藤本雅子展(9/14)
ギャラリーハウスMAYAにて。(9/12〜9/17)
http://www.gallery-h-maya.com/

和紙にするりと引かれるケレン味のない線、ぽつぽつふわりと広がるやわらかな色彩。

細い筆で書かれた草書体の文字のような流れの線。
その線は微妙な濃淡を交えながら画面のなかをを舞うようにして、女性や子どもの表情、あるいは抽象的な模様を構成しています。
また、それとは対照的に、にじむような質感で描かれるものは、くしやかんざし、小さな魚、小鳥、林など...。いかにも「和」の質感。そして、抜き版画のようにコントロールされた形を伴っていたり、落ちた水滴が自然に広がってにじんだふうであったり、さまざま。

こういった線や色彩はたいへん女性的。。。
そしてそれらが和紙の独特の風合いの画面のなかで寄り添い、重なって、なんとも優しい世界を構成しているのが印象に残ります。
画面の大きさもさまざま。小さな正方形のものがあったり、縦長の長方形だったり。

素敵な絵だなぁ、と見とれていたのですが、驚いたのが、これらがデジタルの出力だということ。
てっきり手描きだと思ってました。。。
デジタルが途中で介在していてもここまで人の手による優しい質感が表現できていることに感心、感動。
ギャラリーの方もおっしゃってたのですが、作品におけるデジタルとアナログの境目がすごく曖昧になっているのが実感されます。決してがっかりすることじゃなくて、それだけ表現の手段が広がっているということ。

それでもやっぱり思ってしまうんですが...もしあるのであれば、手描きの作品もぜひ拝見したいです。

藤本雅子さんのHP:http://www.yuu-yuu.jp/

コメント

nophoto
Princess
2014年6月24日20:00

That’s the peferct insight in a thread like this.

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