色彩と幻想の画家 エミール・ノルデ
2004年9月25日 アート東京都庭園美術館にて。
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/nolde/index.html
この画家の作品を初めて観たのは森美術館でのMoMA展。
色違いの石版画で、あまり見ない色使いが印象的だったので覚えてて、先週から始まったこの展覧会も楽しみにしてました。
場所も庭園美術館だし。
展示されている作品は、水彩と版画。
版画はエッチングと石版、木版(って版画の手法を理解してないんですが・・・)。
そしてそれぞれが風景画、人物画、ダンサーなどのカテゴリーに分かれています。
まず印象的だったのが、いくつかある夕刻の風景。
オレンジ色だったり、薄紫色に染まる雲があざやかで、見とれてしまう。
風車をモチーフにした絵が多いのも印象深い。
舟の木版画の凛々しさ。
舟にかぎらず、木版画は不器用なんだけどどれも独特の力強さがあって(志功しかり)。
MoMA展で観たのと同じ版の絵、「若いカップル」もありました。
その向かいにポスターにも使われていた「黄色と緑による女の肖像」。色にくわえて、水彩独特のふわっとした「にじみ」がなんとなく春を連想させてくれる。
「赤い服のダンサー」。まさにその瞬間、という感じ。
続く「花」のコーナー。
僕が思う、この展示会のハイライトのひとつ。
まず、一部屋に一枚だけ展示されている「赤いケシ」。
これぞ水彩。
あざやかな赤いケシの花びら、その儚さ。
続く部屋には、たくさんの花の絵が。。。
どれもホントにきれいで見とれてしまうのだけれども、なかでも「白い花」、これが秀逸。
もうひとつのハイライト、いちばん最後の「描かれざる絵」のコーナー。
なんでもナチス政権下で邪険に扱われたノルデが、ドイツの端の街で隠れるようにして描いた絵で、どれも小さく、画材の不足のために絵の裏に絵を描いたりしていたらしい。
このコーナーに飾ってある絵、どれもしっかりと何かを伝えてくれる。
どうしようもなく優しい女性の横顔だったり、幸せそうな凸凹カップルだったり、甘える子どもと家族だったり。
風景画も、眩しいオレンジの雲や、真っ青な山や。
不謹慎かもしれないけれど、追い込まれた状況で創られたものだから力強いのかもしれない。
作品の保護のためにかなり照明暗めで見づらい部屋もあるけど、たくさんの素敵な水彩画に出会えて満足です。
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/nolde/index.html
この画家の作品を初めて観たのは森美術館でのMoMA展。
色違いの石版画で、あまり見ない色使いが印象的だったので覚えてて、先週から始まったこの展覧会も楽しみにしてました。
場所も庭園美術館だし。
展示されている作品は、水彩と版画。
版画はエッチングと石版、木版(って版画の手法を理解してないんですが・・・)。
そしてそれぞれが風景画、人物画、ダンサーなどのカテゴリーに分かれています。
まず印象的だったのが、いくつかある夕刻の風景。
オレンジ色だったり、薄紫色に染まる雲があざやかで、見とれてしまう。
風車をモチーフにした絵が多いのも印象深い。
舟の木版画の凛々しさ。
舟にかぎらず、木版画は不器用なんだけどどれも独特の力強さがあって(志功しかり)。
MoMA展で観たのと同じ版の絵、「若いカップル」もありました。
その向かいにポスターにも使われていた「黄色と緑による女の肖像」。色にくわえて、水彩独特のふわっとした「にじみ」がなんとなく春を連想させてくれる。
「赤い服のダンサー」。まさにその瞬間、という感じ。
続く「花」のコーナー。
僕が思う、この展示会のハイライトのひとつ。
まず、一部屋に一枚だけ展示されている「赤いケシ」。
これぞ水彩。
あざやかな赤いケシの花びら、その儚さ。
続く部屋には、たくさんの花の絵が。。。
どれもホントにきれいで見とれてしまうのだけれども、なかでも「白い花」、これが秀逸。
もうひとつのハイライト、いちばん最後の「描かれざる絵」のコーナー。
なんでもナチス政権下で邪険に扱われたノルデが、ドイツの端の街で隠れるようにして描いた絵で、どれも小さく、画材の不足のために絵の裏に絵を描いたりしていたらしい。
このコーナーに飾ってある絵、どれもしっかりと何かを伝えてくれる。
どうしようもなく優しい女性の横顔だったり、幸せそうな凸凹カップルだったり、甘える子どもと家族だったり。
風景画も、眩しいオレンジの雲や、真っ青な山や。
不謹慎かもしれないけれど、追い込まれた状況で創られたものだから力強いのかもしれない。
作品の保護のためにかなり照明暗めで見づらい部屋もあるけど、たくさんの素敵な水彩画に出会えて満足です。
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