ギャラリー小柳にて。(5/24〜6/24)現在開催中!

奇妙なペン画とアニメーションの展示。
この展示のタイトル、「指弁(ゆびひら)」という奇妙なタイトルが気に掛かっていました。

展示内容によって変わるような変わらないような、照明も暗めの一見無機質なギャラリー。
これまでこのギャラリー小柳でダイアン・アーバス展、内藤礼展と続けて観て、それぞれ作品の形式も内容もまったく違うけど、上手く言葉にできない「こういう感じ」というのがこのギャラリーにはあるように思えます。
なのでもちろん今回も楽しみにしてました。

まず、壁に展示されている線画に描かれているのは、人間の手と足との指が変なふうにお互い繋がって生えていて、そこにさらに昆虫のパーツ、羽やら触角やらも生えている、というもの。
これらのグロテスクな遊び心満点の作品が目に焼き付いて離れないのはおそらく、指の先がリアルに描かれているため、どんなふうになっているのか、自分の手でシュミレーションしようとしてしまうからかもしれないなぁ、と(無論無理なわけですが)。

奥のスペースでは、こちらもけっこう強烈なアニメーションが。
暗闇の中、両足を肩幅に開いて仁王立ちする、身体中に鮮やかな入れ墨が入った男の後ろ姿。
その身体に描かれた入れ墨の風景の中を、鴉が飛び交い、鯉が泳いで横切る。
そして、肩に描かれた桜の花びらが1枚、また1枚といった案配で散っていき...どんどんと男の足元に散る花弁(はなびら)が積み上がり、もはや散る花弁が無くなったと思ったら今度は男の身体が指先から散っていく...こういう内容で。

なるほど「指」と「花弁」で「指弁」か、と今さらながら納得しているのですが、お互いの作品に関連性はまったく感じないものの、「振り切った奇妙さ」といった点で同じ作家ということを感じさせられました。
・・・普通思い付かない、その感性に素直に白旗。

《感想リンク》
http://blog.goo.ne.jp/pizz/e/77b22fbe618ed67e94cd62e5bce7f4bd
http://blog.drecom.jp/mimatsu/archive/156
http://ubukata.cocolog-nifty.com/my_favorite_things/2005/05/post_5e0c.html
http://aprilmarch.jugem.jp/?eid=423

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