銅版画の地平2 浜口陽三と銅版画の現在(1/29)
2005年1月30日 アートミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションにて。
http://www.yamasa.com/musee/news15.html
以前から気になっていたギャラリー(ぴあでは美術館扱い)。
場所は地図でしっかりと確認して行ったのですが、高速道路の脇の道沿いにということもあり、ちょっと通りかかって見つけるようなことはまずない場所でした。
でも、さすが一流企業所有の施設、きれいなギャラリー。
この日は午後からトークセッションがあるらしく、その設営のために1階のスペースに椅子が並べられ、パネリストの席への照明の調整などでスタッフの女性の方々が忙しそうにされていて、そんななかで鑑賞開始。
まず、浜口陽三の諸作品。
レモン、さくらんぼ、アスパラガス、てんとう虫などの版画。
浜口の作品を観るたびに、「銅版画でどうやってあの透明感を出すんだろう」と疑問に思ってるんですが、今回もやはりその透明感は感動的で、背景の「黒」にさくらんぼやてんとう虫の「色」が美しく浮かび上がるように映えていて、これらの作品と対峙する幸福感といったら・・・。
これでも充分に来た絵画あるのですが、以降は他の銅版画作家の作品がたくさん。
なかでも印象に残ったのが、昨年暮れに観た芸大美術館での「HANGA展」で知った加納光於と池田良二。
加納はたしか銅版でなく亜鉛板かなにかを使用していたと記憶しているのですが、黒のみの「星・反芻学」シリーズは薬品と亜鉛板とが反応して表出した激しい抽象風景が、怖いくらいに鋭利だったり無気味に広がっていたり。
カラフルで円形の「「青ライオンあるいは《月・指》」シリーズは、なんとなくザオ・ウーキーにも近い印象。
池田良二はとにかくダークでクール。
写真を銅版に写し込んでいるらしく、その写真部分のリアルさと、それ以外のもの、背景だったり作品の一部にみられる整然と書かれた(版で刷られたわけですが)筆記体による文字(言語不明)とが、作品に「熱」を帯びさせているような。
色も「黒に銀」「朱赤に金」「濃い紫に銀」など。静かで、重い存在感。
他に、山本容子は音楽がテーマの作品が楽しげで印象的だったのと、深沢幸雄と柳澤紀子はそれぞれの作品が完結した物語のような作品でした。
・・・1階を観て地下を観て、もういちど1階を観ていると、女性のスタッフから声をかけられました。
「あのう、せっかくおいでいただいたのに準備などで御迷惑をおかけしてしまいまして・・・」
と言われ、全然気にしてない旨をお返事したのですが、お詫びに、と図録をいただいてしまいました。
ただでさえすてきな場所なのに、さらに好感度アップ!ストップ高!
ほかにもいっぱい観たいギャラリーがあったのでトークセッションは聴けませんでしたが・・・。
展示替えのたびに足を運びたいギャラリーがひとつ増えました。
http://www.yamasa.com/musee/news15.html
以前から気になっていたギャラリー(ぴあでは美術館扱い)。
場所は地図でしっかりと確認して行ったのですが、高速道路の脇の道沿いにということもあり、ちょっと通りかかって見つけるようなことはまずない場所でした。
でも、さすが一流企業所有の施設、きれいなギャラリー。
この日は午後からトークセッションがあるらしく、その設営のために1階のスペースに椅子が並べられ、パネリストの席への照明の調整などでスタッフの女性の方々が忙しそうにされていて、そんななかで鑑賞開始。
まず、浜口陽三の諸作品。
レモン、さくらんぼ、アスパラガス、てんとう虫などの版画。
浜口の作品を観るたびに、「銅版画でどうやってあの透明感を出すんだろう」と疑問に思ってるんですが、今回もやはりその透明感は感動的で、背景の「黒」にさくらんぼやてんとう虫の「色」が美しく浮かび上がるように映えていて、これらの作品と対峙する幸福感といったら・・・。
これでも充分に来た絵画あるのですが、以降は他の銅版画作家の作品がたくさん。
なかでも印象に残ったのが、昨年暮れに観た芸大美術館での「HANGA展」で知った加納光於と池田良二。
加納はたしか銅版でなく亜鉛板かなにかを使用していたと記憶しているのですが、黒のみの「星・反芻学」シリーズは薬品と亜鉛板とが反応して表出した激しい抽象風景が、怖いくらいに鋭利だったり無気味に広がっていたり。
カラフルで円形の「「青ライオンあるいは《月・指》」シリーズは、なんとなくザオ・ウーキーにも近い印象。
池田良二はとにかくダークでクール。
写真を銅版に写し込んでいるらしく、その写真部分のリアルさと、それ以外のもの、背景だったり作品の一部にみられる整然と書かれた(版で刷られたわけですが)筆記体による文字(言語不明)とが、作品に「熱」を帯びさせているような。
色も「黒に銀」「朱赤に金」「濃い紫に銀」など。静かで、重い存在感。
他に、山本容子は音楽がテーマの作品が楽しげで印象的だったのと、深沢幸雄と柳澤紀子はそれぞれの作品が完結した物語のような作品でした。
・・・1階を観て地下を観て、もういちど1階を観ていると、女性のスタッフから声をかけられました。
「あのう、せっかくおいでいただいたのに準備などで御迷惑をおかけしてしまいまして・・・」
と言われ、全然気にしてない旨をお返事したのですが、お詫びに、と図録をいただいてしまいました。
ただでさえすてきな場所なのに、さらに好感度アップ!ストップ高!
ほかにもいっぱい観たいギャラリーがあったのでトークセッションは聴けませんでしたが・・・。
展示替えのたびに足を運びたいギャラリーがひとつ増えました。
コメント