クールベ美術館展 −故郷オルナンのクールベ−(5/5)
2005年5月13日 アート三鷹市美術ギャラリーにて。(4/16〜6/5)現在開催中!
http://mitaka.jpn.org/calender/gallery/062.shtml
この前日の4日、東郷青児美術館でのフランス絵画展で観たクールベ。
ていねいに描かれた風景・人物の絵、特に目玉の作品「出会い、こんにちはクールベさん」のユーモアがが印象に残ってまだその感動が覚めやらぬうちに観に行ってきた三鷹市美術ギャラリーでの、そのタイトルも「クールベ美術館展」。
クールベの作品を中心に、その弟子・仲間、関連作家の作品が展示されていました。
(メモ帳を持っていくのを忘れてしまって印象に残った作品のタイトルを書き留めてこられなかったのが残念・・・)
まず、初期のクールベの作品。
全体的に暗いトーンの風景画や人物画が並んでいるなか、雪が積もる風景を描いたものとその頃の製紙工場の絵が特に印象的。
風景画には海や川など「水」が描き込まれているのが多いのも特徴的に思えました。
そんな中に異物感たっぷりに展示されているのが「聖職者議会(正確なタイトル失念・・・)」関連の連作3点。
木の板に白の油絵具による線画というもので、アウトサイダーとしてのクールベのユーモアを感じるという意味で興味深い、そうでなくても単純に笑える作品。
続いて、クールベの周辺の作家の作品が。
生年を見ると、2人を除いてクールベと同世代、あるいは少し下という作家達で、こちらにも見応えのある風景画が並んでいました。
で、その除かれた2人。そのうちのひとりはクールベ美術館のの現館長のお父さんが描いた、「こんにちはクールベさん」に描かれたクールベの自画像を引用した「ありがとうクールベさん」といったほのぼのとした雰囲気の作品。こちらはいちばん最後に展示されています。
もうひとりはビュッフェ。
この作品はクールベへのリスペクトのようなのですが、とにかくこの企画展において他の作品と一線を画しています。
とにかく、作家が普段観ていた景色が圧倒的に違う(時代的に考えれば当然なのですが)ということが伝わってくる、強烈にインパクトのある作品です。
版画やスケッチを挟んで、最後にクールベの晩年の作品と、弟子・仲間との共作。
たとえばモネなんかは、晩年はあからさまに目が悪くなっているのが分かりますが、クールベは晩年の作品も隅まで丁寧に描かれています。濃い緑の風景と輝く夕焼けの風景とが並んでいて、見とれてしまいます。
共同作業による作品(最後の仕上げだけクールベ、というものが多いらしいです)も同じく。
印象派ではない、印象派の作家とほぼ同世代の作家の作品を堪能できて満足です。機会があれば印象派の作品と並べて見比べてみたい気もします。
《感想リンク》
http://totemokimagure.cocolog-nifty.com/zakkan/2005/05/post_e515.html
http://okehazama.cocolog-nifty.com/hiru_tsuki/2005/04/post_fe6c.html
http://mitaka.jpn.org/calender/gallery/062.shtml
この前日の4日、東郷青児美術館でのフランス絵画展で観たクールベ。
ていねいに描かれた風景・人物の絵、特に目玉の作品「出会い、こんにちはクールベさん」のユーモアがが印象に残ってまだその感動が覚めやらぬうちに観に行ってきた三鷹市美術ギャラリーでの、そのタイトルも「クールベ美術館展」。
クールベの作品を中心に、その弟子・仲間、関連作家の作品が展示されていました。
(メモ帳を持っていくのを忘れてしまって印象に残った作品のタイトルを書き留めてこられなかったのが残念・・・)
まず、初期のクールベの作品。
全体的に暗いトーンの風景画や人物画が並んでいるなか、雪が積もる風景を描いたものとその頃の製紙工場の絵が特に印象的。
風景画には海や川など「水」が描き込まれているのが多いのも特徴的に思えました。
そんな中に異物感たっぷりに展示されているのが「聖職者議会(正確なタイトル失念・・・)」関連の連作3点。
木の板に白の油絵具による線画というもので、アウトサイダーとしてのクールベのユーモアを感じるという意味で興味深い、そうでなくても単純に笑える作品。
続いて、クールベの周辺の作家の作品が。
生年を見ると、2人を除いてクールベと同世代、あるいは少し下という作家達で、こちらにも見応えのある風景画が並んでいました。
で、その除かれた2人。そのうちのひとりはクールベ美術館のの現館長のお父さんが描いた、「こんにちはクールベさん」に描かれたクールベの自画像を引用した「ありがとうクールベさん」といったほのぼのとした雰囲気の作品。こちらはいちばん最後に展示されています。
もうひとりはビュッフェ。
この作品はクールベへのリスペクトのようなのですが、とにかくこの企画展において他の作品と一線を画しています。
とにかく、作家が普段観ていた景色が圧倒的に違う(時代的に考えれば当然なのですが)ということが伝わってくる、強烈にインパクトのある作品です。
版画やスケッチを挟んで、最後にクールベの晩年の作品と、弟子・仲間との共作。
たとえばモネなんかは、晩年はあからさまに目が悪くなっているのが分かりますが、クールベは晩年の作品も隅まで丁寧に描かれています。濃い緑の風景と輝く夕焼けの風景とが並んでいて、見とれてしまいます。
共同作業による作品(最後の仕上げだけクールベ、というものが多いらしいです)も同じく。
印象派ではない、印象派の作家とほぼ同世代の作家の作品を堪能できて満足です。機会があれば印象派の作品と並べて見比べてみたい気もします。
《感想リンク》
http://totemokimagure.cocolog-nifty.com/zakkan/2005/05/post_e515.html
http://okehazama.cocolog-nifty.com/hiru_tsuki/2005/04/post_fe6c.html
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