アーキラボ 建築・都市・アートの新たな実験展 1950-2005
2005年1月3日 アート森美術館にて。
http://www.mori.art.museum/contents/archilab/index.html
何なんだ、この展示はァ!
建築の展示はこれまで行ったことがなかったのですが、森美術館のサイトの解説で、
とあり、その展示数の多さに惹かれて今年の正月も六本木ヒルズ。
毎年恒例の初詣でを済ませて、森美術館に入ったのが午後3時を少し回った頃。
何やらこむずかしい説明文を適当に読んでいざ鑑賞。。。
この展示は4つのセクションに分かれています。
それぞれ、
【1】脈動する都市−実験室としての身体
【2】終わりなき都市−拡張する環境
【3】解体される都市−新しいシンタックスの創造
【4】文脈化する土地−新技術と共生の時代
となっていて、おおまかに時代ごとに分けられている感じでした。
まず順番に観て回るわけですが、まあ変な形の建築模型やらデザインやら。
建築模型は内装がどんな感じか分かるものはきちんとチェック。
説明の内容がしっかり頭に入ってこない中で印象に残っていったのは、やはり分かりやすくインパクトのあるもの。
僕の場合、最初のセクションでプロジェクターで上映されていた、水上などで大きな風船を使って行われていたインスタレーションと、棒と鎖のみで、複雑に張り巡らされた鎖の張力のみで組み上げられた立体(これは単純に感心した)。
それ以降だと、ちょっと複雑な模型などにも目が行くものの、概ね消化不良気味で一通り観終えてしまいました。
その物足りなさを払拭するべく、入り口に置いてあった、全部ではないけど各展示の説明が掲載されたパンフレットを片手に、2周目開始。
相変わらスッと頭に入ってこない説明ではあったけど、それでもしっかり噛み締めるように読み込んで、説明のある展示を順番に観て回ったんですが・・・
徐々に覚醒。
それぞれの建築作品のアイデアの源や、何が画期的だったかとか、観ただけでは分からない情報を知ることで一気に作品が奥深いものに。
・セクション【1】
プラスチックという素材が出てきて、より「簡易」な方向へと進んだ建築多数。
特に、全部プラスチック製の家をさくさく建てる映像が、画像は悪かったけど面白かったです。
・セクション【2】
「斜面が人の移動を起こす」という論理によって建てられた教会。ここでいう「移動」とは、たぶん人の「意識」の移動のことだと思う。
外見は「壕」のようで、裏腹に内装はおだやか。映像やデザイン画で確認する限り、その教会の中は「V」の字型に窪んでいました。
その「斜めの都市」論はもしかしたらコンサートホールなどの客席の構造にも当てはまるのかも。
さらに、「空中都市」。
「空中に造っちゃえば上にも横にも広げ放題じゃん!」なんて発想から出てきたらしく、もうやりたい放題(笑)。
ただ、説明文によると「谷」の開発として谷間に浮くように空中都市を建てようとした都市計画には正直唸った。
・セクション【3】
このセクションにはカウンターカルチャーの香りが。
これまでのスクエアな、つまり能率重視の建築を皮肉るようなコラージュやイラスト、模型が。
そんな中、アメリカのベスト社のビルのデザインが、瓦礫が崩れているように見せ掛けたり壁が剥がれているようになっていたりしていて、かなり興味深かった。
また、最初のデッサンを目を閉じて書き上げて、もちろんそのデッサンはまったくワケが分からない代物だけど、それをしっかり活かして造ってしまった屋上建造物にも驚いた。
・セクション【4】
ここは、もう最先端の建築。
なんていうか、ハイブリッドでフュージョン。
あらゆる偶発的な線さえもデザインに大胆に取り込み、とにかく斬新で奇抜。
そして、大型のプロジェクターで現代の建築家のプロジェクトの映像がたくさん流れていて、どれも「どうしてこんなイメージが湧くかねぇ」と感心しきりでした。
というわけで冒頭の断末魔になるわけですが。
これまで3時間というのは何回かあったけど、ひとつの展示で5時間以上かかったのはさすがに初めて、それでも100%の達成感は得られてないのです。
こんなに頭を使ったのはロシア絵本展以来。
すべての展示は目的があるから、「感じる」よりもう1歩踏み込んで「理解する」ことに徹したらめちゃくちゃ気持ちが入り込んでしまいました。
会場を出たのはもう8時半過ぎ。
帰りに東京の夜景をささっと観て、六本木を後にしました。とにかくお腹が空いていたので。。。
《感想リンク》
http://hamatomo.s57.xrea.com/mt/archives/000151.html
http://4ad.cocolog-nifty.com/slow/2004/12/post_15.html
http://blog.goo.ne.jp/pizz/e/9b42876d846b4ce27585fe2d60f550a1
http://blog.goo.ne.jp/feltmountain/e/351a1da6c3c167e5ffc4d232583a5ec2
http://www.mori.art.museum/contents/archilab/index.html
何なんだ、この展示はァ!
建築の展示はこれまで行ったことがなかったのですが、森美術館のサイトの解説で、
・・・約90名の建築家、220のプロジェクトを、およそ500点の出品物 で紹介する・・・
とあり、その展示数の多さに惹かれて今年の正月も六本木ヒルズ。
毎年恒例の初詣でを済ませて、森美術館に入ったのが午後3時を少し回った頃。
何やらこむずかしい説明文を適当に読んでいざ鑑賞。。。
この展示は4つのセクションに分かれています。
それぞれ、
【1】脈動する都市−実験室としての身体
【2】終わりなき都市−拡張する環境
【3】解体される都市−新しいシンタックスの創造
【4】文脈化する土地−新技術と共生の時代
となっていて、おおまかに時代ごとに分けられている感じでした。
まず順番に観て回るわけですが、まあ変な形の建築模型やらデザインやら。
建築模型は内装がどんな感じか分かるものはきちんとチェック。
説明の内容がしっかり頭に入ってこない中で印象に残っていったのは、やはり分かりやすくインパクトのあるもの。
僕の場合、最初のセクションでプロジェクターで上映されていた、水上などで大きな風船を使って行われていたインスタレーションと、棒と鎖のみで、複雑に張り巡らされた鎖の張力のみで組み上げられた立体(これは単純に感心した)。
それ以降だと、ちょっと複雑な模型などにも目が行くものの、概ね消化不良気味で一通り観終えてしまいました。
その物足りなさを払拭するべく、入り口に置いてあった、全部ではないけど各展示の説明が掲載されたパンフレットを片手に、2周目開始。
相変わらスッと頭に入ってこない説明ではあったけど、それでもしっかり噛み締めるように読み込んで、説明のある展示を順番に観て回ったんですが・・・
徐々に覚醒。
それぞれの建築作品のアイデアの源や、何が画期的だったかとか、観ただけでは分からない情報を知ることで一気に作品が奥深いものに。
・セクション【1】
プラスチックという素材が出てきて、より「簡易」な方向へと進んだ建築多数。
特に、全部プラスチック製の家をさくさく建てる映像が、画像は悪かったけど面白かったです。
・セクション【2】
「斜面が人の移動を起こす」という論理によって建てられた教会。ここでいう「移動」とは、たぶん人の「意識」の移動のことだと思う。
外見は「壕」のようで、裏腹に内装はおだやか。映像やデザイン画で確認する限り、その教会の中は「V」の字型に窪んでいました。
その「斜めの都市」論はもしかしたらコンサートホールなどの客席の構造にも当てはまるのかも。
さらに、「空中都市」。
「空中に造っちゃえば上にも横にも広げ放題じゃん!」なんて発想から出てきたらしく、もうやりたい放題(笑)。
ただ、説明文によると「谷」の開発として谷間に浮くように空中都市を建てようとした都市計画には正直唸った。
・セクション【3】
このセクションにはカウンターカルチャーの香りが。
これまでのスクエアな、つまり能率重視の建築を皮肉るようなコラージュやイラスト、模型が。
そんな中、アメリカのベスト社のビルのデザインが、瓦礫が崩れているように見せ掛けたり壁が剥がれているようになっていたりしていて、かなり興味深かった。
また、最初のデッサンを目を閉じて書き上げて、もちろんそのデッサンはまったくワケが分からない代物だけど、それをしっかり活かして造ってしまった屋上建造物にも驚いた。
・セクション【4】
ここは、もう最先端の建築。
なんていうか、ハイブリッドでフュージョン。
あらゆる偶発的な線さえもデザインに大胆に取り込み、とにかく斬新で奇抜。
そして、大型のプロジェクターで現代の建築家のプロジェクトの映像がたくさん流れていて、どれも「どうしてこんなイメージが湧くかねぇ」と感心しきりでした。
というわけで冒頭の断末魔になるわけですが。
これまで3時間というのは何回かあったけど、ひとつの展示で5時間以上かかったのはさすがに初めて、それでも100%の達成感は得られてないのです。
こんなに頭を使ったのはロシア絵本展以来。
すべての展示は目的があるから、「感じる」よりもう1歩踏み込んで「理解する」ことに徹したらめちゃくちゃ気持ちが入り込んでしまいました。
会場を出たのはもう8時半過ぎ。
帰りに東京の夜景をささっと観て、六本木を後にしました。とにかくお腹が空いていたので。。。
《感想リンク》
http://hamatomo.s57.xrea.com/mt/archives/000151.html
http://4ad.cocolog-nifty.com/slow/2004/12/post_15.html
http://blog.goo.ne.jp/pizz/e/9b42876d846b4ce27585fe2d60f550a1
http://blog.goo.ne.jp/feltmountain/e/351a1da6c3c167e5ffc4d232583a5ec2
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