ときの忘れものにて。(5/20〜6/4)現在開催中!
http://www.tokinowasuremono.com/tenrankai.html

第一印象は「現代版アンリ・ルソー」でした。

植物の油彩画が主で、入口すぐの左手の壁にドローイングが数点の展示。
乾いた油絵具の質感で画面全体に描かれる植物・・・花や葉は、シンプルな背景から浮き上がって見えるように描かれ、軽い色彩でていねいに陰影が付けられています。
作品から伝わってくるイメージは熱帯なのですが、何となく人工物っぽい印象も(決してよくない意味ではないです)。
その陰影の付け方が、僕には何となくルソーのそれに通ずるものがあるように感じられました(ルソーの作品をそれほどたくさん観たわけではないのですが)。
ただし、ルソーは濃く重厚な感じですが、永井さんの作品では爽やかな色彩のせいか、むしろ清涼感のようなものを感じました。

油彩と比べると、鉛筆と水彩によるドローイングの小品は親しみやすい印象です。
キャンバス全体に色が付けられている油彩の作品と違い、植物が画面の真ん中に描かれ、また紙の色も多く残っている、というのが軽い印象を持たせるのかなと。

もし、ほかのスペースで永井さんの作品を拝見していたらもっと別の印象を持っていたに違いなく・・・例えば壁も床も白いギャラリーで展示されたら、もっと強烈に人工的な感じがしたような気がします。
ときの忘れもので拝見できたことで、よりあったかいイメージで(特に今回いちばん大きい、木の枝に生い茂る新緑の葉を描いた作品)触れることができたように思えます。

過去の作品を拝見すると、植物の他にもいろいろなもの(動物など)が登場していました。
そちらの作品も改めて拝見してみたいですし、これからどのように変化・発展していくかにも興味があります。

《感想リンク》
http://blog.goo.ne.jp/feltmountain/e/946e283c43adc818a3fd71545df12aa2

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