合学校交流展 @大学美術館地下2階 及び陳列館1階・2階(11/29〜12/18)
http://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2005/nikkan/nikkan_ja.htm
日韓それぞれの芸術大学の教員の作品展。
なかなか見応えあり。
・クリスマスプレゼント展 @美篶堂(12/1〜12/25)
http://www.misuzudo-b.com/gallery.html
美篶堂でこれまで拝見してきたアーティストの作品が一堂に介した、美篶堂ファンには特に嬉しい企画です。
それぞれの作品を眺めて、懐かしい気分になったり。
特に嬉しくも残念だったのは、西尾彩さんの製作による名刺ケース。すでに売り切れ状態で。。。
空中線書局のちいさな本、古賀充さんのガラスの器、なかむらしんさんの水彩画など...。
以下はあらためて。
・第22回デザインフェスタ @東京ビッグサイト(11/26、27)
http://www.designfesta.com/index.html
・早川剛 展 @exhibit Live & Moris Live 1(11/28〜12/3)
http://artlive.cool.ne.jp/2005/hayakawa_gou/hayakawa_gou.html
・北斎展 @東京国立博物館(10/25〜12/4)
http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=A01&processId=02&event_id=2040
・辻恵子展 @ギャラリーf分の1(11/29〜12/10)
http://home.att.ne.jp/air/galleryf-1/exhibition.htm
モリユウスケ 展(11/23、11/26)
2005年12月1日 アート コメント (41)galleria grafica bisにて。(11/21〜11/26)
http://www2.big.or.jp/%7Eadel/grafica.html
銅版画です。
大きく分けて、4つのパターンの作品が展示されていて、それぞれ独特の質感で。
描かれているものは、入道雲のようなうねうねとした曲線で構成された、何だか生命感溢れる形。
具体的にある動物を、ということは言えないのですが、例えば下に伸びる細い部分が脚に見えたり、上部の塊が頭を連想させたり、概ねそんな感じで。むしろそのことで、想像力をそそられます。
また、無意識に散らばるような無数の黒の点もなかなか味わい深いです。
不思議とどこか墨絵的なんです。
銅版凹版特有の熱を帯びたような黒はそのままなのですが、モリさんの作品でユニークなのは銅版凸版も併用されているところで、入口左手の壁に並んでいた一連の作品は凸版によってまず画面全体をベージュに刷られていて、その色と凹版の黒とのコントラストがこれまで拝見した銅版画にはない、新しくも、連綿と続く日本的な画風をも感じさせてくれます。
正面の壁にはひとつの版で凹凸版となっていて、凹版の部分と凸版の部分とのコントラストと共に、紙の色が残った部分もけっこうあります。大きな作品で、迫力という意味でも見応えがありますが、色合いもなかなかユニークでした。
ちいさな作品、折り畳んだ細長い紙にいくつかの塊が描かれているものは、やはりどこか物語風、というか巻き物のような感じで。
もうひとつのパターンもユニーク。
こちらに並んでいたものもちいさな作品でしたが、背景にはシルクスクリーンプリントが用いられていて、入道雲のような塊が画面全面に立体的に押し出されるような効果があり、またこの風合いも独特。
スペシャリストが描く版画はやはり見るべきものがあります。
http://www2.big.or.jp/%7Eadel/grafica.html
銅版画です。
大きく分けて、4つのパターンの作品が展示されていて、それぞれ独特の質感で。
描かれているものは、入道雲のようなうねうねとした曲線で構成された、何だか生命感溢れる形。
具体的にある動物を、ということは言えないのですが、例えば下に伸びる細い部分が脚に見えたり、上部の塊が頭を連想させたり、概ねそんな感じで。むしろそのことで、想像力をそそられます。
また、無意識に散らばるような無数の黒の点もなかなか味わい深いです。
不思議とどこか墨絵的なんです。
銅版凹版特有の熱を帯びたような黒はそのままなのですが、モリさんの作品でユニークなのは銅版凸版も併用されているところで、入口左手の壁に並んでいた一連の作品は凸版によってまず画面全体をベージュに刷られていて、その色と凹版の黒とのコントラストがこれまで拝見した銅版画にはない、新しくも、連綿と続く日本的な画風をも感じさせてくれます。
正面の壁にはひとつの版で凹凸版となっていて、凹版の部分と凸版の部分とのコントラストと共に、紙の色が残った部分もけっこうあります。大きな作品で、迫力という意味でも見応えがありますが、色合いもなかなかユニークでした。
ちいさな作品、折り畳んだ細長い紙にいくつかの塊が描かれているものは、やはりどこか物語風、というか巻き物のような感じで。
もうひとつのパターンもユニーク。
こちらに並んでいたものもちいさな作品でしたが、背景にはシルクスクリーンプリントが用いられていて、入道雲のような塊が画面全面に立体的に押し出されるような効果があり、またこの風合いも独特。
スペシャリストが描く版画はやはり見るべきものがあります。
《11/21》
・「戌の名前」展 @成山画廊(11/21〜12/10)
http://www.gallery-naruyama.com/exhibition.html
オープニングに行ってきました。
まず、羽渕祐宏さんの羽織と帯。
それぞれに愛嬌のある表情がかわいい丸い犬が入っています。帯は犬のところには綿が詰められてちょっと浮き出すようになっていたり、羽織は薄い布の向こうに透けて見えるようになっていたり。まわりの花柄も秀逸で。
亀井徹さんの油彩は、全身を白い花に覆われ、目と舌だけが覗く犬の絵。油絵の具の独特の艶と濃い色彩とが印象的です。
土屋仁応さんの木彫の犬、やはりすごい。
赤ちゃん犬、大人の犬、全部で3体。強烈に鋭い切れ長の目のインパクトはかなりのもの。
松井冬子さんの作品は、高貴な毛並みの犬の絵と、おそらくこの作品のための素描。妖気を放つその作品の印象も忘れ難いものがあります。
《11/23》
・さかぎしよしおう 展 @ギャラリエアンドウ(11/8〜11/26)
http://www.ando-tokyo.jp/exhibition/ex-current/current-ex/carrent-EX.htm
ちいさな粒で構成された、手乗りサイズの陶のオブジェ。
なんでも、スポイトで1滴1滴慎重に落としながら、乾燥してしまわないように湿度を調整しつつ、ようやく形になったものを3度に渡って焼きにかけ、その行程で無事だったものが出展されているとのこと。
白と青のコントラストといい、粒で表現された面の部分など、小さいながらも観ていて心地よい作品でした。
・山本信一×尹剛志「EXTRA」展 @UPLINK GALLERY(11/23〜11/28)
http://www.uplink.co.jp/gallery/log/000824.php
とにかく面白かった!
ちょうど、気分的にオウテカとかのプログラミングミュージックを聴きたい気分だったこともあって、ここで拝見したCG作品はツボに入りまくり!
画面に合わせてノイズもちゃんと入っていたり、企業のコマーシャルの作品も含めて思いっきり見入ってしまいました。
・シェル美術賞展 2005 @ヒルサイドフォーラム(11/23〜12/4)
http://www.showa-shell.co.jp/society/philanthropy/art/index.html
昨年に続いて見に行ってきました。
・・・しかし、全体的な感想としては、昨年のほうが面白かったような気がします。
完全な抽象にしても、モチーフの跡形が残る作品にしても、どこか「攻め」の姿勢に欠けるというか、それっぽく描いただけのような感じがしました。
もちろん、「おっ」と思う作品もなくはなかったのですが。
昨年はここで知って個展に観に行った作家も多く、個展だと印象もがらっと変わったりするので、改めての出会いに期待したいと思います。
・上野ユミ・井上コトリ2人展 「世界のお祭り展」 @3144 omotesando gallery(11/23〜11/26)
井上さんはオーパ・ギャラリーで一度拝見していて、今回お知らせをいただき、行ってきました。
ぱっと明るい色彩が印象的なかわいい井上さんのアクリル画と、コラージュなども取り入れた上野さんの作品とが、いくつかの世界のお祭りをテーマに1点ずつ展示。
作風が違っても同じテーマということでかなり見やすく、けっこう楽しめました。
・ハニカム -日本画5人展- @青樺画廊(11/20〜11/26)
http://jam.cool.ne.jp/key-seika/
女子美術大学のOG5人のグループ展。
まず目が行くのが、桑田あかねさんの木版画。
大きな画面に、青く広がる海と雲。のびのびとした清々しさがあって、とにかく気持ちいい!
飯嶋智恵さんの作品は、板絵と紙本に描かれた、つるばらやつばきといった花の絵。
紙のほうは、背景が渋いグレーで鈍い光沢を伴っていて、てっきり銀が使用されていると思いきや、金の上に彩色したそう。なるほど、よく拝見すると花弁から黄色い輝きがのぞいています。
彬香子さんの作品で印象に残ったのは、明るい砂浜に人の青い影が伸びている作品。また、ポストカードに描かれていたネコたちの墨絵もすごくかわいい。
杉浦美保さんは、いくつか小品が並んでいたなかでもやはりネコの絵がいちばん印象的。
このなかで唯一拝見したことがあった神保千絵さんの作品は、ランダムに四角が重なるように描かれた。リズミカルな心象風景的な作品ト、その隣にメトロノームの絵。この組み合わせも楽しいです。
・倉藤紀子展 @Oギャラリー(11/21〜11/27)
http://www4.big.or.jp/%7Eogallery/
紅の背景のなかに、光の玉が重なるように浮かんでいる絵。
けっこうな大きさの画面でそれらが3面を占めていました。
なんだか自分が小さくなったような錯覚を覚えるような感じで、けっこう面白い空間となっていました。
《11/26》
・井形錬太郎 展 @ギャラリー・ツープラス(11/21〜11/26)
http://two-plus.sub.jp/
ふわりと浮かぶような絵。
ちょっと毛羽立った紙に木炭で描かれ、水彩絵の具で彩色された作品です。
なんとなくフェルトのような質感。
「同じ形」がテーマになっていて、樹木だったり言霊を連想させるようなものだったり、あるいは葉だったり、そういったものがひとつの作品に繰り返し描かれていて、なんだか不思議な感じ。
特に、このギャラリーの3階のスペースが、ほぼ無彩色の作品で構成されていたこともあって、よりいっそう不思議度が強くなっているような感じでした。
・瓜南直子展 @柴田悦子画廊(11/21〜11/30)
http://www.shibataetsuko.com/
昔話の登場人物のような印象を受ける人物の作品。
いい感じに荒れた画面と、ふくよかな人物たちの体つきや表情。
なかなか見応えありました。
・原高史 展 @ギャラリーイセヨシ(11/21〜12/10)
先日、別の画廊で拝見したときはドイツの展示後でしたが、今回はソウル帰り。
PCのモニターや写真で拝見するソウルのデパートが飾り付けられているのを見ると、ホントにこっちでもやってほしい...。
イラストの作品もユーモアのある文が添えられているものも多く、こちらはそれぞれ楽しいです。
以下はあらためて。
・モリユウスケ 展 @galleria grafica bis(11/21〜11/26)
http://www2.big.or.jp/%7Eadel/grafica.html
・「戌の名前」展 @成山画廊(11/21〜12/10)
http://www.gallery-naruyama.com/exhibition.html
オープニングに行ってきました。
まず、羽渕祐宏さんの羽織と帯。
それぞれに愛嬌のある表情がかわいい丸い犬が入っています。帯は犬のところには綿が詰められてちょっと浮き出すようになっていたり、羽織は薄い布の向こうに透けて見えるようになっていたり。まわりの花柄も秀逸で。
亀井徹さんの油彩は、全身を白い花に覆われ、目と舌だけが覗く犬の絵。油絵の具の独特の艶と濃い色彩とが印象的です。
土屋仁応さんの木彫の犬、やはりすごい。
赤ちゃん犬、大人の犬、全部で3体。強烈に鋭い切れ長の目のインパクトはかなりのもの。
松井冬子さんの作品は、高貴な毛並みの犬の絵と、おそらくこの作品のための素描。妖気を放つその作品の印象も忘れ難いものがあります。
《11/23》
・さかぎしよしおう 展 @ギャラリエアンドウ(11/8〜11/26)
http://www.ando-tokyo.jp/exhibition/ex-current/current-ex/carrent-EX.htm
ちいさな粒で構成された、手乗りサイズの陶のオブジェ。
なんでも、スポイトで1滴1滴慎重に落としながら、乾燥してしまわないように湿度を調整しつつ、ようやく形になったものを3度に渡って焼きにかけ、その行程で無事だったものが出展されているとのこと。
白と青のコントラストといい、粒で表現された面の部分など、小さいながらも観ていて心地よい作品でした。
・山本信一×尹剛志「EXTRA」展 @UPLINK GALLERY(11/23〜11/28)
http://www.uplink.co.jp/gallery/log/000824.php
とにかく面白かった!
ちょうど、気分的にオウテカとかのプログラミングミュージックを聴きたい気分だったこともあって、ここで拝見したCG作品はツボに入りまくり!
画面に合わせてノイズもちゃんと入っていたり、企業のコマーシャルの作品も含めて思いっきり見入ってしまいました。
・シェル美術賞展 2005 @ヒルサイドフォーラム(11/23〜12/4)
http://www.showa-shell.co.jp/society/philanthropy/art/index.html
昨年に続いて見に行ってきました。
・・・しかし、全体的な感想としては、昨年のほうが面白かったような気がします。
完全な抽象にしても、モチーフの跡形が残る作品にしても、どこか「攻め」の姿勢に欠けるというか、それっぽく描いただけのような感じがしました。
もちろん、「おっ」と思う作品もなくはなかったのですが。
昨年はここで知って個展に観に行った作家も多く、個展だと印象もがらっと変わったりするので、改めての出会いに期待したいと思います。
・上野ユミ・井上コトリ2人展 「世界のお祭り展」 @3144 omotesando gallery(11/23〜11/26)
井上さんはオーパ・ギャラリーで一度拝見していて、今回お知らせをいただき、行ってきました。
ぱっと明るい色彩が印象的なかわいい井上さんのアクリル画と、コラージュなども取り入れた上野さんの作品とが、いくつかの世界のお祭りをテーマに1点ずつ展示。
作風が違っても同じテーマということでかなり見やすく、けっこう楽しめました。
・ハニカム -日本画5人展- @青樺画廊(11/20〜11/26)
http://jam.cool.ne.jp/key-seika/
女子美術大学のOG5人のグループ展。
まず目が行くのが、桑田あかねさんの木版画。
大きな画面に、青く広がる海と雲。のびのびとした清々しさがあって、とにかく気持ちいい!
飯嶋智恵さんの作品は、板絵と紙本に描かれた、つるばらやつばきといった花の絵。
紙のほうは、背景が渋いグレーで鈍い光沢を伴っていて、てっきり銀が使用されていると思いきや、金の上に彩色したそう。なるほど、よく拝見すると花弁から黄色い輝きがのぞいています。
彬香子さんの作品で印象に残ったのは、明るい砂浜に人の青い影が伸びている作品。また、ポストカードに描かれていたネコたちの墨絵もすごくかわいい。
杉浦美保さんは、いくつか小品が並んでいたなかでもやはりネコの絵がいちばん印象的。
このなかで唯一拝見したことがあった神保千絵さんの作品は、ランダムに四角が重なるように描かれた。リズミカルな心象風景的な作品ト、その隣にメトロノームの絵。この組み合わせも楽しいです。
・倉藤紀子展 @Oギャラリー(11/21〜11/27)
http://www4.big.or.jp/%7Eogallery/
紅の背景のなかに、光の玉が重なるように浮かんでいる絵。
けっこうな大きさの画面でそれらが3面を占めていました。
なんだか自分が小さくなったような錯覚を覚えるような感じで、けっこう面白い空間となっていました。
《11/26》
・井形錬太郎 展 @ギャラリー・ツープラス(11/21〜11/26)
http://two-plus.sub.jp/
ふわりと浮かぶような絵。
ちょっと毛羽立った紙に木炭で描かれ、水彩絵の具で彩色された作品です。
なんとなくフェルトのような質感。
「同じ形」がテーマになっていて、樹木だったり言霊を連想させるようなものだったり、あるいは葉だったり、そういったものがひとつの作品に繰り返し描かれていて、なんだか不思議な感じ。
特に、このギャラリーの3階のスペースが、ほぼ無彩色の作品で構成されていたこともあって、よりいっそう不思議度が強くなっているような感じでした。
・瓜南直子展 @柴田悦子画廊(11/21〜11/30)
http://www.shibataetsuko.com/
昔話の登場人物のような印象を受ける人物の作品。
いい感じに荒れた画面と、ふくよかな人物たちの体つきや表情。
なかなか見応えありました。
・原高史 展 @ギャラリーイセヨシ(11/21〜12/10)
先日、別の画廊で拝見したときはドイツの展示後でしたが、今回はソウル帰り。
PCのモニターや写真で拝見するソウルのデパートが飾り付けられているのを見ると、ホントにこっちでもやってほしい...。
イラストの作品もユーモアのある文が添えられているものも多く、こちらはそれぞれ楽しいです。
以下はあらためて。
・モリユウスケ 展 @galleria grafica bis(11/21〜11/26)
http://www2.big.or.jp/%7Eadel/grafica.html
海老原信幸 -micro cosmos-(11/5)/海老原信幸展(11/19)
2005年11月25日 アート・海老原信幸 -micro cosmos-(11/5)
ギャラリー本城にて。(11/4〜11/22)
http://www.galleryhonjoh.com/htm/jp/ebihara.htm
・海老原信幸展(11/19)
ギャラリー小野にて。(11/4〜11/19)
海老原さんの2ケ所同時開催の個展。
伺った日は離れてしまったのですが、それぞれユニークな作品が展示されていました。
まず、ギャラリー本城から。
こちらのギャラリー独特の「部屋」のような雰囲気に合った、素敵な作品で。。。
和紙に方形の箔が施され、そこに墨による抽象的ながらも無機、有機どちらの感覚も伝わってくる線画が描かれているという作品。
ひとつ目の驚き。
これほどまでにさまざまな種類の箔があったのかと...。
ちいさな作品がずらりと並べて展示されているところがあったのですが、ひとつひとつ違った色彩で金属的な輝きを放つ箔のカラフルさは、小さいながらもこれだけ数が揃うとそれはもう壮観です。
ふたつ目の驚き。
ここで展示されていた作品は、画面の形が違う作品を除くと、大きさに関わらずすべて同じデザインの線画で、その色合いからも銅版を使用、あるいは出力かも、などとすっかり思い込んでいたのですが、これらがすべて手描きによるものとのこと。。。
寸分違わぬその線画、とにかくそのスキルに脱帽です。あらためて、ちいさな作品が並ぶコーナーから感じる力強さがより大きなものに。
2週間後、最終日になってしまったのですが、京橋のギャラリー小野へ。
こちらの作品はうってかわって、茶系で鈍く押さえ目の輝きをもつスタイル。
モチーフになっているのは「きのこ」や「雲」のようで、濃い茶色でしっかりと描かれているということもあって、どっしりと重量感のある作品群です。
背景には、押さえ目の色が全体を覆い、そこにいろんな色のたくさんのマーブルが散らばっています。
これは、表面を削ることで下に描かれた岩絵の具のドットが出てきているもの。
正面の壁にあった大きな作品、実にずっしりと横たわる雲の絵なのですが、これは一度、今年の初めに大崎のO美術館で拝見していて、そのときは異様に重々しく感じられたのですが、今回あらためてこの統一感のある展示の中で拝見してみて、その重たさがいい感じでなかなか迫力があり、かえってユーモアのようなものも感じられました。
この日は最終日だったこともあってか、海老原さんとともに奥さまもご一緒で。
奥さまの作品も実は個展で拝見したことがあったので思わぬところでお会いしてびっくりしたのですが(笑)、そのときに展示されていた作品に海老原さんの色彩と通ずるものがあったものを思い出し、その話をしてみたらやはり影響されたとのことで。こういうふうに記憶が繋がっていくのも楽しいです。
ギャラリー本城にて。(11/4〜11/22)
http://www.galleryhonjoh.com/htm/jp/ebihara.htm
・海老原信幸展(11/19)
ギャラリー小野にて。(11/4〜11/19)
海老原さんの2ケ所同時開催の個展。
伺った日は離れてしまったのですが、それぞれユニークな作品が展示されていました。
まず、ギャラリー本城から。
こちらのギャラリー独特の「部屋」のような雰囲気に合った、素敵な作品で。。。
和紙に方形の箔が施され、そこに墨による抽象的ながらも無機、有機どちらの感覚も伝わってくる線画が描かれているという作品。
ひとつ目の驚き。
これほどまでにさまざまな種類の箔があったのかと...。
ちいさな作品がずらりと並べて展示されているところがあったのですが、ひとつひとつ違った色彩で金属的な輝きを放つ箔のカラフルさは、小さいながらもこれだけ数が揃うとそれはもう壮観です。
ふたつ目の驚き。
ここで展示されていた作品は、画面の形が違う作品を除くと、大きさに関わらずすべて同じデザインの線画で、その色合いからも銅版を使用、あるいは出力かも、などとすっかり思い込んでいたのですが、これらがすべて手描きによるものとのこと。。。
寸分違わぬその線画、とにかくそのスキルに脱帽です。あらためて、ちいさな作品が並ぶコーナーから感じる力強さがより大きなものに。
2週間後、最終日になってしまったのですが、京橋のギャラリー小野へ。
こちらの作品はうってかわって、茶系で鈍く押さえ目の輝きをもつスタイル。
モチーフになっているのは「きのこ」や「雲」のようで、濃い茶色でしっかりと描かれているということもあって、どっしりと重量感のある作品群です。
背景には、押さえ目の色が全体を覆い、そこにいろんな色のたくさんのマーブルが散らばっています。
これは、表面を削ることで下に描かれた岩絵の具のドットが出てきているもの。
正面の壁にあった大きな作品、実にずっしりと横たわる雲の絵なのですが、これは一度、今年の初めに大崎のO美術館で拝見していて、そのときは異様に重々しく感じられたのですが、今回あらためてこの統一感のある展示の中で拝見してみて、その重たさがいい感じでなかなか迫力があり、かえってユーモアのようなものも感じられました。
この日は最終日だったこともあってか、海老原さんとともに奥さまもご一緒で。
奥さまの作品も実は個展で拝見したことがあったので思わぬところでお会いしてびっくりしたのですが(笑)、そのときに展示されていた作品に海老原さんの色彩と通ずるものがあったものを思い出し、その話をしてみたらやはり影響されたとのことで。こういうふうに記憶が繋がっていくのも楽しいです。
大島真由美 個展「景色」/ 川又聡・松岡歩 日本画展(11/19)
2005年11月24日 アート今回のアートギャラリー環は、1階と2階のフロアでそれぞれ日本画の展示となっています。
http://www.art-kan.co.jp/frame/tenran/ten_f.htm
・大島真由美 個展「景色」 @アートギャラリー環1F(11/14〜11/26)
先月下旬の芸大での展示で拝見した、畳のうえにランダムに並べられた屏風の作品のユニークさが印象に残っていて、そのときに大島さんご本人に御案内いただいたこの展示、楽しみにしてました。
ちいさなスペースの中央に畳が敷かれ、そこに膝くらいの高さの屏風とそれよりもひとまわりちいさなものとが折り重なるように置かれています。
全体があかるい黄色や青といった色彩で、くっきりとしていながらも実にやわらかな質感。
そういった色を背景に、同様に暖かみを感じる黒い稜線とからりとした色とで、もりもりとさまざまなものが描かれています。
それらはぐいっと引力が伝わってくるよう風景を感じさせるものであったり、かと思えば細かい人の影のようなものが並んで描かれていたり...。
そして、そういった絵がちいさな屏風の表裏に描かれていて。
会場にあるちいさな腰かけに座って目の高さを屏風にあわせて眺めて、屏風に描かれるいろんなものを探していくのがけっこう楽しくて、また和めます。
ちょっとした和風のインスタレーションといった感じ。
今回の作品は、芸大での作品のように並べてひとつの作品、というわけではないそうですが、同じ色彩の作品は何となくひとつの流れのようなものが感じられて、そそういったものを連想するのもまた楽しいことです。
・川又聡・松岡歩 日本画展 @アートギャラリー環2F(11/14〜11/26)
それぞれ、力のある作品が4点ずつ。
川又さんの作品は、主に風景画。
それも馴染みのある東京の街の風景がていねいに描かれています。
しっとりとした照明の効果もあると思うのですが、渋めの色彩はどこはかとなく夕暮れの時間を思わせる感じで、作品からは人々の日々の営みさえも伝わってくるようで。。。
そういった作品の中で1点だけ風合いが違う作品が、階段のスペースに展示されています。
「空」というタイトルで、縦長の画面の手前には水面に映った円筒形の鉄塔が並ぶコンビナートが描かれ、その上に座る女性、さらに蔦の葉が。いちばん奥の背景にはにぶい光を放つ箔が用いられ、ちいさな作品ながら独特の静謐姦に引き付けられます。
松岡さんは、「水の町」という作品が特に印象的です。これまで味わったことがない世界観。。。
鉄橋や柵といった、無機的な景色が伝わってくるようなさまざまなものが重なるように画面の中に織り込まれ、その空間を泳ぐ二匹の機械仕掛けの魚。
しかも、画面はほぼ全面が銅色で覆われていて...このファンタジックさは実に不思議です。
また、女性が描かれた作品はエキゾチックな雰囲気が充満しているようで、そのふわっと広がるような静けさが独特です。
http://www.art-kan.co.jp/frame/tenran/ten_f.htm
・大島真由美 個展「景色」 @アートギャラリー環1F(11/14〜11/26)
先月下旬の芸大での展示で拝見した、畳のうえにランダムに並べられた屏風の作品のユニークさが印象に残っていて、そのときに大島さんご本人に御案内いただいたこの展示、楽しみにしてました。
ちいさなスペースの中央に畳が敷かれ、そこに膝くらいの高さの屏風とそれよりもひとまわりちいさなものとが折り重なるように置かれています。
全体があかるい黄色や青といった色彩で、くっきりとしていながらも実にやわらかな質感。
そういった色を背景に、同様に暖かみを感じる黒い稜線とからりとした色とで、もりもりとさまざまなものが描かれています。
それらはぐいっと引力が伝わってくるよう風景を感じさせるものであったり、かと思えば細かい人の影のようなものが並んで描かれていたり...。
そして、そういった絵がちいさな屏風の表裏に描かれていて。
会場にあるちいさな腰かけに座って目の高さを屏風にあわせて眺めて、屏風に描かれるいろんなものを探していくのがけっこう楽しくて、また和めます。
ちょっとした和風のインスタレーションといった感じ。
今回の作品は、芸大での作品のように並べてひとつの作品、というわけではないそうですが、同じ色彩の作品は何となくひとつの流れのようなものが感じられて、そそういったものを連想するのもまた楽しいことです。
・川又聡・松岡歩 日本画展 @アートギャラリー環2F(11/14〜11/26)
それぞれ、力のある作品が4点ずつ。
川又さんの作品は、主に風景画。
それも馴染みのある東京の街の風景がていねいに描かれています。
しっとりとした照明の効果もあると思うのですが、渋めの色彩はどこはかとなく夕暮れの時間を思わせる感じで、作品からは人々の日々の営みさえも伝わってくるようで。。。
そういった作品の中で1点だけ風合いが違う作品が、階段のスペースに展示されています。
「空」というタイトルで、縦長の画面の手前には水面に映った円筒形の鉄塔が並ぶコンビナートが描かれ、その上に座る女性、さらに蔦の葉が。いちばん奥の背景にはにぶい光を放つ箔が用いられ、ちいさな作品ながら独特の静謐姦に引き付けられます。
松岡さんは、「水の町」という作品が特に印象的です。これまで味わったことがない世界観。。。
鉄橋や柵といった、無機的な景色が伝わってくるようなさまざまなものが重なるように画面の中に織り込まれ、その空間を泳ぐ二匹の機械仕掛けの魚。
しかも、画面はほぼ全面が銅色で覆われていて...このファンタジックさは実に不思議です。
また、女性が描かれた作品はエキゾチックな雰囲気が充満しているようで、そのふわっと広がるような静けさが独特です。
偶然にも同じ期間に開催された、 芸大デザイン科の学生によるグループ展ふたつ。
・FOOD EXHIBITION(11/17、11/19)
表参道画廊にて。(11/14〜11/19)
http://omotesando-garo.com/link.05/food.html
2年生5人による、食べ物をテーマにした作品展。
とにかく面白かった!
入って右手にまず「ドリンクコーナー」。
5人が飲み物をモチーフに小品をひとつずつ展示。大胆にコラージュされた画面に描かれているのがビールだったりソーダだったり。
鍵野壮太さんの「ocome」。
パネルに張られてないベージュのキャンバスに黒で動物のシルエットが描かれて、その上からそれぞれの動物たちの体の模様などが米粒を模した白のドットで表現されていました。
描かれていた動物はヒツジ、シマウマ、ウシ、パンダなど。
松尾優さんと 安藤剛紫さんの作品は似たテーマながら、質感も色彩感も対照的。
どちらもプレートに乗った食べ物を上から描いていましたが、松尾さんは膨らみがあってボリューム感たっぷり、安藤さんはエッジを効かせたデザインふうの仕上がりで。
長濱光さん。白の画面にふわっとやわらかい色彩とユーモアがやさしく溢れる絵。
スカートから生える2本の大根、その先に靴が引っ掛かってるように描かれてたり、ずらっと並ぶポッキー、そのうちのいくつかが出っ張っていたり。
唯一、立体の作品を提供していた庄司さやかさん。
ちいさな動物たちが棚の上に置かれていましたが、それぞれのからだの一部が食べ物になっている!
最初は分からなかったんですけどペンギンの嘴がどら焼きになっているのに始まり、体全体がこんぺいとうになってるねずみの名前が「佐藤さん」(笑)、勇ましい表情の雄ライオンのたてがみがモンブラン、こぶがプリンのらくだ、など、など。
それぞれアイデアが弾けているように思えてかなり楽しめました。
初めて観た木曜日の遅い時間はお腹が空いている状態だったので、少々つらかったですが(笑)。
・BEFORE START 0→1(0から1へ)(11/19)
OギャラリーUP・Sにて。(11/14〜11/20)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/Pages/ryakureki/before.html
こちらは3年生の、メディアアート作品の展示。
正面に本間かおりさんのカラフルな厚めのパネルを組み合わせた作品があって、両脇に、白くてちいさな照明作品が向かい合うように展示されてました。
杉崎典子さんの作品は、ちょっとしたファンタジックな感じで。
ちいさな箱に収まった作品はそれぞれ、やわらかな光。
不思議なかたまりのようなもの、白い毛にふわっと覆われたもの、ジオラマ風のもの。
やさしい静謐感が広がっているような印象でした。
小野哲也さんは、1辺がおよそ3、4センチくらいでしょうか、レースふうの模様が入った直方体のカバーが、下から上に向かって灯る明かりに被せられている作品。
それぞれカバーの高さが変えられていたり、端のほうがちゃんと直線でカットされているものもあればそうでないものもあったり。
明かりの広がる向きなどからも、ろうそくのやわらかい明かりを連想しました。
・FOOD EXHIBITION(11/17、11/19)
表参道画廊にて。(11/14〜11/19)
http://omotesando-garo.com/link.05/food.html
2年生5人による、食べ物をテーマにした作品展。
とにかく面白かった!
入って右手にまず「ドリンクコーナー」。
5人が飲み物をモチーフに小品をひとつずつ展示。大胆にコラージュされた画面に描かれているのがビールだったりソーダだったり。
鍵野壮太さんの「ocome」。
パネルに張られてないベージュのキャンバスに黒で動物のシルエットが描かれて、その上からそれぞれの動物たちの体の模様などが米粒を模した白のドットで表現されていました。
描かれていた動物はヒツジ、シマウマ、ウシ、パンダなど。
松尾優さんと 安藤剛紫さんの作品は似たテーマながら、質感も色彩感も対照的。
どちらもプレートに乗った食べ物を上から描いていましたが、松尾さんは膨らみがあってボリューム感たっぷり、安藤さんはエッジを効かせたデザインふうの仕上がりで。
長濱光さん。白の画面にふわっとやわらかい色彩とユーモアがやさしく溢れる絵。
スカートから生える2本の大根、その先に靴が引っ掛かってるように描かれてたり、ずらっと並ぶポッキー、そのうちのいくつかが出っ張っていたり。
唯一、立体の作品を提供していた庄司さやかさん。
ちいさな動物たちが棚の上に置かれていましたが、それぞれのからだの一部が食べ物になっている!
最初は分からなかったんですけどペンギンの嘴がどら焼きになっているのに始まり、体全体がこんぺいとうになってるねずみの名前が「佐藤さん」(笑)、勇ましい表情の雄ライオンのたてがみがモンブラン、こぶがプリンのらくだ、など、など。
それぞれアイデアが弾けているように思えてかなり楽しめました。
初めて観た木曜日の遅い時間はお腹が空いている状態だったので、少々つらかったですが(笑)。
・BEFORE START 0→1(0から1へ)(11/19)
OギャラリーUP・Sにて。(11/14〜11/20)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/Pages/ryakureki/before.html
こちらは3年生の、メディアアート作品の展示。
正面に本間かおりさんのカラフルな厚めのパネルを組み合わせた作品があって、両脇に、白くてちいさな照明作品が向かい合うように展示されてました。
杉崎典子さんの作品は、ちょっとしたファンタジックな感じで。
ちいさな箱に収まった作品はそれぞれ、やわらかな光。
不思議なかたまりのようなもの、白い毛にふわっと覆われたもの、ジオラマ風のもの。
やさしい静謐感が広がっているような印象でした。
小野哲也さんは、1辺がおよそ3、4センチくらいでしょうか、レースふうの模様が入った直方体のカバーが、下から上に向かって灯る明かりに被せられている作品。
それぞれカバーの高さが変えられていたり、端のほうがちゃんと直線でカットされているものもあればそうでないものもあったり。
明かりの広がる向きなどからも、ろうそくのやわらかい明かりを連想しました。
酒井一 日本画展 −身近な自然−(11/19)
2005年11月22日 アート上野松坂屋南館7階美術画廊にて。(11/16〜11/22)
http://www.matsuzakaya.co.jp/ueno/garou/ueno_ga.shtml
身近な自然...言い得て妙、です。
これまで酒井さんの作品は折りに触れて拝見する機会がありましたが、やはり個展となると、ひとりの作家が描く世界観がしっかりと伝わってきます。
岩絵の具とアクリルとを使用した作品です。
風味としては日本画ですが、そういったなかにもやはり芸大デザイン科のご出身らしい画材に対するフレキシブルさが発揮されているようです。
とにかく素晴らしく印象に残ったのは、花の絵の数々。
睡蓮、木蓮、百合、すみれ科の花、桜...渋い背景のなかで描かれる花はすべて、絵の中で喜んでいるよう・・・!
睡蓮はまるで光を放っているかのように花を開き、その神々しさを発散しているようで。
百合や木蓮は凛々しく、すみれや桜はそのやわらかな花びらを可憐に広げて...。
決して派手ではないのですが、それぞれがていねいに再現されていて、静かな感動が沸き起こってきました。。。
花の他には、おくらやパイナップルなどの食材、犬や猫、小鳥、沢蟹など。
こちらはむしろ、それぞれの素の表情のかわいらしさが描かれているような感じです。
犬や猫は、本当に無垢な表情。
小鳥や沢蟹は、ディティールまでしっかりと描かれていて、細かな模様や素朴な佇まいも愛おしく。
そして、食材...日本画で取り上げられることも多い題材ですが、絵の中に「ころっ」と置かれた感じが和めます。こういった旬のもので季節を感じるのもいいなぁ、と。
パイナップル、おくらだとやっぱり「夏」、さわやかです。
酒井さんともいろいろとお話しができ、描くものを大切にする心がしっかりと伝わってきました。
こういった作品を、日々の生活の中で通りがかりに見つけた花や空の雲を見ていいなと思う自然な気持ちで、もっとたくさんの人に観てもらえるようになるといいな、と思うのです。
http://www.matsuzakaya.co.jp/ueno/garou/ueno_ga.shtml
身近な自然...言い得て妙、です。
これまで酒井さんの作品は折りに触れて拝見する機会がありましたが、やはり個展となると、ひとりの作家が描く世界観がしっかりと伝わってきます。
岩絵の具とアクリルとを使用した作品です。
風味としては日本画ですが、そういったなかにもやはり芸大デザイン科のご出身らしい画材に対するフレキシブルさが発揮されているようです。
とにかく素晴らしく印象に残ったのは、花の絵の数々。
睡蓮、木蓮、百合、すみれ科の花、桜...渋い背景のなかで描かれる花はすべて、絵の中で喜んでいるよう・・・!
睡蓮はまるで光を放っているかのように花を開き、その神々しさを発散しているようで。
百合や木蓮は凛々しく、すみれや桜はそのやわらかな花びらを可憐に広げて...。
決して派手ではないのですが、それぞれがていねいに再現されていて、静かな感動が沸き起こってきました。。。
花の他には、おくらやパイナップルなどの食材、犬や猫、小鳥、沢蟹など。
こちらはむしろ、それぞれの素の表情のかわいらしさが描かれているような感じです。
犬や猫は、本当に無垢な表情。
小鳥や沢蟹は、ディティールまでしっかりと描かれていて、細かな模様や素朴な佇まいも愛おしく。
そして、食材...日本画で取り上げられることも多い題材ですが、絵の中に「ころっ」と置かれた感じが和めます。こういった旬のもので季節を感じるのもいいなぁ、と。
パイナップル、おくらだとやっぱり「夏」、さわやかです。
酒井さんともいろいろとお話しができ、描くものを大切にする心がしっかりと伝わってきました。
こういった作品を、日々の生活の中で通りがかりに見つけた花や空の雲を見ていいなと思う自然な気持ちで、もっとたくさんの人に観てもらえるようになるといいな、と思うのです。