東京藝術大学にて。(2/22〜2/26)
http://www.geidai.ac.jp/topic/sintyaku_kiji/20051227/index.html

今年度の芸大の修了展示、週末の2日かけてじっくりと観てきました。すでに個展などでお目にかかったことがある方の作品も多いのも時間をかけた理由のひとつで、加えて初めて知る方のも刺激的で新鮮なものも多く、ジャンルも多岐にわたっているのでとにかく楽しめました。

芸大美術館はロビーから展示が始まっています。
ここでは松永龍太郎さんの3対パーテーションに描かれた、表裏合わせて6点の岩彩の作品が。花や蝶が描かれた明るい面とグレーの色調の暗めの面とがそれぞれ対になっていて、ふわりと広がるイメージ。

続いて地下の会場の内、ノンジャンル的なセレクトのほうへ。
石川美沙さんの5枚組のテキスタイル。黒の背景に青、茶色、赤でどこかの街の遠景が織り込まれた感じ。もこもことした厚めの布の質感に加えてちょっとコミカルな絵の感じ、寒い季節には嬉しいあったかい作品。
大野由紀子さんの光の作品。横長のパネルの中に2×10に並んだ回転する青の光。ファンタスティックできれいな光の流れの軌跡。そう難しくない構造らしいのですが、眺めて感じるイメージはかなり未来的。
芹田紀恵さん、岩彩の3点組。縦長の画面にそれぞれ女性の立ち姿。金属系の顔料による背景でそれぞれに月と黒猫、美しい衣装に身を纏った女性の静かな表情が印象的、すうっと遠くへ流れる時間を感じられる作品です。
こちらでは他にも工芸作品で面白いものがたくさん。

となりの絵画展示へ。こちらにも気になっている作家の作品多数。
まず、大沢拓也さん。全面が黒の色調の深さにまず引き付けられ、そこから見えてくるもの、背景にひとつひとつていねいに重ねられるさまざまなシルエット、そこからイメージの中で展開していく奥行き感。気になる作家です。
先日個展でも拝見した高島圭史さんの作品、神々しく煙るような雲、そこに紛れて、頭から胴、脚とだんだん姿を現してくる、空を駆ける馬の姿。壮大なスケール感、疾走感があります。
橋爪彩さんの作品が観られたのもうれしいです。5点、例によってかなりの写実力で展開されるイメージの世界。橋爪さん独特の雰囲気に溢れていて、壁際に咲く白い花だけが描かれた作品でさえも、引き込まれるような感触があります。
寺内誠さんの作品、4枚組で、まずブルーの瑞々しい鮮やかさに圧倒されます。水に映る木のシルエット、雲、シャンデリア、カーテンなど、その透明感がさらに強調されるようなモチーフが織り込まれていて、清々しい後味が心地よいです。

美術館の3階へ。こちらにもさまざまな作品が。
九冨美香さんの作品はどこか深遠です。ガラスのパーテーション、どこかの風景の写真だと思うのですが、それがプリントされたガラスが銀色の縁取りで組まれ、表裏のガラス板の間に鏡面が入っていて、重厚な質感。
岡野望世さんが描く海辺の風景の大胆で鮮やかな色使い。青から暖色系へと自然に流れるグラデュエーションがホントにきれい。
休憩スペースに浦和志津香さんの屏風。金色を背景に描かれる菖蒲。オーソドックスなスタイルの中にくっきりとした稜線による丸みがなんとなくコミカルな感じがあって、和めます。

中央棟のロビーへ、こちらには小松宏誠さんの光のインスタレーション。5×5に並んだ筒、そのなかに脱色された鳥の羽がひとつはいっていて、これが筒の下のファンで吹き上げられ、同様に筒の下からの光が当たって暗闇の中に白い光が浮かぶ、というもの。コンピュータでコントロールされていて、ファンの強さで羽の浮く高さが調節されていたりして、もっといろんな可能性を感じる展示でした。

中央工房棟では大西景太さんの映像作品「floating polyphony」が面白かった!
黒い画面にふわっと画面下から球や立方体が浮かび上がってきて、その動きにあわせてコミカルな効果音が。そしてそれらが画面の中を動いたり、それに合わせてぶつかったり、はたまた変型したり中から別のものが登場したり...ひとつひとつの動きがいちいち面白くて、どんどんものが増えていくたびに効果音も重なって、それがひとつのエレクトロニカな曲になっている、というもの。たった3分ほどの作品で、繰り返し何度も観てしまいました。

他にも印象的な作品多数、今後また別な形で拝見できることがホントに楽しみです。

コメント

nophoto
えいた
2006年3月4日2:01

DADAさん、おひさしぶりです。
ちかげさんのとこにお世話になっていた、えいたです。
ぜんぜん関係ないコメントですいません。

来月いよいよ個展です。
DMも完成しましたよ。さしつかえなければ、
こちらから送りいたしますので、住所教えてください。

東急池上線池上駅から徒歩10分ぐらいのglass cafeという
カフェでやりますので時間があれば寄ってくださいね。

また、サッカー話は…
小野が帰ってきてうれしく思っています。
今年はグランドに足を運べそうです。

息子が大田区のトレセンに選ばれました。
負けないようにと毎週フットサルでがんばっていますよ。

また、連絡いたします。

DADA.
DADA.
2006年3月7日1:50

えいたさん、ご無沙汰してます、書き込みありがとうごあいます!
メールもあらためて送りますね。

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