金丸悠児展 -nostalgia-
2004年8月28日 アートギャラリー・しらみず美術にて。
先の五人展に参加されていた金丸悠児さんの個展を観に銀座へ移動。
前回よりもたくさんの作品があり、前回拝見した岩絵の具を使用した動物の絵のシリーズと、「nostalgia」とタイトルされた今風の静物画などのシリーズがおよそ6:4くらいで展示されてました。
「動物シリーズ」は、少なくとも僕は他に知らない金丸さんの独特の質感に、それぞれがたくさんの色を持った不規則の図形が寄り重なって描かれた動物たち、なぜか不思議とかわいらしい。
その動物もいわゆる愛玩系ではなくて、カメレオン、亀、貝、象、マントヒヒなどなんですが、ホントかわいく見えるから不思議です。
絵の大きさもいろいろでした。
「nostalgia」は、ピアノ、黒電話のような静物がレトロ感たっぷりに描かれていて、こちらも良い感じです。
たぶん、目が荒い布の質感もそう感じさせる一因だと思えます。
今回も金丸さんとお話しできて、独特の作風のヒミツ(といったら大げさかも)に始まり、芸大在学時にテニスをやってた話など、いろんなことが伺えました。
先の五人展に参加されていた金丸悠児さんの個展を観に銀座へ移動。
前回よりもたくさんの作品があり、前回拝見した岩絵の具を使用した動物の絵のシリーズと、「nostalgia」とタイトルされた今風の静物画などのシリーズがおよそ6:4くらいで展示されてました。
「動物シリーズ」は、少なくとも僕は他に知らない金丸さんの独特の質感に、それぞれがたくさんの色を持った不規則の図形が寄り重なって描かれた動物たち、なぜか不思議とかわいらしい。
その動物もいわゆる愛玩系ではなくて、カメレオン、亀、貝、象、マントヒヒなどなんですが、ホントかわいく見えるから不思議です。
絵の大きさもいろいろでした。
「nostalgia」は、ピアノ、黒電話のような静物がレトロ感たっぷりに描かれていて、こちらも良い感じです。
たぶん、目が荒い布の質感もそう感じさせる一因だと思えます。
今回も金丸さんとお話しできて、独特の作風のヒミツ(といったら大げさかも)に始まり、芸大在学時にテニスをやってた話など、いろんなことが伺えました。
横山大観「海山十題」展
2004年8月28日 アート東京芸術大学大学美術館にて。
http://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/planed_jp.htm#umiyama
会期終了ギリギリで行ってきました。
渋すぎる内容なのでゆったり観られるかと思いきや、入り口からすごいお客さんの数。
並ばないと入れない、ということはなかったけど、さすがに予想外の状況にちょっとびっくり。
展示されている作品は、大観の海と山に因む作品がそれぞれ10題ずつ。つまり全部で20作品。
いくら何でも少ないんじゃないか、と思いきや・・・
いやもうほんとすごいてす。
鳥の視点で描かれた海。
雄大な海の絵に、眺めているだけで心細くなってしまうような気分。
岩場に打ち付ける波の飛沫の白さ、砂浜に寄せる波の曲線、海の上に現れる朝日の輝き、それぞれの季節で表情を変える月のきらめき、浜辺に立つ松の木。
山は、富士山。
描かれている富士山はそれぞれ、「そびえる」「佇む」「見下ろす」「耐える」「かがやく」「いる」など、いろんな言葉で表現したくなる。
「龍踊る」という作品。
雲間に浮かぶ富士山、そこに一匹の龍。
この龍がいいんですよ。
あくまでも僕にはこう思えた、という話なんですが、この龍、勇ましい感じじゃなくて、
「おまえのかーちゃんデベソ〜」
とか、
「ねーちゃんちょっとお茶しない?」
みたいにやんちゃな吹き出しを付け加えたくなるような表情なんですよ。
「秋」の季節の富士山。
いろんな色が使われていて、絵の中にまつぼっくりを実らせた松の木々や紅葉した紅葉、小さな黄色い花、すすき(?)などが。
この絵からは心細さはみじんにも感じず、ほっとできます。
たった20点の展示ですが、満足です!
http://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/planed_jp.htm#umiyama
会期終了ギリギリで行ってきました。
渋すぎる内容なのでゆったり観られるかと思いきや、入り口からすごいお客さんの数。
並ばないと入れない、ということはなかったけど、さすがに予想外の状況にちょっとびっくり。
展示されている作品は、大観の海と山に因む作品がそれぞれ10題ずつ。つまり全部で20作品。
いくら何でも少ないんじゃないか、と思いきや・・・
いやもうほんとすごいてす。
鳥の視点で描かれた海。
雄大な海の絵に、眺めているだけで心細くなってしまうような気分。
岩場に打ち付ける波の飛沫の白さ、砂浜に寄せる波の曲線、海の上に現れる朝日の輝き、それぞれの季節で表情を変える月のきらめき、浜辺に立つ松の木。
山は、富士山。
描かれている富士山はそれぞれ、「そびえる」「佇む」「見下ろす」「耐える」「かがやく」「いる」など、いろんな言葉で表現したくなる。
「龍踊る」という作品。
雲間に浮かぶ富士山、そこに一匹の龍。
この龍がいいんですよ。
あくまでも僕にはこう思えた、という話なんですが、この龍、勇ましい感じじゃなくて、
「おまえのかーちゃんデベソ〜」
とか、
「ねーちゃんちょっとお茶しない?」
みたいにやんちゃな吹き出しを付け加えたくなるような表情なんですよ。
「秋」の季節の富士山。
いろんな色が使われていて、絵の中にまつぼっくりを実らせた松の木々や紅葉した紅葉、小さな黄色い花、すすき(?)などが。
この絵からは心細さはみじんにも感じず、ほっとできます。
たった20点の展示ですが、満足です!
東武百貨店池袋店美術画廊にて。
http://www.tobu-dept.jp/ikebukuro/event/event.php?kaijyo_kbn=2&sj_no=712
先の五人展で印象に残った野地美樹子さんの絵「イスシリーズ」が出店されているということで、時間もあったのでちょっと行ってきました。
不思議な雰囲気を持った絵です。
なんていうか、、、それぞれの絵の中の猫の仕草がかわいくて、猫の絵が好きな僕にはたまらないんですね。
あまり長い時間いられなかったんですが、行って良かったです。
この人、天才だと思います。
<野地美樹子さんのHP:http://nojimikiko.cool.ne.jp/>
http://www.tobu-dept.jp/ikebukuro/event/event.php?kaijyo_kbn=2&sj_no=712
先の五人展で印象に残った野地美樹子さんの絵「イスシリーズ」が出店されているということで、時間もあったのでちょっと行ってきました。
不思議な雰囲気を持った絵です。
なんていうか、、、それぞれの絵の中の猫の仕草がかわいくて、猫の絵が好きな僕にはたまらないんですね。
あまり長い時間いられなかったんですが、行って良かったです。
この人、天才だと思います。
<野地美樹子さんのHP:http://nojimikiko.cool.ne.jp/>
松岡美術館にて。
http://www.matsuoka-museum.jp/exhibit5.html
場所は、庭園美術館の裏側。
白金って静かなところだなぁ。
1F、2Fあわせて6つある展示室のうち、印象派の絵が展示されているのは2つ。
作品数は少なめ。
でも、ひとりの作家に偏らず、たくさんの作家の作品が満遍な、しかも大半がガラスケースにゆったりと展示されているのでなかなかの充実度。
印象派の展覧会は結構行ってるのでたいていの作家はチェックしたつもりでも、まだまだ知らなかったり、見たけど覚え切れなかった作家に出会う。
今回は、ブーダン、モレ、モーフラ、リュス、クロッス、マルタン、プディシャン(おいおい多いじゃねぇか)。
初期の印象派の代表らしいブーダン、暗めの風景、一世紀半前の景色に心が飛ぶ。
モレ。分厚く重ねられた油絵具が照明を反射して艶かしく輝く波の絵。
リュスの「水浴の女たち」。(たぶん)朝の日の光が木々の間を抜けて、その影が湖面に反射している情景がきれい。
初めてじゃない作家の作品。
例によって「またモネか!」なんですが、やっぱりモネはスゴイと思う。
いつ観ても絶句ものの細かい風景画に、それらと比べてざっくりとしたものがたいてい混ざってて、今回も「エトルタの波の印象」という作品が。
「観ながら」描くのと「想像して」描くのとの違いか。
シスレー、ピサロ、このあたりはもうハズレなし。
「宝くじが当たって大儲けした」というエピソードで覚えてたギョマン。
雪景色や波打つ岩場、力強い色彩の風景画。前観た印象と違ってて。
千葉以来のヴァルタ。鮮やかな花瓶の絵と、ゴーガンにも通ずるような緑の「水浴の女たち」。
知らない人にいちばん観てほしいシニャック。
爽快なほどに明るい色彩で、奥行きというよりも立体的な船の絵「サン=トロペの港」。
他の展示室には、イランの陶器、仏像、紀元前1000年前の石器類、ムーアなどのブロンズ作品。
どれもそれぞれ観ておいて損のない内容でした。
http://www.matsuoka-museum.jp/exhibit5.html
場所は、庭園美術館の裏側。
白金って静かなところだなぁ。
1F、2Fあわせて6つある展示室のうち、印象派の絵が展示されているのは2つ。
作品数は少なめ。
でも、ひとりの作家に偏らず、たくさんの作家の作品が満遍な、しかも大半がガラスケースにゆったりと展示されているのでなかなかの充実度。
印象派の展覧会は結構行ってるのでたいていの作家はチェックしたつもりでも、まだまだ知らなかったり、見たけど覚え切れなかった作家に出会う。
今回は、ブーダン、モレ、モーフラ、リュス、クロッス、マルタン、プディシャン(おいおい多いじゃねぇか)。
初期の印象派の代表らしいブーダン、暗めの風景、一世紀半前の景色に心が飛ぶ。
モレ。分厚く重ねられた油絵具が照明を反射して艶かしく輝く波の絵。
リュスの「水浴の女たち」。(たぶん)朝の日の光が木々の間を抜けて、その影が湖面に反射している情景がきれい。
初めてじゃない作家の作品。
例によって「またモネか!」なんですが、やっぱりモネはスゴイと思う。
いつ観ても絶句ものの細かい風景画に、それらと比べてざっくりとしたものがたいてい混ざってて、今回も「エトルタの波の印象」という作品が。
「観ながら」描くのと「想像して」描くのとの違いか。
シスレー、ピサロ、このあたりはもうハズレなし。
「宝くじが当たって大儲けした」というエピソードで覚えてたギョマン。
雪景色や波打つ岩場、力強い色彩の風景画。前観た印象と違ってて。
千葉以来のヴァルタ。鮮やかな花瓶の絵と、ゴーガンにも通ずるような緑の「水浴の女たち」。
知らない人にいちばん観てほしいシニャック。
爽快なほどに明るい色彩で、奥行きというよりも立体的な船の絵「サン=トロペの港」。
他の展示室には、イランの陶器、仏像、紀元前1000年前の石器類、ムーアなどのブロンズ作品。
どれもそれぞれ観ておいて損のない内容でした。
三つの個性 −石居麻耶 志賀直美 対馬美佐子−
2004年8月21日 アートごらくギャラリーにて。
http://www.h6.dion.ne.jp./~goraku.g/3tsunokosei_2004/3tsunokosei_2004.html
まず最初に。
銀座の交番は、ネ申。超ネ申。
うっかりして案内のハガキを忘れて、ダメもとで交番に場所を確認してみたらいとも簡単にその場所を調べてくれました。
まさに、交番の鏡。
交番から自転車で1分ほどでごらくギャラリーに到着。
・・・中に入ってびっくり。
てっきりワンフロアのギャラリーだとばかり思ってたら、このごらくギャラリーは3階建てのトータル3フロア。
しかも、内装もきれいで、居心地も良く。
いろんなギャラリーを覗いたけれど、ノーチャージで絵を観られる会場で、たぶんここより良いところはないように思う。
石居さんの絵は、入り口に1枚、メインは2階で階段の壁にも。
先月末に足を運んだ展覧会で直接伺った通り、たくさんの絵。
なかでも特に目を引いたのが、世田谷の給水塔(?)を描いた大きな絵。
たくさんの小さな絵と同じ緻密さで描かれた、青く広がる空にそびえる給水塔。
眺めていて、すごく気持ちいい。
石居さんの絵、明るいです。
ちょっと気を配ればそこらで出会えそうな風景。
けっこう長い時間、石居さんとお話できたのですが、絵を描いている人と話すのは、自分にとって新鮮な視点の発見があって楽しいです。
3階の志賀直美さんの絵は、抽象なんですがなんとなく懐かしい印象。
僕は今回展示されていた絵よりもファイルで拝見した銅版画に惹かれました。
1階、ちょっとしか拝見できなかったんですが、対馬美佐子さんの絵はファンタジックで面白かったです。
<石居麻耶さんのblog>
http://diary.jp.aol.com/ybnkmzr/
http://www.h6.dion.ne.jp./~goraku.g/3tsunokosei_2004/3tsunokosei_2004.html
まず最初に。
銀座の交番は、ネ申。超ネ申。
うっかりして案内のハガキを忘れて、ダメもとで交番に場所を確認してみたらいとも簡単にその場所を調べてくれました。
まさに、交番の鏡。
交番から自転車で1分ほどでごらくギャラリーに到着。
・・・中に入ってびっくり。
てっきりワンフロアのギャラリーだとばかり思ってたら、このごらくギャラリーは3階建てのトータル3フロア。
しかも、内装もきれいで、居心地も良く。
いろんなギャラリーを覗いたけれど、ノーチャージで絵を観られる会場で、たぶんここより良いところはないように思う。
石居さんの絵は、入り口に1枚、メインは2階で階段の壁にも。
先月末に足を運んだ展覧会で直接伺った通り、たくさんの絵。
なかでも特に目を引いたのが、世田谷の給水塔(?)を描いた大きな絵。
たくさんの小さな絵と同じ緻密さで描かれた、青く広がる空にそびえる給水塔。
眺めていて、すごく気持ちいい。
石居さんの絵、明るいです。
ちょっと気を配ればそこらで出会えそうな風景。
けっこう長い時間、石居さんとお話できたのですが、絵を描いている人と話すのは、自分にとって新鮮な視点の発見があって楽しいです。
3階の志賀直美さんの絵は、抽象なんですがなんとなく懐かしい印象。
僕は今回展示されていた絵よりもファイルで拝見した銅版画に惹かれました。
1階、ちょっとしか拝見できなかったんですが、対馬美佐子さんの絵はファンタジックで面白かったです。
<石居麻耶さんのblog>
http://diary.jp.aol.com/ybnkmzr/
ヘンリー・ムーア:自然の気配 人のかたち
2004年8月16日 アート彫刻の森美術館にて。
http://www.hakone-oam.or.jp/main.html
夏休みなのでちょっと遠くへ。
初めての彫刻の森でしたが、アミューズメントプレイス臭が。
時期が時期なので親子連れ大杉だったらどうしようと心配だったけど、そんなことはありませんでした(それなりにいましたが)。
入り口を通過して、とりあえず近い展示館から次々と。
ヘンリー・ムーアの作品がいっぱい。
先日の高村光太郎展で「僕は彫刻はあまり楽しめないのかな」と軽く危惧してましたが、全然そんなことはなく。
ブロンズ、石膏、木などのさまざまな材質で製作された作品のどれもが、例えば顔があるものはその顔にはほとんど表情らしいものがなくても、作品全体のなめらかな曲面や生の材質の色彩が豊かな表情を持っていて、見ていて安心するというか和めるというか。
そしてそれだけじゃなく、時間さえ遅くすぎていく気分。
この彫刻の森の敷地内には巨大なオブジェがいたるところに。
今日はそれぞれの前を過ぎるだけだったけど、ひとつひとつじっくり見ていっても相当楽しめそう。
で、奥の方に絵画館。いわゆる常設展示。
絵画と立体とが半々くらい。
カンディンスキーやレジェの「らしい」作品の中に、いくつか初めて目にする作家の作品。
ベルナール・カトランのギラギラした油絵。
ジャン・カルズーの落ち着いてるような、それでいて軽いような静物画。
岡鹿之助の「三色菫」のやわらかな感じ。
一作品だけ時代が一昔前で、ぼやけた残像が印象的なウジェーヌ・カリエールの「横向きの裸婦」。
隣り合うヴォルスとザオ・ウーキーの、勢いが対照的な抽象絵画。
彫刻はブロンズが主で、そのどれもがムーアのも含めてお互いと違う印象を感じさせてくれました。
さらに奥に、ピカソ館。
絵画数点に、陶芸作品がたくさん。
説明文によると、
ピカソ(以下ピ)「陶芸おもしれー!」
ピ「焼けるのまーだぁ?(チンチン)(AA略)」
ピ「あーもうどんどん焼いちゃうぞゴルァ!」
みたいな感じで作りまくったらしい(かなりデフォルメしてます)。
ピカソの陶芸って初めて観ましたが、絵画と同じく鮮やかな色調。
キャンバスと違って形状から自由だから、のびのびしてる。
丸皿や楕円皿は、これに盛り付けしたらおいしさ5割り増しだろうなぁ、なんて無礼なこともイメージしつつ。
ピカソ館で見つけたピカソ自身のコメントで印象的だったもの。
絵画は住まいを飾り立てるためにあるのではない。
それは敵を攻撃するための、あるいは敵の攻撃から身を守るための武器なのだ。
・・・じゃあ音楽はどうなんだろう、と思ったり。
通じるものがあるかもしれない。。。
http://www.hakone-oam.or.jp/main.html
夏休みなのでちょっと遠くへ。
初めての彫刻の森でしたが、アミューズメントプレイス臭が。
時期が時期なので親子連れ大杉だったらどうしようと心配だったけど、そんなことはありませんでした(それなりにいましたが)。
入り口を通過して、とりあえず近い展示館から次々と。
ヘンリー・ムーアの作品がいっぱい。
先日の高村光太郎展で「僕は彫刻はあまり楽しめないのかな」と軽く危惧してましたが、全然そんなことはなく。
ブロンズ、石膏、木などのさまざまな材質で製作された作品のどれもが、例えば顔があるものはその顔にはほとんど表情らしいものがなくても、作品全体のなめらかな曲面や生の材質の色彩が豊かな表情を持っていて、見ていて安心するというか和めるというか。
そしてそれだけじゃなく、時間さえ遅くすぎていく気分。
この彫刻の森の敷地内には巨大なオブジェがいたるところに。
今日はそれぞれの前を過ぎるだけだったけど、ひとつひとつじっくり見ていっても相当楽しめそう。
で、奥の方に絵画館。いわゆる常設展示。
絵画と立体とが半々くらい。
カンディンスキーやレジェの「らしい」作品の中に、いくつか初めて目にする作家の作品。
ベルナール・カトランのギラギラした油絵。
ジャン・カルズーの落ち着いてるような、それでいて軽いような静物画。
岡鹿之助の「三色菫」のやわらかな感じ。
一作品だけ時代が一昔前で、ぼやけた残像が印象的なウジェーヌ・カリエールの「横向きの裸婦」。
隣り合うヴォルスとザオ・ウーキーの、勢いが対照的な抽象絵画。
彫刻はブロンズが主で、そのどれもがムーアのも含めてお互いと違う印象を感じさせてくれました。
さらに奥に、ピカソ館。
絵画数点に、陶芸作品がたくさん。
説明文によると、
ピカソ(以下ピ)「陶芸おもしれー!」
ピ「焼けるのまーだぁ?(チンチン)(AA略)」
ピ「あーもうどんどん焼いちゃうぞゴルァ!」
みたいな感じで作りまくったらしい(かなりデフォルメしてます)。
ピカソの陶芸って初めて観ましたが、絵画と同じく鮮やかな色調。
キャンバスと違って形状から自由だから、のびのびしてる。
丸皿や楕円皿は、これに盛り付けしたらおいしさ5割り増しだろうなぁ、なんて無礼なこともイメージしつつ。
ピカソ館で見つけたピカソ自身のコメントで印象的だったもの。
絵画は住まいを飾り立てるためにあるのではない。
それは敵を攻撃するための、あるいは敵の攻撃から身を守るための武器なのだ。
・・・じゃあ音楽はどうなんだろう、と思ったり。
通じるものがあるかもしれない。。。
ロバート・ライマン −至福の絵画
2004年8月13日 アート川村記念美術館にて。
http://www.dic.co.jp/museum/exhibition/exhibition.html
抽象絵画は、何も言わない。
観る側からアクションを起こした時のみ、対話に応じてくれる。
何の意図もなく眺める分にはどれも、ただ白い絵でしかない。
それでも、絵からの距離や観る角度を変化させるなどして、それぞれの絵と時間をかけて対峙していると、だんだんと面白さが感じられてくるから不思議。
まっさらな巨大な白い正方形の右上の角から斜めに青のチョークの直線が引かれている作品。
いちばん遠くから観てると、至近距離でこの絵を観ている人の後ろ姿が絵の中に取り込まれるように見えて、人が変わると景色も変化する。
およそ1メートル四方の白く塗られた鉄板が12枚均等に並ぶ作品。
ちょっと距離をおいて、左端から1枚ずつ同じテンポで視線を移動させていくと、1枚1枚観ているときはよく分からなかったそれぞれの白の絵の具の濃淡の違いが鮮明に。
「傑作か駄作」というシュールなタイトルがつけられた、大きなキャンバスに水平方向に白の絵の具を同じ太さで走らせたもの。
絵の具のわずかな凹凸がえがく流線に、この絵の前では違う時間が流れているように感じる。
「Assistant(助手)」。
いろんな角度で観ていくと、ただの白が群れて咲く花のように見えたり、積もる雪のように見えたり。
小さな作品はそれはそれで独特の世界を完結させている。
・・・すごく面白かったです。
で、ここ川村記念美術館は初めてでしたが、佐倉駅から送迎バスに乗ってでいく道のりで見る風景はイネの緑があざやかで、美術館も敷地内の池にアヒルがいたり、小道ではさまざまなセミやほかの虫の声が聴けて、心地よいです。
また、順路通りに進むとまず常設展示から始まるようになってます。
その内容も、ボナ−ル、モネ、、ルノアール、ピカソ、マティス、ブラック、シャガールの作品の展示室に始まり(ここではエルンストの作品がいちばんでした)、レンブラントの作品が1枚だけある部屋、日本画(鏑木清方の「四季美人図」、素敵)、現代(カンディンスキー、マレーヴィチなど)、抽象、マーク・ロスコの7点(異様な雰囲気です、嵌るとヤバいかも)という充実ぶりでした。
http://www.dic.co.jp/museum/exhibition/exhibition.html
抽象絵画は、何も言わない。
観る側からアクションを起こした時のみ、対話に応じてくれる。
何の意図もなく眺める分にはどれも、ただ白い絵でしかない。
それでも、絵からの距離や観る角度を変化させるなどして、それぞれの絵と時間をかけて対峙していると、だんだんと面白さが感じられてくるから不思議。
まっさらな巨大な白い正方形の右上の角から斜めに青のチョークの直線が引かれている作品。
いちばん遠くから観てると、至近距離でこの絵を観ている人の後ろ姿が絵の中に取り込まれるように見えて、人が変わると景色も変化する。
およそ1メートル四方の白く塗られた鉄板が12枚均等に並ぶ作品。
ちょっと距離をおいて、左端から1枚ずつ同じテンポで視線を移動させていくと、1枚1枚観ているときはよく分からなかったそれぞれの白の絵の具の濃淡の違いが鮮明に。
「傑作か駄作」というシュールなタイトルがつけられた、大きなキャンバスに水平方向に白の絵の具を同じ太さで走らせたもの。
絵の具のわずかな凹凸がえがく流線に、この絵の前では違う時間が流れているように感じる。
「Assistant(助手)」。
いろんな角度で観ていくと、ただの白が群れて咲く花のように見えたり、積もる雪のように見えたり。
小さな作品はそれはそれで独特の世界を完結させている。
・・・すごく面白かったです。
で、ここ川村記念美術館は初めてでしたが、佐倉駅から送迎バスに乗ってでいく道のりで見る風景はイネの緑があざやかで、美術館も敷地内の池にアヒルがいたり、小道ではさまざまなセミやほかの虫の声が聴けて、心地よいです。
また、順路通りに進むとまず常設展示から始まるようになってます。
その内容も、ボナ−ル、モネ、、ルノアール、ピカソ、マティス、ブラック、シャガールの作品の展示室に始まり(ここではエルンストの作品がいちばんでした)、レンブラントの作品が1枚だけある部屋、日本画(鏑木清方の「四季美人図」、素敵)、現代(カンディンスキー、マレーヴィチなど)、抽象、マーク・ロスコの7点(異様な雰囲気です、嵌るとヤバいかも)という充実ぶりでした。
ホテルオークラ東京別館地下2階「曙の間」にて。
http://www.hotelokura.co.jp/tokyo/news/events/art/index.html
一流ホテルでの展覧会は、ひと味違う。
なにせ、ホテル到着から会場へたどり着くまでに、4人のホテルパーソンに応対していただき、激しく恐縮。
さらに、展示会場は宴会場ぶち抜きの豪快さ。
会場内は小さな音でクラシック音楽がかかってて、これが他会場だといわゆる「文化騒音」となるんだけど、「まぁホテルだし」って気分で何となく許せました。
展示内容は、それぞれあんまり脈絡薄そうな(あ、いや、そりゃモネとルノアールだったら関係濃いけど、横山大観とシャガールってどうよ)10人の作家の作品が、それぞれ思ったよりも多い作品数が展示されていて、なかなか侮れない。
モネの風景画、やっぱり良い。
踏みしめた時の音が聴こえてきそうな落ち葉、あざやかな夕焼け。
ルノアールは人物画が中心で、風景画は2点。
横山大観が描く山(たぶん富士山)は、その絵のたった数十センチ前で観ても、果てしなく遠い距離を感じるほどに雄大で、花の絵はどれも素朴で可憐な美しさを讃えていて、良い。
(芸大美術館でやってる大観展も行くことに決定)
小林古径の「壺」のなかの女性の表情は、ぜんぜん違うけど竹久夢二あたりに通じてる気が。
前田青邨は、すごく男前な戦国時代の絵。
安田靫彦と速水御舟は、それぞれ花の表情が印象的(大観とはまた違ってて)。
シャガールの水彩画があって、ミステリアスな雰囲気がちょっと弱まっててけっこう気に入りました。
お目当てのピカソ。
おっきな作品は、ぜったい、
「あーもー、めんどくさー!」
とか思いながら描いたんじゃないか、って思えるくらいにざっくりしててちょっと笑えました。
なんていうか、僕はピカソの「色彩」が好きだけど、それとはまた別に「爽快感」があって気持ちいい気がします。
・・・という具合に期待以上に楽しめた展示会でした。
・・・帰り際にホテルパーソンから「いらっしゃいませ」と言われた時はどうしようかと思いましたが(笑)。
http://www.hotelokura.co.jp/tokyo/news/events/art/index.html
一流ホテルでの展覧会は、ひと味違う。
なにせ、ホテル到着から会場へたどり着くまでに、4人のホテルパーソンに応対していただき、激しく恐縮。
さらに、展示会場は宴会場ぶち抜きの豪快さ。
会場内は小さな音でクラシック音楽がかかってて、これが他会場だといわゆる「文化騒音」となるんだけど、「まぁホテルだし」って気分で何となく許せました。
展示内容は、それぞれあんまり脈絡薄そうな(あ、いや、そりゃモネとルノアールだったら関係濃いけど、横山大観とシャガールってどうよ)10人の作家の作品が、それぞれ思ったよりも多い作品数が展示されていて、なかなか侮れない。
モネの風景画、やっぱり良い。
踏みしめた時の音が聴こえてきそうな落ち葉、あざやかな夕焼け。
ルノアールは人物画が中心で、風景画は2点。
横山大観が描く山(たぶん富士山)は、その絵のたった数十センチ前で観ても、果てしなく遠い距離を感じるほどに雄大で、花の絵はどれも素朴で可憐な美しさを讃えていて、良い。
(芸大美術館でやってる大観展も行くことに決定)
小林古径の「壺」のなかの女性の表情は、ぜんぜん違うけど竹久夢二あたりに通じてる気が。
前田青邨は、すごく男前な戦国時代の絵。
安田靫彦と速水御舟は、それぞれ花の表情が印象的(大観とはまた違ってて)。
シャガールの水彩画があって、ミステリアスな雰囲気がちょっと弱まっててけっこう気に入りました。
お目当てのピカソ。
おっきな作品は、ぜったい、
「あーもー、めんどくさー!」
とか思いながら描いたんじゃないか、って思えるくらいにざっくりしててちょっと笑えました。
なんていうか、僕はピカソの「色彩」が好きだけど、それとはまた別に「爽快感」があって気持ちいい気がします。
・・・という具合に期待以上に楽しめた展示会でした。
・・・帰り際にホテルパーソンから「いらっしゃいませ」と言われた時はどうしようかと思いましたが(笑)。
損保ジャパン東郷青児美術館にて。
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html
・・・今の僕には、渋すぎた。(汗)
ただ、ひとことだけ。
木彫の「蝉」は、観て損はないです。
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html
・・・今の僕には、渋すぎた。(汗)
ただ、ひとことだけ。
木彫の「蝉」は、観て損はないです。
五人展 −Start in 1978−
2004年7月31日 アートギャラリー・しらみず美術にて。
http://www.gei-shin.co.jp/info/art740.html
blogサーフィンでたどり着いた石居麻耶さんの「Maya Gallery」。
ここで拝見する絵が素敵で、実際に観たいなぁと思ってたところ、思いのほか早く観られる機会が訪れ、会期中唯一都合が付く本日、行ってきました。
今回展示される作家のみなさんの作品も事前にネットで拝見してから行ったのですが、画面を通して観るのと実際作品そのものに触れるのがこれほど違うものか、と。
たとえば、細かい線だったり。
たとえば、絵の具を重ねてできたわずかな凹凸だったり。
たとえば、観る角度や距離によって微妙に変わる表情だったり。
野地美樹子さん。
http://nojimikiko.cool.ne.jp/
(未確認ですが)彫ったような板(?)に彩色した、なんとも可愛らしい(僕がいうのもアレですが)絵。
それぞれの絵の中にいる猫。
「猫」と「鳥」がいる絵は基本的にツボなのでそれだけでも良いなぁと思ってしまうのですが、この猫たちのしぐさがなんとも言えないのです。
金丸悠児さん。
http://www.kanamaru.cc/yuji/
こちらは魚など。
グロテスクと言えなくもないけど、奇妙なかわいさ(?)があって。
実際絵を目にすると、表面のざらつき感もなんだか印象的でした。
石居麻耶さん。
http://diary.jp.aol.com/ybnkmzr/
たくさんの「線」が景色の輪郭を、やわらかい「色」が細かく彩って。
精密な景色なんだけど、さわやかでやさしい絵。
実際に拝見できて、本当に良かったです。
「心地よい刺激を与えてくれるもの」。
まだまだ知らないそういうものがいっぱいあると思うと、気が遠くなるけど楽しくもあり。
http://www.gei-shin.co.jp/info/art740.html
blogサーフィンでたどり着いた石居麻耶さんの「Maya Gallery」。
ここで拝見する絵が素敵で、実際に観たいなぁと思ってたところ、思いのほか早く観られる機会が訪れ、会期中唯一都合が付く本日、行ってきました。
今回展示される作家のみなさんの作品も事前にネットで拝見してから行ったのですが、画面を通して観るのと実際作品そのものに触れるのがこれほど違うものか、と。
たとえば、細かい線だったり。
たとえば、絵の具を重ねてできたわずかな凹凸だったり。
たとえば、観る角度や距離によって微妙に変わる表情だったり。
野地美樹子さん。
http://nojimikiko.cool.ne.jp/
(未確認ですが)彫ったような板(?)に彩色した、なんとも可愛らしい(僕がいうのもアレですが)絵。
それぞれの絵の中にいる猫。
「猫」と「鳥」がいる絵は基本的にツボなのでそれだけでも良いなぁと思ってしまうのですが、この猫たちのしぐさがなんとも言えないのです。
金丸悠児さん。
http://www.kanamaru.cc/yuji/
こちらは魚など。
グロテスクと言えなくもないけど、奇妙なかわいさ(?)があって。
実際絵を目にすると、表面のざらつき感もなんだか印象的でした。
石居麻耶さん。
http://diary.jp.aol.com/ybnkmzr/
たくさんの「線」が景色の輪郭を、やわらかい「色」が細かく彩って。
精密な景色なんだけど、さわやかでやさしい絵。
実際に拝見できて、本当に良かったです。
「心地よい刺激を与えてくれるもの」。
まだまだ知らないそういうものがいっぱいあると思うと、気が遠くなるけど楽しくもあり。
花と緑の物語展 近代フランス絵画−印象派を中心として
2004年7月25日 アート東京都現代美術館にて。
http://www.mot-art-museum.jp/ex/plan_h16-03.htm
今日観たルノアールはひと味違ってた。
「化粧する少女」という作品。
今まで(といっても初めてルノアールを観たのがたった半年前だけど)持ってたルノアールのイメージって、何となく秋や冬の季節だったけれど、この作品の軽い色取りといったら。
もう、春、そのもの。
さらに、花瓶の花の絵2点も。
油彩の作品のなかに、1枚だけミレーの水彩画(クレヨン、パステルも使用)。
ちょっとカートゥーンっぽくて、新鮮。
ピサロの点描画が3点。間近で見るとたくさんの点、離れるとおおよそ100年前の田舎の風景。
その向かいに展示されているのが、マルケとボナール。
このまったく違う手法の風景画が向かい合っているのが、なんとなくおもしろい。
(それにしても、ボナール。初めて観た時の喜びが強烈すぎたのか、以来、ボナールの作品に出会ってもあの時のような感動が沸き上がってこないのです・・・)
今日観たセザンヌ。「花瓶の花」と「庭園の花瓶」。
初めて、セザンヌに見とれてしまいました。同じテーマの作品が多数展示されていたから、セザンヌの「個性」が鮮明になってたのかも。
箱根以来のドンゲンも、花の作品が2点。
「咲き誇る」という表現がよく似合う、溢れるような力強さを感じる。
ルドンの花、やっぱり独特の「あやしさ」が滲み出てきてる。
マルケの花。
マルケの作品に触れるのは3回目。目にする度に「いいなぁ」と思う。
堅苦しさはみじんもなく、やさしさと落ち着きがあって。
印象派の前後の時代の作品が展示されている中で、1枚だけあるミロの作品は強烈に異彩を放つ。
モネ。
「またモネか!」と思う。
思うけど、「やっぱモネいい!」と思ってしまう。
特に、比較的若い頃の作品の細やかさは、何度観ても感心しきり。
シャガールはやっぱりシャガール。
シスレーも、マルケ同様に自信持って好きな作家に挙げられることを実感。
若い頃のモネとはまた違う、精巧な風景画。
今日、初めて知った作家。
ペーニャの透明感ある青。
盛り上がった油絵具が生々しいモンティセリ。
ジェルマン=テオドール・リボの、暗い部屋に浮かび上がるような白い花の絵。
冬を思わせる、暗い町並みを描くユトリロ。
http://www.mot-art-museum.jp/ex/plan_h16-03.htm
今日観たルノアールはひと味違ってた。
「化粧する少女」という作品。
今まで(といっても初めてルノアールを観たのがたった半年前だけど)持ってたルノアールのイメージって、何となく秋や冬の季節だったけれど、この作品の軽い色取りといったら。
もう、春、そのもの。
さらに、花瓶の花の絵2点も。
油彩の作品のなかに、1枚だけミレーの水彩画(クレヨン、パステルも使用)。
ちょっとカートゥーンっぽくて、新鮮。
ピサロの点描画が3点。間近で見るとたくさんの点、離れるとおおよそ100年前の田舎の風景。
その向かいに展示されているのが、マルケとボナール。
このまったく違う手法の風景画が向かい合っているのが、なんとなくおもしろい。
(それにしても、ボナール。初めて観た時の喜びが強烈すぎたのか、以来、ボナールの作品に出会ってもあの時のような感動が沸き上がってこないのです・・・)
今日観たセザンヌ。「花瓶の花」と「庭園の花瓶」。
初めて、セザンヌに見とれてしまいました。同じテーマの作品が多数展示されていたから、セザンヌの「個性」が鮮明になってたのかも。
箱根以来のドンゲンも、花の作品が2点。
「咲き誇る」という表現がよく似合う、溢れるような力強さを感じる。
ルドンの花、やっぱり独特の「あやしさ」が滲み出てきてる。
マルケの花。
マルケの作品に触れるのは3回目。目にする度に「いいなぁ」と思う。
堅苦しさはみじんもなく、やさしさと落ち着きがあって。
印象派の前後の時代の作品が展示されている中で、1枚だけあるミロの作品は強烈に異彩を放つ。
モネ。
「またモネか!」と思う。
思うけど、「やっぱモネいい!」と思ってしまう。
特に、比較的若い頃の作品の細やかさは、何度観ても感心しきり。
シャガールはやっぱりシャガール。
シスレーも、マルケ同様に自信持って好きな作家に挙げられることを実感。
若い頃のモネとはまた違う、精巧な風景画。
今日、初めて知った作家。
ペーニャの透明感ある青。
盛り上がった油絵具が生々しいモンティセリ。
ジェルマン=テオドール・リボの、暗い部屋に浮かび上がるような白い花の絵。
冬を思わせる、暗い町並みを描くユトリロ。
飛ぶ夢を見た 野口里佳
2004年7月19日 アート原美術館にて。
http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html
渋谷で時間が余り、映画にしようか迷って、せっかくなので品川へ移動。
駅の交番で場所を教えてもらって、無事原美術館に到着。
・・・その間、「はら〜びじゅつかん(どどんどどんどん)」とか、「攻撃〜攻撃〜原美術館(ヘイ、ヘイ、ヘイヘイヘイヘイ)」とか、分からない人には分からないフレーズが脳内でグルグル(爆)。
どうやら東京が足りない模様。今度の土曜までお預け。
もとい。
なんだかこの美術館も独特な雰囲気でした。
入り口正面の部屋。
「星の色」とタイトルされたコーナー。
3枚の海中の写真。
・・・これが、もう。いきなりノックアウト。
大きな写真が青一色。
一枚は海の底の溝。溝を構成する両側の岩のごつごつしている表面となめらかな曲線。
一枚は海底に沈む岩。もう一枚は、海底から水面を見上げたもの。
この鮮やかな青に触れて、来て良かったなぁ、とつくづく。
隣の部屋は、「潜る人」のコーナー。
ちょっとセピアがかったモノクロームの大きな写真に、潜水服の人。水中だったり、水からあがって歩いているところだったり。
2階にもロケット基地の写真など。
帰り際、今回の写真展の作品をおさめた写真集を立ち読み。
海の写真も、潜る人の写真も、もっといっぱいあって、もっと観たかったなぁ、と。
でも、満足です。
http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html
渋谷で時間が余り、映画にしようか迷って、せっかくなので品川へ移動。
駅の交番で場所を教えてもらって、無事原美術館に到着。
・・・その間、「はら〜びじゅつかん(どどんどどんどん)」とか、「攻撃〜攻撃〜原美術館(ヘイ、ヘイ、ヘイヘイヘイヘイ)」とか、分からない人には分からないフレーズが脳内でグルグル(爆)。
どうやら東京が足りない模様。今度の土曜までお預け。
もとい。
なんだかこの美術館も独特な雰囲気でした。
入り口正面の部屋。
「星の色」とタイトルされたコーナー。
3枚の海中の写真。
・・・これが、もう。いきなりノックアウト。
大きな写真が青一色。
一枚は海の底の溝。溝を構成する両側の岩のごつごつしている表面となめらかな曲線。
一枚は海底に沈む岩。もう一枚は、海底から水面を見上げたもの。
この鮮やかな青に触れて、来て良かったなぁ、とつくづく。
隣の部屋は、「潜る人」のコーナー。
ちょっとセピアがかったモノクロームの大きな写真に、潜水服の人。水中だったり、水からあがって歩いているところだったり。
2階にもロケット基地の写真など。
帰り際、今回の写真展の作品をおさめた写真集を立ち読み。
海の写真も、潜る人の写真も、もっといっぱいあって、もっと観たかったなぁ、と。
でも、満足です。
Bunkamuraザ・ミュージアムにて。
http://www.bunkamura.co.jp/museum/event/guggenheim/index.html
サブタイトルに偽りなし。
ルノアールの「女性とオウム」で始まり、最後がウォーホルの3作品。
込みそうな気がして、人がいっぱいになる前に見始めようと10時半に渋谷に着いたけど、結局僕がいた時間帯はそれほど込むことがありませんでした。
で、最初の展示作品のルノワールにいきなり。
印象派はさんざん観たつもりだったけど、意外とルノワールは同会場の印象派展以来観てなくて、なんだか新鮮。
始まりがこんな感じだったものだから、いつもならまず一通り観るところを、今日はひとつひとつじっくり観ていくことに。
ルノワールに続く最初の作品群。
ルソー、ゴッホ、セザンヌ、スーラ。
どれも一目観てその作家と分かる、やわらかな個性があふれてます。
ゴッホの風景画は箱根で観て以来。やさしい色彩と整然とした奥行き。
スーラも同じく箱根で観て、この作家の作品が見られると思ってなくて、嬉しかった。やさしい点描画。
今回最初のピカソは、「黒いマンティーラを掛けたフェルナンド」という作品。「これがピカソなの?」と思ってしまうほどのスマートな女性の絵。憂いを帯びたような表情。背景のグレー。
これを過ぎたあたりから、作風が一気に近代に踏み込んでくる。
ジョルジュ・ブラックの抽象画。バイオリンがモチーフになっていて、沸いてくるイメージがちょっと具体的で心地よい。
ピート・モンドリアンの3作品。MoMA展で好きになった作家。今回ふたたび作品に出会ってみて、、、やっぱり良い。
シャガールって意識してみるのは今回が初めてだったかも。
「赤」がとにかく強烈な作品で。こんな「赤」観たことない、と。
カンディンスキーの「雨の風景」の色彩の鮮やかさといったら。
再び、ピカソ2作品。
「黄色い髪の女」のやさしい色使いと女性のやわらかな表情。
「水差しと果物鉢」は原色と、黒の太い線が異様に力強い。
MoMA展の後ろのほうのカテゴリーで名前を覚えていたマックス・エルンストの「偽教皇」。ちいさな作品だけど、なんだか尋常でない暗い透明感。
・・・とここまで、次の作品に目をやるのがもったいないくらいにそれぞれの作品をじっくりと観てきたけれど、ここで個人的にこの展示会のハイライトが。
ダリ。
2年前くらいに人に誘われて上のにダリの絵を見に行った時も、絵が持つ強烈な力に釘付けになってしまった。
で、今回。
「無題(風景の中で眠る女性)」。
・・・目の前の小さな絵のいろんなことが、ちょっと信じられない。
なめらかな色彩の変化。
果てしない奥行き。
油彩とはとても思えないほどに精緻なところ。
絵を楽しむ、あるいは自分なりに理解するために、絵から離れてみることはけっこうあるけれど、ダリの場合はその逆で、顔を絵にギリギリまで近付けてしまう。
いくら時間を掛けて観ても観たりないと思う。
ここから先は、さらに近代から現代へと。
ジョアン・ミロの「平原を鳥が飛ぶ」のふわっとした茶色。
アルベルト・ジャコメッティの「ジャンゴ」のあぶないグレー。
ピエール・スーラージュの激しい黒と茶色のコントラスト。
他にも「まっとうな前衛」がたっぷりと。
そして最後に、ポップなリキテンスタインがあって、ウォーホルで〆。
それにしてもウォーホル。なんだろう、あの危険な印象は。
電気イスの作品は特に強烈。
なんというか、心を気持ち良く刺激してくれる作品にたくさん出会えて、ホントに充実。
あと思ったのが、今回は1950〜60年代の作品も多くて、この時代で僕がまず思い浮かべるのはジャズで、それぞれの絵の制作年を観て、この頃はチャーリー・パーカーががんばってる頃だとか、ブルーノートが全盛期だなぁとか、そういうことを繋げていくのもけっこう楽しいです。
http://www.bunkamura.co.jp/museum/event/guggenheim/index.html
サブタイトルに偽りなし。
ルノアールの「女性とオウム」で始まり、最後がウォーホルの3作品。
込みそうな気がして、人がいっぱいになる前に見始めようと10時半に渋谷に着いたけど、結局僕がいた時間帯はそれほど込むことがありませんでした。
で、最初の展示作品のルノワールにいきなり。
印象派はさんざん観たつもりだったけど、意外とルノワールは同会場の印象派展以来観てなくて、なんだか新鮮。
始まりがこんな感じだったものだから、いつもならまず一通り観るところを、今日はひとつひとつじっくり観ていくことに。
ルノワールに続く最初の作品群。
ルソー、ゴッホ、セザンヌ、スーラ。
どれも一目観てその作家と分かる、やわらかな個性があふれてます。
ゴッホの風景画は箱根で観て以来。やさしい色彩と整然とした奥行き。
スーラも同じく箱根で観て、この作家の作品が見られると思ってなくて、嬉しかった。やさしい点描画。
今回最初のピカソは、「黒いマンティーラを掛けたフェルナンド」という作品。「これがピカソなの?」と思ってしまうほどのスマートな女性の絵。憂いを帯びたような表情。背景のグレー。
これを過ぎたあたりから、作風が一気に近代に踏み込んでくる。
ジョルジュ・ブラックの抽象画。バイオリンがモチーフになっていて、沸いてくるイメージがちょっと具体的で心地よい。
ピート・モンドリアンの3作品。MoMA展で好きになった作家。今回ふたたび作品に出会ってみて、、、やっぱり良い。
シャガールって意識してみるのは今回が初めてだったかも。
「赤」がとにかく強烈な作品で。こんな「赤」観たことない、と。
カンディンスキーの「雨の風景」の色彩の鮮やかさといったら。
再び、ピカソ2作品。
「黄色い髪の女」のやさしい色使いと女性のやわらかな表情。
「水差しと果物鉢」は原色と、黒の太い線が異様に力強い。
MoMA展の後ろのほうのカテゴリーで名前を覚えていたマックス・エルンストの「偽教皇」。ちいさな作品だけど、なんだか尋常でない暗い透明感。
・・・とここまで、次の作品に目をやるのがもったいないくらいにそれぞれの作品をじっくりと観てきたけれど、ここで個人的にこの展示会のハイライトが。
ダリ。
2年前くらいに人に誘われて上のにダリの絵を見に行った時も、絵が持つ強烈な力に釘付けになってしまった。
で、今回。
「無題(風景の中で眠る女性)」。
・・・目の前の小さな絵のいろんなことが、ちょっと信じられない。
なめらかな色彩の変化。
果てしない奥行き。
油彩とはとても思えないほどに精緻なところ。
絵を楽しむ、あるいは自分なりに理解するために、絵から離れてみることはけっこうあるけれど、ダリの場合はその逆で、顔を絵にギリギリまで近付けてしまう。
いくら時間を掛けて観ても観たりないと思う。
ここから先は、さらに近代から現代へと。
ジョアン・ミロの「平原を鳥が飛ぶ」のふわっとした茶色。
アルベルト・ジャコメッティの「ジャンゴ」のあぶないグレー。
ピエール・スーラージュの激しい黒と茶色のコントラスト。
他にも「まっとうな前衛」がたっぷりと。
そして最後に、ポップなリキテンスタインがあって、ウォーホルで〆。
それにしてもウォーホル。なんだろう、あの危険な印象は。
電気イスの作品は特に強烈。
なんというか、心を気持ち良く刺激してくれる作品にたくさん出会えて、ホントに充実。
あと思ったのが、今回は1950〜60年代の作品も多くて、この時代で僕がまず思い浮かべるのはジャズで、それぞれの絵の制作年を観て、この頃はチャーリー・パーカーががんばってる頃だとか、ブルーノートが全盛期だなぁとか、そういうことを繋げていくのもけっこう楽しいです。
幻のロシア絵本1920-30年代
2004年7月18日 アート東京都庭園美術館にて。
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/ehon/index.html
今日は「ディープ・ブルー」観ようと正午過ぎに六本木に行ったらすでに満席マーク。
余裕があるのが19時半の回からで、さすがにそれまで待てないので急遽目黒へ移動。
この庭園美術館は初めて。
庭園に入って美術館までになかなか良い感じのオブジェがあったりして。
ここ、どうやら元からあったお屋敷を改装したような感じで、これまで行ったことがあるいかにも美術館然としたところとはずいぶんと雰囲気が違ってました。
たまたま聴こえてきたお客さんの会話によるとこの展示会が雑誌か何かに取り上げられたらしく、来場者の数も想像していたよりも多かったです。家族連れ、カップルも多数。
一通り観終わってまず、すごくもどかしく感じまして。
というのも、今回展示されているのは「ロシア」の絵本で、当然それらには「ロシア語」がめいっぱい印刷されているわけでして。
文字を目にして「音声」が聴こえてこないのが無念この上ない、という感じで。
というわけで、それから小一時間、ロシア語の音声分析の時間に充てました(爆)。
キャプションに書いてある日本語と英語のタイトルに固有名詞を見つけて、それをロシア語のタイトルと見比べてロシア語にしかないアルファベット(と呼ぶかどうか知らないですが)の音声を把握していくという、まあなんとも気の長い作業を。
ただ、分からないことが分かるようになっていく過程というのはやっぱり楽しいもので。
音声が分かるようになると、不思議と挿し絵から感じるものも豊かになったような気がして。
最初に目に入ってきた作品、先日阿佐ヶ谷のカフェのマスターに見せてもらったミュシャの絵と雰囲気が似てて、たぶん紙の質や印刷状態もあるんだろうけど、なんだかやさしい。
で、絵本ということで、本来子ども向けに描かれていることもあって、どれもすごく素朴で、そんな中にユーモアや皮肉が紛れ込んでいるのを見つけるのもまた。
2階の最初のショーケースに展示されている切り抜きの工作、これがまたかわいらしさ爆発。
エピローグに始まり、いくつかのカテゴリー展示を経て、最後にプロローグ。
ここで、このロシア絵本文化がスターリンの粛清によって断たれてしまうことを知る。
それで、展示作品はロシア絵本だけではなく、それに影響された2人の日本人、吉原治良と小西謙三(どちらも多分初めて目にする名前)の作品もあって、これがもう、すばらしい!
特に吉原治良の作品、油絵もよかったけど、それ以上に「スイゾクカン」という絵本、そしてその原画となった水彩画が。
サンゴや金魚はくっきりと描かれ、大きな魚のシルエットや岩影はぼんやりと。そのコントラストもまた絶妙。
もう、ずっと眺めていても飽きない感じで、館員のおばさんに「あんたも好きねぇ」みたいな感じで見られてたっぽいです(笑)。
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/ehon/index.html
今日は「ディープ・ブルー」観ようと正午過ぎに六本木に行ったらすでに満席マーク。
余裕があるのが19時半の回からで、さすがにそれまで待てないので急遽目黒へ移動。
この庭園美術館は初めて。
庭園に入って美術館までになかなか良い感じのオブジェがあったりして。
ここ、どうやら元からあったお屋敷を改装したような感じで、これまで行ったことがあるいかにも美術館然としたところとはずいぶんと雰囲気が違ってました。
たまたま聴こえてきたお客さんの会話によるとこの展示会が雑誌か何かに取り上げられたらしく、来場者の数も想像していたよりも多かったです。家族連れ、カップルも多数。
一通り観終わってまず、すごくもどかしく感じまして。
というのも、今回展示されているのは「ロシア」の絵本で、当然それらには「ロシア語」がめいっぱい印刷されているわけでして。
文字を目にして「音声」が聴こえてこないのが無念この上ない、という感じで。
というわけで、それから小一時間、ロシア語の音声分析の時間に充てました(爆)。
キャプションに書いてある日本語と英語のタイトルに固有名詞を見つけて、それをロシア語のタイトルと見比べてロシア語にしかないアルファベット(と呼ぶかどうか知らないですが)の音声を把握していくという、まあなんとも気の長い作業を。
ただ、分からないことが分かるようになっていく過程というのはやっぱり楽しいもので。
音声が分かるようになると、不思議と挿し絵から感じるものも豊かになったような気がして。
最初に目に入ってきた作品、先日阿佐ヶ谷のカフェのマスターに見せてもらったミュシャの絵と雰囲気が似てて、たぶん紙の質や印刷状態もあるんだろうけど、なんだかやさしい。
で、絵本ということで、本来子ども向けに描かれていることもあって、どれもすごく素朴で、そんな中にユーモアや皮肉が紛れ込んでいるのを見つけるのもまた。
2階の最初のショーケースに展示されている切り抜きの工作、これがまたかわいらしさ爆発。
エピローグに始まり、いくつかのカテゴリー展示を経て、最後にプロローグ。
ここで、このロシア絵本文化がスターリンの粛清によって断たれてしまうことを知る。
それで、展示作品はロシア絵本だけではなく、それに影響された2人の日本人、吉原治良と小西謙三(どちらも多分初めて目にする名前)の作品もあって、これがもう、すばらしい!
特に吉原治良の作品、油絵もよかったけど、それ以上に「スイゾクカン」という絵本、そしてその原画となった水彩画が。
サンゴや金魚はくっきりと描かれ、大きな魚のシルエットや岩影はぼんやりと。そのコントラストもまた絶妙。
もう、ずっと眺めていても飽きない感じで、館員のおばさんに「あんたも好きねぇ」みたいな感じで見られてたっぽいです(笑)。
本日のギャラリー巡り
2004年7月17日 アート・・・暑いのに、ねぇ。
【1】HIDEKAZU TANAKA展
児玉画廊にて。
http://www.kodamagallery.com/start/index.html
絵の感想とかよりも、何よりも・・・
こ の 画 廊 に 何 の 躊 躇 も な く 行 け た 人 は ネ申 。
・・・神楽坂に着いてから小一時間、この画廊がある建物を見つけてからがまた小一時間。
【2】空中線書局 「空中線書局の手製本」展
美篶堂にて。
http://www2.ttcn.ne.jp/~misuzudo/gallery.html
お茶の水に移動、こちらはすぐに見つかりました。
ちっちゃな文房具屋さんに併設されたギャラリー。
入ってみると、手製のちいさな冊子やらガラスの文鎮やらが行儀良く並べられてまして。
最初は「展示というより、普通に販売?」と思いましたが、それぞれの冊子の見本を手にとって読んでみると、回文だったり、「ドレミファソラシ」の音だけで綴られた詩だったり。
全部をじっくりと目を通すことはかないませんでしたが、それでも言葉のひとつひとつが面白く。
そしてそれらの言葉はいろんな方式で印刷され、紙もさまざまな種類が使用されていて。
こういう表現の方法もあるのだなぁ、と感心しきりでした。
回文の小冊子を買ってきました。
なんだか洋菓子屋でクッキーを買うのに似た気分がして不思議。
空中線書局のサイトはこちら↓
http://www.cam.hi-ho.ne.jp/kuchusen/
【3】大岩オスカール幸男新作展−雲と煙と花
フジテレビギャラリーにて。
http://www.fujitvgallery.com/images/001b.jpg
先週行った東京都現代美術館の常設展示の最後のカテゴリーにこの方の大きな作品が展示されていて、それが印象に残ったこともあり、行ってきました。
・・・が、僕には、期待したほどは響いてきませんでした。残念。
【1】HIDEKAZU TANAKA展
児玉画廊にて。
http://www.kodamagallery.com/start/index.html
絵の感想とかよりも、何よりも・・・
こ の 画 廊 に 何 の 躊 躇 も な く 行 け た 人 は ネ申 。
・・・神楽坂に着いてから小一時間、この画廊がある建物を見つけてからがまた小一時間。
【2】空中線書局 「空中線書局の手製本」展
美篶堂にて。
http://www2.ttcn.ne.jp/~misuzudo/gallery.html
お茶の水に移動、こちらはすぐに見つかりました。
ちっちゃな文房具屋さんに併設されたギャラリー。
入ってみると、手製のちいさな冊子やらガラスの文鎮やらが行儀良く並べられてまして。
最初は「展示というより、普通に販売?」と思いましたが、それぞれの冊子の見本を手にとって読んでみると、回文だったり、「ドレミファソラシ」の音だけで綴られた詩だったり。
全部をじっくりと目を通すことはかないませんでしたが、それでも言葉のひとつひとつが面白く。
そしてそれらの言葉はいろんな方式で印刷され、紙もさまざまな種類が使用されていて。
こういう表現の方法もあるのだなぁ、と感心しきりでした。
回文の小冊子を買ってきました。
なんだか洋菓子屋でクッキーを買うのに似た気分がして不思議。
空中線書局のサイトはこちら↓
http://www.cam.hi-ho.ne.jp/kuchusen/
【3】大岩オスカール幸男新作展−雲と煙と花
フジテレビギャラリーにて。
http://www.fujitvgallery.com/images/001b.jpg
先週行った東京都現代美術館の常設展示の最後のカテゴリーにこの方の大きな作品が展示されていて、それが印象に残ったこともあり、行ってきました。
・・・が、僕には、期待したほどは響いてきませんでした。残念。
ブラジル:ボディ・ノスタルジア
2004年7月10日 アート国立近代美術館にて。
http://www.momat.go.jp/Honkan/BRAZIL/index.html
いやいやいやいやいや。
どんなものかと思って行ってみましたが、これほどまでとは(爆)
<感想を箇条書き>
・最初の油彩の作家の名前がアマラオさん(キャー)
・グロい作品は勘弁
・無機的な作品はよかったかも
・手と足のレプリカを床いっぱいに並べてあるのを見てどう思えと
・だから、水を張ったたらいを床に並べてどう思えと
・もう終わりかよ
・仕方ないので最後の映像作品を見てたけど、ちょっと和んだ
**********
常設展。
こちらはなかなか興味深かったです。
日本の近代作家のいろんな作品(海外の作品も若干数)が中心で、「再考・近代日本の絵画」で強く印象に残っていた作家の作品もけっこう展示されていて、それぞれの作家の別の作品が観られて嬉しかったです。
佐伯祐三。
プチ特集が組まれていて、氏の経歴も書いてあり、ヴラマンクに師事していたことが分かってすごく納得。
長谷川利行「新宿風景」。パステルカラーの明るい作品。
須田国太郎「書斎」。木場で観た作品で一番印象に残った作家で、その時観た作品と同様に絵全体を支配する紫。
正月以来の棟方志功。
戦後の作品のコーナーは、やはり尋常でない暗さ。
麻生三郎の「赤い空」、まさに血を連想してしまうどす黒い赤。
墨絵。
丸木位里「飛翔」。近藤浩一路「銀閣寺」。
墨がにじんでぼやけたシルエット。
ハピネス展で作品は覚えていたけど作家の名前を忘れていて、今回ふたたび作品を観られて名前を思い出せた、丸山直文。
なんていうか、のどかな雰囲気。
http://www.momat.go.jp/Honkan/BRAZIL/index.html
いやいやいやいやいや。
どんなものかと思って行ってみましたが、これほどまでとは(爆)
<感想を箇条書き>
・最初の油彩の作家の名前がアマラオさん(キャー)
・グロい作品は勘弁
・無機的な作品はよかったかも
・手と足のレプリカを床いっぱいに並べてあるのを見てどう思えと
・だから、水を張ったたらいを床に並べてどう思えと
・もう終わりかよ
・仕方ないので最後の映像作品を見てたけど、ちょっと和んだ
**********
常設展。
こちらはなかなか興味深かったです。
日本の近代作家のいろんな作品(海外の作品も若干数)が中心で、「再考・近代日本の絵画」で強く印象に残っていた作家の作品もけっこう展示されていて、それぞれの作家の別の作品が観られて嬉しかったです。
佐伯祐三。
プチ特集が組まれていて、氏の経歴も書いてあり、ヴラマンクに師事していたことが分かってすごく納得。
長谷川利行「新宿風景」。パステルカラーの明るい作品。
須田国太郎「書斎」。木場で観た作品で一番印象に残った作家で、その時観た作品と同様に絵全体を支配する紫。
正月以来の棟方志功。
戦後の作品のコーナーは、やはり尋常でない暗さ。
麻生三郎の「赤い空」、まさに血を連想してしまうどす黒い赤。
墨絵。
丸木位里「飛翔」。近藤浩一路「銀閣寺」。
墨がにじんでぼやけたシルエット。
ハピネス展で作品は覚えていたけど作家の名前を忘れていて、今回ふたたび作品を観られて名前を思い出せた、丸山直文。
なんていうか、のどかな雰囲気。
モダンってなに? MoMA ニューヨーク近代美術館展
2004年7月9日 アート コメント (1)森美術館にて。
http://www.mori.art.museum/contents/moma/index.html
この日は「オールナイトMoMA」。深夜12時以降だと入場料半額。
11時45分くらいに六本木ヒルズに着いて、会場時間までスタバで時間潰し、12時ちょっと過ぎた頃に森美術館入り口に行ったら軽く行列が。ものすごいカップル率。
それでもハピネス展のときのものすごい行列(70分待ちとか90分待ちとか)に比べるとなんてことなく、12時半には会場に。
いきなり「またモネか!」から始まり、知ってる作家、最近知った作家、未知の作家の作品がずらーっと。
最初のカテゴリー「根源に戻って」は、人物画多し。
ここのマティスは野性味溢れてて、千葉で観たのとちょっと印象が違ってた。
ピカソ。かなり初期の作品「髪を編む女」、描かれている女性がピカソにしては「真っ当」で意外な感じ。
エドワード・スタイケンの「月の出・ニューヨーク州ママロネック」。静かな絵。
ムンクを初めて観る。木版の「接吻」すごくシンプル。
フランシス・ベーコンの「第七番」は、素で怖い。
続いて「純粋さを求めて」。こちらは近代抽象画のオンパレードで、嬉しくて走り出したくなる。
ピカソ「建築家のテーブル」「台所」。
ピート・モンドリアン「褐色と灰色のコンポジション」。
ジョ−ジア・オキ−フ「青の抽象」。
アレクサンドル・ロトチェンコ「非具象絵画」。
カジミール・マレーヴィチ「シュプレマティズム絵画」。
カンディンスキー「かすかな圧力」。
「良く分からん」を通り越してそれぞれの絵が持つ不思議な力に魅了される。
エル・リシツキーの図形を組み合わせた人の絵がなかなか楽しげ。
もう2つのカテゴリーは、観念的なものが多くてちょっと今の時点では好みじゃない。映像作品にも興味がわかず。
で、同時開催の「イリヤ&エミリヤ・カバコフ展」と「MOM PROJECT 002 ジュン=グエン・ハツシバ」も観るだけ観てきました。
**********
観終わって、夜中帰宅途中に自転車漕ぎながら思ったこと。
ピカソの作品は可能な限りチェックしないともったいない。
やっぱり今回もその色彩、特に2、3色しか使われていないようなシンプルなものであればあるほど、そのそれぞれの色の鮮やかさにスゴイと思ったし。
http://www.mori.art.museum/contents/moma/index.html
この日は「オールナイトMoMA」。深夜12時以降だと入場料半額。
11時45分くらいに六本木ヒルズに着いて、会場時間までスタバで時間潰し、12時ちょっと過ぎた頃に森美術館入り口に行ったら軽く行列が。ものすごいカップル率。
それでもハピネス展のときのものすごい行列(70分待ちとか90分待ちとか)に比べるとなんてことなく、12時半には会場に。
いきなり「またモネか!」から始まり、知ってる作家、最近知った作家、未知の作家の作品がずらーっと。
最初のカテゴリー「根源に戻って」は、人物画多し。
ここのマティスは野性味溢れてて、千葉で観たのとちょっと印象が違ってた。
ピカソ。かなり初期の作品「髪を編む女」、描かれている女性がピカソにしては「真っ当」で意外な感じ。
エドワード・スタイケンの「月の出・ニューヨーク州ママロネック」。静かな絵。
ムンクを初めて観る。木版の「接吻」すごくシンプル。
フランシス・ベーコンの「第七番」は、素で怖い。
続いて「純粋さを求めて」。こちらは近代抽象画のオンパレードで、嬉しくて走り出したくなる。
ピカソ「建築家のテーブル」「台所」。
ピート・モンドリアン「褐色と灰色のコンポジション」。
ジョ−ジア・オキ−フ「青の抽象」。
アレクサンドル・ロトチェンコ「非具象絵画」。
カジミール・マレーヴィチ「シュプレマティズム絵画」。
カンディンスキー「かすかな圧力」。
「良く分からん」を通り越してそれぞれの絵が持つ不思議な力に魅了される。
エル・リシツキーの図形を組み合わせた人の絵がなかなか楽しげ。
もう2つのカテゴリーは、観念的なものが多くてちょっと今の時点では好みじゃない。映像作品にも興味がわかず。
で、同時開催の「イリヤ&エミリヤ・カバコフ展」と「MOM PROJECT 002 ジュン=グエン・ハツシバ」も観るだけ観てきました。
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観終わって、夜中帰宅途中に自転車漕ぎながら思ったこと。
ピカソの作品は可能な限りチェックしないともったいない。
やっぱり今回もその色彩、特に2、3色しか使われていないようなシンプルなものであればあるほど、そのそれぞれの色の鮮やかさにスゴイと思ったし。
ピカソ、マティスと20世紀の画家たち フォービズムとキュビズム
2004年7月3日 アート千葉市美術館にて。
http://www.city.chiba.jp/art/exhibition/picasso.html
マティス、再び。
箱根でマティスを初めて観た時、実は期待したほどの衝撃というか感激がなくて、改めて観る機会があれば必ず、と思っていたところに開催されたこの企画展。
千葉市美術館、千葉市役所と建物を共有していて、なかなかに立派な建物でした。巷で密かに話題の期日前投票も行われてました。
まず最初にルイ・ヴァルタの「薔薇の女性」という油彩の作品が。
・・・うわぁ。。。
縦長の小さな絵で、描かれているものってすごく雑然、というか具体的に何かを描いているわけではないんだけど、なんでこれが女性に見えてしまうのか、ってことがショックで。
続いてマティス、その他のフォービズムの作品を観てまわる。
ヴラマンク、マルケ、デュフィ。
知らないっぽいんだけどなんとなく初めてじゃない気がする作家の名前。
はっとして、メモのページをめくって箱根で印象に残った作家の名前のメモを見直してみると、以上の名前がすべて書いてあった。
それぞれの作家の作品を眺めて、箱根で観た絵の記憶がフラッシュバックされる。
ヴラマンクの暗い空。
マルケのやさしい色彩。
デュフィの鮮やかな色と黒い線とのコントラスト。
それぞれの絵を観て、記憶に印象が上塗りされていくのが楽しい。
続いてピカソをはじめとするキュビズムの作品群。
このブースに入って最初のピカソの「葡萄の帽子の女」に、またも足を止める。
ほぼ無彩色で統一された色彩。唇や目、編み目、葡萄らしい球体、というふうにタイトルから連想される具体的なものも描かれているけど、それよりも抽象的な何か、そしてそれぞれのバランスにすごく引き付けられる。
とりあえずひととおり観て、また最初から。
マティス。
思いのほか油彩の作品の展示は4作品と少ない。
そのうちの3つは女性が描かれている。
「腰掛ける少女」。赤と緑をバックに描かれる、白いワンピースを着た女の子。それぞれの色が強烈に生々しい。
・・・他の2つは、箱根で観た印象と同じくやわらかな色彩で、フォーブ(野獣)という言葉から連想されるイメージとちがって戸惑うけど、その色彩のやさしさはなんとも言えず眺めていて心地良い。
加えてその2つのうちの「待つ」とタイトルされた作品、描かれている2人の女性のしぐさがまるで物語のひとつのシーンそのもの。
今回は気負わず僕なりにマティスを楽しめたかな、と。
ここでも「ジャズ」シリーズが多数展示。
見覚えのある作品もあって(それこそジャズ絡みで)、そういうのに出会えるのは単純に嬉しい。
で、ひとつひとつをじっくり観るよりも歩き回りながら見るほうが楽しいです。
その他のフォービズム作品。
マルケの「裸婦」。歴史のことは分からないけど、新しい時代を作るんだという高揚感が伝わってくるような、力強い光を放つ作品。
続いてキュビズム作品。
ピカソ。
ピカソの作品は正月のハピネス展以来。
その時にも感じたんだけど、「色彩」ということだけでいえば、僕にとってはピカソがいちばんすごいと思う。
どの「色」をとってみても、その鮮やかさが突き抜けている感じがする。
ジョルジュ・ブラック。
「コップとバイオリンと楽譜」。意識しているか否かはともかく、その緻密に計算されているようなバランス感覚に脱帽。
キュビズムに影響された作家の作品では、アリス・アルカとマックス・ウェーバーが印象的だった。
「フォービズム」とか「キュビズム」とか、それぞれの意味は結局ほぼ把握できなかったけど、まあいいのかな、と。
作品の制作年は気になる。作家の作風の変化も分かると楽しいし、同時代にどんな作品があるかが分かればお互いの影響なんかが分かって、それも楽しい。
**********
もうひとつの展示、「勅使河原蒼風とその周辺」も観てきました。
サブタイトルにも「現代美術を中心に」とあり、文字通りの作品がてんこもりでしたが、こちらでも先日上野で観た作家の作品と出会えたりして、嬉しかったです。
あ、ちなみに自転車じゃないので。さすがに千葉は遠過ぎますってば。
http://www.city.chiba.jp/art/exhibition/picasso.html
マティス、再び。
箱根でマティスを初めて観た時、実は期待したほどの衝撃というか感激がなくて、改めて観る機会があれば必ず、と思っていたところに開催されたこの企画展。
千葉市美術館、千葉市役所と建物を共有していて、なかなかに立派な建物でした。巷で密かに話題の期日前投票も行われてました。
まず最初にルイ・ヴァルタの「薔薇の女性」という油彩の作品が。
・・・うわぁ。。。
縦長の小さな絵で、描かれているものってすごく雑然、というか具体的に何かを描いているわけではないんだけど、なんでこれが女性に見えてしまうのか、ってことがショックで。
続いてマティス、その他のフォービズムの作品を観てまわる。
ヴラマンク、マルケ、デュフィ。
知らないっぽいんだけどなんとなく初めてじゃない気がする作家の名前。
はっとして、メモのページをめくって箱根で印象に残った作家の名前のメモを見直してみると、以上の名前がすべて書いてあった。
それぞれの作家の作品を眺めて、箱根で観た絵の記憶がフラッシュバックされる。
ヴラマンクの暗い空。
マルケのやさしい色彩。
デュフィの鮮やかな色と黒い線とのコントラスト。
それぞれの絵を観て、記憶に印象が上塗りされていくのが楽しい。
続いてピカソをはじめとするキュビズムの作品群。
このブースに入って最初のピカソの「葡萄の帽子の女」に、またも足を止める。
ほぼ無彩色で統一された色彩。唇や目、編み目、葡萄らしい球体、というふうにタイトルから連想される具体的なものも描かれているけど、それよりも抽象的な何か、そしてそれぞれのバランスにすごく引き付けられる。
とりあえずひととおり観て、また最初から。
マティス。
思いのほか油彩の作品の展示は4作品と少ない。
そのうちの3つは女性が描かれている。
「腰掛ける少女」。赤と緑をバックに描かれる、白いワンピースを着た女の子。それぞれの色が強烈に生々しい。
・・・他の2つは、箱根で観た印象と同じくやわらかな色彩で、フォーブ(野獣)という言葉から連想されるイメージとちがって戸惑うけど、その色彩のやさしさはなんとも言えず眺めていて心地良い。
加えてその2つのうちの「待つ」とタイトルされた作品、描かれている2人の女性のしぐさがまるで物語のひとつのシーンそのもの。
今回は気負わず僕なりにマティスを楽しめたかな、と。
ここでも「ジャズ」シリーズが多数展示。
見覚えのある作品もあって(それこそジャズ絡みで)、そういうのに出会えるのは単純に嬉しい。
で、ひとつひとつをじっくり観るよりも歩き回りながら見るほうが楽しいです。
その他のフォービズム作品。
マルケの「裸婦」。歴史のことは分からないけど、新しい時代を作るんだという高揚感が伝わってくるような、力強い光を放つ作品。
続いてキュビズム作品。
ピカソ。
ピカソの作品は正月のハピネス展以来。
その時にも感じたんだけど、「色彩」ということだけでいえば、僕にとってはピカソがいちばんすごいと思う。
どの「色」をとってみても、その鮮やかさが突き抜けている感じがする。
ジョルジュ・ブラック。
「コップとバイオリンと楽譜」。意識しているか否かはともかく、その緻密に計算されているようなバランス感覚に脱帽。
キュビズムに影響された作家の作品では、アリス・アルカとマックス・ウェーバーが印象的だった。
「フォービズム」とか「キュビズム」とか、それぞれの意味は結局ほぼ把握できなかったけど、まあいいのかな、と。
作品の制作年は気になる。作家の作風の変化も分かると楽しいし、同時代にどんな作品があるかが分かればお互いの影響なんかが分かって、それも楽しい。
**********
もうひとつの展示、「勅使河原蒼風とその周辺」も観てきました。
サブタイトルにも「現代美術を中心に」とあり、文字通りの作品がてんこもりでしたが、こちらでも先日上野で観た作家の作品と出会えたりして、嬉しかったです。
あ、ちなみに自転車じゃないので。さすがに千葉は遠過ぎますってば。
20世紀の中国水彩画 −風景と詩情−
2004年6月27日 アート松濤美術館にて。
http://event.searchina.ne.jp/2004/0428/culture_0428_001.shtml
ホントは今日は千葉方面にマティスやらピカソやらを見に行くつもりだったのが、昨日の敗戦を思いのほか引きずっていたため(汗)、なんとなく和めそうな気がしてこちらに。
中国の絵ということで気になっていたこともあり。
そういえば水彩だけの展示会っていうのは記憶にないなぁ、なんて思いながら観てたんですけど。
・・・いや、上手い。
水彩なのにもの相当に精密な絵もけっこうな数で、その精密さには普通にびっくり。
水彩ということもあってなのか、「雨」の情景を描いた作品も多数。このあたりが油彩との大きな違いなのかなぁ、と。
きっとここで取り上げられた画家、きっと真面目な人が多いんだと思う。
・・・上手いんだけど。
見慣れた油彩の力強さからくる説得力と比べてしまうと、やっぱり淡い水彩の作品は観る人を(少なくとも僕を)引き付ける強引さに欠けるかなぁ。
・・・しかし。
地下から2階の展示室へと移動して、鮮やかな黄色の2枚の作品にいきなり目を奪われる。
1枚は完全に抽象画。もう1枚は水辺の絵。
それに続いて、無彩色だけで描かれた家族の抽象画。
最後に、青と黒、ほとんどこの2つの色で、紙の色がかなり残っている、印象派の末裔のような風景画。
このそれぞれの絵、絵そのものからの情報量(色彩、描かれているもの)は少ないのだけれども、それが余計に想像力をかき立ててくれるというか。
特に黄色い水辺の絵は、あろうことかこの絵の風景の中に入った自分を想像して、あぁ、なんかいいなぁ、と。
この4枚の絵に出会えただけでも、行った価値があったです。
**********
その後も青山のギャラリーを物色・・・しようとしたら日曜日休廊のところが多くて。
それでも開いてるところには行ってみたけれど、あんまり無理して詰め込むように観てもしょうがないなぁ、と実感。
ついでに新宿BEAMSの6階にあるB Gallaryというところにも行ってみた。
http://www.beams.co.jp/beams/b_gallery/b_gallery_sheet/oka.html
(申し訳ないけど)激しく「だから何」と。
http://event.searchina.ne.jp/2004/0428/culture_0428_001.shtml
ホントは今日は千葉方面にマティスやらピカソやらを見に行くつもりだったのが、昨日の敗戦を思いのほか引きずっていたため(汗)、なんとなく和めそうな気がしてこちらに。
中国の絵ということで気になっていたこともあり。
そういえば水彩だけの展示会っていうのは記憶にないなぁ、なんて思いながら観てたんですけど。
・・・いや、上手い。
水彩なのにもの相当に精密な絵もけっこうな数で、その精密さには普通にびっくり。
水彩ということもあってなのか、「雨」の情景を描いた作品も多数。このあたりが油彩との大きな違いなのかなぁ、と。
きっとここで取り上げられた画家、きっと真面目な人が多いんだと思う。
・・・上手いんだけど。
見慣れた油彩の力強さからくる説得力と比べてしまうと、やっぱり淡い水彩の作品は観る人を(少なくとも僕を)引き付ける強引さに欠けるかなぁ。
・・・しかし。
地下から2階の展示室へと移動して、鮮やかな黄色の2枚の作品にいきなり目を奪われる。
1枚は完全に抽象画。もう1枚は水辺の絵。
それに続いて、無彩色だけで描かれた家族の抽象画。
最後に、青と黒、ほとんどこの2つの色で、紙の色がかなり残っている、印象派の末裔のような風景画。
このそれぞれの絵、絵そのものからの情報量(色彩、描かれているもの)は少ないのだけれども、それが余計に想像力をかき立ててくれるというか。
特に黄色い水辺の絵は、あろうことかこの絵の風景の中に入った自分を想像して、あぁ、なんかいいなぁ、と。
この4枚の絵に出会えただけでも、行った価値があったです。
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その後も青山のギャラリーを物色・・・しようとしたら日曜日休廊のところが多くて。
それでも開いてるところには行ってみたけれど、あんまり無理して詰め込むように観てもしょうがないなぁ、と実感。
ついでに新宿BEAMSの6階にあるB Gallaryというところにも行ってみた。
http://www.beams.co.jp/beams/b_gallery/b_gallery_sheet/oka.html
(申し訳ないけど)激しく「だから何」と。
東京ステーションギャラリー
2004年6月25日 アート僕がベン・ニコルソン展を見に行った日(6/6)のこと。
通路の椅子に座ってひと休みしていたら、あの静かな館内に突如携帯の着信音が鳴り響き、それに女性が「もしもし〜」とデリカシーの欠片もなく応答しはじめるや否や、館員のおばさんのひとりが素っ飛んできました。
ここ、東京ステーションギャラリーではこれまでベン・ニコルソン展と難波田史男展を見に行ってますが、どちらも印象深かったです。
赤レンガの壁が醸し出す雰囲気もあって、ここで過ごす時間はじっくりと味わいたいです。
できることなら、座ぶとん持参でいきたいところです(笑)。
通路の椅子に座ってひと休みしていたら、あの静かな館内に突如携帯の着信音が鳴り響き、それに女性が「もしもし〜」とデリカシーの欠片もなく応答しはじめるや否や、館員のおばさんのひとりが素っ飛んできました。
ここ、東京ステーションギャラリーではこれまでベン・ニコルソン展と難波田史男展を見に行ってますが、どちらも印象深かったです。
赤レンガの壁が醸し出す雰囲気もあって、ここで過ごす時間はじっくりと味わいたいです。
できることなら、座ぶとん持参でいきたいところです(笑)。