蘇る明治の洋画家 五百城文哉展(7/23)
東京ステーションギャラリーにて。(7/16〜8/28)
http://jet.rocket3.net/data/858ioki/858ioki.htm
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/index.asp

信じられないくらいの写生力。。。

最初の展示室では、水彩による日光の絵。
精緻に再現された神社の細かい装飾、内部の磨かれた床に反射する光。
両脇に並ぶ並木からこぼれる木漏れ日。。。
これらが水彩独特の軽味を帯びて描かれているので、静謐感とともに、爽やかな印象すら受けます。

続いて油彩のコーナー。
日本のこの時代の真っ当な洋画、といった感じです。
こちらは他の水彩の作品のインパクトとくらべるとちょっと印象が薄いのですが...。

第3と第4の展示室には、今回のハイライト、「高山植物写生図」が。
それはもうたくさんの種類の高山植物が、背景を省略してそのものを際立たせるように描かれています。
まずある程度距離をおいて作品が展示されている全体を眺め、画面にさりげなく佇む花々が壁に並んでいることに心踊るような気分を味わって(なんていうか、たくさんあると嬉しい、という気分)、それから今度はひとつひとつ、ホントに細かな違い、花の色や形はもちろん、例えば茎の長さだったり葉の付き方だったり、そういうのを見つけることを楽しみ、そしてその描写力に舌を巻きながら、それぞれの展示の作品を観て回りました。
また、これだけたくさんの絵が並んでも重く感じないのはやはり水彩の為せる技だなぁ、と感服しつつ...。

第3展示室にあった、高山植物がひとつの画面に詰め込まれるように描かれたものは少々くどいような感触でした。

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