ホテルオークラ東京別館地下2階「曙の間」にて。
http://www.hotelokura.co.jp/tokyo/news/events/art/index.html

一流ホテルでの展覧会は、ひと味違う。

なにせ、ホテル到着から会場へたどり着くまでに、4人のホテルパーソンに応対していただき、激しく恐縮。

さらに、展示会場は宴会場ぶち抜きの豪快さ。
会場内は小さな音でクラシック音楽がかかってて、これが他会場だといわゆる「文化騒音」となるんだけど、「まぁホテルだし」って気分で何となく許せました。

展示内容は、それぞれあんまり脈絡薄そうな(あ、いや、そりゃモネとルノアールだったら関係濃いけど、横山大観とシャガールってどうよ)10人の作家の作品が、それぞれ思ったよりも多い作品数が展示されていて、なかなか侮れない。

モネの風景画、やっぱり良い。
踏みしめた時の音が聴こえてきそうな落ち葉、あざやかな夕焼け。
ルノアールは人物画が中心で、風景画は2点。

横山大観が描く山(たぶん富士山)は、その絵のたった数十センチ前で観ても、果てしなく遠い距離を感じるほどに雄大で、花の絵はどれも素朴で可憐な美しさを讃えていて、良い。
(芸大美術館でやってる大観展も行くことに決定)
小林古径の「壺」のなかの女性の表情は、ぜんぜん違うけど竹久夢二あたりに通じてる気が。
前田青邨は、すごく男前な戦国時代の絵。
安田靫彦と速水御舟は、それぞれ花の表情が印象的(大観とはまた違ってて)。

シャガールの水彩画があって、ミステリアスな雰囲気がちょっと弱まっててけっこう気に入りました。

お目当てのピカソ。
おっきな作品は、ぜったい、

「あーもー、めんどくさー!」

とか思いながら描いたんじゃないか、って思えるくらいにざっくりしててちょっと笑えました。
なんていうか、僕はピカソの「色彩」が好きだけど、それとはまた別に「爽快感」があって気持ちいい気がします。

・・・という具合に期待以上に楽しめた展示会でした。


・・・帰り際にホテルパーソンから「いらっしゃいませ」と言われた時はどうしようかと思いましたが(笑)。

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