渋谷区立松濤美術館にて。
http://www.city.shibuya.tokyo.jp/est/museum/20041005_yasui.html

写真はあまり見に行かないんですが、チケットをいただいたこともあり、せっかくなので行ったのですが・・・

安井のオリジナル作品の多くは戦争で焼失しているそうなのですが、現存しているビンテージプリントの作品に、残ったネガから改めてプリントされたものを加えて、多数の作品が展示されていて。

そんななかで、ごく初期のオリジナルプリントによる作品。
プリントも見たところ画用の紙にされている。
それが、とにかくすごく良い。これまで抱いていた僕の写真のイメージを覆すくらいに。

まだ機材も充分でなかっただろうけど、それでもカメラという表現手段を手にしてとにかく必死になって瞬間を撮り、懸命に焼き付けられたことがすごく伝わってくる、というのもあるけど、それ以上に作品のあたたかさが。。。
写真ってどんなに機材のクオリティが上がっても結局のところ点の集合。それが、紙に焼きつけられたおかげでまるで手で描いた絵のような風合いになっていて、それがホントに良い。

タイトルでいうと、「盛夏偶見」「日没の前」「甲板偶見」「クレインノヒビキ」他。
これらを見るだけでも足を運ぶ価値があると思う。

他にも、モノクロで切り取られたいろんな風景や人物。
あるいは紙の上の砂鉄に磁石をあてて浮かんだ模様だったり、静物でつくられた構成だったり。

最後に、1枚だけひっそりと安井による油絵が。
バナナとかが描かれている静物画なんですが、これがまた良いんです。

古いモノクロ写真はいろいろとイメージが広がって面白い。

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