源氏絵 ―華やかなる王朝の世界―(3/5)
2005年3月11日 アート出光美術館にて。(1/8〜3/6)
http://www.idemitsu.co.jp/museum/2004new_tenjimain08.html
チケットをとあるところから戴いたので行ってみました。
・・・こういう企画に接すると、自分の学の無さを露骨に感じてしまいます(汗)。
なにせ徹底的に源氏物語絵巻。
それぞれの屏風絵には、源氏物語のなかの場面がいっぱい描かれていて、同じ場面がそれぞれの屏風絵でどう描かれているか見比べるのも一興・・・と思いつつ、さすがにひとつひとつチェックしていく余裕も次第に無くなっていって、結局は屏風絵の美しさそのものを堪能するに留まりました。
やっぱりいいんですよ、着物の柄などは精緻に描かれていて感心・感動ものですし。
ただ、やはり源氏物語を読んだかどうかで作品の世界への入り込み方がぜんぜん違ってくるだろうし、そついうふうに観られる人がうらやましい・・・。
まあ、こういうのをきっかけに古典に触れるのもイイかな、とも思うのですが、さてさて・・・。
《感想リンク》
http://blog.livedoor.jp/l32314/archives/15730801.html
http://www.doblog.com/weblog/myblog/28861/1089244
http://okehazama.cocolog-nifty.com/hiru_tsuki/2005/02/post_10.html
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=131
http://www.idemitsu.co.jp/museum/2004new_tenjimain08.html
チケットをとあるところから戴いたので行ってみました。
・・・こういう企画に接すると、自分の学の無さを露骨に感じてしまいます(汗)。
なにせ徹底的に源氏物語絵巻。
それぞれの屏風絵には、源氏物語のなかの場面がいっぱい描かれていて、同じ場面がそれぞれの屏風絵でどう描かれているか見比べるのも一興・・・と思いつつ、さすがにひとつひとつチェックしていく余裕も次第に無くなっていって、結局は屏風絵の美しさそのものを堪能するに留まりました。
やっぱりいいんですよ、着物の柄などは精緻に描かれていて感心・感動ものですし。
ただ、やはり源氏物語を読んだかどうかで作品の世界への入り込み方がぜんぜん違ってくるだろうし、そついうふうに観られる人がうらやましい・・・。
まあ、こういうのをきっかけに古典に触れるのもイイかな、とも思うのですが、さてさて・・・。
《感想リンク》
http://blog.livedoor.jp/l32314/archives/15730801.html
http://www.doblog.com/weblog/myblog/28861/1089244
http://okehazama.cocolog-nifty.com/hiru_tsuki/2005/02/post_10.html
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=131
2/26のLAPNET
2005年3月10日 アート・端裕人写真展
LAPNET SHIPにて。(2/18〜2/27)
http://www.lapnet.jp/event_info/lapnetship/swf/050218_hata/hata.html
いろんな写真が展示されてました。
ただ、最初の印象ではテーマのようなものが展示から「見つけられず」、ちょっと困ったなぁ、という感じだったのですが・・・。
後からいらっしゃった端さんにお話では、今回が初めての展示ということでかなり試行錯誤されたそうで、なるほど、と納得。
そして、そういう展示のなかでも印象に残った「白い」作品が、窓に映る室内の景色を撮ったものだったり、空に映える太陽の写真が実は水面を撮ったものだったりと、「間接」というのがどうやら撮りたいもののようで...。
いろいろとお話を伺っていくうちに、ここから始まる「何か」に期待したい、と思うようになりました。
・さのまきこ 暮らしの生活用品展 れんげそう
LAPNET CLUBにて。(2/18〜2/27)
http://www.lapnet.jp/event_info/club/swf/050218_sano/sano.html
ほっとするようなイラストなど。
緩めの線画による絵で、眺めてるとだんだんと愛着が湧いてくるから不思議・・・。
パネルの作品もよかったんですが、面白かったのがバナナチップやジャムなどのパッケージのレプリカも作られていて、もとある商品のラベルだけを変えたものが棚に収まっていて、こちらも面白かったです。
さのまきこさんのHP→http://www.scn-net.ne.jp/~shimasha/
LAPNET SHIPにて。(2/18〜2/27)
http://www.lapnet.jp/event_info/lapnetship/swf/050218_hata/hata.html
いろんな写真が展示されてました。
ただ、最初の印象ではテーマのようなものが展示から「見つけられず」、ちょっと困ったなぁ、という感じだったのですが・・・。
後からいらっしゃった端さんにお話では、今回が初めての展示ということでかなり試行錯誤されたそうで、なるほど、と納得。
そして、そういう展示のなかでも印象に残った「白い」作品が、窓に映る室内の景色を撮ったものだったり、空に映える太陽の写真が実は水面を撮ったものだったりと、「間接」というのがどうやら撮りたいもののようで...。
いろいろとお話を伺っていくうちに、ここから始まる「何か」に期待したい、と思うようになりました。
・さのまきこ 暮らしの生活用品展 れんげそう
LAPNET CLUBにて。(2/18〜2/27)
http://www.lapnet.jp/event_info/club/swf/050218_sano/sano.html
ほっとするようなイラストなど。
緩めの線画による絵で、眺めてるとだんだんと愛着が湧いてくるから不思議・・・。
パネルの作品もよかったんですが、面白かったのがバナナチップやジャムなどのパッケージのレプリカも作られていて、もとある商品のラベルだけを変えたものが棚に収まっていて、こちらも面白かったです。
さのまきこさんのHP→http://www.scn-net.ne.jp/~shimasha/
川本淑子 個展(3/5)
2005年3月10日 アート銀座スルガ台画廊にて。(2/28〜3/5)
芸大での修了展示で、先週ここで個展を開かれていた名古屋さんの作品のとなりに展示されていたのがこの川本さんの作品。
また昨年秋の「やぶのなか展」でも作品を拝見していて、今回の個展も楽しみにしてました。
動物が主役の日本画。
その動物も、「うさぎ」か「鷹や鷲」というかなり対照的なもの。
うさぎは、一匹一匹の表情がとても豊かで観ていても心がほっこりと優しくなれるような感じです。うさぎの脇にちょこんと描かれている、一口だけ食べた痕があるいちごもかわいいです。
一方、鷹・鷲は、まさに「凛」とした表情をしてます。
他を寄せつけないような孤高な感じ、かっこいいです。
今回の展示では、先に書いた展示で過去に拝見した川本さんの作品も拝見できて、前に観て印象深かった作品に再び出会えるというのも嬉しいものです。
芸大での修了展示で、先週ここで個展を開かれていた名古屋さんの作品のとなりに展示されていたのがこの川本さんの作品。
また昨年秋の「やぶのなか展」でも作品を拝見していて、今回の個展も楽しみにしてました。
動物が主役の日本画。
その動物も、「うさぎ」か「鷹や鷲」というかなり対照的なもの。
うさぎは、一匹一匹の表情がとても豊かで観ていても心がほっこりと優しくなれるような感じです。うさぎの脇にちょこんと描かれている、一口だけ食べた痕があるいちごもかわいいです。
一方、鷹・鷲は、まさに「凛」とした表情をしてます。
他を寄せつけないような孤高な感じ、かっこいいです。
今回の展示では、先に書いた展示で過去に拝見した川本さんの作品も拝見できて、前に観て印象深かった作品に再び出会えるというのも嬉しいものです。
成清美朝展(3/5)
2005年3月10日 アートフタバ画廊にて。(2/28〜3/5)
遠目で見る限り、シンプルな静物画です。
白地に黒の線で描かれる、テーブルの上の食べ物など。
でも、近寄ると、その線がすべて「蟻」の行列なんです。
もうホント、ひとつひとつちゃんと足やら触覚やらが描き込まれていて軽く言葉を失います・・・もう、ものすごい蟻の数なので。
でも、離れるとやはり、白のバックとちょっと青っぽい黒の線トのコントラストは心地よくて、また近付くと蟻の群れにぎょっとなって・・・というのの繰り返し。
なかなかユニークなギャップが楽しいです。
過去の作品にも蟻がモチーフになったものが多く、作家の強いこだわりを感じます。
遠目で見る限り、シンプルな静物画です。
白地に黒の線で描かれる、テーブルの上の食べ物など。
でも、近寄ると、その線がすべて「蟻」の行列なんです。
もうホント、ひとつひとつちゃんと足やら触覚やらが描き込まれていて軽く言葉を失います・・・もう、ものすごい蟻の数なので。
でも、離れるとやはり、白のバックとちょっと青っぽい黒の線トのコントラストは心地よくて、また近付くと蟻の群れにぎょっとなって・・・というのの繰り返し。
なかなかユニークなギャップが楽しいです。
過去の作品にも蟻がモチーフになったものが多く、作家の強いこだわりを感じます。
アート・スコープ2004(3/9)
2005年3月9日 アート原美術館にて。
http://www.haramuseum.or.jp/
なんだかんだで後回しにしていて気がついたら今週末までの開催、今日の「毎週水曜日は夜8時まで営業」を逃したら観に行けそうもない・・・ということもあって、仕事が終わってから品川へ。
夜の原美術館。
暗い小道を通って敷地内へ入ると、館内の明かりが窓やドアからほのかにふわっと広がっていて、あらためて高級住宅街なのだなぁ、という思いに。
今回の企画「アート・スコープ2004」は、日本から荘司美智子がベルリンへ派遣され、ドイツからヨハネス・ヴォンザイファーが東京へ招聘され、それぞれ3ヶ月滞在して活動することで文化交流をはかるプログラムの成果をふまえての企画、とのこと。
まぁ、分かるような分からないような・・・
まず、ドイツ→東京のヨハネス・ヴォンザイファーの作品から。
写真、アクリル絵画、模型のビルなどを壊すインスタレーションなど。
アクリルの絵画がポップアートっぽくて、わかりやすくていいな、と思った以外はなんとも・・・。
あんた、東京に何しにきたの、と。
ひとつひとつの作品同士の関連性がまったく掴めず、まあそれが東京らしいといえばそうなのかもしれないが、それにしても、ビルを壊すインスタレーションなんて発想自体が稚拙に思えるし。
続いて荘司美智子の作品。
まず、2階に上がってすぐの小部屋に展示されていた2枚のカラー作。
隣の部屋に、シリコン製のキューブや球のなかに製作された町並み、段ボールの立体製作物。
そして、通路とその先の広い部屋の壁にモノクロ写真と、段ボール箱を積んだもの。
ヴォンザイファーのに比べると、作品同士の関係性は掴みやすい気がしましたが・・・。
・・・分からなかったのが、写真。
大きいカラー写真は、片方だけ開いた観音開きのドアの入口の写真で、1枚は男がその建物に入っていくところ、もう1枚は出ていくところ。
他のモノクロの作品はカラーの作品とまったく同じ構図、片方だけ開いたドアの写真で、そういう風景がたくさん。また、しまっている方のドアは自然光をそのまま反射したかのように、なぜか影の部分が排除されてほぼ真っ白な感じに(しっかり見るとうっすらドアの装飾やガラス、落書きが見えてきます)。
何となく思ったのは、ひとつひとつ違うモノクロのドア(一組だけはまったく同じ写真があったのは分かりましたが)にもカラー写真のように人が出入りしている、というのを連想させたかったのかな、と。
もしそうだとしたら、それはちょっと安易なコンセプトのような気がする。
モノクロの写真自体は味わいがあって、だからこそ「なんだろう・・・」という疑問、興味が浮かんだのですが、作家のメッセージがもっと深くにあったとすれば、そこまでたどり着けませんでした。
それぞれ日本からベルリンへ、ドイツから東京へと派遣され、その過程のなかで製作された作品ということだったけれど、それぞれの作家がなぜセレクトされたのか(例えば過去の作品に派遣先と深いかかわりがあるものがある、とか)を知るとまた分かるものがあるのかもしれないが・・・正直、そんなものあったのか?と疑いたくなる。
派遣先で、どれだけたくさんのものを観たの?
派遣先で、どれだけたくさんの人と出会い、話したの?
結局、会場入口すぐのコレクションの展示がいちばんよかったです。。。
《感想リンク》
http://yokoiwst.exblog.jp/946605
http://blog.goo.ne.jp/harold1234/e/01e3617d7778d4d00a30f4bb4a6ff4ad
http://kelvintash.exblog.jp/889585
http://s-tamako.cocolog-nifty.com/mamart/2005/02/2004.html
http://blog.goo.ne.jp/feltmountain/e/e369eb82bdd425a4bb1b53c8a74b8497
http://blog.goo.ne.jp/pizz/e/de93e5c77ffcbe7be43a0f60a2a0ad6a
http://www.haramuseum.or.jp/
なんだかんだで後回しにしていて気がついたら今週末までの開催、今日の「毎週水曜日は夜8時まで営業」を逃したら観に行けそうもない・・・ということもあって、仕事が終わってから品川へ。
夜の原美術館。
暗い小道を通って敷地内へ入ると、館内の明かりが窓やドアからほのかにふわっと広がっていて、あらためて高級住宅街なのだなぁ、という思いに。
今回の企画「アート・スコープ2004」は、日本から荘司美智子がベルリンへ派遣され、ドイツからヨハネス・ヴォンザイファーが東京へ招聘され、それぞれ3ヶ月滞在して活動することで文化交流をはかるプログラムの成果をふまえての企画、とのこと。
まぁ、分かるような分からないような・・・
まず、ドイツ→東京のヨハネス・ヴォンザイファーの作品から。
写真、アクリル絵画、模型のビルなどを壊すインスタレーションなど。
アクリルの絵画がポップアートっぽくて、わかりやすくていいな、と思った以外はなんとも・・・。
あんた、東京に何しにきたの、と。
ひとつひとつの作品同士の関連性がまったく掴めず、まあそれが東京らしいといえばそうなのかもしれないが、それにしても、ビルを壊すインスタレーションなんて発想自体が稚拙に思えるし。
続いて荘司美智子の作品。
まず、2階に上がってすぐの小部屋に展示されていた2枚のカラー作。
隣の部屋に、シリコン製のキューブや球のなかに製作された町並み、段ボールの立体製作物。
そして、通路とその先の広い部屋の壁にモノクロ写真と、段ボール箱を積んだもの。
ヴォンザイファーのに比べると、作品同士の関係性は掴みやすい気がしましたが・・・。
・・・分からなかったのが、写真。
大きいカラー写真は、片方だけ開いた観音開きのドアの入口の写真で、1枚は男がその建物に入っていくところ、もう1枚は出ていくところ。
他のモノクロの作品はカラーの作品とまったく同じ構図、片方だけ開いたドアの写真で、そういう風景がたくさん。また、しまっている方のドアは自然光をそのまま反射したかのように、なぜか影の部分が排除されてほぼ真っ白な感じに(しっかり見るとうっすらドアの装飾やガラス、落書きが見えてきます)。
何となく思ったのは、ひとつひとつ違うモノクロのドア(一組だけはまったく同じ写真があったのは分かりましたが)にもカラー写真のように人が出入りしている、というのを連想させたかったのかな、と。
もしそうだとしたら、それはちょっと安易なコンセプトのような気がする。
モノクロの写真自体は味わいがあって、だからこそ「なんだろう・・・」という疑問、興味が浮かんだのですが、作家のメッセージがもっと深くにあったとすれば、そこまでたどり着けませんでした。
それぞれ日本からベルリンへ、ドイツから東京へと派遣され、その過程のなかで製作された作品ということだったけれど、それぞれの作家がなぜセレクトされたのか(例えば過去の作品に派遣先と深いかかわりがあるものがある、とか)を知るとまた分かるものがあるのかもしれないが・・・正直、そんなものあったのか?と疑いたくなる。
派遣先で、どれだけたくさんのものを観たの?
派遣先で、どれだけたくさんの人と出会い、話したの?
結局、会場入口すぐのコレクションの展示がいちばんよかったです。。。
《感想リンク》
http://yokoiwst.exblog.jp/946605
http://blog.goo.ne.jp/harold1234/e/01e3617d7778d4d00a30f4bb4a6ff4ad
http://kelvintash.exblog.jp/889585
http://s-tamako.cocolog-nifty.com/mamart/2005/02/2004.html
http://blog.goo.ne.jp/feltmountain/e/e369eb82bdd425a4bb1b53c8a74b8497
http://blog.goo.ne.jp/pizz/e/de93e5c77ffcbe7be43a0f60a2a0ad6a
Reflection スゥ・ドーホー展(2/26)
2005年3月8日 アートメゾンエルメス8階フォーラムにて。(1/22〜4/3)
こういう場違いなところも2度目となると緊張もしないものです(笑)。
エレベーターを8階で降りてまず目に飛び込んでくるのが、水色に覆われた天井と、逆さになった鳥居のオブジェ。そしてその上に、映るような位置に同じ形の鳥居が、こちらは普通の天地の状態で。
一瞬戸惑ってしまいましたが、今回は2フロアぶち抜きの広い空間に1点だけの展示。
おそらくナイロン製の水色の糸で製作された鳥居のオブジェ。
しばらく上を眺めているとスタッフの方からひとこと「上からもご覧になれます」。
それは是非観たい、という思いでさっそくひとつ上のフロアへ移動してみました。
・・・下からよりも上から観た方が壮観で、下からだとただのナイロンの布にしか見えなかったものが、きちんと「水面」に見えます。そして柵越しに「水面」を眺めていると、「あぁ、飛び込んでみたい・・・」というほのかな衝動が芽生えてきて・・・。
・・・無論、飛び込んだ瞬間ひとつ下のフロアに叩き付けられて一気に現実に引き戻されてしまうわけですが
作家のスゥ・ドーホー氏が実際にこの空間を観て、そこからインスパイアされて製作された作品とのことで、空間とのマッチングが悪いはずはなく、ガラス張りの壁から入ってくる夕暮れの弱い自然光にも映えて、心地よい時間を過ごすことができました。
《感想リンク》
http://d.hatena.ne.jp/odart/20050228
http://d.hatena.ne.jp/eyck/20050223
http://blog.goo.ne.jp/feltmountain/e/aa0b714747d154fb69b5e4fe3fa341ef
http://blog.goo.ne.jp/kasuadata/e/ca0e860d5f56a31c04e7faeee65aaac7
http://blog.goo.ne.jp/pizz/e/de93e5c77ffcbe7be43a0f60a2a0ad6a
http://a-third.cocolog-nifty.com/th/2005/01/post_2.html
http://blog4.fc2.com/yulee/?no=1
http://www.doblog.com/weblog/myblog/23181/924183
こういう場違いなところも2度目となると緊張もしないものです(笑)。
エレベーターを8階で降りてまず目に飛び込んでくるのが、水色に覆われた天井と、逆さになった鳥居のオブジェ。そしてその上に、映るような位置に同じ形の鳥居が、こちらは普通の天地の状態で。
一瞬戸惑ってしまいましたが、今回は2フロアぶち抜きの広い空間に1点だけの展示。
おそらくナイロン製の水色の糸で製作された鳥居のオブジェ。
しばらく上を眺めているとスタッフの方からひとこと「上からもご覧になれます」。
それは是非観たい、という思いでさっそくひとつ上のフロアへ移動してみました。
・・・下からよりも上から観た方が壮観で、下からだとただのナイロンの布にしか見えなかったものが、きちんと「水面」に見えます。そして柵越しに「水面」を眺めていると、「あぁ、飛び込んでみたい・・・」というほのかな衝動が芽生えてきて・・・。
・・・無論、飛び込んだ瞬間ひとつ下のフロアに叩き付けられて一気に現実に引き戻されてしまうわけですが
作家のスゥ・ドーホー氏が実際にこの空間を観て、そこからインスパイアされて製作された作品とのことで、空間とのマッチングが悪いはずはなく、ガラス張りの壁から入ってくる夕暮れの弱い自然光にも映えて、心地よい時間を過ごすことができました。
《感想リンク》
http://d.hatena.ne.jp/odart/20050228
http://d.hatena.ne.jp/eyck/20050223
http://blog.goo.ne.jp/feltmountain/e/aa0b714747d154fb69b5e4fe3fa341ef
http://blog.goo.ne.jp/kasuadata/e/ca0e860d5f56a31c04e7faeee65aaac7
http://blog.goo.ne.jp/pizz/e/de93e5c77ffcbe7be43a0f60a2a0ad6a
http://a-third.cocolog-nifty.com/th/2005/01/post_2.html
http://blog4.fc2.com/yulee/?no=1
http://www.doblog.com/weblog/myblog/23181/924183
入江明日香展(2/26)
2005年3月8日 アートシロタ画廊にて。(2/21〜3/5)
http://gaden.jp/shirota/2005/050221.html
抽象ですが、「和」の空気を感じてしまう版画・コラージュ作品。
純粋な銅版画の作品もありましたが、より強く印象に残ったのはコラージュ作品の数々。
銅版が刷られた和紙の切れ端が重ねて貼られ、さらに絵の具や墨で奇妙に力強いドローイングが施されてます。
焦燥感を煽るような動的なものと、遠い記憶のような静的なものとがひとつの作品に同居している感じでした。
http://gaden.jp/shirota/2005/050221.html
抽象ですが、「和」の空気を感じてしまう版画・コラージュ作品。
純粋な銅版画の作品もありましたが、より強く印象に残ったのはコラージュ作品の数々。
銅版が刷られた和紙の切れ端が重ねて貼られ、さらに絵の具や墨で奇妙に力強いドローイングが施されてます。
焦燥感を煽るような動的なものと、遠い記憶のような静的なものとがひとつの作品に同居している感じでした。
ジョイス・テネソン展−フラワー・ポートレイツ(2/13、2/26)
2005年3月7日 アート横浜と東京、2つの会場で行われていた海外の女流写真家の回顧展。
横浜:ギャラリー・パストレイズ(2/13)(2/5〜3/1)
東京:GALLERY PAST RAYS M/A MARUNOUCHI(2/26)(2/4〜3/5)
横浜の方では人物のポートレートが中心、東京は花の写真とポートレートがほぼ半々。
ポートレートは、天使を思わせるような女性や子供の写真が多くて、なんとも幻想的で綺麗。ヨーロッパ中世の宗教画のような感じさえもしました。
とにかく、人をきれいに撮ってるなぁ、と。
花の写真にはカラーとセピア色のモノクローム作品とがあって、それぞれ独特の趣が。
カラーの作品は、黒の背景に花びらの鮮やかな色彩が凛として主張しているようで、その写真にはものすごく奥行きがありながら眼前まで迫ってくるようなリアリティもあって。。。
そしてセピア色の作品。こちらは時間が「止まった」というよりも時間が「終わった」ような寂しさ、静謐感・・・本来持っている鮮やかさを奪われた喪失感、そんなネガティブな言葉も浮かんでくるのですが、それ以上にセピア色の「優しさ」に包まれるような心地よさも。
GALLERY PAST RAYS M/A MARUNOUCHIは初めてお邪魔しました。
そう建物が込み合ったところではないのですが少々分かりづらい場所で。
なんでも入居しているビルがあと数年で取り壊しが決定しているそうで、その後はどうなるか分からないとのことなのですが、今あるギャラリーが静かでとにかく素敵な雰囲気で。。。
まだ一回しか行ってないのにそういうお話を聞いてちょっと寂しくなってしまいました。
横浜:ギャラリー・パストレイズ(2/13)(2/5〜3/1)
東京:GALLERY PAST RAYS M/A MARUNOUCHI(2/26)(2/4〜3/5)
横浜の方では人物のポートレートが中心、東京は花の写真とポートレートがほぼ半々。
ポートレートは、天使を思わせるような女性や子供の写真が多くて、なんとも幻想的で綺麗。ヨーロッパ中世の宗教画のような感じさえもしました。
とにかく、人をきれいに撮ってるなぁ、と。
花の写真にはカラーとセピア色のモノクローム作品とがあって、それぞれ独特の趣が。
カラーの作品は、黒の背景に花びらの鮮やかな色彩が凛として主張しているようで、その写真にはものすごく奥行きがありながら眼前まで迫ってくるようなリアリティもあって。。。
そしてセピア色の作品。こちらは時間が「止まった」というよりも時間が「終わった」ような寂しさ、静謐感・・・本来持っている鮮やかさを奪われた喪失感、そんなネガティブな言葉も浮かんでくるのですが、それ以上にセピア色の「優しさ」に包まれるような心地よさも。
GALLERY PAST RAYS M/A MARUNOUCHIは初めてお邪魔しました。
そう建物が込み合ったところではないのですが少々分かりづらい場所で。
なんでも入居しているビルがあと数年で取り壊しが決定しているそうで、その後はどうなるか分からないとのことなのですが、今あるギャラリーが静かでとにかく素敵な雰囲気で。。。
まだ一回しか行ってないのにそういうお話を聞いてちょっと寂しくなってしまいました。
西川芳孝展(3/5)
2005年3月7日 アートアートスペース羅針盤にて。(2/28〜3/5)
http://rashin.drawing.jp/ex/2005/0228/
事前に羅針盤のHPでこの展示の会場風景を観て、1枚気になってしまったので行ってみました。
気になったのは、中央に二人の人物の後ろ姿らしきものが描かれている作品。
で、実際に観てみた感想はというと・・・
やはり実際に観ると、その作品の面白さはもっと良く分かるなぁ、とこれまで何度も感じてきたことを改めて思い至った次第。
モニター越しに観ただけでは気付かなかった、中央の人のまわりに描かれる黒い線、これがたくさんの人を描いているのが分かって驚いたり・・・。
他の作品も、うねるような黒の線が絡み合いながら人の影を描き出していたり、沈むようなリズムを刻むようでもあったり。
作品を観てしばらくたった今改めて思い浮かべてみて、今回展示されていた西川さんの作品、ムンクの版画を観た時の気持ちと同じようなものを感じていたような気がします。
ムンクよりはもっと日本的ではあるのですが。。。
この話を西川さんにしてみたかったです(その時は思い浮かばなかったのですが・・・)。
思いのほか楽しめて、満足でした。
今年、多摩美大の大学院の日本画を修了される西川さんに、帰り際、
「丁寧に観ていただいてありがとうございます、励みになります」
とすごい勢いでおじぎしながら言っていただいて、ただ観て楽しむだけの僕は恐縮してしまうのですが・・・僕としては、この西川さんに限ったことではないのですが、これまでお会いした素敵な作品を日々製作されているたくさんの作家の皆さんに、「ぜひ続きを拝見させてください」という思いでいるのです。
**********
こちらを後にして、西川さんの作品も展示されているという多摩美日本画の卒業・修了製作展示を観に行きました。
白地に黒で描かれた大きな樹のシルエット、ほぼモノクロながら力強さと爽快さとを感じることができた杉田哲郎さんの「silence」と、丸井瑠梨子さんの、林の中に水が湧く風景、一枚一枚丁寧に描かれ、一部は暖色で縁取りされた葉も大変印象的で瑞々しい作品「ロドスピリルム」が強く印象に残りました。
http://rashin.drawing.jp/ex/2005/0228/
事前に羅針盤のHPでこの展示の会場風景を観て、1枚気になってしまったので行ってみました。
気になったのは、中央に二人の人物の後ろ姿らしきものが描かれている作品。
で、実際に観てみた感想はというと・・・
やはり実際に観ると、その作品の面白さはもっと良く分かるなぁ、とこれまで何度も感じてきたことを改めて思い至った次第。
モニター越しに観ただけでは気付かなかった、中央の人のまわりに描かれる黒い線、これがたくさんの人を描いているのが分かって驚いたり・・・。
他の作品も、うねるような黒の線が絡み合いながら人の影を描き出していたり、沈むようなリズムを刻むようでもあったり。
作品を観てしばらくたった今改めて思い浮かべてみて、今回展示されていた西川さんの作品、ムンクの版画を観た時の気持ちと同じようなものを感じていたような気がします。
ムンクよりはもっと日本的ではあるのですが。。。
この話を西川さんにしてみたかったです(その時は思い浮かばなかったのですが・・・)。
思いのほか楽しめて、満足でした。
今年、多摩美大の大学院の日本画を修了される西川さんに、帰り際、
「丁寧に観ていただいてありがとうございます、励みになります」
とすごい勢いでおじぎしながら言っていただいて、ただ観て楽しむだけの僕は恐縮してしまうのですが・・・僕としては、この西川さんに限ったことではないのですが、これまでお会いした素敵な作品を日々製作されているたくさんの作家の皆さんに、「ぜひ続きを拝見させてください」という思いでいるのです。
**********
こちらを後にして、西川さんの作品も展示されているという多摩美日本画の卒業・修了製作展示を観に行きました。
白地に黒で描かれた大きな樹のシルエット、ほぼモノクロながら力強さと爽快さとを感じることができた杉田哲郎さんの「silence」と、丸井瑠梨子さんの、林の中に水が湧く風景、一枚一枚丁寧に描かれ、一部は暖色で縁取りされた葉も大変印象的で瑞々しい作品「ロドスピリルム」が強く印象に残りました。
橋本達也展(2/26)
2005年3月7日 アートgalerie solにて。(2/21〜2/26)
単色の背景に浮かぶ人物画。
この人物画、印象派の作品のようにいろんな色が折り重なるようにして描かれているのですが、もっとざっくりとした絵の具の使い方で、細かい点ではなく比較的大きな絵筆の動きの集合のようで、切り紙のコラージュにも似た感触。
油彩とパステル、それぞれでの製作でした。
ユニークな油彩の作品に出会えた、という感じです。
単色の背景に浮かぶ人物画。
この人物画、印象派の作品のようにいろんな色が折り重なるようにして描かれているのですが、もっとざっくりとした絵の具の使い方で、細かい点ではなく比較的大きな絵筆の動きの集合のようで、切り紙のコラージュにも似た感触。
油彩とパステル、それぞれでの製作でした。
ユニークな油彩の作品に出会えた、という感じです。
AXIS GALLERY ANNEXにて。(3/1〜3/7)
http://www.axisinc.co.jp/events_f/events-f.html
風邪も治ったばかりだし寒かったのでどうしようか迷いましたが、結局、気になってたこの企画に行ってきました。
会場に着くとなにやら予想していた雰囲気と違う。奥のスペースにはテーブルとイスとが配置されていて、ほぼ満席。そしてウェイトレスさんがこまごまと動いてる。
「え!Aランチって食事出るのかよ・・・」と、外出直前に自分でかき揚げ丼(病み上がりのわりには大盛り)(だってひとりだと量が増えるのは必然)作って食べてきてお腹いっぱい(次点者で六本木まできてるわけですが、それくらいでは減らない揚げ物カロリー)なのを後悔・・・・・
・・・・
・・・
・・って、説明文見たら、要するにレストランさながらにテーブルに着いて、ウェイトレスさながらのスタッフがお客が観たい作品のオーダーをとってサーブする、というイベントでした。
速攻後悔取り下げ。
ウェイトレスに名前を告げ、ここから20分くらい待って着席。
50種類ほどあるメニューの中から、まず2品チョイス。
作品は1点ずつサーブされます。
・松尾たいこ「そうもく。もえうごく」
パネルではなくハガキよりちょっと大きい板に張られたキャンバス、それぞれ違う9つの絵が描かれていて、3種類の色がそれぞれ3枚ずつ下地に使われていて、同じ色による3枚が、松尾さんがイメージする「春」とのこと。
描かれているもの、鳥、犬、葉、木、山などはきれいに描かれてましたが、ラメも塗布されていてそれはちょっと余計だったように思えました。
・小西真奈「ポータブル・パラダイス」
3段の重箱のなかにそれぞれアクリルの風景画。
小西さんの作品は昨年オペラシティでも拝見していたので(その時の感想はあまりよろしくなかった...)作風は分かっていたおかげでちょっと安心。
ただ、精密な絵を描かれる方ではないので接近して観る「ありがたみ」があまりないといいますか・・・いや、今回拝見した作品は素敵なんですが。
小西さんの作品、見せ方がすごく大事な気がします。
再びメニューを見せていただいて、続けて3品オーダー。
・阪井ようこ「vibration光」
タイトルが気になってオーダーしてみました。
「どんなんがくるかな?」とワクワクして待つこと1分少々。
ウェイトレスさんが運んでくるものを目にして、少なくとも第一印象でタイトルとの相関関係を表現するのは無理な、奇妙キテレツな、針金を使った作品。
「ワー!なんかヘンなのキター!!!」とは、僕の心の声。
いやもう、素で笑ってしまいそうなのを必至で堪えつつなんとかやり過ごしました。
ちなみこの針金のオブジェ、細い針金で「編む」ように制作されてました。
・高橋麻土香「青色のコーヒー/MESSER」
カバンの中からCDプレイヤー、木を綴じたような2冊のテンペラ画の作品。CDプレーヤーからは、音が痩せたロックバンドの演奏と、荘厳なオーケストラの響きが交互に訪れてきます。
作品と音楽との関連性はイマイチよく掴みきれなかったですが・・・。
・穂坂英樹「GLASS INSECT」
最後はこの方のガラス細工。
これはすごかった!
陶の平皿の上に薄紫の砂。そこから薄い葉がはえていて、茎の上には青の蝶のオブジェ。
葉の1枚1枚から丁寧で、蝶は口先のストローに至るまで、とにかく丁寧に製作されていました。
最後にふさわしい文句なしのクオリティのガラス細工。
もういっぱいいっぱいだったのでこれで終わり。
例えばここに、先日オオタファインアーツで拝見した照屋林賢の紙袋のオブジェがあったら・・・
かなり面白い企画でした。行って良かったです。
http://www.axisinc.co.jp/events_f/events-f.html
風邪も治ったばかりだし寒かったのでどうしようか迷いましたが、結局、気になってたこの企画に行ってきました。
会場に着くとなにやら予想していた雰囲気と違う。奥のスペースにはテーブルとイスとが配置されていて、ほぼ満席。そしてウェイトレスさんがこまごまと動いてる。
「え!Aランチって食事出るのかよ・・・」と、外出直前に自分でかき揚げ丼(病み上がりのわりには大盛り)(だってひとりだと量が増えるのは必然)作って食べてきてお腹いっぱい(次点者で六本木まできてるわけですが、それくらいでは減らない揚げ物カロリー)なのを後悔・・・・・
・・・・
・・・
・・って、説明文見たら、要するにレストランさながらにテーブルに着いて、ウェイトレスさながらのスタッフがお客が観たい作品のオーダーをとってサーブする、というイベントでした。
速攻後悔取り下げ。
ウェイトレスに名前を告げ、ここから20分くらい待って着席。
50種類ほどあるメニューの中から、まず2品チョイス。
作品は1点ずつサーブされます。
・松尾たいこ「そうもく。もえうごく」
パネルではなくハガキよりちょっと大きい板に張られたキャンバス、それぞれ違う9つの絵が描かれていて、3種類の色がそれぞれ3枚ずつ下地に使われていて、同じ色による3枚が、松尾さんがイメージする「春」とのこと。
描かれているもの、鳥、犬、葉、木、山などはきれいに描かれてましたが、ラメも塗布されていてそれはちょっと余計だったように思えました。
・小西真奈「ポータブル・パラダイス」
3段の重箱のなかにそれぞれアクリルの風景画。
小西さんの作品は昨年オペラシティでも拝見していたので(その時の感想はあまりよろしくなかった...)作風は分かっていたおかげでちょっと安心。
ただ、精密な絵を描かれる方ではないので接近して観る「ありがたみ」があまりないといいますか・・・いや、今回拝見した作品は素敵なんですが。
小西さんの作品、見せ方がすごく大事な気がします。
再びメニューを見せていただいて、続けて3品オーダー。
・阪井ようこ「vibration光」
タイトルが気になってオーダーしてみました。
「どんなんがくるかな?」とワクワクして待つこと1分少々。
ウェイトレスさんが運んでくるものを目にして、少なくとも第一印象でタイトルとの相関関係を表現するのは無理な、奇妙キテレツな、針金を使った作品。
「ワー!なんかヘンなのキター!!!」とは、僕の心の声。
いやもう、素で笑ってしまいそうなのを必至で堪えつつなんとかやり過ごしました。
ちなみこの針金のオブジェ、細い針金で「編む」ように制作されてました。
・高橋麻土香「青色のコーヒー/MESSER」
カバンの中からCDプレイヤー、木を綴じたような2冊のテンペラ画の作品。CDプレーヤーからは、音が痩せたロックバンドの演奏と、荘厳なオーケストラの響きが交互に訪れてきます。
作品と音楽との関連性はイマイチよく掴みきれなかったですが・・・。
・穂坂英樹「GLASS INSECT」
最後はこの方のガラス細工。
これはすごかった!
陶の平皿の上に薄紫の砂。そこから薄い葉がはえていて、茎の上には青の蝶のオブジェ。
葉の1枚1枚から丁寧で、蝶は口先のストローに至るまで、とにかく丁寧に製作されていました。
最後にふさわしい文句なしのクオリティのガラス細工。
もういっぱいいっぱいだったのでこれで終わり。
例えばここに、先日オオタファインアーツで拝見した照屋林賢の紙袋のオブジェがあったら・・・
かなり面白い企画でした。行って良かったです。
2/26のコンテンポラリー・アート
2005年3月6日 アート・ウドムサック・クリサナミス展(2/10〜3/11)
GALLERY SIDE 2にて。
http://www.galleryside2.net/
赤坂ツインタワーの裏手にあるギャラリー、このあたりにあることは知ってたのですがお邪魔するのは初めて。
瀟洒なマンション風のビルの1階、通りに面したところがガラス張りになっています。
今回の展示はバンコク生まれのアーティスト、ウドムサック・クリサナミスの近作が数点。
現在はニューヨークで活動中のようですが、拝見したのは黒地に、細長いものと長方形のさまざまな紙が貼られている作品。
これが実にアジアテイストたっぷりの味わいで、縦横に並行に巡らされた紙の線はすぐ手前の「柵」のようで、その向こうに空気の中に蒸気が入ってるのが分かるようなアジアの都市の熱帯夜のような風景が見える感じで。長方形の紙はビルに見えるのです。印刷されている文字は窓の明かり。
特に大きな作品でその雰囲気を堪能できます。
・筒井伸輔展(1/26〜2/26)
ミヅマアートギャラリーにて。
http://www.mizuma-art.co.jp/_archive/200501_tsutsui_j.htm
山口晃展を観て以来、このギャラリーの展示は何としても観ておきたい、というのがあるのですが、なんとか最終日、それも閉廊ギリギリに観ることができました。
「虫」を描いていることを事前に知っていたのですが・・・ほとんどの作品がいわゆる「虫」に見えない。
それもそのはず、ギャラリーのスタッフの方のお話で知ったのですが、蝿やらダニやらの死骸・残骸を拡大したものをモデルにしているそうで、だから「虫」をいうことを知らなかったらどこかの風景などにも見えてしまいます。
作品の制作過程も大変にユニークで、「塗る」という作業はどうやらないらしく、絵の具を型に流し込むようにして虫の残骸を描き、その上に蜜蝋を複数回塗り重ねる、という案配だそうです。
蜜蝋の質感も印象的で、黄緑や黄色なんですが、虫の残骸を閉じ込めた独特の透明感をもった蝋のフィルターは、それ自身はピュアでありながら、そのこととが余計にグロテスクにも思えてきました。
GALLERY SIDE 2にて。
http://www.galleryside2.net/
赤坂ツインタワーの裏手にあるギャラリー、このあたりにあることは知ってたのですがお邪魔するのは初めて。
瀟洒なマンション風のビルの1階、通りに面したところがガラス張りになっています。
今回の展示はバンコク生まれのアーティスト、ウドムサック・クリサナミスの近作が数点。
現在はニューヨークで活動中のようですが、拝見したのは黒地に、細長いものと長方形のさまざまな紙が貼られている作品。
これが実にアジアテイストたっぷりの味わいで、縦横に並行に巡らされた紙の線はすぐ手前の「柵」のようで、その向こうに空気の中に蒸気が入ってるのが分かるようなアジアの都市の熱帯夜のような風景が見える感じで。長方形の紙はビルに見えるのです。印刷されている文字は窓の明かり。
特に大きな作品でその雰囲気を堪能できます。
・筒井伸輔展(1/26〜2/26)
ミヅマアートギャラリーにて。
http://www.mizuma-art.co.jp/_archive/200501_tsutsui_j.htm
山口晃展を観て以来、このギャラリーの展示は何としても観ておきたい、というのがあるのですが、なんとか最終日、それも閉廊ギリギリに観ることができました。
「虫」を描いていることを事前に知っていたのですが・・・ほとんどの作品がいわゆる「虫」に見えない。
それもそのはず、ギャラリーのスタッフの方のお話で知ったのですが、蝿やらダニやらの死骸・残骸を拡大したものをモデルにしているそうで、だから「虫」をいうことを知らなかったらどこかの風景などにも見えてしまいます。
作品の制作過程も大変にユニークで、「塗る」という作業はどうやらないらしく、絵の具を型に流し込むようにして虫の残骸を描き、その上に蜜蝋を複数回塗り重ねる、という案配だそうです。
蜜蝋の質感も印象的で、黄緑や黄色なんですが、虫の残骸を閉じ込めた独特の透明感をもった蝋のフィルターは、それ自身はピュアでありながら、そのこととが余計にグロテスクにも思えてきました。
・・・実は今月に入ったとたん、情けないことに風邪をひいてしまいまして、しばらく熱がしっかりと上がる風邪なんてひいてなかったもんですからフラフラヨタヨタの一週間だったのですが、ようやく今朝、症状が落ち着いて、天気も昨日の試練のような寒空から一転して比較的暖かかったこともあって、いつものように自転車で、というわけにはいかなかったのですが、銀座界隈をうろうろと。。。
・源氏絵 ―華やかなる王朝の世界― @出光美術館
http://www.idemitsu.co.jp/museum/
・成清美朝展 @フタバ画廊
・前野智彦 Solo Exhibition -柱- @ギャラリー椿GT2
http://kgs-tokyo.jp/tsubaki.html
・西川芳孝展 @アートスペース羅針盤
http://www.01.246.ne.jp/~rashin/
・元木みゆき「学籍番号 011145」 @ガーディアン・ガーデン
http://www.recruit.co.jp/GG/
・川本淑子 個展 @スルガ台画廊
あと、夜はJリーグ開幕戦、東京-新潟戦を味スタで観戦しなければいけなかったので、回れた数はいつもより少ないです・・・。
とにもかくにも風邪がいけません、おかげで観られなかった展示がいくつかあって、非常に残念で。。。
・源氏絵 ―華やかなる王朝の世界― @出光美術館
http://www.idemitsu.co.jp/museum/
・成清美朝展 @フタバ画廊
・前野智彦 Solo Exhibition -柱- @ギャラリー椿GT2
http://kgs-tokyo.jp/tsubaki.html
・西川芳孝展 @アートスペース羅針盤
http://www.01.246.ne.jp/~rashin/
・元木みゆき「学籍番号 011145」 @ガーディアン・ガーデン
http://www.recruit.co.jp/GG/
・川本淑子 個展 @スルガ台画廊
あと、夜はJリーグ開幕戦、東京-新潟戦を味スタで観戦しなければいけなかったので、回れた数はいつもより少ないです・・・。
とにもかくにも風邪がいけません、おかげで観られなかった展示がいくつかあって、非常に残念で。。。
名古屋剛志 個展(2/26)
2005年3月3日 アート銀座スルガ台画廊にて。(2/21〜2/26)
思い返せば、名古屋さんの作品は、昨年のしらみず美術での5人展以来、展示されたものに関してはすべて観ているような気がします。
ですが、個展で拝見したのは今回が初めて。
・・・正直、これまで僕はこの作家の何を観てきたのか、と、ギャラリーに入った瞬間に思ってしまった・・・。
まず目を奪われたのは、入口からすぐ左に展示されていた女性の肖像画2点。
これが強烈でした。
描かれる女性が放つ色香はもとより、樹木やアンティークの時計盤など、背景のなかに浮かぶように描かれているさまざまなものから感じとれる無時代感、そして名古屋さん独特のエキゾチックでオリエンタルな空気感は損なわれることなく・・・。
名古屋さんの話では背景にあるものは思いつきでどんどん加えていったそうで、そういったことを伺うとその「直感」に対するスリルも感じられて。
また、他にこれまでいろいろと拝見してきた作風のものももちろんあって、こうやって個展で拝見するとよりその雰囲気が強くなる感じで。これまで拝見してきた作品も、再び観る機会があるとしたらまったく違う印象になるのかな、とも思います。
そしてもちろん、一輪の花だけを描いたような小品もすばらしい!
名古屋さんの画家としての、いや、表現者としての「凄み」を見せつけられた、大変に印象深い展示でした。
思い返せば、名古屋さんの作品は、昨年のしらみず美術での5人展以来、展示されたものに関してはすべて観ているような気がします。
ですが、個展で拝見したのは今回が初めて。
・・・正直、これまで僕はこの作家の何を観てきたのか、と、ギャラリーに入った瞬間に思ってしまった・・・。
まず目を奪われたのは、入口からすぐ左に展示されていた女性の肖像画2点。
これが強烈でした。
描かれる女性が放つ色香はもとより、樹木やアンティークの時計盤など、背景のなかに浮かぶように描かれているさまざまなものから感じとれる無時代感、そして名古屋さん独特のエキゾチックでオリエンタルな空気感は損なわれることなく・・・。
名古屋さんの話では背景にあるものは思いつきでどんどん加えていったそうで、そういったことを伺うとその「直感」に対するスリルも感じられて。
また、他にこれまでいろいろと拝見してきた作風のものももちろんあって、こうやって個展で拝見するとよりその雰囲気が強くなる感じで。これまで拝見してきた作品も、再び観る機会があるとしたらまったく違う印象になるのかな、とも思います。
そしてもちろん、一輪の花だけを描いたような小品もすばらしい!
名古屋さんの画家としての、いや、表現者としての「凄み」を見せつけられた、大変に印象深い展示でした。
冨沢聡展(2/26)
2005年3月3日 アート コメント (1)ギャラリー21+葉にて。(2/21〜2/26)
http://www.gallery21yo.com/exh-folder2005/tomisawa/tomisawa.html
真っ白のギャラリー(まあ白いところはけっこうあるのですが、ここは床も天井も白いです)に、大きな画面のほとんどが白でそのなかにぽつんと人だったり犬だったり。。。人は、何かを登っている子供や傘をさして歩く二人連れ、浮かぶボートのヲ漕いでいる人、犬はこちらを向いていて・・・。
その「白」も純度が高い白ではなくて、ちょっと黄色/緑色がかっていて独特の味わいがあり、さらにその中に存在する何かはすこしピントがずれているような風合いで色彩もセピアっぽく、また絶妙の位置に配置されている感じで。
これらの作品は制作過程が大変ユニーク。
まず中にある人や犬、写真に撮ったものをアクリル絵の具で描き、さらにそれをパソコンに取り込んでほんのわずかの調整(大きさなど)を経てプリントアウト。
そしてそれを作品の画面である和紙に配置し、上からレジンで固定。さらにレジンを全面に塗布してガラスクロスを張り付ける、という手の込んだもの(大まかにはあってると思うのですが、違ってたらスミマセン)。
レジンは時間が経つと変色するようで、製作してからいちばん時間が経ってる作品はその黄変具合がいちばん顕著。冨沢さんはできれば出来たばかりの新鮮な色が理想とのことだったのですが、時間が経ったものもそれはそれで味があって良かったです。
http://www.gallery21yo.com/exh-folder2005/tomisawa/tomisawa.html
真っ白のギャラリー(まあ白いところはけっこうあるのですが、ここは床も天井も白いです)に、大きな画面のほとんどが白でそのなかにぽつんと人だったり犬だったり。。。人は、何かを登っている子供や傘をさして歩く二人連れ、浮かぶボートのヲ漕いでいる人、犬はこちらを向いていて・・・。
その「白」も純度が高い白ではなくて、ちょっと黄色/緑色がかっていて独特の味わいがあり、さらにその中に存在する何かはすこしピントがずれているような風合いで色彩もセピアっぽく、また絶妙の位置に配置されている感じで。
これらの作品は制作過程が大変ユニーク。
まず中にある人や犬、写真に撮ったものをアクリル絵の具で描き、さらにそれをパソコンに取り込んでほんのわずかの調整(大きさなど)を経てプリントアウト。
そしてそれを作品の画面である和紙に配置し、上からレジンで固定。さらにレジンを全面に塗布してガラスクロスを張り付ける、という手の込んだもの(大まかにはあってると思うのですが、違ってたらスミマセン)。
レジンは時間が経つと変色するようで、製作してからいちばん時間が経ってる作品はその黄変具合がいちばん顕著。冨沢さんはできれば出来たばかりの新鮮な色が理想とのことだったのですが、時間が経ったものもそれはそれで味があって良かったです。
奈木理恵子展(2/26)
2005年3月2日 アートフタバ画廊にて。(2/21〜2/27)
アクリルと色鉛筆、それぞれによる風景画。
ただちょっと変わっているのが、アクリルの風景画は何かグレーのフィルターのようなものが被せられたような質感で、全体的に暗い。
色鉛筆の作品は、風景自体はほぼ黒で描かれているのですが、いくつかのカラフルな「的」のようなものも描かれていて、妙な違和感が。。。
奈木さんによると、どちらも直接風景を見るのではなく、やはりフィルターのようなものを通して眺めるような感じにしたかったそうで、この「的」も、描かれた風景と見る人との間に透明のフィルターの存在を示しているとのこと。
同じ場所を描いた3つの作品が並べられていて、2つのアクリル画とその間に色鉛筆画、という並びで、けっこうな大きさの作品ということもあって壮観でありながら、それぞれ違う「フィルター」がかかっているようで、そういう見較べの面白味もありました。
アクリルと色鉛筆、それぞれによる風景画。
ただちょっと変わっているのが、アクリルの風景画は何かグレーのフィルターのようなものが被せられたような質感で、全体的に暗い。
色鉛筆の作品は、風景自体はほぼ黒で描かれているのですが、いくつかのカラフルな「的」のようなものも描かれていて、妙な違和感が。。。
奈木さんによると、どちらも直接風景を見るのではなく、やはりフィルターのようなものを通して眺めるような感じにしたかったそうで、この「的」も、描かれた風景と見る人との間に透明のフィルターの存在を示しているとのこと。
同じ場所を描いた3つの作品が並べられていて、2つのアクリル画とその間に色鉛筆画、という並びで、けっこうな大きさの作品ということもあって壮観でありながら、それぞれ違う「フィルター」がかかっているようで、そういう見較べの面白味もありました。
大田和亜咲宜展(2/26)
2005年3月2日 アートアートスペース羅針盤にて。(2/21〜2/26)
http://rashin.drawing.jp/ex/2005/0221/index.html
とにかく強烈な色彩!
ビルを描いた風景画ですが、赤、黄、青、紫、緑などの色が使われていて、風景が虹を反射したような感じ。
または、ひとつの作品の中で、あるところは夕焼けを浴びて赤く輝いていたり、あるところは夜の闇の中にビルの窓の明かりが点在していたり・・・。
大きな絵が多く、ちょっと離れて観ると今まで観たことがなかった風景が眼前に広がって、なんとも不思議な心地よさを感じました。
また、大田和さんの地元の京都の町並みを描いたものが2作品あって、こちらは虹色ではないのですが、この強烈な色彩の作品に溢れた空間の中でその一角だけまた違う味わいで、「ほっ」と一息つける感じになっていたのも良かったです。
http://rashin.drawing.jp/ex/2005/0221/index.html
とにかく強烈な色彩!
ビルを描いた風景画ですが、赤、黄、青、紫、緑などの色が使われていて、風景が虹を反射したような感じ。
または、ひとつの作品の中で、あるところは夕焼けを浴びて赤く輝いていたり、あるところは夜の闇の中にビルの窓の明かりが点在していたり・・・。
大きな絵が多く、ちょっと離れて観ると今まで観たことがなかった風景が眼前に広がって、なんとも不思議な心地よさを感じました。
また、大田和さんの地元の京都の町並みを描いたものが2作品あって、こちらは虹色ではないのですが、この強烈な色彩の作品に溢れた空間の中でその一角だけまた違う味わいで、「ほっ」と一息つける感じになっていたのも良かったです。
2/26のギャラリー山口
2005年3月1日 アート・近藤修展「陸棲有尾類」(2/21〜2/26)
B1Fにて。
小さくてちょっと天井が高いこのスペース。
入口正面の壁に縦に5点、左に3×3で9点、右には横に5点、すべて同じ構図で違う場所の、モノクロの道の写真。
作品それぞれがどうの、というか、もう観ての通りのどこにでもありそうな「道」なんですが、それが上記のように配置されていると、たとえば正面の縦に並ぶ道の写真を観ていて「15°右にずれたらこういう景色が見えるんだろうな」とか、そこから派生するイメージを楽しむことができました。
もう少し手の込んだ並びでも良かったかな、とも思うのですが、それは今度お目にかかる時の楽しみとしておきたいと思います。
・名古屋芸術大学選抜展(2/21〜2/26)
1Fにて。
http://gaden.jp/yamaguchi/2005/050221.htm
石神則子さん、田中桂さん、名知聡子さんの3人の名古屋芸大を今春卒業なさる方々の展示。
まずこのギャラリーに入って最初の印象は、「名古屋の女の子はこんなに元気なのか!」と。
それほどまでにエネルギッシュな作品が溢れてました。
ギャラリーの階段側の入口を入って最初に目に飛び込んでくるのが石神則子さんの大きな抽象画。
女の子らしい色彩で、花をイメージされた作品とのことで、大きな画面の中に大胆に大きな花が咲いてました。また、数種類の、花が印刷された包装紙のような紙(布?)に描かれていて、向かって右の作品にはそこかしこに小さな花が咲いていて、こういう発見も面白かったです。
石井さんが、もし、「花」を一輪だけ描いたらどんな作品になるんだろう、と・・・。
石井さんの作品に向かい合うように展示されていたのが田中桂さんの人物画。
全体的に落ち着いた薄茶の背景に、グリーンやコバルトブルー、赤などの色がアクセントをつけていて、その中にいる女性の表情はどこか物憂げのように見えて、また優しそうにも見えて・・・。
人をきれいに描いた作品は大好きなので、田中さんの作品に出会えたのはラッキーでした。
そして、名知聡子さんさんの作品は強烈!
とにかく大胆なコラージュ作品!
大きな画面に「これでもか!」と言わんばかりに情報が詰め込まれていて、もう一見して圧倒されてしまいました。
みなさん、大学院の方に進学なさるそうで(違ってたらスミマセン)。
大学を「卒業」なさるのですが、むしろ今回の展示は「始まり」と思えて、名古屋なのでなかなかこちらでは展示が行えないと思うのですが、ぜひとも「続き」を拝見したいです。
B1Fにて。
小さくてちょっと天井が高いこのスペース。
入口正面の壁に縦に5点、左に3×3で9点、右には横に5点、すべて同じ構図で違う場所の、モノクロの道の写真。
作品それぞれがどうの、というか、もう観ての通りのどこにでもありそうな「道」なんですが、それが上記のように配置されていると、たとえば正面の縦に並ぶ道の写真を観ていて「15°右にずれたらこういう景色が見えるんだろうな」とか、そこから派生するイメージを楽しむことができました。
もう少し手の込んだ並びでも良かったかな、とも思うのですが、それは今度お目にかかる時の楽しみとしておきたいと思います。
・名古屋芸術大学選抜展(2/21〜2/26)
1Fにて。
http://gaden.jp/yamaguchi/2005/050221.htm
石神則子さん、田中桂さん、名知聡子さんの3人の名古屋芸大を今春卒業なさる方々の展示。
まずこのギャラリーに入って最初の印象は、「名古屋の女の子はこんなに元気なのか!」と。
それほどまでにエネルギッシュな作品が溢れてました。
ギャラリーの階段側の入口を入って最初に目に飛び込んでくるのが石神則子さんの大きな抽象画。
女の子らしい色彩で、花をイメージされた作品とのことで、大きな画面の中に大胆に大きな花が咲いてました。また、数種類の、花が印刷された包装紙のような紙(布?)に描かれていて、向かって右の作品にはそこかしこに小さな花が咲いていて、こういう発見も面白かったです。
石井さんが、もし、「花」を一輪だけ描いたらどんな作品になるんだろう、と・・・。
石井さんの作品に向かい合うように展示されていたのが田中桂さんの人物画。
全体的に落ち着いた薄茶の背景に、グリーンやコバルトブルー、赤などの色がアクセントをつけていて、その中にいる女性の表情はどこか物憂げのように見えて、また優しそうにも見えて・・・。
人をきれいに描いた作品は大好きなので、田中さんの作品に出会えたのはラッキーでした。
そして、名知聡子さんさんの作品は強烈!
とにかく大胆なコラージュ作品!
大きな画面に「これでもか!」と言わんばかりに情報が詰め込まれていて、もう一見して圧倒されてしまいました。
みなさん、大学院の方に進学なさるそうで(違ってたらスミマセン)。
大学を「卒業」なさるのですが、むしろ今回の展示は「始まり」と思えて、名古屋なのでなかなかこちらでは展示が行えないと思うのですが、ぜひとも「続き」を拝見したいです。
磯崎新 版画展「栖 ―すみか― 十二」(2/26)
2005年2月28日 アートGALLERY TERASHITAにて。(2/7〜2/26)
http://paper.cup.com/terashita/isozaki.html
ユニマテと同じビルのB2Fにある小さなギャラリー。
磯崎さんの素朴な銅版画、そして「ケース」の展示。
とりあえず「ケース」と呼ばせていただきますが、これ、封筒にもなっていて、それぞれ実際に郵送されたも。ひとつひとつに気の利いたデザインの切手が貼ってあって、表面には磯崎さん自身によるデッサンがシルクプリントされてます。
さらに内側には青図が貼られています。
ギャラリーの方のお話では、この「ケース」に銅版画と文章が載った冊子が同封されて、1998年から1999年にかけて、35人限定で送られていた企画とのこと。
ケースの表紙、内側の青図、同封の銅版画、文章、これらに関連性が何となく感じられるそうです。
こういう企画ってすごく面白いと思います。
ギャラリーの方もおっしゃってたのですが、発送されることでケースに書留のバーコードが貼られたり、運ばれるうちにケースに汚れが着いてしまったりしてるんですが、それが「時間」を感じさせてくれて、さらにそれぞれがより「1点もの」としての価値がつくり出されているのかも、と。。。
http://paper.cup.com/terashita/isozaki.html
ユニマテと同じビルのB2Fにある小さなギャラリー。
磯崎さんの素朴な銅版画、そして「ケース」の展示。
とりあえず「ケース」と呼ばせていただきますが、これ、封筒にもなっていて、それぞれ実際に郵送されたも。ひとつひとつに気の利いたデザインの切手が貼ってあって、表面には磯崎さん自身によるデッサンがシルクプリントされてます。
さらに内側には青図が貼られています。
ギャラリーの方のお話では、この「ケース」に銅版画と文章が載った冊子が同封されて、1998年から1999年にかけて、35人限定で送られていた企画とのこと。
ケースの表紙、内側の青図、同封の銅版画、文章、これらに関連性が何となく感じられるそうです。
こういう企画ってすごく面白いと思います。
ギャラリーの方もおっしゃってたのですが、発送されることでケースに書留のバーコードが貼られたり、運ばれるうちにケースに汚れが着いてしまったりしてるんですが、それが「時間」を感じさせてくれて、さらにそれぞれがより「1点もの」としての価値がつくり出されているのかも、と。。。
駒井哲郎展 銅版画集『九つの夢から』より(2/26)
2005年2月28日 アートギャルリー東京ユニマテにて。(2/14〜2/26)
http://kgs-tokyo.jp/human/2005/050214.html
銅版画らしい銅版画。
駒井哲郎はこれまでも何度か拝見していますが、今回のはオリジナル銅版画集『九つの夢から』からの作品。
どうやら埴谷雄高の「闇の中の黒い馬」という作品の挿し絵らしいです。
かなり奇妙な絵でちょっとおどろおどろしかったりもしましたが、キャプションに掲載されている文中の言葉と照らし合わせて観ていると、やはり何か引き込まれるような世界が展開されていたように思います。
で、何度か版をいじっている作品も。
一度刷った後から版に新しい何かを加えてたりして、こういうことをやっている作家に出会ったことがなかったので、そういうことも可能だと知って感心。
でも、順番に観ていって一番最後の作品が、元々あった線が消されて別の作品になっていたのにはびっくり。一度彫った銅版を削ってさらにそこに描き加えるのだそうで、さらにびっくり。
《関連リンク》
http://artshore.exblog.jp/d2005-02-14
http://kgs-tokyo.jp/human/2005/050214.html
銅版画らしい銅版画。
駒井哲郎はこれまでも何度か拝見していますが、今回のはオリジナル銅版画集『九つの夢から』からの作品。
どうやら埴谷雄高の「闇の中の黒い馬」という作品の挿し絵らしいです。
かなり奇妙な絵でちょっとおどろおどろしかったりもしましたが、キャプションに掲載されている文中の言葉と照らし合わせて観ていると、やはり何か引き込まれるような世界が展開されていたように思います。
で、何度か版をいじっている作品も。
一度刷った後から版に新しい何かを加えてたりして、こういうことをやっている作家に出会ったことがなかったので、そういうことも可能だと知って感心。
でも、順番に観ていって一番最後の作品が、元々あった線が消されて別の作品になっていたのにはびっくり。一度彫った銅版を削ってさらにそこに描き加えるのだそうで、さらにびっくり。
《関連リンク》
http://artshore.exblog.jp/d2005-02-14