玉井健司個展「苔のむすまで」(3/26)
2005年3月30日 アートレントゲンヴェルケにて。(3/5〜4/2)
http://www.roentgenwerke.com/2005/tamai/koke_j.html
写真、ビデオ、インスタレーションの展示。
インスタレーションは天井から水平に吊るされたガラス板の上に花が一輪挿されたグラス。
ビデオは冬の海の映像がしずかに延々と流れていました。
でも、何といっても、写真。
幻想的な風景。
水中から撮られたものや、深い霧に覆われた陸地。まさに幻を見ているような・・・現実に存在することが信じられないような・・・そんな風景。
なかでもいちばん印象的だったのが、冬、曇天の空、雪が積もる地にまるでそこに置かれた錆びれた王冠のように佇む円形の柵。
その風景のグレーがかった白色の静寂、静謐感と自然の力強さのようなものを感じて、なんともいえず、その写真の前でしばらく時間を過ごしてしまいました。
前述のインスタレーションの意味が謎のままだったのが残念でしたが、素晴らしい写真を拝見できて満足です。
http://www.roentgenwerke.com/2005/tamai/koke_j.html
写真、ビデオ、インスタレーションの展示。
インスタレーションは天井から水平に吊るされたガラス板の上に花が一輪挿されたグラス。
ビデオは冬の海の映像がしずかに延々と流れていました。
でも、何といっても、写真。
幻想的な風景。
水中から撮られたものや、深い霧に覆われた陸地。まさに幻を見ているような・・・現実に存在することが信じられないような・・・そんな風景。
なかでもいちばん印象的だったのが、冬、曇天の空、雪が積もる地にまるでそこに置かれた錆びれた王冠のように佇む円形の柵。
その風景のグレーがかった白色の静寂、静謐感と自然の力強さのようなものを感じて、なんともいえず、その写真の前でしばらく時間を過ごしてしまいました。
前述のインスタレーションの意味が謎のままだったのが残念でしたが、素晴らしい写真を拝見できて満足です。
にじ画廊にて。(3/17〜3/22)
http://www12.ocn.ne.jp/~niji/past2005.htm
にじ画廊では初めて拝見する写真の展示でした。
どんなもんかな、と思っていたのですが、展示されている写真の明るい雰囲気がすごく気持ちよかったです。
ポラロイド写真を透明アクリル製の簡易パネルに挟んで展示されているもの、おそらくそのポラロイドで撮ったものを大きめのフィルムに加工したもの、など。。。
駒形さんがヨーロッパを周遊された時に撮りためた写真たちだそうで、とにかくどの写真も明るくて、写っている人たちは一様にみんな楽しそうな表情を向けているのが、観てるこちらも楽しい気分にさせてくれます。
また、ラップトップパソコンでたくさんの写真が映し出されてました。
ヨーロッパのいろんな場所、パリに始まり、イギリス、ドイツ、北欧などで撮られた写真、出会った人たちの楽しそうな表情と、その土地土地で出てきた食べ物の写真が多くて、とにかく楽しそう。
こういう旅ができたらいいな、と心底うらやましくなるような展示でした。
http://www12.ocn.ne.jp/~niji/past2005.htm
にじ画廊では初めて拝見する写真の展示でした。
どんなもんかな、と思っていたのですが、展示されている写真の明るい雰囲気がすごく気持ちよかったです。
ポラロイド写真を透明アクリル製の簡易パネルに挟んで展示されているもの、おそらくそのポラロイドで撮ったものを大きめのフィルムに加工したもの、など。。。
駒形さんがヨーロッパを周遊された時に撮りためた写真たちだそうで、とにかくどの写真も明るくて、写っている人たちは一様にみんな楽しそうな表情を向けているのが、観てるこちらも楽しい気分にさせてくれます。
また、ラップトップパソコンでたくさんの写真が映し出されてました。
ヨーロッパのいろんな場所、パリに始まり、イギリス、ドイツ、北欧などで撮られた写真、出会った人たちの楽しそうな表情と、その土地土地で出てきた食べ物の写真が多くて、とにかく楽しそう。
こういう旅ができたらいいな、と心底うらやましくなるような展示でした。
100%ORANGE個展ミラクル・キャベジ(3/20)
2005年3月29日 アートトムズボックスにて。(3/1〜3/30)
http://www.tomsbox.co.jp/gallery/thismonth.html
前から探していたところなんですが、ようやく見つけることができました。
雑貨屋さん(たぶん・・・)の奥にある絵本などが中心の本屋さんの壁に、ちいさな絵がいっぱい展示されていました。
お客さんもいっぱい(ちいさなお店の中で身動きが取れないほど、というほどではないにしても)。
拝見した絵ですが、第一印象は、子どもがお絵書き帳に描くような、かわいいけど幼稚な絵、という感じ。。。
でも、園枝の雰囲気の中にしばらくいると、だんだん愛嬌があるように感じられてきます。
えてしてこういう作品はそういうのが多いような気もしますが・・・。
この100%ORANGというユニット(?)はたくさんの絵本を手掛けられているようで、お店にも関連ほ本がいっぱい平積みされてました。
僕なんかよりも、子どもたちにはもっとストレートに伝わる何かが100%ORANGの絵にはあるんだろうなぁ、と。
さすがに絵本に手を取ることはためらわれたのですが、ことば付きで絵を拝見したらもっと楽しめたのかも・・・。
http://www.tomsbox.co.jp/gallery/thismonth.html
前から探していたところなんですが、ようやく見つけることができました。
雑貨屋さん(たぶん・・・)の奥にある絵本などが中心の本屋さんの壁に、ちいさな絵がいっぱい展示されていました。
お客さんもいっぱい(ちいさなお店の中で身動きが取れないほど、というほどではないにしても)。
拝見した絵ですが、第一印象は、子どもがお絵書き帳に描くような、かわいいけど幼稚な絵、という感じ。。。
でも、園枝の雰囲気の中にしばらくいると、だんだん愛嬌があるように感じられてきます。
えてしてこういう作品はそういうのが多いような気もしますが・・・。
この100%ORANGというユニット(?)はたくさんの絵本を手掛けられているようで、お店にも関連ほ本がいっぱい平積みされてました。
僕なんかよりも、子どもたちにはもっとストレートに伝わる何かが100%ORANGの絵にはあるんだろうなぁ、と。
さすがに絵本に手を取ることはためらわれたのですが、ことば付きで絵を拝見したらもっと楽しめたのかも・・・。
ひなぎくにて。(3/18〜3/22)
あずき茶をいただきながら文庫本を読んだあと、カフェ併設のギャラリーで拝見した絵は、とってもやさしい雰囲気の鳥の絵でした。
拝見してからずいぶん時間が経ってしまったのでかなりうろ覚えになってしまったのですが(汗)、やわらかい色彩の鳥たちはそれぞれ思い思いのかっこうでくつろいでいたりあそんでいたり。
出力に、一部手描きによって色が入っていたり。
カフェで拝見するにはぴったりの、たのしい作品でした。
こういう作品に出会えたりするのがギャラリー巡りの醍醐味のひとつ。
鈴木麻子さんのHP:http://www.kisu-kisu.net/inkpot.html
あずき茶をいただきながら文庫本を読んだあと、カフェ併設のギャラリーで拝見した絵は、とってもやさしい雰囲気の鳥の絵でした。
拝見してからずいぶん時間が経ってしまったのでかなりうろ覚えになってしまったのですが(汗)、やわらかい色彩の鳥たちはそれぞれ思い思いのかっこうでくつろいでいたりあそんでいたり。
出力に、一部手描きによって色が入っていたり。
カフェで拝見するにはぴったりの、たのしい作品でした。
こういう作品に出会えたりするのがギャラリー巡りの醍醐味のひとつ。
鈴木麻子さんのHP:http://www.kisu-kisu.net/inkpot.html
わたせせいぞう 〜ぴあ表紙イラスト展〜(3/20)
2005年3月28日 アートアップルファームギャラリーにて。(3/15〜5/15)
http://www.apple-farm.co.jp/gallery/gallery_events/31.html
ギャラリーというよりも応接間。
成城の瀟洒な一軒家のアプローチを通り、玄関で靴を脱いで入ります。
「地域限定ぴあ」の表紙とその原画、それにその他の作品も数点。
わたせせいぞうさんというとどうしても「ハートカクテル」が思い浮かぶのですが(漫画は読んだことがないですが、サントラを松岡直也が手掛けていて、そのあたりで思い入れがあるという)、その世界観は今も健在。
シルクスクリーンの作品であの明るい色彩感は目に心地よく、例えば車のボディが光を反射して輝いているところなどの表現はさすが・・・。
今になってわたせさんの原画を拝見できるとは、と感慨もひとしおだったりもするのですが・・・
いやぁ、今観ると凄まじくバブリーでぜんぜん共感できないっす(汗)。。
http://www.apple-farm.co.jp/gallery/gallery_events/31.html
ギャラリーというよりも応接間。
成城の瀟洒な一軒家のアプローチを通り、玄関で靴を脱いで入ります。
「地域限定ぴあ」の表紙とその原画、それにその他の作品も数点。
わたせせいぞうさんというとどうしても「ハートカクテル」が思い浮かぶのですが(漫画は読んだことがないですが、サントラを松岡直也が手掛けていて、そのあたりで思い入れがあるという)、その世界観は今も健在。
シルクスクリーンの作品であの明るい色彩感は目に心地よく、例えば車のボディが光を反射して輝いているところなどの表現はさすが・・・。
今になってわたせさんの原画を拝見できるとは、と感慨もひとしおだったりもするのですが・・・
いやぁ、今観ると凄まじくバブリーでぜんぜん共感できないっす(汗)。。
四宮義俊展(3/19)
2005年3月28日 アートアートスペース羅針盤にて。(3/14〜3/19)
http://rashin.drawing.jp/ex/2005/0314/index.html
ここまで真っ当な日本画の新作に出会える機会はそうそうないような気がします。
また、岩絵の具の作品というのは多いですが、四宮さんが使用する画材は植物から抽出したものだそうで、すでにいい感じで色の劣化が始まっていて、そういう点も大変味わい深く思えました。
虎や鳥など、動物が描かれている作品は、絵から距離を置くとよりその臨場感が伝わるよう。
また、滝を描いた作品が3点あり、元々はこれらは繋がっていて、展示のために切ったそうで、繋がった状態で観たらまたすごい迫力だったかも、と。
http://rashin.drawing.jp/ex/2005/0314/index.html
ここまで真っ当な日本画の新作に出会える機会はそうそうないような気がします。
また、岩絵の具の作品というのは多いですが、四宮さんが使用する画材は植物から抽出したものだそうで、すでにいい感じで色の劣化が始まっていて、そういう点も大変味わい深く思えました。
虎や鳥など、動物が描かれている作品は、絵から距離を置くとよりその臨場感が伝わるよう。
また、滝を描いた作品が3点あり、元々はこれらは繋がっていて、展示のために切ったそうで、繋がった状態で観たらまたすごい迫力だったかも、と。
安冨洋貴 個展(3/19)
2005年3月28日 アートスルガ台画廊にて。(3/14〜3/19)
画廊の中に入ると、大きなモノクロの絵が展示されていました。
雨に濡れるビニール傘。
プールサイドのようなところに並ぶイス。
それぞれ、プールや水たまりに反射する光がうまく表現されています。
「水」に近い風景が多く、そういう作品が印象に残っていますが、驚いたのがこれらの作品がすべて鉛筆で描かれていること。
ちいさな作品もあってそれは分かるのですが、「傘」や「イス」の絵は壁いっぱいの大きさ。
お話を伺うと、やはりひとつの作品を仕上げるのに相当の時間が費やされるとのこと。
その手間を考えると、ホントに貴重な作品を観ることができたなぁ、と。
画廊の中に入ると、大きなモノクロの絵が展示されていました。
雨に濡れるビニール傘。
プールサイドのようなところに並ぶイス。
それぞれ、プールや水たまりに反射する光がうまく表現されています。
「水」に近い風景が多く、そういう作品が印象に残っていますが、驚いたのがこれらの作品がすべて鉛筆で描かれていること。
ちいさな作品もあってそれは分かるのですが、「傘」や「イス」の絵は壁いっぱいの大きさ。
お話を伺うと、やはりひとつの作品を仕上げるのに相当の時間が費やされるとのこと。
その手間を考えると、ホントに貴重な作品を観ることができたなぁ、と。
3/27のアート巡り
2005年3月27日 アート今日は移動距離のわりに少なめ。
21日に今週開催の展示をあらかた観ていたということで。
・鹿島幸恵「CAME FROM KUME」展 @新宿眼科画廊
http://www.gankagarou.com/
・『語りつぐ青春−スクリーンの残像』山野辺進 絵画展 @有楽町朝日ギャラリー
・ウエバ ヒロコ展 知らないところ @DAZZLE
http://www.netpro.ne.jp/~dazzle/
で、先日行った美篶堂での山ノ上文庫の展示をあらためて観に行ってきました。
行ってみて気付いたのが、やはりすっかり他の方の作品の印象がホントに飛んでいて、僕には井上葉さんの作品(チョコレート柄のブックカバー、マンガ)のインパクトが相当強かったことをあらためて認識。
でも、今日はメンバーの皆さんの作品の面白さを堪能してきました。
小林絵美さんの絵は女の子が描かれている小品が3点。
持つひもの先には大きな蜂がいたり、大きな蝶が頭にとまっているような女の子など、不思議なシチュエーションが印象的。
小川崇徳さんの作品は、ぱっと見ると良く分からなかったのですが・・・和紙に新聞が漉かれていてびっくり!
山口かおるさんの桜は季節柄心地よい感じです。
春日井恵実さんは、絵と共にちいさな、ちいさな木のオブジェがあって、背景もいっしょにつけられていて、かわいいです。
ポストカードも売り切れのものが多く、前回買っておいて良かったと。。。
21日に今週開催の展示をあらかた観ていたということで。
・鹿島幸恵「CAME FROM KUME」展 @新宿眼科画廊
http://www.gankagarou.com/
・『語りつぐ青春−スクリーンの残像』山野辺進 絵画展 @有楽町朝日ギャラリー
・ウエバ ヒロコ展 知らないところ @DAZZLE
http://www.netpro.ne.jp/~dazzle/
で、先日行った美篶堂での山ノ上文庫の展示をあらためて観に行ってきました。
行ってみて気付いたのが、やはりすっかり他の方の作品の印象がホントに飛んでいて、僕には井上葉さんの作品(チョコレート柄のブックカバー、マンガ)のインパクトが相当強かったことをあらためて認識。
でも、今日はメンバーの皆さんの作品の面白さを堪能してきました。
小林絵美さんの絵は女の子が描かれている小品が3点。
持つひもの先には大きな蜂がいたり、大きな蝶が頭にとまっているような女の子など、不思議なシチュエーションが印象的。
小川崇徳さんの作品は、ぱっと見ると良く分からなかったのですが・・・和紙に新聞が漉かれていてびっくり!
山口かおるさんの桜は季節柄心地よい感じです。
春日井恵実さんは、絵と共にちいさな、ちいさな木のオブジェがあって、背景もいっしょにつけられていて、かわいいです。
ポストカードも売り切れのものが多く、前回買っておいて良かったと。。。
3/26のギャラリー巡り
2005年3月26日 アート今日は味スタで東京のデーゲームがあったので、残った時間でたくさん回るには移動時間も考慮すると六本木がいちばんという結論に達して、コンプレックスビルを中心に。
・玉井健司個展「苔のむすまで」 @レントゲンヴェルケ
http://www.roentgenwerke.com/
・西原功織 @TARO NASU GALLERY
http://www.taronasugallery.com/
・KEEGAN MCHARGUE 『DRAWING CIRCLES』 @HIROMI YOSHII
http://www.hiromiyoshii.com/
・[Cogwheel & Lubricant] Keitarrow @ROCKET
http://www.rocket-jp.com/
・DODO展 倉科昌高「ドードー 〜であえたはずのどうぶつたち〜」発売記念 @LAPNET SHIP
http://www.lapnet.jp/
・玉井健司個展「苔のむすまで」 @レントゲンヴェルケ
http://www.roentgenwerke.com/
・西原功織 @TARO NASU GALLERY
http://www.taronasugallery.com/
・KEEGAN MCHARGUE 『DRAWING CIRCLES』 @HIROMI YOSHII
http://www.hiromiyoshii.com/
・[Cogwheel & Lubricant] Keitarrow @ROCKET
http://www.rocket-jp.com/
・DODO展 倉科昌高「ドードー 〜であえたはずのどうぶつたち〜」発売記念 @LAPNET SHIP
http://www.lapnet.jp/
中込靖成展(3/21)
2005年3月26日 アートマキイマサルファインアーツにて。(3/21〜3/26)
抽象画。
なんだか遠い風景を眺めているようでもあり。
大きな作品から比較的小さなもの、ちょっと風変わりな構成のものなどいろんな作品が。
大きなものは、その大きさを活かしきった雄大な感じで、例えば濃い紫が広がっているものは、その紫が闇に見え、白がいっそう眩しく感じてしまうような。
表面に荒目の紙ヤスリで斜めの格子状に傷がつけられた作品は、そのヤスリの痕跡が何か別の場所から射す光の線のように感じられて。
小さな作品、濃いグレーの横長の画面の中にいくつかの正方形の絵が描かれているもの。
その正方形を描く黒い絵の具には細かい粒子(うろ覚えですが、何だかの顔料だったと思う)が混入されていて、それが黒の中から鈍く輝いているのが印象的。
かっこよかったです。
ところでマキイマサルファインアーツ、移転されるそうで。
場所は浅草方面とのことで。。。
浅草ってどの道を通ればいけるんだろう(遠い目)
抽象画。
なんだか遠い風景を眺めているようでもあり。
大きな作品から比較的小さなもの、ちょっと風変わりな構成のものなどいろんな作品が。
大きなものは、その大きさを活かしきった雄大な感じで、例えば濃い紫が広がっているものは、その紫が闇に見え、白がいっそう眩しく感じてしまうような。
表面に荒目の紙ヤスリで斜めの格子状に傷がつけられた作品は、そのヤスリの痕跡が何か別の場所から射す光の線のように感じられて。
小さな作品、濃いグレーの横長の画面の中にいくつかの正方形の絵が描かれているもの。
その正方形を描く黒い絵の具には細かい粒子(うろ覚えですが、何だかの顔料だったと思う)が混入されていて、それが黒の中から鈍く輝いているのが印象的。
かっこよかったです。
ところでマキイマサルファインアーツ、移転されるそうで。
場所は浅草方面とのことで。。。
浅草ってどの道を通ればいけるんだろう(遠い目)
池田充展(3/21)
2005年3月26日 アートギャラリー山口B1Fにて。(3/21〜3/26)
地下に降りて作品が見えた瞬間に「参りました」と思ってしまうほどかっこよかった写真作品。
正面の壁に2作品。
椅子に座るヌードの女性のシルエットは白地に黒で。
同じく椅子の上のスーツ姿の紳士は黒字に白抜き。
で、どちらも裏から蛍光灯で光が当てられている。
構図も絶妙で。
右手の壁には小さな作品。裏からの明かりこそないものの、同じように撮られていてこちらも良かった。
どちらも身体の曲線の「やわらかさ」とそれとは違う椅子の曲線の「硬さ」とのコントラストがクールで、女性の写真はヌードなのでそのコントラストが更に強調されているようで、また紳士の方は女性のそれよりは硬い印象ながら、より冷徹なクールさが伝わってくる感じ。。。
この写真、てっきりパソコンで加工したのかと思いきや、パソコン使用は最後の出力のみで、シルエット加工などはすべてアナログな作業で、とのこと。
地下に降りて作品が見えた瞬間に「参りました」と思ってしまうほどかっこよかった写真作品。
正面の壁に2作品。
椅子に座るヌードの女性のシルエットは白地に黒で。
同じく椅子の上のスーツ姿の紳士は黒字に白抜き。
で、どちらも裏から蛍光灯で光が当てられている。
構図も絶妙で。
右手の壁には小さな作品。裏からの明かりこそないものの、同じように撮られていてこちらも良かった。
どちらも身体の曲線の「やわらかさ」とそれとは違う椅子の曲線の「硬さ」とのコントラストがクールで、女性の写真はヌードなのでそのコントラストが更に強調されているようで、また紳士の方は女性のそれよりは硬い印象ながら、より冷徹なクールさが伝わってくる感じ。。。
この写真、てっきりパソコンで加工したのかと思いきや、パソコン使用は最後の出力のみで、シルエット加工などはすべてアナログな作業で、とのこと。
平林いずみ展(3/21)
2005年3月26日 アートGallery 銀座フォレストにて。(3/21〜3/26)
このギャラリーはこういう展示がよく合います。
アニメーションの一場面のような、イラストっぽい作品。
雪が降り積もるとある町並みや日本の昔ながらの軒先き、祭り林などのちょっと懐かしく感じてしまうような場面。丁寧な線画に(おそらく)色鉛筆で彩色されていて、とにかく細やかに描かれています。
描かれる人の表情も素朴な印象で、平林さんにしか描けないだろうなと思わせるような感じです。
入口付近にはちょっとコマ数が多めのマンガが。
これがきっちりとオチ付き。
自虐的なネタ満載でかなりツボ直撃。
また、マジカルアート(と言うかどうか知らないですが、眼の焦点をずらすと3Dの絵が浮き上がってる絵)があって、こういうところでこの手の作品にお目にかかれると思ってなくて(もっとも平林さんに教えてもらって気付いたのですが)、チャレンジしてみたのですが、普段ひとりでやる時と違って必至に眼の焦点をずらそうとしている自分の姿を想像してしまって(要するに笑える)なかなかうまくいかず難儀しましたよ、えぇ。
このギャラリーはこういう展示がよく合います。
アニメーションの一場面のような、イラストっぽい作品。
雪が降り積もるとある町並みや日本の昔ながらの軒先き、祭り林などのちょっと懐かしく感じてしまうような場面。丁寧な線画に(おそらく)色鉛筆で彩色されていて、とにかく細やかに描かれています。
描かれる人の表情も素朴な印象で、平林さんにしか描けないだろうなと思わせるような感じです。
入口付近にはちょっとコマ数が多めのマンガが。
これがきっちりとオチ付き。
自虐的なネタ満載でかなりツボ直撃。
また、マジカルアート(と言うかどうか知らないですが、眼の焦点をずらすと3Dの絵が浮き上がってる絵)があって、こういうところでこの手の作品にお目にかかれると思ってなくて(もっとも平林さんに教えてもらって気付いたのですが)、チャレンジしてみたのですが、普段ひとりでやる時と違って必至に眼の焦点をずらそうとしている自分の姿を想像してしまって(要するに笑える)なかなかうまくいかず難儀しましたよ、えぇ。
現代写真の母型2005「サイト・グラフィックス−風景写真の変貌−」展(3/20)
2005年3月25日 アート川崎市市民ミュージアムにて。(1/20〜4/10)
http://home.catv.ne.jp/hh/kcm/exh/site_graphics.htm
バレーボール観戦と合わせて観るつもりが、バレーボールのチケットが取れずに結局これを観るためだけに等々力まで来たことに。
・・・それでも充分モトが取れるくらいに楽しめました。
実は、今年の初めにHIROMI YOSHIIで観た津田直さんの写真が印象に残っていて、その時にギャラリーのスタッフの方に川崎市市民ミュージアムでも津田さんの作品が展示されるとの話を伺っていたので、この企画展はずっと気に留めていました。
この企画展、上は1954年生まれから下は1980年生まれまで、比較的幅広い世代の10人の写真家の作品が出展されています。
まず、原田晋さんの作品から。3枚の壁に分けて展示されていて、それぞれ地上の風景、宇宙の風景、人物となっています。厚いアクリル板に覆われた、焦点がぼやけて蜃気楼、あるいは残像のような質感で、デジタルの息吹きも感じつつ絵画っぽくもある仕上がりになっていて、なかなか面白いです。
向後兼一さん。奥の一角にまとめて展示。
どれも小さな作品で、風景の一部が高速で移動しているように加工されている「blur」、画面全体が乳白色の「pale」、風景とある色彩との左右に分かれた画面で、風景の一部に色彩の線が水平に走り、その細い幅のなかに圧縮された風景がそのとなりの色彩の中に走っているというシュールにも思える「line」の3シリーズ。どれも新しい感覚がユニーク。
気になっていた津田直さんの作品は、2面、あるいは3面組の煙る蒸気の写真。
それぞれの作品のタイトルになっている日付けから、2/13/2003と7/28/2002の2つの日に撮影されたらしいことが分かります。
ある写真は地上の岩がさらけだされていて、またある写真では全体が蒸気の煙に覆われていてほとんど何も見えなかったり。。。
相当の地熱が感じられる風景なのに作品からは逆にクールな印象を受けるという、なんとも不思議な肌触り。
津田さんの作品の向かいの壁にあったのが鈴木良さんの作品。
ある風景の「人」だけが写り、他の風景はすべて白く加工されているシュールな写真。
歩いている地面や腰掛けている階段がなくなると、人ってなんとも不思議な格好をしているものだなぁと可笑しさを含んだ感心をしつつ、白色に浮かび上がっている、人々が纏う様々な色彩の鮮やかさにも目を奪われます。
他にも無人の街の風景を写した北島敬三さん、夜の街の表情をとらえた笹岡啓子さんなど。。。
また、「風景写真の展望」というタイトルで川崎市市民ミュージアムのコレクションも同時に展示されていて、こちらも大変興味深く、生々しい動物の生きざまをこれ以上なく美しくとらえた杉本博司の写真が観られたのが嬉しかったです。
http://home.catv.ne.jp/hh/kcm/exh/site_graphics.htm
バレーボール観戦と合わせて観るつもりが、バレーボールのチケットが取れずに結局これを観るためだけに等々力まで来たことに。
・・・それでも充分モトが取れるくらいに楽しめました。
実は、今年の初めにHIROMI YOSHIIで観た津田直さんの写真が印象に残っていて、その時にギャラリーのスタッフの方に川崎市市民ミュージアムでも津田さんの作品が展示されるとの話を伺っていたので、この企画展はずっと気に留めていました。
この企画展、上は1954年生まれから下は1980年生まれまで、比較的幅広い世代の10人の写真家の作品が出展されています。
まず、原田晋さんの作品から。3枚の壁に分けて展示されていて、それぞれ地上の風景、宇宙の風景、人物となっています。厚いアクリル板に覆われた、焦点がぼやけて蜃気楼、あるいは残像のような質感で、デジタルの息吹きも感じつつ絵画っぽくもある仕上がりになっていて、なかなか面白いです。
向後兼一さん。奥の一角にまとめて展示。
どれも小さな作品で、風景の一部が高速で移動しているように加工されている「blur」、画面全体が乳白色の「pale」、風景とある色彩との左右に分かれた画面で、風景の一部に色彩の線が水平に走り、その細い幅のなかに圧縮された風景がそのとなりの色彩の中に走っているというシュールにも思える「line」の3シリーズ。どれも新しい感覚がユニーク。
気になっていた津田直さんの作品は、2面、あるいは3面組の煙る蒸気の写真。
それぞれの作品のタイトルになっている日付けから、2/13/2003と7/28/2002の2つの日に撮影されたらしいことが分かります。
ある写真は地上の岩がさらけだされていて、またある写真では全体が蒸気の煙に覆われていてほとんど何も見えなかったり。。。
相当の地熱が感じられる風景なのに作品からは逆にクールな印象を受けるという、なんとも不思議な肌触り。
津田さんの作品の向かいの壁にあったのが鈴木良さんの作品。
ある風景の「人」だけが写り、他の風景はすべて白く加工されているシュールな写真。
歩いている地面や腰掛けている階段がなくなると、人ってなんとも不思議な格好をしているものだなぁと可笑しさを含んだ感心をしつつ、白色に浮かび上がっている、人々が纏う様々な色彩の鮮やかさにも目を奪われます。
他にも無人の街の風景を写した北島敬三さん、夜の街の表情をとらえた笹岡啓子さんなど。。。
また、「風景写真の展望」というタイトルで川崎市市民ミュージアムのコレクションも同時に展示されていて、こちらも大変興味深く、生々しい動物の生きざまをこれ以上なく美しくとらえた杉本博司の写真が観られたのが嬉しかったです。
内山懋展「やすらぎの眼差し−往く鳥来る鳥」(3/21)
2005年3月24日 アートごらくギャラリーにて。(3/7〜3/26)
http://www.h6.dion.ne.jp./~goraku.g/UchiyamaTsutomu_2005/UchiyamaTsutomu_2004.html
入口から見えた絵がなんとも不思議な感じで気になって、それでちゃんと観ようと。
・・・やはり作品と向き合うと伝わってくるものがあります。
鳥が連なって飛んでいるようだったり、草花が並んでいるようだったり。
それらは画面を横切るように並んで飛んでいたり、また何かにとまっているようだったり・・・その並んだ感じが絵に緩やかな動きを与えているようでもあります。
丁寧に描かれてはいないですが、それが鳥や草花に素朴な印象を持たせているようでもあって、なんだか和めました。
また、作品の多くに黒い線が入っているのが僕にはパウル・クレーを面白いと思った時の感触に近いものを感じたのも印象的でした。
こういった作品の他に、ひとつの作品にひとつのものが描かれているものもあって、こちらは太い線が力強くて、明るいルオーといった感じ。
水彩の作品は、油彩の作品からそのいかにも油彩といった感じをだけを取り除いたような軽い感じに仕上がっていて、なかなか爽やかな味わいで気持ちよかったです。
時間に余裕があったのと、来月にこちらのギャラリーで石居麻耶さんの個展が開かれることもあったりして、そういう話題から始まってスタッフの方といろいろお話しできたのですが、これまではベテランの作家を取り上げることが多かったそうですが、これからは若い作家もどんどん紹介していきたいそうで、楽しみです。
http://www.h6.dion.ne.jp./~goraku.g/UchiyamaTsutomu_2005/UchiyamaTsutomu_2004.html
入口から見えた絵がなんとも不思議な感じで気になって、それでちゃんと観ようと。
・・・やはり作品と向き合うと伝わってくるものがあります。
鳥が連なって飛んでいるようだったり、草花が並んでいるようだったり。
それらは画面を横切るように並んで飛んでいたり、また何かにとまっているようだったり・・・その並んだ感じが絵に緩やかな動きを与えているようでもあります。
丁寧に描かれてはいないですが、それが鳥や草花に素朴な印象を持たせているようでもあって、なんだか和めました。
また、作品の多くに黒い線が入っているのが僕にはパウル・クレーを面白いと思った時の感触に近いものを感じたのも印象的でした。
こういった作品の他に、ひとつの作品にひとつのものが描かれているものもあって、こちらは太い線が力強くて、明るいルオーといった感じ。
水彩の作品は、油彩の作品からそのいかにも油彩といった感じをだけを取り除いたような軽い感じに仕上がっていて、なかなか爽やかな味わいで気持ちよかったです。
時間に余裕があったのと、来月にこちらのギャラリーで石居麻耶さんの個展が開かれることもあったりして、そういう話題から始まってスタッフの方といろいろお話しできたのですが、これまではベテランの作家を取り上げることが多かったそうですが、これからは若い作家もどんどん紹介していきたいそうで、楽しみです。
・福代君子展『聞こえてくる』
T-BOXにて。(3/21〜3/27)
http://www.tbox.co.jp/tbox/2005/050321.html
おばあちゃんが描くパワフルな抽象画!
入口すぐの赤と黒とのコントラストが鮮やかすぎる作品に目を奪われます。
その他の作品は土の色が印象的で、その上に赤や緑や黒などが乗っていて、けっこうな説得力。
絵の具もかなりの厚塗りになっていていかにも油彩、と思ったら、アクリル絵の具を使用とのこと。
アクリル絵の具でこんな風合いが出せると思ってなくてびっくり。
いや、参りました。かっこいいです。
・岡本京子展
OギャラリーUP・Sにて。(3/21〜3/27)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/
銅版画です。
モチーフになっている蝶や植物は細かく描かれ、そこにまた謎なものも描かれた、ちょっと抽象が入った感じの不思議な風景。
黒の単色のものと色が入ったものとがあって、色入りのものは複数版使用とのこと。
違う絵が重なっているような感じで、これはこれで面白い効果が得られていました。
・和田幸三展
Oギャラリーにて。(3/21〜3/27)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/
鉛筆による、球面などの絵。
画面の広さをいっぱいに活かした形で描かれるドームのようなもの。
その大きな曲線がなんともゆったりしていて、見とれます。
そして、鉛筆の質感。
これが良いんです。
鉛筆というと、いちばん最初に親しみを持った「画材」なので、その独特の鈍く光を反射する鉛色の味わいが堪りません。
そして、鉛筆画なので画面に触れることができないわけで、鉛筆に長い柄をつけて描くそうです。それでこそあのゆったりした曲線が描けるのかな、とも思ったりします。
ホント、何の変哲もない曲線なのに、すごい迫力を感じてしまいました。
また、使用されてとことんチビになったたくさんの鉛筆がボトルに詰められて記帳台に置かれていて、これもひとつの作品に見えてしまいました。
T-BOXにて。(3/21〜3/27)
http://www.tbox.co.jp/tbox/2005/050321.html
おばあちゃんが描くパワフルな抽象画!
入口すぐの赤と黒とのコントラストが鮮やかすぎる作品に目を奪われます。
その他の作品は土の色が印象的で、その上に赤や緑や黒などが乗っていて、けっこうな説得力。
絵の具もかなりの厚塗りになっていていかにも油彩、と思ったら、アクリル絵の具を使用とのこと。
アクリル絵の具でこんな風合いが出せると思ってなくてびっくり。
いや、参りました。かっこいいです。
・岡本京子展
OギャラリーUP・Sにて。(3/21〜3/27)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/
銅版画です。
モチーフになっている蝶や植物は細かく描かれ、そこにまた謎なものも描かれた、ちょっと抽象が入った感じの不思議な風景。
黒の単色のものと色が入ったものとがあって、色入りのものは複数版使用とのこと。
違う絵が重なっているような感じで、これはこれで面白い効果が得られていました。
・和田幸三展
Oギャラリーにて。(3/21〜3/27)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/
鉛筆による、球面などの絵。
画面の広さをいっぱいに活かした形で描かれるドームのようなもの。
その大きな曲線がなんともゆったりしていて、見とれます。
そして、鉛筆の質感。
これが良いんです。
鉛筆というと、いちばん最初に親しみを持った「画材」なので、その独特の鈍く光を反射する鉛色の味わいが堪りません。
そして、鉛筆画なので画面に触れることができないわけで、鉛筆に長い柄をつけて描くそうです。それでこそあのゆったりした曲線が描けるのかな、とも思ったりします。
ホント、何の変哲もない曲線なのに、すごい迫力を感じてしまいました。
また、使用されてとことんチビになったたくさんの鉛筆がボトルに詰められて記帳台に置かれていて、これもひとつの作品に見えてしまいました。
堀川佳奈 the 2nd solo exhibition(3/21)
2005年3月23日 アート コメント (1)SOLにて。(3/21〜3/26)
DMのハガキを拝見して良さそうだったので観に行ったのですが。。。
そのハガキを観ててっきり風景画と思っていたのですが、展示されていた作品はすべて抽象画・・・といってもダークな感じはまるでなく、春を連想させるやわらかな色彩、水色や黄緑色やライトグレーなどで軽やかに描かれています。
今思えば、もしかしたらそういう絵の風景の中に何か描かれていたかも知れないですが、その色彩が織り成す世界に浸っているだけで充分に気持ちよい気分になれました。
DMのハガキを拝見して良さそうだったので観に行ったのですが。。。
そのハガキを観ててっきり風景画と思っていたのですが、展示されていた作品はすべて抽象画・・・といってもダークな感じはまるでなく、春を連想させるやわらかな色彩、水色や黄緑色やライトグレーなどで軽やかに描かれています。
今思えば、もしかしたらそういう絵の風景の中に何か描かれていたかも知れないですが、その色彩が織り成す世界に浸っているだけで充分に気持ちよい気分になれました。
栄本恭子 個展(3/21)
2005年3月23日 アートスルガ台画廊にて。(3/21〜3/26)
油彩の作品で、空、深海といった風景のものや人の絵などがあるなかで、いちばん惹き付けられたのが「バルサミック・ムーン」という作品。
ぱっと観て、なんだろう?と思う。
じっくり観ていると、だんだんと抽象的な絵に奥行きを捕らえることができてくる。
・・・でも、何が描いてあるんだろう、という謎への答えは見つからず・・・。
透明感のある紺や紫、それがいろんな方向へ向かい、さまざまな「動線」が感じられる興味深い作品でした。
油彩の作品で、空、深海といった風景のものや人の絵などがあるなかで、いちばん惹き付けられたのが「バルサミック・ムーン」という作品。
ぱっと観て、なんだろう?と思う。
じっくり観ていると、だんだんと抽象的な絵に奥行きを捕らえることができてくる。
・・・でも、何が描いてあるんだろう、という謎への答えは見つからず・・・。
透明感のある紺や紫、それがいろんな方向へ向かい、さまざまな「動線」が感じられる興味深い作品でした。
武田史子 銅版画展(3/21)
2005年3月23日 アート福原画廊にて。(3/16〜3/26)
銅版画って作り手によってホントに見事に表情を変えるなぁ、と思います。
今回拝見した武田史子さんの銅版画は、多くがグラスや花瓶に差された花、というもので、浜口陽三にも通ずるような、でもやはりちょっと違う味わいです。
花びらや葉、茎に色が入っているのですが、これは油絵具の極薄塗りとのこと。銅版による細かな線で描かれる花や葉の表情はそのままに、透明感溢れる色彩が静かに浮かび上がってます。それを際立たせる黒の背景。
それ以外にも、銅版のみのモノクロの作品でシュールな風景が描かれているものも。
静謐な銅版画がお好きな方には堪らない作品が並んでました。
観ることができて良かったです。
ホント、浜口陽三あたりがお好きな方にはオススメです。
で、こちらの福原画廊さんは2度目でしたが、今回も展示作品の話題から美術観、人生相談、果ては縁談の十歩手前(爆)のようなものまで、短い時間で多岐に渡る話をたくさん伺えました(笑)。
福原画廊:中央区銀座7-5-15 銀座蒲田ビル2F
銅版画って作り手によってホントに見事に表情を変えるなぁ、と思います。
今回拝見した武田史子さんの銅版画は、多くがグラスや花瓶に差された花、というもので、浜口陽三にも通ずるような、でもやはりちょっと違う味わいです。
花びらや葉、茎に色が入っているのですが、これは油絵具の極薄塗りとのこと。銅版による細かな線で描かれる花や葉の表情はそのままに、透明感溢れる色彩が静かに浮かび上がってます。それを際立たせる黒の背景。
それ以外にも、銅版のみのモノクロの作品でシュールな風景が描かれているものも。
静謐な銅版画がお好きな方には堪らない作品が並んでました。
観ることができて良かったです。
ホント、浜口陽三あたりがお好きな方にはオススメです。
で、こちらの福原画廊さんは2度目でしたが、今回も展示作品の話題から美術観、人生相談、果ては縁談の十歩手前(爆)のようなものまで、短い時間で多岐に渡る話をたくさん伺えました(笑)。
福原画廊:中央区銀座7-5-15 銀座蒲田ビル2F
山ノ上文庫「本好き5人による装幀展」(3/19)
2005年3月22日 アート美篶堂ギャラリーにて。(3/15〜3/27)
http://www2.ttcn.ne.jp/~misuzudo/gallery.html
これは面白い!
美篶堂らしい、本の装幀が主役の展示です。
山ノ上文庫のメンバー5人が同じ本をそれぞれの本の感想などからイメージした装幀に作り替えたものが並べられています。
セレクトされたのはJ.D.サリンジャー作、村上春樹訳の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」と、「冷静と情熱のあいだ」の江國香織の「Rosso」と辻仁成の「Blu」。
僕はどちらもまだ未読なのでストーリーと表紙とを照らし合わせて気付く面白さが分からないのが口惜しいのですが、展示されている本の表紙はユニークで「同じ小説なのにここまで違う?」というくらいに個性的で、それぞれの方々の他の作品と合わせて観てみるとなんとなく「なるほど〜」と思えるようなところもあって、とにかく楽しめました。
で、本以外の作品では、井上葉さんの4コママンガが秀逸!
井上さんの日常をモチーフにしてあるようですが、オチがあったりなかったりでなんともほのぼのとしてます。
チョコレートのパッケージ風のブックカバーも笑えます!
マンガに夢中で他の皆さんの作品をしっかり観なかったような・・・というわけで、会期内にもう一回観に行きたいと思ってます。
山ノ上文庫のHP:http://members2.jcom.home.ne.jp/yamanoue_bunko/
井上葉さんのHP:http://www.inoueyoh.com/
http://www2.ttcn.ne.jp/~misuzudo/gallery.html
これは面白い!
美篶堂らしい、本の装幀が主役の展示です。
山ノ上文庫のメンバー5人が同じ本をそれぞれの本の感想などからイメージした装幀に作り替えたものが並べられています。
セレクトされたのはJ.D.サリンジャー作、村上春樹訳の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」と、「冷静と情熱のあいだ」の江國香織の「Rosso」と辻仁成の「Blu」。
僕はどちらもまだ未読なのでストーリーと表紙とを照らし合わせて気付く面白さが分からないのが口惜しいのですが、展示されている本の表紙はユニークで「同じ小説なのにここまで違う?」というくらいに個性的で、それぞれの方々の他の作品と合わせて観てみるとなんとなく「なるほど〜」と思えるようなところもあって、とにかく楽しめました。
で、本以外の作品では、井上葉さんの4コママンガが秀逸!
井上さんの日常をモチーフにしてあるようですが、オチがあったりなかったりでなんともほのぼのとしてます。
チョコレートのパッケージ風のブックカバーも笑えます!
マンガに夢中で他の皆さんの作品をしっかり観なかったような・・・というわけで、会期内にもう一回観に行きたいと思ってます。
山ノ上文庫のHP:http://members2.jcom.home.ne.jp/yamanoue_bunko/
井上葉さんのHP:http://www.inoueyoh.com/
大塩紗永 新作展(3/19)
2005年3月22日 アートシロタ画廊にて。(3/14〜3/26)
http://gaden.jp/shirota/2005/050314.html
手描きと版画とのセルフコラボレーション、そんな感じの抽象作品。
木版の凹版で画面に刷られた濃い黒の線と、手描きによる鮮やかな色彩とが描き出す曖昧な世界は、どこかの風景の記憶のようでもあり・・・。
ひとつの風景を連想させたり、はたまたいろんな記憶が重なっているようでもあったり・・・独特だったのが、これまで拝見してきた抽象画は、絵からどれくらい離れるといちばん面白く観られるかが同じ作家の作品でだいたい一定していたのですが、大塩さんの作品は、少なくとも僕にとっては作品によってぜんぜん違う感じがしました。離れて遠くを眺めるように観た方が面白いものもあれば、その作品しか視界に入ってこないくらいに近付いた方が良いものもあって。
また、木版のみの作品もあり、こちらは凹版凸版両方ありの多色多版刷りで、木版がならではの、精緻になれない「もどかしさ」が良い方に作用していて、先の手描きと版画との作品とはまた違う味わいがありました。
大塩さんの作品はシェル美術賞展でも拝見していたことに、こちらにおいてあったシェル展の図録を観て気付きました(しかも受賞作品です)。
実はシェル展で拝見した時はさほど印象に残らなかったのですが、今回こちらの個展で拝見したらすごく良くて、場所や展示法方でこれほど見え方が違うのか、という発見もありました。
http://gaden.jp/shirota/2005/050314.html
手描きと版画とのセルフコラボレーション、そんな感じの抽象作品。
木版の凹版で画面に刷られた濃い黒の線と、手描きによる鮮やかな色彩とが描き出す曖昧な世界は、どこかの風景の記憶のようでもあり・・・。
ひとつの風景を連想させたり、はたまたいろんな記憶が重なっているようでもあったり・・・独特だったのが、これまで拝見してきた抽象画は、絵からどれくらい離れるといちばん面白く観られるかが同じ作家の作品でだいたい一定していたのですが、大塩さんの作品は、少なくとも僕にとっては作品によってぜんぜん違う感じがしました。離れて遠くを眺めるように観た方が面白いものもあれば、その作品しか視界に入ってこないくらいに近付いた方が良いものもあって。
また、木版のみの作品もあり、こちらは凹版凸版両方ありの多色多版刷りで、木版がならではの、精緻になれない「もどかしさ」が良い方に作用していて、先の手描きと版画との作品とはまた違う味わいがありました。
大塩さんの作品はシェル美術賞展でも拝見していたことに、こちらにおいてあったシェル展の図録を観て気付きました(しかも受賞作品です)。
実はシェル展で拝見した時はさほど印象に残らなかったのですが、今回こちらの個展で拝見したらすごく良くて、場所や展示法方でこれほど見え方が違うのか、という発見もありました。