純画廊にて。(10/16〜10/22)

先月佐藤美術館で拝見した志田展哉さんの作品が観られるということで、小岩まで。
これまで訪れたことがない街だったのでそれだけでも新鮮な気持ちだったのですが、地図を観ながら進むにつれてどんどん住宅地へ入り込んでいき、なんとなく心細くなってきたあたりでようやく看板を見つけたのですが...まったくの住宅で。。。

意を決して玄関の扉をあけると、そこに志田さんの作品が。。。
佐藤美術館でも拝見した、板に描かれた小品ですが、前回観たときとは雰囲気が違って、住居空間に思いのほか自然に収まっていつつ、アルミ泥のシルバーと岩絵の具の青と黒とが織り成す深い色調の質感も、その独特の深遠な雰囲気を充分に醸し出していて...これだけ観ることができただけでもここまで足を運んだ甲斐があったなぁ、と。。。

画廊はこちらの2階にありました。
靴を脱いでスリッパに履き替え、階段を上がっていくと壁に吉田さとしさんの作品が展示されていました。
吉田さんの作品は正方形の画面にストライプの模様が入っているだけのシンプルな小品で、そういった作品が適度な間隔で飾られていて、本来通るだけの空間にちょっとしたスパイスとして機能しているようでした。

画廊はホントに小さなお部屋といった感じで。
その小さな空間に、志田さんの作品と奥村美佳さんの作品が展示されていました。
まず、志田さんの作品...こちらの作品もすでに観たものでしたが、いくぶんか柔らかな感じの照明のなか、こうやって住居空間であらためて拝見すると作品がぜんぜん違う表情を見せてくれていて。佐藤美術館では気付かなかった細かなところ、例えば箔がちりばめられているような手の込んだところがよく伝わってきて、新しい発見がとにかく嬉しかったです。
奥村さんの作品はオーソドックスな岩絵の具の風景画。素朴な感触が印象的で、また別の機会にいろんな作品を拝見したいです。

こうやって住宅の一室で画廊を営んでいる内藤さんのお話はたいへん興味深くて。。。
心地よく香るコーヒーをいただきながら、長年アートに関わってこられたなかで感じることなど、たいへん貴重なお話をたくさん伺えました。
この展示タイトルの「時代を担う作家」という言葉にもあらためて、内藤さんの熱意とあたたかさとを感じます。

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