春木麻衣子展(6/25)
TARO NASU GALLERYにて。(6/24〜7/16)現在開催中!
http://www.taronasugallery.com/exh/index.html

入口を入ると正面の壁に比較的大きく引き伸ばされた風景写真。
・・・しかし、その画面のほとんど、縁の部分を除く画面全体が真っ黒で。

それでも時間をかけて対峙していると、黒の中から、そのまわりの黒くない部分と繋がる世界、風景が見えてきます。「目が慣れる」ということも多分にあると思いますが、何かが見えてきた時の嬉しさは確かにあって、これはおそらく作り手の意図に追い付いた達成感みたいなものかな、と。

この黒の部分、詳しくは分からないのですがギャラリーのスタッフの方に説明していただいたところによると、光を長時間取り込んだことによって黒く見えるそうで、実は自然な色(縁の部分で見られるような)を濃くした延長の「黒」とのことでした。
ちなみに今回展示されている3点は、それぞれ赤、青、黄という色の三原色をとらえたものとのこと。

これら以外にも数点展示されていて、この黒の写真があるせいで余計にそのやわらかな明るさが心を打つ風景の中の光を収めたような作品(明るい、つまり白い部分はむしろ光を「捕らえてない」といえそうですが・・・)など、印象的なものが多いです。
そういうふうにして撮られた写真は、パステル画に通ずる軽やかさを感じます。

方法として写真でないと表現できないことを突き詰めている作家の作品は、難解な謎掛けのような感触があるような気がします。
またあらためてじっくり時間をかけて拝見したいと思います。

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