樋口佳絵「24℃」(6/25)
2005年6月27日 アート
APS西村画廊にて。(6/21〜7/9)現在開催中!
http://www.nishimura-gallery.com/exhibition/2005/higuchi24.html
学校でのいろんな場面を描いたような作品。
パネルに直接彩色されているようで(テンペラと油彩とのこと)、パネルのベニヤ板の表面のざらつきもそのままに、決して濃いわけではない色彩であるにもかかわらず強く印象に残る作品です。
作品に登場する子供たちの表情がとにかく、素朴さがある意味振り切れているような、そんな感じ。
小さな目をしていて、その瞳孔は縮んでいて、開かれた小さな口から覗く歯のきれいな並び具合がかえって奇妙だったり。
その縮んだ瞳孔が見つめる先には、とふと考えて、実のところ何も見ていないんじゃないか、なんて想像が浮かんできます。
また、顔が向く方向も正面か横といった具合に実に無機的。
そういった子供たちがプールの中にいたり、広げられた大きな布の端を持っていたり、それぞれの机についていたり(しかも机の上から床にわたって水がこぼれている)...。
この「無機的なものの向こうにある無垢」といった雰囲気を前にして、妙に引き込まれてしまって...。
ずいぶん昔に体験した学校での記憶と、体験したことのない世界への好奇心とが混ざりあった不思議な感情が湧いてきました。
一点だけ、別の意味で気になった作品が。
タイトルは失念してしまいましたが、テーブルのそばの壁に掛かっていた作品、女の子が壁の前にいるといった内容だったと思うのですが、この作品にのみ、背景に整然とした模様が下地に描かれていて、おそらく型を使ったと思われますが、この部分だけ違う響きがあって大変興味深かったです。
ところで、この樋口さんの作品、軽く強烈なヒネリが入っているところがすごく西村画廊っぽいなぁ、と思います。
舟越桂あたりに惹かれるのと似た感覚で。
http://www.nishimura-gallery.com/exhibition/2005/higuchi24.html
学校でのいろんな場面を描いたような作品。
パネルに直接彩色されているようで(テンペラと油彩とのこと)、パネルのベニヤ板の表面のざらつきもそのままに、決して濃いわけではない色彩であるにもかかわらず強く印象に残る作品です。
作品に登場する子供たちの表情がとにかく、素朴さがある意味振り切れているような、そんな感じ。
小さな目をしていて、その瞳孔は縮んでいて、開かれた小さな口から覗く歯のきれいな並び具合がかえって奇妙だったり。
その縮んだ瞳孔が見つめる先には、とふと考えて、実のところ何も見ていないんじゃないか、なんて想像が浮かんできます。
また、顔が向く方向も正面か横といった具合に実に無機的。
そういった子供たちがプールの中にいたり、広げられた大きな布の端を持っていたり、それぞれの机についていたり(しかも机の上から床にわたって水がこぼれている)...。
この「無機的なものの向こうにある無垢」といった雰囲気を前にして、妙に引き込まれてしまって...。
ずいぶん昔に体験した学校での記憶と、体験したことのない世界への好奇心とが混ざりあった不思議な感情が湧いてきました。
一点だけ、別の意味で気になった作品が。
タイトルは失念してしまいましたが、テーブルのそばの壁に掛かっていた作品、女の子が壁の前にいるといった内容だったと思うのですが、この作品にのみ、背景に整然とした模様が下地に描かれていて、おそらく型を使ったと思われますが、この部分だけ違う響きがあって大変興味深かったです。
ところで、この樋口さんの作品、軽く強烈なヒネリが入っているところがすごく西村画廊っぽいなぁ、と思います。
舟越桂あたりに惹かれるのと似た感覚で。
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