すぎもと画廊にて。(2/7〜2/12)
http://homepage3.nifty.com/azorei/annai3.htm

自転車で木場まで行く途中、永代通りの交差点で信号待ちしてて、ちょっと脇の道へ目をやったらたまたまこのギャラリーが見つかりました。
せっかくなので前まで行ってみたら、ガラス張りのすっきりしたギャラリーで、かわいいイラスト風の絵が展示されていたので、お邪魔した、という次第。
(実は開廊前でした)

アクリルの気持ちいい色彩の絵で、どの作品にもかならず女の子と犬とうさぎが登場しています。
いろんな季節の風景や普段の生活の中の場面、そのなかで、登場するキャラクターがコミカルに描かれていてそれが楽しそうで、まさにタイトル通りの「あったか」な雰囲気。

ホントどれもなかなか愛嬌のある絵でしたが、たべものが出てくる作品が、よりコミカルでよかったです。

ゆかわれいさんのHP→http://homepage3.nifty.com/azorei/
今日は、以前から予定していた横浜美術館へ。
そして、そうそう来ることのない場所ですし、せっかくなので横浜のギャラリーも探してみました。
いつもは自転車のところ、今日は歩きっぱなし。
貸し自転車もあったのですが、でかでかと広告が載った自転車の上に300円と有料で、「だったら歩く」と横浜駅から中華街の端までてくてくと。
でも、行き慣れない場所で、日曜日ということもあって閉まっている画廊も多く、それほどの数を回ることができず。

で、感想を書くのは結局以下の通り。

・マルセル・デュシャンと20世紀美術 @横浜美術館
http://www.yma.city.yokohama.jp/
・豊泉明日香展 ”a transition” @ART STUDIO PEACE PORT

もうひとつ、パストレイズでの展示もあるのですが、こちらは丸の内の別会場との共同開催の企画なので、そちらも観てから。
東京都現代美術館にて。(1/15〜3/21)
http://www.mot-art-museum.jp/ex/plan_h16-05.htm

抽象作品の展示は、ハマるととんでもなく気持ちいい。

この企画展のことを知ったのは昨年の暮れ、でもその時点ではまったく未知の作家でした。
そうするうちに、芸大の「HANGA」展にはじまり、池田美術と21+葉でのギャラリーでの展示、「痕跡」展というふうに、立て続けに榎倉の作品に触れる機会を持つことができ、まさに満を持しての鑑賞でした。

・・・が。
それまでのイメージ、予備知識など屁の突っ張りにもならないくらいの圧倒的なスケールの大きさに、まさにやられてしまいました。

まず最初に、まだ若い頃、後年の作風のかけらもない時期の作品が。
これにはびっくりで、特に、紙に水彩で描かれた「目」の抽象画、水彩の淡い色彩で描かれたミステリアスな世界は今回の展示の中において異色でありおながら、それはそれで素晴らしくて印象に残りました。

しかし、すぐに後年に続いていくような作品が。
ただ、最初のコーナーにあった作品については、無論後年に影響を与えたであろうことは考えられるとは言え、まだ「発想の転換こそ大事」で、アート性は二の次という印象。

続いて写真。
モノクロで、風景でありながら、それぞれの被写体の「物質」感が強く出手ている感じがしたのが印象的。
通路の映像作品は、少し時間をかけて観てみましたが、イマイチ掴めず。。。

通路を抜けてすぐの部屋では「予兆」とタイトルされた、写真や木枠に入った細長い鉄の板が。
写真は、人間の肌の接写や、床にたまった水たまり、浜辺に打ち寄せる波とその波の先端の曲線にあわせるように砂浜に横たわる男、床に落ちるキューブが落ち切る前で、宙に浮いているような感じに撮られている作品。

なんとなく「予兆」という言葉が頭から離れないまま・・・

次からいよいよ榎倉「らしい」作品へと。
おなじみ「二つのしみ」と、紙が油と黒のパステルや鉛筆で塗り分けられたもの、そして、キャンバスに張り合わされた布に廃油で正方形を描いた「干渉率B(空間に)」という一連の作品、布に廃油で材木の影がプリントされ、その木材自体もいっしょに展示されているもの。

ここで「あれ?」と、まず感じたこと。
紙に描かれた黒い部分は、肌の接写に。
同じく油で染められた部分の端、これは波の先が描く曲線に。
描かれたものがそれぞれ「肌」「波」であるというよりは、写真で撮ったものがこれらの「絵」の視覚的なモチーフとなったのかな、と。
では、廃油で描かれた「正方形」は?
・・・これが「宙に浮かぶキューブ」から繋がってくるイメージなのでは・・・。
そして、写真では物体とそのまわりとはまったく異なものであったのが、廃油が布に滲む効果でその差が曖昧になっていて・・・。
また、6枚の綿布のそれぞれ違う位置に描かれた正方形、これもまさに「宙に浮く」感じを演出しているのでは・・・

続くセクションには、天井が高い空間で、4方の壁にそれぞれ1点ずつ、巨大な横長の布の作品が。
黒の塗料で染められた布と白いままの布(劣化によってくすんだ色にはなっていましたが)とがずらして重ねられていて、その重なった部分に黒い布の色が白い方に移って「しみ」になっている。また、それぞれの作品の一部は床に敷かれたかたちになっている。
まず近付いてみたけど分からなくて、では逆に、とできる限り遠目から作品を眺めてみて・・・

「!」

あわててひとつ前のセクションに引き返す。
確認。
そして、また戻ってくる。
この時点での僕の想像は、
「この長方形の大きな黒い布は、正方形の一部分なのでは?」
・・・つまり、本来これらの作品のあるべき姿は、相当に大きい正方形なのでは・・・?
この広い空間をもってしても表現できない、巨大なイメージを喚起しようと榎倉は試みているのではないのか・・・?

そして、次のセクションへと。
ここでは、「Figure」とタイトルされた作品群。どれも相当に大きい。
ここでは、ひとつの布が黒い塗料で塗られていて、どれも白い部分が残されている。で、例によって黒い部分の端は、滲んでいる。
・・・正方形だったものが、その形から解放された?
さらに、作品によっては、黒の部分が白い部分で分断されているものも・・・「それ」はひとつではなくて、2つ以上存在する?
また、滲んだ部分と白の部分の織り成す線は、さきほどの鉄の板の、黒い部分と金属の輝く部分とが織り成すそれと繋がっているのでは・・・。

もう頭の中で今までにない壮大なイメージが膨らんでパンパンに張っている状態で、次のセクションへ進むと・・・

部分的に黒く染まった布。そして真っ黒な材木。その組み合わせの作品群。
もう笑うしかなかったです。
だって、これらの作品に触れた瞬間、それまで2次元だったイメージを一気に3次元へ移行することを「強要」されたのですから。

直後の記録写真に写っていたコンクリートのオブジェ、実際に同じ場所に展示されていたら、と思うと・・・

3階の最後の展示はエスキース、要するに設計図のようなもの。
1階には、立体の作品、よりによって今度は色が付いてきますか、という感じに一部青く染められた材木があって、もう無条件降伏。
残りの写真も、すべてが壮大なものに見えてしまって、放心状態での鑑賞となってしまいました。

(詳しくは別項に書きますが、ちょっと想像していただきたいことが。こういう精神状態で、引き続き「mot annual 2005」を観たわけですが、イチハラヒロコのあの作品を観た瞬間の僕の精神状態は以下略)

ところで、「二つのしみ」はどこにも繋がってなかったなぁ、と思ってたのですが・・・
ここで思い出したのが「痕跡」展。
ほぼ同じ作品、布が貼られたフェルトに、それぞれ布が貼られているところと貼られてないところに同じ形の「しみ」がプリントされた作品は、「痕跡」展の「時間」のカテゴリーで展示されていたはず。
・・・「時間」といえば、4番目の「次元」。

榎倉康二、あんたすげぇよ。

《感想リンク》
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=140
http://blog.goo.ne.jp/pizz/e/af247ada3dadea35273750d4c34b9381
http://blog.goo.ne.jp/harold1234/e/444a47c217db323884c4090392fb55e4
http://oki304.blog.ocn.ne.jp/lily/2005/01/post_26.html
http://blog.so-net.ne.jp/mckeee/2005-01-30-1
http://sahashi.exblog.jp/1734702/
http://blog.drecom.jp/kawaiyukiko/archive/38
今日は気合入れてミュシャ展に行くぞ、といつもよりちょっと早めに起きてご飯の支度をして、着替えも済んでさて朝ご飯、さっそく炊飯器のフタを開けたらあったかいお米ができてました。 orz
要するにまたしても炊飯器のスイッチを入れ忘れてしまってたわけですが。

・「ミュシャ財団秘蔵 ミュシャ展」 -プラハからパリへ 華麗なるアール・ヌーヴォーの誕生- @東京都美術館
http://www.tobikan.jp/
・中林忠良−腐蝕のまなざしへ−展 @東京芸術大学大学美術館陳列館
http://www.geidai.ac.jp/museum/
・ Aiguo 愛国「Recent works」 @ZEIT-FOTO SALON
http://www.zeit-foto.com/
・小山陽子展 @Space Kobo & Tomo
http://www.spinn-aker.co.jp/kobo.htm
・石原輝雄展 @小野画廊2
・岩野仁美展 @小野画廊2
・米窪雄介展 @Gallery銀座フォレスト
・佐々木忍展 江戸の粋 @Ecru+HM
・朴大淳 日本 彫刻展 @ギャラリーLa Mer
http://www.g-lamer.com/
・原高史展 - Signs of Memory - @ガレリアグラフィカ
http://www2.big.or.jp/~adel/grafica.html
・鈴木花野子展 @Oギャラリー
http://www4.big.or.jp/~ogallery/
・上野眞理 作陶展 @ギャルリーヴィヴァン
http://www.g-vivant.com/
・押江千衣子 -NUDE- @APS西村画廊
http://www.nishimura-gallery.com/
・遠山由美 新作展 @GALLERY 360°
http://www.360.co.jp/
さて、皆様本日は復活吉野家の牛丼は食べることができましたでしょうか。
現在99%フィッシュベジタリアン状態の僕は、列を作ったお客さんがお店からはみ出てる光景どこかしこで見つけたのですが。

・ゆかわれい あったか展 @すぎもと画廊
http://www.sugimoto-gallery.com/
・榎倉康二展 @東京都現代美術館
・mot annual 2005 愛と孤独、そして笑い @東京都現代美術館
http://www.mot-art-museum.jp/
・佐藤純展 @表参道画廊
http://www.omotesando-garo.com/
・第10回リキテックス・ビエンナーレ入選作品展 @スパイラルガーデン
http://www.spiral.co.jp/
・植田真個展「数千枚もの落ち葉に覆われたテニスコートを歩きながら 滅びたオオカミのことを想う」 @Pinpoint Gallery
http://www.pinpointgallery.com/
・守屋行彬展 <マティス追憶> @GALLERY GAN
http://www.presskit.co.jp/

今日はなんといっても榎倉康二展でした。
LAPNET SHIPにて。(2/5〜2/13)
http://www.lapnet.jp/event_info/lapnetship/swf/050205_vivienne/vivienne.html

原宿のど真ん中で木版画。
このミスマッチな感じに惹かれて、夜の原宿へ。。。

歌う演歌歌手の木版画。
それぞれ、見覚えのある歌手で。
また木版画の力強さがなんともいえず良い感じを醸し出していて。
作品は、木版部分は黒で、作品によってにじみ方が大胆だったりまったくにじみがなかったり。さらに、赤や黄色などの暖色で染まっているものも。

過去の作品も拝見。
普通、木版画では取り上げないようなテーマ、オートバイや車などの作品があり、それらが相当に精緻でありながら木版画らしい大胆さもあって、すごくかっこよかったです。こういうふうにかっこいい作品もそうそうないと思います。

こんどうさんにもいろいろとお話を伺えました。
作品の製作過程も何度も丁寧に教えていただいて、感謝です。

こんどうあやさんのHP→http://www.kick-n-roll.com/news.html
HB Galleryにて。(2/4〜2/9)

青山の裏通りにあるちょっとこじゃれたギャラリー。

浅見さんの作品は出力によるイラストで、部分的に彩色されたもの。
いかにも出力、という色彩と、あとで加えられた色とのバランスもステキです。
描かれているのは女性が多く、あと、飛行機が描かれいているのがいくつかあって、もしかしたら何か思い入れがあるのかも、と思ったり。。。

ご本人とお話できず(お知り合いと歓談中)、ギャラリーのスタッフの方に伺ったところ、出力ですがすべて1点もの、とのこと。
浅見さんのポリシーだそうです。そのポリシー、すごく面白いと思いました。

セット販売されていたポストカードは静物で、こちらもなんとも愛らしい絵でした(ちょっと高かったので購入は控えましたが・・・)。

浅見ハナさん関連のページ→http://www.cre-8.jp/creater/AsamiHana.html
galeria Qにて。(2/2〜2/11)
http://www.d2.dion.ne.jp/~galeria/pages/ftrsche.html#kari

こちらもはじめてのギャラリー。
(新宿ピットインによく行ってたおかげでけっこう知ってる場所でしたが)

ラグビー観戦の直前で真昼でしたが、ギャラリーの中はまるで夜。
BGMはアバンギャルドな「ジョニ−・ギター」。

展示作品は写真で、すべてモノクロ。
いろんなところの景色・風景で、それには特に統一のテーマはなさそうなんですが・・・

池に浮かぶ白い鳥。
滝。その脇に写り込んでしまっている、男子トイレの標識。
飛行機の窓から見える富士山。
自転車の荷台に乗って、人間の言葉が分かりそうな表情をしている猫。
海岸。

・・・すごく遠くの風景だけの写真もあればかなり生活感あふれる風景もあり、そういうものが1枚の写真に同居しているものもあり。
展示全体を見渡すと、そのアンバランスなバランス感覚がなんともユニークな感じがして、自分でも意外なほどに楽しめました。
佐藤美術館にて。

なんだかんだでなかなか良い展示を企画してる佐藤会議室美術館。
今回は、若手の作家の大作を中心にした展示でした。

小木曽誠さんの「柔脆な共存」。
木の板の床に座るヌードの女性の絵ですが、描かれるもの、女性はもちろん、床や壁や立て掛けられている木の木目、女性の前に散らばる薔薇、そういったものがものすごくリアルに描かれていて、すごいです。
藤原由葵さんの「辿って 沈む」。
強烈な赤の抽象画。工具や配線のリアルさと油絵具の生々しさがぶつかりあいながら共存している作品。コメントを拝見すると、「皮膚」をモチーフにしているそうで、額にシャツの布が巻いてあることにも納得です。
川瀬伊人さんの「凍る沼」は蓮の葉や花にいろんな色が隠れていて、その上に銀色がかぶさっているのがなんとも幽玄。
高木優子さんの「家島」。
全体に赤茶色の、おそらく空想上の風景画で、その統一感のある色彩の中に、濃い茶色の家々、その明かりはオレンジ色に輝いて、さらに赤く広がる空、木々・・・なんだかほっとする作品でした。
志村冬佳さんの連作「−in the room」は、3×5に並んだ15点の木版画。黒が主体の色彩となっていて、それぞれ重苦しい、閉ざされた空間のイメージ。。。本箱のような額も効果的。
梶岡俊幸さんの「水」は真っ黒な作品で、良く観ると「流れ」があって・・・今回の展示の中で異彩を放ってました。

既知の作家の作品も。
石居麻耶さんの風景画は何度観ても明るくて気持ちがいい!
名古屋剛志さんは、オリエンタルな構成の作品で、何かの象徴のような感じもします。岩絵の具の輝きもきれいです。
先日拝見したばかりの太田敦子さんの黒地の画面に銀のドットが浮かぶ銅版画は、相変わらずの迫力でした。
コニカミノルタプラザ ギャラリーCにて。(2/5〜2/14)
http://konicaminolta.jp/about/plaza/schedule/february/gallery_c.html#1

新宿には写真のギャラリーがたくさんあることに最近気付きました。

こちらは、ここにギャラリーがあることはずいぶん前から知ってましたが(新宿高野が入ってるビルなので)、お邪魔するのは初めて。
3つのギャラリーでそれぞれ展示が行われてましたが、その中で一番印象深かったのがこの同潤会アパートの記録写真の展示。

同潤会アパートについては、僕が初めて知ったのがハービー山口さんの写真集で拝見したことがきっかけで、その時点でもう取り壊される話が出てたと記憶してます。
そしてまず思い付くのが原宿のそれで、以前はなんだか面白そうだけど入っちゃいけないような場所、という印象で、今になって「いろんなギャラリーが入ってたのかもしれないなぁ」と、残念に思ったり。。。

今回拝見した展示では、タイトルにもある通り江戸川のアパートにスポットが当たっていて、順を追って見ていくと、昭和初期風の素朴な外観、木々の向こうで降る雨に濡れる光景、住民の集合記念写真も。そして、取り壊されているところの写真が続くのですが、ぜんぜん接点がなかった場所なのに、このシーンを写真に収めた兼平さんの気持ちも伝わってくるような気もして、なんだか」切なくなってきました。。。

なんだかんだいって僕も東京に10年以上住んでるので、いくつか思い入れのある古い建物もあって、そういう場所がなくなっていくのは、しょうがないこととはいえやっぱり寂しいです。。。
損保ジャパン東郷青児美術館にて。(1/21〜2/24)
http://info.yomiuri.co.jp/event/01001/200410274238-1.htm

8人の作家の作品が展示されている中で、以下の方々の作品が印象に残りました。

判治佐江子さんの写真。
古い洋書のページを和紙のテープでつないだ広い紙にデジタルプリントされているのがまず面白いです。
街の風景で、カラーとモノクロとがありましたが、洋書の印刷の黒と写真の黒とが微妙に違っていて、モノクロの作品のほうが良かったです。

吉川直哉さんの写真。
空や並木の写真なのですが、ピントが意図的にずらされていて、点描画でない印象派の絵のような感じです。ただ、やはりそこは写真なので、なんだか観ていると目がおかしくなってくるような錯覚を感じました。
とにかく「青」「緑」「黒」と、原色感が強調されてきれいでした。
そういう作品の中、1枚だけピントが合った空の写真があって、逆に印象に残りました。

綿引明浩さんは、今年の初めにギャラリー椿で会期後にもかかわらず拝見させていただいたのですが、あらためてこちらでも。
こちらでは版画作品と透明アクリル板を使った立体作品の両方が展示されていて、カラっと明るい感じです。
ただ、こういうかしこまったところで観るより、おもちゃ屋さんのショーケースあたりにあってほしいなぁ、とも。

山本麻友香さんは、油彩の作品。
男の子が描かれているものが中心で、淡い、というか薄いグレーが基調の作品が多い中、「water boy」という作品が、沼のような、紫色にも茶色にも見える水面に顔が半分くらい沈んでいる絵で、強烈にインパクトがありました。

常設で、先日の企画点で展示されていなかった東郷青児の作品もあって、そちらも拝見できて満足。
OFF SITEにて。(1/11〜3/12)

とにかく遅くまで開いているギャラリー。
行ったのは夜の9時前でした。
行けば何かやってるだろう、というノリでお邪魔してみたのですが・・・

シンプルな色使いの絵が数点と、写真が2点。
最初はアクリル画かな、と思ったその絵は、ギャラリーのスタッフによると油彩とのこと。
青い空に浮かぶ飛行機の白い影、緑の水面に映る魚の影、黒い闇にうっすらと姿を現す花。。。
そういうシルエットの作品に強く惹かれました。こういう作品に出会えるとは思ってもみなかったので・・・。

このような作品が多いなかで、いくつかあるカラフルな作品と写真が、際立つのではなくてむしろその控えめな感じなのが、また面白くて。

このOFF SITEは、絵を観るようになるずいぶん前から知っていたのですが、過激な音響系の巣窟(実際、その手の音楽のライブが行われてます)というイメージがあってなかなか入り込めなかった場所でした。
僕もずいぶん度胸が付いたものです(笑)。

高安利明さん関連のページ→http://www12.big.or.jp/~generous/cl_Takayasu.html
TAKAHASHI collectionにて。(1/22〜3/26)

神楽坂近くにあるこのビル、今回もまたたどり着くのに難儀してしまいました。 orz
先日のミヅマアートギャラリーでの山口さんの展示、結局もう一回伺うことができず・・・ orz

で、再び拝見できた山口さんの作品。
やっぱり面白い!

一目観ただけだと現代の作家が描く時代絵巻物風の作品なんですが、精緻に描かれているものをひとつひとつじっくり観ていくと、ツッコミどころ満載のいろんなヘンなものがいっぱい!
「當世おばか合戦」「當世おばか合戦―おばか軍本陣圖―」なんかはそのユーモアが炸裂しまくっています。
一度、この世界を知ってしまうとハマること間違いなし、です。

行った時間が遅かった(その上迷った orz)ためにじっくり観られなかったので、今度こそ会期中にまた足を運びたいです。

《感想リンク》
http://blog.goo.ne.jp/pizz/e/4cd6c6d7831c63c08db66faa38a9dcef
http://museumagogo.cocolog-nifty.com/galleryparadise/2005/01/post_6.html
美篶堂ギャラリーにて。(2/2〜2/13)
http://www2.ttcn.ne.jp/~misuzudo/gallery.html

今回の美篶堂は、いつもとはちょっと雰囲気が違う展示となっていました。

小さくて落ち着いたギャラリーの両サイドの壁には、小さな抽象画。
入口からみて、右手に色彩感のある作品、左手にはドローイング。

その、色彩感のある作品。
手前から順に観ていって、最初の数点、これでいきなりその世界に入ってしまいました・・・。
水彩だと思うのですが、ちょっと暗めの色のバランスでさまざまな色彩が入り交じっている感じは、まるでミニチュアのザオ。。。

墨やペンによるドローイングは、またぜんぜん違う風合いの作品。

奥の壁の棚にはスライドがセットされたプラスチックのケース。
これを覗いてみると、写っていたのはイギリスの田舎の風景。
小さい空間の中に広々とした気持ちいい風景が広がっていて、こちらも楽しめました。

三浦秀彦さんのHPはこちら→http://www.clouddesign.com/
ギャラリーf分の1にて。(1/25〜2/5)

この日は写真を観たい気分で、銀座から移動して最終日の閉廊時間ギリギリ間に合って、少々バタバタしながら観てきました。

モノクロの、花や植物の写真。
・・・きれいでした...。

作品によって背景が3種類に分かれていて、白の背景では、写っている花はより生々しく、黒の背景では逆に現実感が遠のいて、なんだかすごく遠くにある花の幻影が間近に迫っているような感じ。

そして、グレーの背景の作品。
岩村さんに伺ったところ、ソラリゼーションという手法(焼く時に少し光を当てることで本来黒く写っている箇所がグレートーンになる)によって、グレーの背景に花の輪郭が黒く強調され、部分によってネガポジが反転したようになって、黒の背景よりもさらに非現実的な絵になっていて・・・。
そして、グレーの部分は銀色に鈍く輝いているようにも見え、なんとも幻想的な作品となっていました。
作品によっては花ではない何かに見えてしまうほど・・・。

岩村さんの、花以外を撮った作品も拝見してみたいです。

「絵」では表現できない「写真」の世界をようやく味わえるようになってきました。
Gallery銀座フォレストにて。(1/31〜2/5)

今回もフォレストでの展示はよかったです。

ステンシル(型抜き画)の技法を使った水彩で、なんともほっこりした風合いのあったかい絵で、いわゆる風景画や静物画ではないけれど、近藤さん独特のスタイルで、そういうものが描かれている、といった作品でした。

和紙の質感も良くて、まるで和紙の切り紙絵みたいな感じも。
・・・といっても、染められた色の部分はそれぞれグラデュエーションがついていて、描かれるものの輪郭はしっかりとしていつつ、その内側に向かってだんだん色が淡くなっていっていて...。

ホントに観ることができて良かったです。
こういう印象の作品に出会えたのは、初めてでした。

最終日の比較的遅い時間、ということもあってか、作家の近藤さんのお知り合いと思われる方々で小さなギャラリーに人がいっぱいで、近藤さんとは少し絵の説明をしていただいただけであまりお話しできなかったのが残念でしたが、またぜひとも作品を拝見したいです。
ギャラリー小柳にて。(2/1〜3/5)
http://www.realtokyo.co.jp/event_cgi/ev_view.cgi?4,2321

こちらも初めてのギャラリー。
ビルの場所は比較的簡単に分かったのですが、どこから入ればいいのか分からず・・・。
しょうがないのでこのビルの1階のブライダルショップに入って尋ねたら、入口は裏通りに面したところに、とのこと。

同じように迷ってたどり着いた方とエレベーターに同乗して、ようやく到着。

まず、ダイアン・アーバスの写真から。
ほとんどが肖像写真。
事前知識をほとんど持っていなかった僕には、それぞれの写真におさまった人々の表情が、たとえ笑顔でも、なんとなく淋しそうに見えてしまいました。。。
そして、その人々の「内面」を、これらの写真は容赦なくさらしているのでは、とも思えてしまうほどの生々しささえ感じました。
もし時間が取れたら、会場で入手した清水穣氏による文章を読んでから、もう一度観にいってみようかと思っています。
なにかもっと、観ていて掴めることがあるような気がします。

続いて、ソフィ・カル×杉本博司展を。
こちらはユーモアもたっぷりの、かなり楽しめる展示となっていました。
この2人のコラボレーションにそれぞれ説明が付いていて、それを読んで、思わずにんまりしてしまうようなものも・・・。
杉本のエッフェル塔の写真にソフィが落書きしてたり。
フェルメールの作品を写真で再現しようとしてたのも面白かったです。

・・・それにしても、このギャラリー、広くてびっくりでした。

《感想リンク》
http://blog3.fc2.com/brautigan/blog-entry-21.html
http://www.doblog.com/weblog/myblog/23181/976156#976156
http://blogs.dion.ne.jp/araiwatal/archives/550066.html
OギャラリーUP・Sにて。(1/31〜2/6)
http://www4.big.or.jp/~ogallery/Pages/ryakureki/hama.html

淋しげなキャラクターが描かれている銅版画でした。
銅版による黒の絵に空が青く染められているのですが、どの作品もからも不思議と「夜」を連想してしまいました。

ちいさな本も展示されていて、こちらは版画ではなくドローイング。
ことばのない絵本で、ちょっとほのぼのとしたストーリーで、和めました。

で、波麿さんの展示でユニークだったのが、試し刷りでできたものをポストカードにして販売されているところ。
元の大きさからうまい具合にポストカードの大きさに切ってあって、1枚500円。僕も1枚だけ購入してしまいました。
Pepper’s Galleryにて。(1/31〜2/5)
http://www.peppers-project.com/gallery/jp/02naive/01g/index.htm

3人の作家による展示でしたが、そのなかで亀田絢さんの作品に惹かれました。

ペンによる線画に水彩で着色。
壁一面に飾られた4枚組の作品はこまごまとしていてかつ鮮やかで、このギャラリーの空間、地下の倉庫のような感じなのですが、その中で異様な光を放っているようでした。

他の作品もユニーク。
それぞれが、社会風刺のようなものからSF風なものなど、何らかのひとつの場面となっていて、ダークな感じがなんとも印象的でした。
それらがどんなテーマなのかを考えるのもまた楽しく。

亀田絢さんのHP→ http://fweb.midi.co.jp/~bq/
福原画廊にて。(1/27〜2/8)

有元利夫はクラシックのサックス奏者の平野公崇のCD「7つの絵〜有元利夫に捧ぐ」のジャケットと、この曲が有元利夫の絵を元に作曲されたという記事を拝見して知ったんですが、それ以来観てみたいと思っていて、今回銀座の小さなギャラリーで展示があることを知り、行ってきた次第...。

展示内容は、たくさんの単色(黒)の銅版画、石版の作品が数点、それに、油彩の作品が1点。
知ってるわけではないのですが、なんとなくヨーロッパ中世の雰囲気を感じてしまうような人物画でした。
銅版画はドローイングのようでしたが、石版は赤が明るくて気持ち良い。
そして、なんといってもいちばん説得力があったのが、1点だけあった油彩の作品。
圧倒的な説得力でした。
版画の中に混じって1枚だけ、というのも印象に残った理由なのかもしれません。。。

こちらのギャラリーは初めてで、小さなところだったのですが、機会があれば有元利夫の作品を大きな会場で観てみたい、と思ってしまいました(もちろんこちらも居心地のいい空間で、スタッフも気さくな方々で、ちょっとだけでしたがお話も楽しかったです)。

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