東京都現代美術館にて。(1/21-3/26)
http://www.mot-art-museum.jp/kikaku/2/

すごく楽しみにしてた企画展。
昨年のとは打って変わって、今回は「日本画」をテーマに、既知の作家を多数含む7人の個性的なアーティストがセレクトされている、僕にとってかなり興味深い企画で。

アーティストは以下の7名。
・篠塚聖哉
・天明屋尚
・長沢明
・町田久美
・松井冬子
・三瀬夏之介
・吉田有紀
このうち4人の個展に昨年足を運び、実際にお目にかかった方も3人。

現美の3階へエスカレーターで移動すると、まず正面に松井冬子さんの大作が。
黒い闇に包まれる湖か、そこに体を沈み込ませている象。
広い画面全体を覆う、薄塗りながら深い黒のなかに、そこだけまるで別次元の生命感を放つ、象の青い目。どこか鋭くもあり、そこだけ明るい色彩ながらむしろ黒より深い暗さを帯びているかのよう。

というわけで、順路に沿うと最初が松井冬子さん。
ぐっと照明が落とされた一室に、掛け軸の作品を中心に展示されています。未見ですが昨年の個展で出展された作品も多数、さらにアートフェア東京や成山画廊でのグループ展で出展された作品も。
引力を無視したかのような縦の流れが印象的な幽霊画、白い花々が咲くなかに横たわる臓があらわになった女、あるいは犬の異様な高貴さ...これらの作品が醸し出す雰囲気は、あえていえば「虚」。高次元にねじれたメビウスの輪のような、現世をかけはなれたイメージが伝わってきます。

続いて篠塚聖哉さんの作品。
フタバ画廊での個展で拝見した作品も多数展示されていましたが、驚くほど雰囲気が違う。
広めの空間にあって、一点一点接近してではなくすべての絵を一ケ所から俯瞰するように眺めていると、抽象的な画風で描かれたそれぞれの絵がしっかりとどこかの景色を、そしてその自然の力強さを連想させてくれます。マスキングが丁寧に施されてしっかりとエッジがカットされた画面のシャープさにも身が締まる思い。

通路を通り抜けた先には、町田久美さんの作品群。
こちらも西村画廊での個展、また昨年のVOCA展に出展された作品など、見たことがある作品多数。
しかし、この色彩的な統一感はすごい、圧巻。
繊維が照明の光を反射してきらめく麻紙のやわらかさとシャープさとを兼ね備えた色・質感、そこにケレン味のない黒の線。拾い画面のなかでは大きな弧を描きながら、小さな作品でもくるくると細かく重なりながら、麻紙の面を分断していき、背景と人の肌の色とに分けられている面白さ。
また、ひと筆で同じ太さで線を引き切るというのは実はすごい技術、というのをある方から伺って、そういった視点からもまた違った圧倒的な絵の力を感じます。

たっぷりの高さを誇り、美術館ならではの立体的に広い空間、こちらには長沢明さんと吉田有紀さんの大作が。このお二人のみ、未見で。
長沢さんは虎をモチーフにした大きな作品で、その大きさに加えて画面の質感、さらに土っぽい色彩から、まるで古代の壁画のような印象を受けます。単純化された虎のどこかコミカルにも見え、そのシンプルさが逆に力強ささえ感じます。
吉田さんはさらにシンプルな展示、作品数もたったの3点。
しかし、この3点が織り成す空間が素晴らしく気持ちいい。
漆黒の背景に、その闇を裂くように存在する光。ある作品では点の集まり、ある作品は円を描きながら。作品の大きさもあって、相当にスペイシーな空間。

その先、がらっと変わって三瀬夏之介さんの作品。
羅針盤で展示された作品が中心ですが、とにかく大きな作品なので、このたっぷり広い空間で再び拝見できるのは嬉しいです。
中央に屏風絵、壁には大作が。
遠近感にとらわれずに描かれる強烈な風景。空間の広さに負けていない、すごいインパクトです。

最後は天明屋尚さん。
ミヅマアートギャラリーで拝見した作品も数点。
まず、トレーシングペーパーで制作された掛け軸の鉛筆画、この精密さに目を奪われます。1点は見たことがある作品でしたが、もう一度見られる嬉しさと、仏像がたくさん描かれた掛け軸の尋常でない精緻さに驚きます。
そしてアクリル画。板に直接描かれていて、その板の木目もうっすらと表面に見えていたりして、岩絵具でなくても日本画的な質感がちゃんと伝わる面白さ。さらに描かれる題材がとにかくかっこいい。それぞれの手が銃やナイフなどの武器を握っている千手観音、トラック野郎的な装飾が施された戦闘機など。機会に対する男の子の憧れがモチーフに挿入されている感じが面白いです。

最後に松井冬子さんの描く肖像画。

今日は天明屋尚さんと松井冬子さんのアーティストトークが開催されましたが、美術館側も予想しなかったほどの人の数で、さらに時間もなく、聴けず残念。

コメント

nophoto
Tak
2006年3月8日21:39

こんばんは!
町田さんと三瀬さんのトークショー行って来ました。
三瀬さんのお話聞いてから作品見ると
全然違って見えますね。

町田さんは・・・同じでした。

DADA.
DADA.
2006年3月9日1:01

Takさん、こんばんは、書き込みありがとうございます。
確かにお話伺うと、違う情報が入り込んで印象が変わりますよね。
同時代の作家の作品を観る醍醐味のひとつだと思います。

nophoto
EroTDJ
2009年2月2日1:18

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