NADiffにて。(3/11〜4/17)
http://www.nadiff.com/gallery/mainpage.html

裏原宿(で合ってるのかどうか自信ないですが・・・)にあるショップ、NADiffの真ん中にあるギャラリースペース。このスペースには入ったらいきなりたくさんの淡いグレーの景色の写真に囲まれてちょっとたじろぐ。

撮られている風景は世界各地のいろんな場所、都市だったり荒野だったりなんですが、それらの風景がすべて地平線が排除されていて・・・言い換えると画面に「空」がない。
さらに、正午、太陽がいちばん高いところにある時間におそらく空中から撮影されていて、「影」の部分も極めて少ない。
人はおろか、あらゆる生物も、それと分かる大きさでは写っていない・・・。

無機質。
そう、無機質・・・。
凄まじく律儀に立方体としてシャープにその姿を晒す高層ビルにしても。
そして、干からびて水分を失い、亀裂がいっぱいに広がった土の地面にしても。。。

・・・すごく「乾いた」風景写真の展示。
なんだか極精密な鉛筆画のような質感も。
大きく引き伸ばされた写真は展示されていないのですが、逆にその小ささが、鉛筆画のような印象を受ける理由なのかもしれない。
木の色がそのまま活かされたナチュラルの額も、空間の「乾き」の度合いを加速させているような気がする・・・。

展示されている写真の細かい部分に目をやって過ごすとそれこそ時間を忘れてしまいそうなほどに、無意識に集中力が引き出されてしまうような展示でした。

もっと広い場所で、大きく引き伸ばされた作品が壁いっぱいに展示されていたらどんな空間が演出されるのだろう・・・。

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