大巻伸嗣関連展示(9/3、9/4)
・大巻伸嗣 個展 ECHOES−INFINITY− @SHISEIDO GALLERY(8/23〜9/25)
http://www.shiseido.co.jp/gallery/current/html/index.htm
・大巻伸嗣 個展 Crystallization @東京画廊(8/22〜9/9)
http://www.tokyo-gallery.com/tokyo/index.html
・大巻伸嗣/國府理展「PARADAISE TIME」 @スパイラルガーデン(8/30〜9/8)
http://www.spiral.co.jp/pickup/index.html

現在各所で開催されている大巻伸嗣さんの展示をこの週末にまとめて観てきました。

最初に拝見したのはSHISEIDO GALLERY。
なにやらたくさんの人が作業していて...ちょうどワークショップ開催中でした。
天井には薄い白色の布がかかり、壁も白。床は白のフェルトが敷き詰められ、そこに広がる色、色、色。。。すでにたくさんの方々が足を踏み入れてるために、いちばん最初に描かれた花柄が消えてしまっていて。
ただ、面白かったのは最初の模様に沿って動線が決まってしまうようで、細かい模様こそ消えてしまっていてもおおよその色彩のゾーンが出来上がっていて。
あと、ワークショップの最中ということでそこかしこに新しく花が咲いていたのですが、自然とその部分を避けて、踏まないように注意している自分に対しても、なんとなく可笑しい感じで。
奥のスペースには最初に描かれた花柄のうえに透明アクリル板が置かれていて、そのオリジナルの鮮やかさがそのまま残されていて、時間の経過をあからさまに見せつけられるようで。

大巻さんとちょっとだけお話しできて、ワークショップでも使用されている鮮やかな粉末顔料が気になって何か尋ねてみたら、日本画の岩絵の具とのこと!
実はものすごく贅沢なインスタレーション!

SHISEIDO GALLERYのあと、すぐに東京画廊へ。
こちらでは、入口を入るとそこかしこに穴が開いた鏡面。
そしてその向こうには、言葉を失うほどの圧倒的な白の世界・・・乳白色の正方形のアクリル板が壁全体に並ぶ画面には、乳白色とは違う白でびっしりと植物などが描かれていて、その精緻さと、石化したような白の質感が印象的。この白は、修正液(!)を定着剤としたクリスタルの粉末。
画廊のスタッフの方がいろいろと説明してくださって、この作品に描かれているものは絶滅したものだそうで、テーマは「滅」。逆にSHISEIDO GALLERYでのインスタレーションは「生」がテーマ。
人の足で踏まれることでどんどん「消えていく」「生」と、形を「とどめる」「滅」。。。

翌日曜日、スパイラルガーデンへ。
こちらでは大巻伸嗣さんと國府理との2人展のような形式で。
まず、國府理さんのユーモア溢れるコンセプト...ヨットの帆を取り付けた軽自動車、ファンが付いたヘルメット、プロペラが付いた二輪車。
おおよそ実用的でないシロモノばかりのようでしたが、なんだかその発想がのどかな印象。
帆付き軽自動車の映像ものんびりしていて。

で、大巻伸嗣さんの作品は、薄い布が円筒状に被さったドームで、そのなかに靴を脱いで入る、というもの。
円形の床は透明アクリル板に白で細い波線がびっしりと描かれていて、まずその白に囲まれた世界の心地よさを堪能。
で、この床にはいったい何が描かれているのかな、とじっくり眺めて...さまざまな縮尺の世界地図がばらばらに描かれていて(描く面が反対なので、地図は反転してます)、異様に大きいブリテン島やニュージーランド、探すと本州や北海道も。
こういうことに気付いた瞬間は、嬉しいです。

結論。
大巻さん、面白い!

《感想リンク》
http://artslog.seesaa.net/article/6720204.html
http://blog.goo.ne.jp/pizz/e/fd7ac3e4346c1ddd8ba04987cd7c9027
http://blog.goo.ne.jp/feltmountain/e/4cda25661ad352379695086f1dcbbf7a
http://ubukata.cocolog-nifty.com/my_favorite_things/2005/09/post_bbe5.html

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