香染美術にて。(11/11〜11/26)
http://www.kouzome.com/news.html

一度、福原画廊での個展を拝見していて、そのときは最終日の遅い時間でゆっくりと拝見できなかったのですが、それでも作品から感じるカッコよさは強く印象に残っていて、今回の個展は楽しみでした。

福原画廊では小品の展示でしたが、今回の香染美術では、大作が中心。

都市の闇を連想させるような無彩色の世界。
背景には銀箔が大胆に使用され、その箔の正方形がわずかなズレを伴うように列んで配置。その箔の画面に引っ掻き痕がつけられ、その上から墨や木炭などのさまざまな素材による「黒」が広がり、散らばり、さらにその上にも銀箔が施され...アンダーグラウンドで冷徹な雰囲気が充満。

描かれるのは、一様に細身の男達。
正面を向いた立ち姿であったり。
足を組んで椅子に座る男が2、3人と居並んでいたり。。。
キュビズム風にデフォルメされ、そのギクシャクとした風合いもまたさらにハードボイルドな雰囲気を加速させているようでなんともカッコいい。
彼らは一様に顔は上に向けていて、どこか世の無情に耽るような、そういった印象を受けます。

大きく分厚いパネルに、日本画の素材を使って描かれた世界。
現在日本在住の中国の作家ということもあってか、やはりどこかひと味違う印象で。

楊さんの作品にはダークな音楽がきっとよく似合う。
今のシーンはよく分からないけど、一時期僕自身夢中になったブリストル一派が中心となって広がっていたトリップホップと呼ばれたジャンル、マッシブアタックやポーティスヘッドあたりのサウンドと合わせて楽しんでみたいし、そういう音楽が好きな人にもこの世界を観てほしい、知ってほしい、感じてほしい。。。

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