ピカソ、マティスと20世紀の画家たち フォービズムとキュビズム
2004年7月3日 アート千葉市美術館にて。
http://www.city.chiba.jp/art/exhibition/picasso.html
マティス、再び。
箱根でマティスを初めて観た時、実は期待したほどの衝撃というか感激がなくて、改めて観る機会があれば必ず、と思っていたところに開催されたこの企画展。
千葉市美術館、千葉市役所と建物を共有していて、なかなかに立派な建物でした。巷で密かに話題の期日前投票も行われてました。
まず最初にルイ・ヴァルタの「薔薇の女性」という油彩の作品が。
・・・うわぁ。。。
縦長の小さな絵で、描かれているものってすごく雑然、というか具体的に何かを描いているわけではないんだけど、なんでこれが女性に見えてしまうのか、ってことがショックで。
続いてマティス、その他のフォービズムの作品を観てまわる。
ヴラマンク、マルケ、デュフィ。
知らないっぽいんだけどなんとなく初めてじゃない気がする作家の名前。
はっとして、メモのページをめくって箱根で印象に残った作家の名前のメモを見直してみると、以上の名前がすべて書いてあった。
それぞれの作家の作品を眺めて、箱根で観た絵の記憶がフラッシュバックされる。
ヴラマンクの暗い空。
マルケのやさしい色彩。
デュフィの鮮やかな色と黒い線とのコントラスト。
それぞれの絵を観て、記憶に印象が上塗りされていくのが楽しい。
続いてピカソをはじめとするキュビズムの作品群。
このブースに入って最初のピカソの「葡萄の帽子の女」に、またも足を止める。
ほぼ無彩色で統一された色彩。唇や目、編み目、葡萄らしい球体、というふうにタイトルから連想される具体的なものも描かれているけど、それよりも抽象的な何か、そしてそれぞれのバランスにすごく引き付けられる。
とりあえずひととおり観て、また最初から。
マティス。
思いのほか油彩の作品の展示は4作品と少ない。
そのうちの3つは女性が描かれている。
「腰掛ける少女」。赤と緑をバックに描かれる、白いワンピースを着た女の子。それぞれの色が強烈に生々しい。
・・・他の2つは、箱根で観た印象と同じくやわらかな色彩で、フォーブ(野獣)という言葉から連想されるイメージとちがって戸惑うけど、その色彩のやさしさはなんとも言えず眺めていて心地良い。
加えてその2つのうちの「待つ」とタイトルされた作品、描かれている2人の女性のしぐさがまるで物語のひとつのシーンそのもの。
今回は気負わず僕なりにマティスを楽しめたかな、と。
ここでも「ジャズ」シリーズが多数展示。
見覚えのある作品もあって(それこそジャズ絡みで)、そういうのに出会えるのは単純に嬉しい。
で、ひとつひとつをじっくり観るよりも歩き回りながら見るほうが楽しいです。
その他のフォービズム作品。
マルケの「裸婦」。歴史のことは分からないけど、新しい時代を作るんだという高揚感が伝わってくるような、力強い光を放つ作品。
続いてキュビズム作品。
ピカソ。
ピカソの作品は正月のハピネス展以来。
その時にも感じたんだけど、「色彩」ということだけでいえば、僕にとってはピカソがいちばんすごいと思う。
どの「色」をとってみても、その鮮やかさが突き抜けている感じがする。
ジョルジュ・ブラック。
「コップとバイオリンと楽譜」。意識しているか否かはともかく、その緻密に計算されているようなバランス感覚に脱帽。
キュビズムに影響された作家の作品では、アリス・アルカとマックス・ウェーバーが印象的だった。
「フォービズム」とか「キュビズム」とか、それぞれの意味は結局ほぼ把握できなかったけど、まあいいのかな、と。
作品の制作年は気になる。作家の作風の変化も分かると楽しいし、同時代にどんな作品があるかが分かればお互いの影響なんかが分かって、それも楽しい。
**********
もうひとつの展示、「勅使河原蒼風とその周辺」も観てきました。
サブタイトルにも「現代美術を中心に」とあり、文字通りの作品がてんこもりでしたが、こちらでも先日上野で観た作家の作品と出会えたりして、嬉しかったです。
あ、ちなみに自転車じゃないので。さすがに千葉は遠過ぎますってば。
http://www.city.chiba.jp/art/exhibition/picasso.html
マティス、再び。
箱根でマティスを初めて観た時、実は期待したほどの衝撃というか感激がなくて、改めて観る機会があれば必ず、と思っていたところに開催されたこの企画展。
千葉市美術館、千葉市役所と建物を共有していて、なかなかに立派な建物でした。巷で密かに話題の期日前投票も行われてました。
まず最初にルイ・ヴァルタの「薔薇の女性」という油彩の作品が。
・・・うわぁ。。。
縦長の小さな絵で、描かれているものってすごく雑然、というか具体的に何かを描いているわけではないんだけど、なんでこれが女性に見えてしまうのか、ってことがショックで。
続いてマティス、その他のフォービズムの作品を観てまわる。
ヴラマンク、マルケ、デュフィ。
知らないっぽいんだけどなんとなく初めてじゃない気がする作家の名前。
はっとして、メモのページをめくって箱根で印象に残った作家の名前のメモを見直してみると、以上の名前がすべて書いてあった。
それぞれの作家の作品を眺めて、箱根で観た絵の記憶がフラッシュバックされる。
ヴラマンクの暗い空。
マルケのやさしい色彩。
デュフィの鮮やかな色と黒い線とのコントラスト。
それぞれの絵を観て、記憶に印象が上塗りされていくのが楽しい。
続いてピカソをはじめとするキュビズムの作品群。
このブースに入って最初のピカソの「葡萄の帽子の女」に、またも足を止める。
ほぼ無彩色で統一された色彩。唇や目、編み目、葡萄らしい球体、というふうにタイトルから連想される具体的なものも描かれているけど、それよりも抽象的な何か、そしてそれぞれのバランスにすごく引き付けられる。
とりあえずひととおり観て、また最初から。
マティス。
思いのほか油彩の作品の展示は4作品と少ない。
そのうちの3つは女性が描かれている。
「腰掛ける少女」。赤と緑をバックに描かれる、白いワンピースを着た女の子。それぞれの色が強烈に生々しい。
・・・他の2つは、箱根で観た印象と同じくやわらかな色彩で、フォーブ(野獣)という言葉から連想されるイメージとちがって戸惑うけど、その色彩のやさしさはなんとも言えず眺めていて心地良い。
加えてその2つのうちの「待つ」とタイトルされた作品、描かれている2人の女性のしぐさがまるで物語のひとつのシーンそのもの。
今回は気負わず僕なりにマティスを楽しめたかな、と。
ここでも「ジャズ」シリーズが多数展示。
見覚えのある作品もあって(それこそジャズ絡みで)、そういうのに出会えるのは単純に嬉しい。
で、ひとつひとつをじっくり観るよりも歩き回りながら見るほうが楽しいです。
その他のフォービズム作品。
マルケの「裸婦」。歴史のことは分からないけど、新しい時代を作るんだという高揚感が伝わってくるような、力強い光を放つ作品。
続いてキュビズム作品。
ピカソ。
ピカソの作品は正月のハピネス展以来。
その時にも感じたんだけど、「色彩」ということだけでいえば、僕にとってはピカソがいちばんすごいと思う。
どの「色」をとってみても、その鮮やかさが突き抜けている感じがする。
ジョルジュ・ブラック。
「コップとバイオリンと楽譜」。意識しているか否かはともかく、その緻密に計算されているようなバランス感覚に脱帽。
キュビズムに影響された作家の作品では、アリス・アルカとマックス・ウェーバーが印象的だった。
「フォービズム」とか「キュビズム」とか、それぞれの意味は結局ほぼ把握できなかったけど、まあいいのかな、と。
作品の制作年は気になる。作家の作風の変化も分かると楽しいし、同時代にどんな作品があるかが分かればお互いの影響なんかが分かって、それも楽しい。
**********
もうひとつの展示、「勅使河原蒼風とその周辺」も観てきました。
サブタイトルにも「現代美術を中心に」とあり、文字通りの作品がてんこもりでしたが、こちらでも先日上野で観た作家の作品と出会えたりして、嬉しかったです。
あ、ちなみに自転車じゃないので。さすがに千葉は遠過ぎますってば。
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