日比谷シャンテシネにて。
http://bowjapan.com/eleni/

テオ・アンゲロプロスの映画を観たのは「ユリシーズの瞳」以来。
というか観たことあること自体、自分でもびっくり。

ぴあで「セットで村をひとつ造って、それを沈めた」とあって、それはすごそうだ、と久々に観たい映画だと思い、今月の映画の日に行ってきたのですが...。

いやぁ、重い映画でした。
大戦中のギリシャへ難民としてやってきたエレニの人生を描いた作品。
最初は時代背景などが把握できず、また、それぞれのシーンのつながりがちょっと分かりにくかったりもして、さらに3時間近いので観ていて疲れる作品でした(途中で退出する人も多数)。

期待したセットに関しては、まさに「これぞ映画!」と思わずに入られないほどの凄さ。
いったいどれだけ大きなセットを造ったのか、とちょっと気が遠くなります。
他にも忘れられないシーン多数。

音楽がけっこう出てきます。
この映画の時代背景とあわせると、その響きはもの悲しくも聴こえます。

また、テオの作品の特徴に、専門用語は分かりませんが、3分4分なんてレベルじゃない異様に長尺のシーンを一回のカメラワークで撮り切ってしまう場面が多く、ところどころで「えぇっ!?」と思ってしまうようなシーンも少なくないんです。
特に最後の2つのカメラワーク、現実の場面と過去のシーンとを一度の切り替えもナシに撮り切ったシーンと、その直後、そこから道を横切ってその向こうの湖に浮かぶ建物までボートで漕ぎだすシーンは、一体どうやって撮ったのか、と強烈な印象を抱きました。

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